『HERO-1グランプリ』スピンオフその4 オムニバス

第10話『説明しよう、桃太郎の名は代々受け継がれるのだ』 第11話『説明しよう、黄金巨人ゴルディナンは生命を共有するのだ』 第12話『説明しよう、メタルマスクはいまだに無敗なのだ』
マヤマ 山本 7 0 0 06/16
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第一稿

<登場人物>
川上 李子(12) 第10話主人公
黄金巨人ゴルディナン 第11話主人公
小野 航(19) 同
ビリー・ルース(35) 第12話主人公

川上 恭太郎(1 ...続きを読む
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<登場人物>
川上 李子(12) 第10話主人公
黄金巨人ゴルディナン 第11話主人公
小野 航(19) 同
ビリー・ルース(35) 第12話主人公

川上 恭太郎(18) 李子の兄
川上 善太郎(81) 李子の祖父
川上 朔太郎(49) 李子の父
シメ・ハジメ(24)
オトシルバー
クロガネ
洋子・ルース(25) ルースの妻
実況 声のみ



<本編>
○川上家・外観(朝)
   大きな日本家屋。
   T「第10話 説明しよう、桃太郎の名は代々受け継がれるのだ」

○同・門(朝)
   向かい合って立つ川上李子(12)と川上恭太郎(18)。恭太郎はギターケースを背負っている。
恭太郎「じゃあな、李子。親父達には上手く言っといてくれや」
李子「気にしなくていいよ、お兄ちゃん。あんな古くさい伝統なんて。それより、ほら」
   おにぎりの入った包みを渡す李子。
恭太郎「何、きび団子?」
李子「鬼退治に行くわけじゃあるまいし。ただのおにぎり」
恭太郎「サンキュー。じゃ、行くわ」
李子「うん。ビッグになって帰ってこいよ」
恭太郎「任せとけって」
   手を振り去って行く恭太郎。その背中を見送る李子。
朔太郎の声「恭太郎が出て行った?」

○同・大広間
   李子、川上善太郎(81)、川上朔太郎(49)らが集まっている。
朔太郎「あのバカ、連れ戻してやる」
李子「止めてよ、パパ。お兄ちゃんの好きにさせてあげてよ」
朔太郎「そうは行くか。アイツが居なくなったら誰が『桃太郎』の名を受け継ぐんだ? アイツは川上家の長男なんだぞ?」
   部屋の奥にかけられた桃太郎の衣装。
李子「だから、その伝統が古いって言ってんの。時代錯誤もいい所だよ」
朔太郎「何? 桃太郎の存在がどれだけ治安維持に貢献しているのかわかって……」
善太郎「止めろ、朔太郎」
朔太郎「しかし、父上……」
善太郎「もう良い。そもそも、逃げ出すような者が『桃太郎』を継ぐに相応しいとは、到底思えん」
朔太郎「それは、そうですが……。では一体どうするおつもりで?」
善太郎「李子の言う通りかもしれんな。時代は変わっておるのだ。私達も、いつまでも古き伝統に縛られているのは、良くないのかもしれん」
李子「おじいちゃん……」
   立ち上がる善太郎。
善太郎「昔と違って、今は女性も社会に出て行く時代だからな」
李子「? おじいちゃん?」
   桃太郎の衣装を手に取り、李子に渡す善太郎。
善太郎「今後は、長女でも桃太郎の名を受け継いで良い事としよう」
朔太郎「なるほど、それはいい!」
李子「え? え? え?」
善太郎「頼むぞ、李子。いや、第一〇四代目桃太郎」
李子「……。って、えぇ〜っ!?」

○山林地帯
   暴れる巨大モンスターをミサイルで攻撃する戦闘機。華麗な操縦技術。
   T「第11話 説明しよう、黄金巨人ゴルディナンは生命を共有するのだ」

○戦闘機・中
   操縦する小野航(19)。
小野「(モンスターの様子を見て)全然効いてないな。だったら……あっ」
   フロントガラス越しに見えるシメ・ハジメ(24)の姿。
小野「あんな所に民間人が。危ないっ!」

○山林地帯
   バランスを大きく崩し墜落する戦闘機。以下、コクピット内の映像と適宜カットバックで。
小野「うわあああ!?」
   暗転。

○天界
   一面真っ白な世界。
   倒れている小野。目を覚ます。
小野「ここは……」
シメ「何か、天国っぽくね? ココ」
   振り返る小野。シメが立っている。
小野「貴方は、先ほどの。という事は……」
   周囲を見回す小野。死装束姿の人々やオトシルバーが歩いている。
小野「そうか、死んじゃったのか。助けられず、申し訳ない」
ゴルディナンの声「そうでもないぞ?」
   見上げる小野とシメ。金色の巨人、黄金巨人ゴルディナンが姿を現す。
小野「貴方は?」
ゴルディナン「私の名は黄金巨人ゴルディナン。君のようなイイ奴を探していた」
小野「探していたって……何故です?」
ゴルディナン「その前に、私の質問に答えてくれるかな?」
小野「はい、どうぞ」
ゴルディナン「うん。やっぱりイイ奴だな。では、質問だ」
   金色の光球と、銀色の光球と、白い光球を手に持つゴルディナン。
ゴルディナン「君が落とした命は、この金の命かな?」
小野「いいえ、違います」
ゴルディナン「では、この銀の命かな?」
小野「いいえ、僕が落としたのは普通の命です」
ゴルディナン「やはり、君はイイ奴だ。そんな君には、金と銀と普通の命、全てを与えよう」
   三つの光球が全て小野の手に渡る。
シメ「いいな〜、一個くらいちょうだいよ」
ゴルディナン「ダメだ。彼こそ、私と一体化するに相応しいイイ奴で……」
小野「いいですよ」
ゴルディナン「え?」
小野「三つあっても仕方ないんで。じゃあ、この金の命を、貴方に」
   金の光球をシメに渡す小野。
シメ「え、マジでいいの? 超サンキュー」
ゴルディナン「え、ちょっと、それは私と一体化するための命で……」
小野「じゃあ、この銀の命は……」
   近くを通るオトシルバーの姿を見つける小野。
小野「あ、もし良かったら、この命どうぞ」
   銀の光球をシルバーに渡す小野。
シルバー「え、ワシに? いいのかい?」
小野「えぇ、貰い物ですけど。ほら、体銀色ですし、ピッタリかと」
   頭を抱えるゴルディナン。
ゴルディナン「しまった。イイ奴すぎて、馬鹿だった〜!」

○(回想)闘技場
   超満員の観客。
   T「第12話 説明しよう、メタルマスクは未だに無敗なのだ」
   ロボットのような戦士、メタルマスクの攻撃を受け、倒れるクロガネ。
実況の声「第1回HERO―1グランプリ決勝、日本の雄・クロガネを倒し、初代チャンピオンに輝いたのは、アメリカからの刺客・メタルマスク!」
   観客の声援に応えるメタルマスク。
ルースの声「思エバ、アノ優勝、イケナカッタ、カモシレナイネ」

○倉庫
   倒れている洋子・ルース(25)を抱き寄せるビリー・ルース(35)。洋子の姿は39号に瓜二つ。二人の脇には植物型怪人の亡骸。
ルース「ソウスレバ、私、狙ワレル事モ、洋子、コンナ目、遭ウ事モ、無カッタ」
洋子「そんな事言わないで。おかげで、私は世界一のヒーローの奥さんになれたんだから。ありがとう、ビリー」
ルース「No、オ礼言ウ、私ノ方ネ」
洋子「なら代わりに、今すぐ殺して」
ルース「ソンナ事……」
洋子「(植物型怪人を見て)アイツが言ってた通り、私はもう感染してるの。発症するまであと数分。私は、世界中ウイルスをばらまく細菌兵器には、なりたくない。だから、その前に……」
ルース「嫌ダ。私、洋子、助ケタイ。洋子、居ナイ世界ナンテ……」
洋子「駄目よ。貴方はもう、ただのヒーローじゃないの。初代チャンピオン、ヒーローの中のヒーロー。自分勝手が通る立場じゃないのよ?」
ルール「But……」
洋子「それに、放っておいても私は死ぬ。だったら、せめて貴方の手で。ね?」
ルース「……ワカッタヨ」
   立ち上がり、手に持ったリモコンを操作するルース。装甲が転送され、メタルマスクに変身する。
メタルマスク「一ツ、約束シテ欲シイ。イツカ必ズ、マタ会オウ」
洋子「そうね。必ず、また」
メタルマスク「アリガトウ、洋子。コノ世界産マレテキテクレテ。私ト、出会ッテクレテ。私、愛シテクレテ」
洋子「私も。ありがとう、ビリー」
   銃口を洋子に向けるメタルマスク。
メタルマスク「洋子。I Love You、Forever」

○同・外観
   銃声が響く。
               (その4 完)

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