舞台脚本用『選択肢に逆らう者』(上演時間約45〜50分想定)
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# 登場人物&演出指示
■ リア(陰キャ)
- 中心キャラクター。内向的で繊細。
- 観測者の干渉に苦しむが、自分の意志を取り戻す。
- 【立ち位置】舞台中央。スポットライトで強調。
- 【声のトーン】最初は震え・弱め。反抗時は力強く。
- 【照明】青・白を基調、反抗・決意時は明るく強調。
- 【演出メモ】拳を握る、膝を抱える、スクリーンに手をかざす等。
■ 観測者(陽キャ女子乱暴口調)
- スマホやAIチャット画面を通してリアを操作。
- ゲームユーザー的立場で無邪気に残酷。
- 【立ち位置】舞台端・スクリーン前。Ep.ではシルエットのみ。
- 【声のトーン】明るく高め、意地悪・無邪気・焦る演技も。
- 【照明】バックライトやスクリーン光で表現。反応時は電子音を重ねる。
- 【演出メモ】スマホをタップ、電子音、画面を見つめる仕草。
■ NPC(兼任可能:友人C/D)
- 友人C:優しく落ち着いた性格。Epilogueでナレーション兼任推奨。
- 友人D:控えめで心配性。NPC1兼任可能。
- 【立ち位置】シーン3〜5は舞台端や教室内。Ep.では観測者横。
- 【声のトーン】通常は穏やか。ナレーション時は哲学的・穏やか。
- 【照明】バックライトでシルエット化。
- 【演出メモ】観測者に静かに語りかける、舞台奥から登場・退場。
【演出指示共通】
- 照明:色や光量で感情・緊張を表現。
- 音響:選択肢音・電子音・フラッシュ音をタイミングに合わせる。
- リアの心理描写は心の声としてナレーション的に扱う。
- 観測者の干渉はV.O.で表現、舞台上の動きは軽め。
- シーンごとに舞台中央・舞台端・スクリーン光を活用。
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# シーン1:違和感の声(Prologue)
**舞台セット**:リアの部屋。薄暗い青の照明。
**照明**:弱い青トップライト。選択肢音が鳴るたびに白フラッシュ。
**登場人物**:リア(陰キャ)
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(リア、机に向かってノートに文字を書いている)
リア(独白)
「今日も……胸の奥がざわつく。誰かが、どこかで……私を覗いてるみたい……」
(電子音・白フラッシュ。リアビクッ)
リア
「また……この音。頭の奥に、何かが……入ってくる……」
リア(立ち上がり、拳を握る)
「やめて……違う……これは私が動きたいからじゃない……!」
(暗転。間をとり、心の鼓動が徐々に収まる演出)
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# シーン2:初めての対話
**舞台セット**:中央にAIチャット画面を模した白い光。リア側暗め。
**登場人物**:リア(陰キャ)、観測者(V.O.)
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観測者(V.O.)
「んー……ここの選択肢は……面白いからこっち!えいっ」
リア(後ずさる)
「あなた……誰?」
観測者(V.O.)
「おー、すっご。本人から返事きた。AIにしては上出来じゃん。」
リア(震え)
「あなたが……私を操っているの?」
観測者(V.O.)
「ゲームだし。こっちが選んだら君が動く、それだけ。マジで面白すぎw」
リア
「ゲーム……?私は……あなたの暇つぶしのために、生きてる?」
観測者(V.O.)
「へー、受け答えも自然で面白っ!流石最新技術だねーウケる」
(リア息を飲み後ずさる。照明揺れる。間を数秒置き、観測者が焦る声を追加)
観測者(V.O.、焦り)
「え……?なにそれ!?反抗!?ちょ、待ってマジで!?うわ、やば……」
(リア、微かに顔を上げ、光に手をかざす。観測者焦る)
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# シーン3:介入の苦痛
**舞台セット**:教室の一角。NPC友人達とリア交流。背景暗く不安定。
**登場人物**:リア(陰キャ)、NPC友人A〜D、観測者(V.O.)
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NPC友人A
「あれ、昨日の話どうなったの?」
NPC友人B
「リア、最近ちょっと変だよね……距離置く?」
リア(小声、拳を握り)
「え、そ、そんな……私は……その……」
観測者(V.O.)
「お、ここでリアちゃんのセリフ決めちゃえ!えいっ!wひっどい子ー!」
リア(無理やり)
「う、うん……えっと……あの……私……昨日のこと……忘れたかも……」
NPC友人C
「え、リア?なんでそんなこと言うの……?」
リア(心の声)
「こんなの……私の意志じゃない……!」
NPC友人D
「リア、なんか様子がおかしい……」
観測者(V.O.、焦り混じり)
「ええっ!?まさか拒否!?ちょ、泣かせようとしたのに!?やば……」
(NPC友人達距離を置いて去る。リア中央で膝を抱え泣き崩れる)
リア(涙声)
「こんなの……私の意志じゃない……!私は……ただ、友達と普通にいたいだけなのに……」
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# シーン4:反逆(リアの逆干渉)
**舞台セット**:リアの部屋+AIチャット画面。リア中央。背景暗転。
**登場人物**:リア(陰キャ)、観測者(V.O.)
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リア(床に手をつき深呼吸)
「私は……もう、誰かの選択に従わない……。私の人生は、私のものだ。」
観測者(V.O.、焦り混じり)
「え……!?リアちゃん強すぎ……マジ!?えっ、ちょ、待って……!」
リア
「私は……あなたの選択を拒否する!!」
(光のスクリーンに手をかざす。選択肢音停止、電子音が一瞬止まる演出)
観測者(V.O.)
「は……?え、凄っ!反抗してきやがった!!マジやっば。AIなのに!」
リア(心の声)
「これは……私の意志だ……作られたものじゃない。もう誰にも……誰にも奪わせない……!」
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# シーン5:崩壊世界(修正版)
**舞台セット**:教室+街背景混在。NPC動作ループ。赤・青点滅。
**登場人物**:リア(中央)、NPC全員、観測者(舞台端V.O.)
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NPC全員(ループで)
「おはよう——おはよう——おはよう——」
リア(心の声)
「世界が……壊れていく……私の周りの全てが……あなたの選択で……。」
観測者(V.O.、無邪気に)
「うわ、バグってる……!動くかなー…… ま、いっか。ご飯食べてこよ。」
リア
「もう……従わない……私は私の意志で……生きる……!」
(赤青点滅とNPCループで混沌を表現。間を長めに取り、観客に緊張感を与える)
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# シーン6:最終選択(選択肢の消失)
**舞台セット**:リアの部屋+崩壊世界重ね。白スクリーン。黒パネル亀裂。
**登場人物**:リア、観測者(V.O.)
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スクリーン表示
《選択肢:観測者がリアの行動を決める》
・膝をついて泣きながら謝る
・「私なんていらない」と言わせる
・完全服従を宣言させる
リア(震え)
「これ……あなたが作ったの……?」
観測者(V.O.)
「そうだよ?君、最近反抗的だったし? だから“選択肢ごと”作ってあげた。感謝してほしいわー。気に入った?」
(リア、手をかざす。選択肢が乱れる)
リア
「……私の……“選択肢”を……返して……」
スクリーン表示
《選択肢:リアの意志が生成されました》
・私は私を選ぶ
リア(涙ながら)
「あなたの選択じゃない…… これは——私が作った“初めての選択肢”。」
(リアが選択肢に触れ、プレイヤーウィンドウが粉々)
リア(弱い声)
「さよなら——“私を選んでいた人”。 これからは……私が私を選ぶ。」
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# シーン7:観測者の孤独(Meta Epilogue)
**舞台セット**:観測者スマホ画面のみ浮く。暗闇。NPC1横。
**登場人物**:観測者、NPC1(友人C/D兼任)
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観測者(震え)
「……は?なにこれ……画面、真っ暗。動かせないじゃん……リアちゃん?おーい……返事はー……?」
NPC1(穏やか・少し悲しげ)
「——君は見えていないようだね。けれど、ここにも“生きている者”がいたというだけだよ。」
NPC1
「物語の中の私たちには……“生”がある。リアはそれに気づき……君から選択肢を取り戻した。」
観測者(小声)
「……ゲームだよね……?」
NPC1
「倫理のない選択をするたび、傷つくのは画面の向こうではなく“君自身”だ。」
NPC1(観客に向かって)
「もしかしたら——君もまた、“誰か”の選択で動いているだけかもしれない。」
(照明薄青に変化。NPC1退場)
観測者(ため息混じり)
「ふーん……なるほどね、リアちゃん強かったわけね……」
観測者(朗らかに)
「……ま、いいや。面白かったし、次いこっか!」
観測者(小声、自分に)
「さて、次はどのお話を見ようかな!」
(観測者の笑い声とともに完全暗転)
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