異次元シャーク ホラー

未来都市、最新の大型海洋水族館が舞台。その開園前日に先行で体験できる招待組に父親のコネで参加した主人公達。 海底に特殊なアクリル板のトンネルを張り巡らせたエリアが目玉。 海洋水族館の隠し玉であった『発光するサメ』を世界初で発表するつもりだった。 だが突然その海底エリア全体に異常エラーが発生し、主人公達を含む人々が閉じ込められてしまう。 そこに『発光するサメ』が人々を襲いだす。 サメは異次元を泳いで移動でき、どこでも姿を現し人を襲える最悪のサメだった。 果たして、主人公達や人々の運命は……?
ぐずら 70 0 0 02/14
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第一稿

『異次元シャーク』

■登場人物
ダグラス(16)、主人公の男。
アナ(16)、主人公の友達の女の子。
ロイド(16)、主人公の友達の男。
ミニー(10)、主人公の妹
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『異次元シャーク』

■登場人物
ダグラス(16)、主人公の男。
アナ(16)、主人公の友達の女の子。
ロイド(16)、主人公の友達の男。
ミニー(10)、主人公の妹

父親(40代)、ダグラスとミニーの父親
偉い人(60代)、海洋施設の創始者。

etc……

■作者コメ:完全趣味で書いたハリウッド風ストーリースクリプト。絵コンテで仕上げようと思ったけど、絵が絶望的。残念!

■スタート

〇広大な海 昼 
 キレイな海や島達を上空から撮影。(ヘリかドローンで)
 若者達が海でクルージングしている。
 ある一人の若者がどこかでサメを見つけ大興奮。
若者「動画撮って上げようぜ!」
 「ほらこいよ!」「きゃあ、恐い~」って、言ってるうちにサメが光ってどこかへ消える。
「どっか行っちまったな」って言った瞬間、一人だけ見えない所で若者が消える。(異次元シャークにやられる)
若者2「あれ? あいつどこ行った?」

〇タイトル 『異次元シャーク』


〇どこかの海の近くの海洋研究所の外 ヘリポートもある広い場所(夜 激しい雷雨)
 所長(62)と女研究員(32)、他数人がずぶ濡れで船か何かで運ばれて来た、布で覆いかぶされている大きい水槽の前に立っている。
 雨と波の音が大きくて大声になっている。
所長「これが見せたいものか!?こんな天気に呼び出すなんて! 今夜は母親の誕生日だったんだぞ!」
女研究員「すいません!とにかく早く見てもらいたくて!」
所長「電話で説明して、明日の朝じゃダメだったのか!?」
女研究員「うまく説明出来るものではないんです!」
所長「ああん!もう分かった!いいから早く見せろ!」
女研究員「はい! オーケイよ!」
 女研究員、布を外すように合図をする。
 布が外れて水槽の中が見えるようになる。
 暗くて中に何が居るか分からない。所長は顔をしかめる。
所長「……なんだ? 何がいる?」
 雷が鳴り水槽の中が一瞬の光と共に見える。
 水槽の中にはホオジロサメのシルエット。
所長「おい! まさかただのホオジロサメで俺を呼び出したんじゃないだろな!? ジョーズみたいな大きさならとにかく、普通のホオジロサメなどいくらでも……」
 水槽の中のサメが七色に発光する。
 驚いている所長。
所長「……なんだ、こいつは……」

〇ニュースの始まりの画面
 音楽と共にニュースの始まりの映像。ロゴも流れる(例 BCCニュースとか)

〇ビーチ 昼 
 女性キャスターが浜辺を歩いている。撮影中。
女性キャスター「ここは年中眩しい太陽の光が降りそそぐ小さな港町「ウルーマ」です。本土から遠く離れたこの離島に、開園予定の未来型水族館「マリンポリス」が誕生します」

〇建設中の映像  映像切り替わり
 建設中の映像が流れている。そこに女性キャスターの声。
女性キャスター(M)「日本、中国、アメリカ、ドイツ、イギリスなどが協力開発し、最新テクノロジーのシステムや機器を備えた、まさに世界最大級の水族館が生まれる予定です。売りはなんといっても海底まで張り巡らされたガラスの巨大トンネルに、海底にも見た事もない巨大な水槽」

〇ビーチ 昼 
女キャスター「それと開園と同時に、なんと新種のサメも世界初公開される予定との事です。新種のサメは驚くほどの神秘的な生命体らしく、海洋研究会の間でも話題がつきません。我々も世界の人々も楽しみにしています。開園アンド公開日には入場規制され、招待されたメディアと客しか入れませんので注意してください。」

〇船の中 昼 
 女性キャスターがスマホの映像になる。
女キャスター(M)「世界中から人が、この「マリンポリス」へやってくるので、開園からしばらくは入場規制がかかるものと思われるでしょう。以上、現場からでした」
 主人公が今の映像をスマホで観ていた。
 妹ミニーに後ろから叩かれる。
ミニー「お兄ちゃん!お兄ちゃん!スマホばっか見てないで、ほら、外すごいよ!」
主人公(ダグラス)「痛てぇな。そんなハシャぐなよ。本当にガキだな……」

〇船の外 甲板デッキ 昼
 主人公、友達(ロイド、アナ)と妹で船の外を眺める。
 見渡す先には海に囲まれた島「マリンポリス」がある。
ロイド(男友達)「ホォー!見ろよ!マリンポリスだ!」
主人公(ダグラス)「言われなくても分かってるよ」
ロイド「おい、どうした?なんだそのテンション?感情を海に落としたのか?」
アナ(女友達)「すごーい!」

〇ウルーマ島 夕方
 ウルーマ島に着くと、豪勢なお出迎えが。ウエルカムトゥザ・マリンポリスとかのアーチの看 板があったり、催しものがあったり。
 招待チケットを見せて入る長い列を並んでいる時(最中)、
妹ミニー「ふっふぅー!」
ダグラス「おい!列から離れるなよ!」
ロイド「マジ夢みたいだぜ。お前の父さんのお陰で俺達も招待チケット貰えるなんて」
ダグラス「俺のおかげだろ?」
ロイド「ああ、そうだった。ありがとうございます。お前のお陰さ。家に帰るまでお前の悪口は言えないぜ。心では言うかもしれないけど」
アナ「ホントに良かったの?私達も招待券貰って?」
ダグラス「ああ、別に大丈夫。父親が関係者だからいくらでもチケット貰えるし。それにずっと行きたかっただろ?」
アナ「うん、ありがとう」
 ロイドがずっとニヤついてみている。
ダグラス「何だよ?」
ロイド「いや、何でもありません!」

 偉い人が船から降りて来た人を歓迎している。「長旅ご苦労様!」とか言って。
 偉い人が主人公達に喋りかける。
偉い人「おぉ!君はあのダニーの息子さんかい?」
ダグラス「はい、そうです」
偉い人「いや~、お父さんは本当に貢献してくれたよ。立派なお父さんだ」
ダグラス「はぁ、そうですか……」
偉い人「ビップ専用のリストバンドはしてるかい?」
ダグラス「えぇ」
 ダグラス達、みんな腕にバンドを巻いている。
偉い人「島中のレストランでクーポンとしても使えるやつだ。君たちも楽しんでいってくれ。明日は歴史に名を残す日だ。今夜の夜のパーティーでハメを外し過ぎないように」
偉い人どこかへ行く。
ロイド「聞いたか?パーティーだって!?」


〇パーティー会場 夜
 夜、ナイトプールとかある豪勢なパーティーをしている人達。クラブミュージックとか流してノリノリ!ティーンエイジャー(若者達)もいる。
若者「ヤッホー!」
偉い人「全部タダです。思う存分楽しんでください!あ、明日の元気は残しておいてくださいね!」
 ダグラス達、パーティー会場にいる。
ダグラス「すげぇパーティーだな」
アナ「世界中の投資家やメディア、研究者もいっぱいいるからね」
ダグラス「せっかくこんな豪勢なのに、酒が飲めなくて残念だ」
 ロイド遠くの方で踊っている。一人で。
ロイド「フォー!」
ダグラス「あいつ、もしかして酔ってるのか?」
アナ「……かもね」
 ロイド近づいてくる。
ロイド「パーティーって最高だぜ!」
 アナ、知らない男とぶつかり、その男が持っていたビールをこぼしてお互いが濡れる。
 だが、男は自分だけが濡れたみたいに怒ってくる。子供をなめてバカにする。

ムカつく男「おい!何してくれるんだ!?」
アナ「え?」
ダグラス「アンタがぶつかって来たんだろ!?」
ムカつく「くそ!何でパーティーにこんな小便臭いガキがいるんだよ?」
ダグラス「何?」
ロイド「おいおい、やめとけって。穏便にいこうぜ?」
ムカつく「お前らみたいなお子ちゃまはまだこのパーティーには早いの。帰ってママにドクタースース(絵本)でも読んでもらって寝かしつけてもらいな」
ダグラス「何だと!?」
ムカつく「おうおう、大人の対応でいこうぜ?パーティーで暴れるなんて幼稚な子供がやるもんだ!」
アナ「ダグラス、もういいから」
ムカつく「そうそう、女の言う通りにしとけよ。大人でも、男でも大した事のない奴はな!」
ロイド「あっちいこうぜ」
ムカつく「はっはっはー!」
付き添いの女「ちょっと言いすぎじゃない?子供相手に何ムキになってんのよ?」
ムカつく「男のガキはホンット嫌いなんだ!自分が社会的に無能で役に立たない事を知らないくせに、キャンキャン犬のように噛みついてくる!女はガキでも需要があるけど、男のガキ全くいらねぇ存在だぜぇ!」(ダグラス達に聞こえるようにわざと大きな声で)
ロイド「……もうホテルに帰らねぇ?ホテルでパーティーでもしようぜ?」
ダグラス、黙って帰る。
アナ「ダグラス……」
ロイド「ビールと食い物盗ってくる」
アナ「ビール?」
ロイド「こっそりとさ」
アナ「……ワインとチーズもお願い」
ロイド「任せろよ」


〇海洋施設「マリンポリス」の管理室
 太ったぐうたらな男がモニターを見ずにサボってテレビを観ている。映画の「ジョーズ」か「ジュラシックパーク」、「シャークネード」を観ていても面白いかも?
 片手にドーナッツを持っている。コーヒーも飲んでいる。モニター見ていない。
 モニター越しから、サメが光って消える様子が映し出される。
 なにも見ていない男。

〇パーティー会場 夜
 みんなが騒いでいる所の地面に怪しい影が。サメの影。だがみんな気づかない。
 フカヒレが地面から生えてきて、バーベキューの機器で肉を焼いている男に近づいてくる。
 1人乗り目立ちたがりの若者が高い所に登っている。
 そこでプールに飛び降りようとしている。
若者「ほーい!みんな見てろよ!」
他の連中「おい、危ないぞ」
若者「俺のスーパーアクロバティックジャンプを見せてやる!」
 サメの視点、どんどん近づいくる。今にもジャンプする若者が襲われそう。
 そして、若者男がプールに飛び込む。空中で1回転(前転)して、プールに落ちる。
 なかなか上がってこない若者。(異次元シャークにやられた感をだす)
 しばらくすると飛び出すように若者がプールから顔を出す。
若者「プハーッ! ひゃっほーい!」
みんな「おぉー!」

 サメの視点。どんどん肉を焼く男に近づいて行って、サメが男を襲おうとみせた瞬間、男が後ろを向く。
男「おーい!ちゃんと俺のビール残しとけよ!(遠くの誰かに言っている)」
 その瞬間、異次元シャークが焼いているデッカイ肉の塊だけを捕食して異次元に戻る。
 大きな音と衝撃が起こり、男はビックリして転げる。尻もちをつく。
 見るとそこには壊れた肉や機器の破片達が散らばっている。
男「……あれ?」
友達男モブ「何してんだよ?おい?焼いてた特上の肉は?(どこ行った?)」
男「爆発した……?」


〇島のどこの海 夜 真っ暗
 何人かのダイバースーツを着た者達が島に入ってくる。(潜水艦から来た?)
 その内の一人(リーダー各)が連絡している。
リーダー「現地到着、作戦を開始準備行います」
 連絡、電話を切る。


〇海洋施設 夜
 サボっていた管理人に電話がかかってくる。
 慌てて出る男。
サボる男「はい?」
偉い人「あのサメはどうなっている?」
サボる男「はいはい、元気に泳いでいます……」
 っと言いかけたが、複数あるモニターにサメの姿が映っていない。
サボる男「あれ?」
偉い人「どうした?」
サボる男「いや、そんな馬鹿な……」
偉い人「何かあったのか?」
サボる男「いや、その……」

〇サメの視点で異次元から水に戻る場面を映す。光輝いて。
 光った事で男はサメを発見。
サボる男「ああ!とても元気に泳いでいます!」
偉い人「頼むぞ!しっかりしろ!そいつは今回、世界を驚かせる目玉の一つでもあるんだ!」
サボる男「はいはい……ふぅ~」

○偉いさんの事務所
悪い研究員「何かあったんですか?」
偉い「いや、問題ない。ただ監視係がサボってやがったみたいだ」
悪い研究員「そうですか。あれは大事な貴重種ですからね」
偉い「あぁ、全くだ」


〇マリンポリス水族館前 昼 (翌日)
 次の日、セレモニーが行われる。
 偉い人が前で演説している。
 演劇、ショーや花火もあがる。昼だけど。風船もいっぱい飛んでいて豪勢である。
 ダグラス達もショーや花火を見ている。
 そんな中、ダグラスのフラッシュバック(回想)。
× × ×
〇(フラッシュ)セレモニーに似た場所
 ダグラスの幼い頃、両親とサーカスか今と似た祭りに行っていたその当時を思い出している。
 お母さんが笑っているイメージが焼き付いている様子。
 
〇ダグラスの家 (過去)
 幼いダグラス、お父さんに電話している。向こうの部屋のベッドで苦しんで寝ている母。
幼いダグラス「お父さん、ママがね……」
  
× × ×

〇戻って来る 
 ミニーの声がきっかけでダグラスの意識が今になる。
ミニー「あ、お父さん!」
ダグラス「え?」
 ダグラスとミニーの父親登場。
父親「やぁ、探したよ。何度も電話したんだけどな」
ミニー「え?そうなの?お兄ちゃん?」
ダグラス「電話番号登録してないんだ。知らない番号は取らない主義でね」
アナ「ありがとうございます。私たちまで招待してもらって」
父親「いやいや、いいんだ。君たちは息子の友達だからね。楽しんでくれ」
ロイド「本当にありがとうございます!」
父親「はははっ。それじゃあ、ちょっと僕も仕事があるんでね」
ミニー「えぇー。もう行っちゃうの?」
父親「悪いなミニー」
ダグラス「……また仕事かよ(つぶやく)」
父親「うん?何か言ったかダグラス?」
ダグラス「何もねぇよ」
父親「それじゃあな」
 演説者がまだ喋っている。


〇研究所のどこか
 悪い組織が(ダイバースーツ来た)施設に侵入している。

〇制御室
 悪い研究員、リーダーの工作員(悪者)がパソコンの画面をハックする。
 制御している管理人は死んでいる。
悪い研究員「今だ。作戦を実行しろ」

〇サメのいる巨大水槽の中
 実行班が例のサメを捕まえようと水槽に入っていく。(巨大な網の中)。工作員三人。
 三人とも麻酔銃を持っている。水の中は視界が悪い。

工作員1「ラジャー。捕獲しますorDNA採取します」
 実行班(三人)が視界の悪い水の中でサメを探す。
 なかなか見つからないような感じ。

〇制御室
リーダー「いるか?」
工作員1無線(M)「視界が悪く見づらくてまだ発見できていません」
リーダー「早くしろ」

〇水槽 水中
 探す三人。探していると悪い視界から急に異次元シャークが登場する。
 驚く三人だが、持っている銃で撃つ。一人の銃が当たり、安堵する。
 強力な麻酔銃。

〇制御室
無線1(M)「銃がヒット。まもなく動かなくなる模様です。完全に動かなくなったらまた……なっ!」
リーダー「どうした?」
無線1(M)「分かりません……消えました!ターゲットがどこかへ行きました!」
リーダー「何してんだ!?本当に当たったのか?一瞬でクジラも眠るやつだぞ」
無線1(M)「突然視界が明るくなって、消えていきました……」
リーダー「何を言ってる……」
無線1(M)「うわ~!」
 無線から何かがあった音。ピーとかザザザ……とかすごい音。襲われている。
 リーダー「おい!どうした!?」
 無線1(M)「あっ、あぁ~! 出て来た……!どこからぁ!あ~!」
 悪い研究員、リーダー、こわばった表情(状況に合わせた)。

〇水族館の前 昼
偉い人「それではみなさん、どうか歴史を刻んでください!「マリンポリス」オープン!」
みんな「うぉ~!」
 水族館に入る前のちょっとした花火があがり、花吹雪もある。
 ナビゲーター、何班かに分かれている。
 ダグラス達の班はグループG。あのムカつく男も一緒。
ナビゲーター「それでは!いよいよ世界最大規模の水族館「マリンポリス」への来場です!先ほどグループ分けしたチームに分かれて、歴史に残る一ページに触れましょう!それでは、まいりましょう!」
ロイド「げっ!あいつも一緒だよ!」(ムカつく男に向けて)
 ムカつく男は気づいていない。何かを食べている?
ミニー「どうしたの?」
ダグラス「何でもねぇよ」
アナ「昨日の事は忘れましょう」
ミニー「何なに?何があったの?」
ダグラス「うるせぇな」
ミニー「もう、なんなのよ!」


〇管理室
 偉い人がサメが消えた事に気づく。
偉い人「どうなってるんだ!? なぜ消えるんだ! ちゃんと見ていたのか!」
研究員A「誰かにモニター画面をハックされて(書き換えられていた)いたようです……」
研究員B「それに、水槽の中に誰かが侵入した跡がありました」
偉い人「くそ!何て日にやりやがる!取り合えず探せ!中止には出来ない。お披露目の時間までに探すんだぞ!」
研究員A「探すたって、どうやって? これはもう警察に連絡しないと」
偉い人「うるさい!警察に連絡?この日の為にどんだけ労力と金をかけて来たと思う?それに、金を出した国や各国、各界の有名人、セレブ達が来てるんだ。ここで警察沙汰になって中止になって見ろ。お前は責任が取れるのか?世界がかかってるんだぞ!?」
研究員A「でも……分かりました。探してみます」
 研究員達あきれる。
 父親が研究員達に近づいて一言。
父親「制御室から調べてくれ。俺達は水槽をチェックしてくる」
研究員A「分かりました」


〇マリンポリス 内部
 最新水族館でツアーのように観て回っている。かなりデカくて長い水槽や、変わった水槽がいっぱいある。水槽滑り台。などなど
アナ「すごいキレイね」
ロイド「まるで海の中のテーマパークじゃねぇか」
ミニー「もう一回水槽の滑り台滑りたいな!」
ダグラス「並ぶのは勘弁だ。それに、今の所普通の水族館と変わらない感じだけどな。水槽がデカいのは確かだけど」
ロイド「水槽がデカいだけでもすごいんだよ」
ミニー「ホント、お兄ちゃんは冷めてるんだから。昔はしょぼい遊園地とか動物園でもはしゃいでたのに」
ダグラス「大人になったんだよ」
ミニー「嫌な大人にね」
ダグラス「何だと?」
アナ「まぁまぁ、せっかくすごい水族館に来れたんだから、ケンカしないで楽しもう?」
ロイド「そうだぜ。兄妹ケンカは犬も食わないんだぜ」
ダグラス「……サメなら食うかもな」
アナ「はぁ……(溜息)」
ロイド「それに、まだ水中エリアに行ってないだろ?水中エリアはきっとすごいぜ。本当に海の中を歩く感じなんだろな。楽しみだぜ!」
ミニー「楽しみ~!」
ロイド「イエーィ!」
 ロイドとミニー先に行く。
ダグラス「……ガキは良いよな。お気楽で」
アナ「ちょっとダグラス。どうしたの?なんか感じ悪いよ?」
ダグラス「……ごめん、ちょっと、きっと疲れてるんだ」
アナ「大丈夫?」
ダグラス「ああ、大丈夫。ありがとう」
アナ「何かあったら言ってね。友達なんだから」
ダグラス「友達……あぁ、ありがとう」
アナがダグラスの肩か腕を叩いて明るい声で、
アナ「ほら、行くよ!」
 アナとダグラス、進む。

〇制御室。
 研究員たちが制御室に来る。
研究員A「全く、こんな少ない人数でコキ使い過ぎだぜ」
 制御室を少し確認する。
研究員B「おい、やっぱり誰かシステムをイジッテルぞ」
研究員A「マジかよ。ホント、警察の仕事だろこんなの」
 後ろから悪い研究員と黒の組織。

〇水族館 海中エリア前
ナビゲーター「それでは、みなさん、いよいよ海中エリアに行きます。海中エリアへの行き方は二通りあって、エスカレーターとエレーベーターがあります。どちらも特殊ガラスの覆われているので移動中に海中をご覧になる事が出来ます。今日はご来場の方も多いため、私達のグループはエスカレーターで参ります」
ムカつく男「ちっ!エレベーターじゃねぇのかよ」
ナビゲーター「みなさん、押し合わずにゆっくりついて来て下さい。それでは参りましょう」
 主人公達、海中エリアの前のアーチ型の門?をくぐる。(ジュラシックパークの門みたいなの)
 くぐると海中エリアに繋がる広めのエスカレーターから海の中を観れる。
 視界いっぱいに海の中が広がる。
ロイド「わぉ……ここでもう十分じゅねぇか」

〇制御室
 研究員達縛られている。

研究員A「なんのマネだ?ライアン(悪い研究員)」
悪い研究員ライアン「悪いな」
リーダー「あのサメはどこへ行ったか分かるか?」
研究員A「あんた達がどこかへやったんじゃないのか?俺達は全く知らない」
ライアン「消えたんだ。監視している時に何か変わった所はあったか?」
研究員A「消えた?」

〇海中エリア
 ミニーがエスカレーターを降りている時に遠くの方でサメを発見する。
ミニー「あ! サメだ! ねぇお兄ちゃん!あそこにサメがいるよ!」
 ミニーが兄に告げている時にサメが消える。(異次元へ)
ダグラス「え?どこだ」
ミニー「あれ?消えちゃった」
ダグラス「何かの見間違いだろ」
ミニー「違うよ!絶対あれはサメだよ!それにジョーズみたいだったよ!」
ダグラス「はいはい……」


〇制御室
研究員A「サメがマジックのように水槽から消えた?そりゃ、驚いた。変わったサメとは思ってたけど、まさか消失マジックが出来るとはな」
ライアン「何も知らないんだな?」
研究員A「ああ、これ以上はな」
ライアン「……そうか、やれ」
 リーダー、サイレンサーの銃で研究員Aの頭を打ちぬく。
 返り血が黒の組織の部下に付く。
研究員B「おぅ! マジかよ!」
リーダー「最後に言い残す事は?」
研究員B「待ってくれ!何なんだ一体!?ワケが分からないよ!」
リーダー「分からなくていいんだ。お前はここで死ぬんだからな」
研究員B「いっ、命だけは勘弁してくれ!」
 リーダー、銃を頭に向ける。
研究員B「あぁ!そ、そうだ!サメの事で変わった事があったんだ!」
 ライアン、リーダーを止める。
ライアン「何だ?」
リーダー「生きる為のデタラメじゃないですか?」
研究員B「本当に変わった事だったんだ!?」
ライアン「いいから早く話せ」
研究員B「あのサメには超高性能の追跡装置(GPS)を付けてるんだ(インプラント、埋め込んでいるんだ)。宇宙とか海でも使える。なんせこの水族館のスターになるかもしれないやつだろ?」
ライアン「サメがどこにいるのか知ってるのに俺達に教えなかったのか?」
研究員B「違う!聞いてくれ!発信器で現在の居場所と過去のログを調べたんだ!それじゃあ、あのサメは全然違う所にいたんだ!水も何も無いところや土の中とか壁やらあちこちに」
ライアン「どう言うことだ?」
研究員B「分からないんだ!もしかして発信器が壊れてるかもしれないけど、あの水槽から消えたんだろ?もしかして、何か関係があるかもしれないと思って」
 ライアン、少し考える。
ライアン「確かにな」
研究員B「これで追跡できるはずだ。壊れていなきゃ」
 研究員B、スマホみたいな機器をライアンに渡す。
 一通り機器を触る。
ライアン「新しいデバイスだな。どうやって使う?」
研究員B「そ、それは……」


〇水中エリア
 水中エリアに着いて、ナビゲーターと一緒に歩く主人公達のグループ。
 海底の中。ナビゲーターは海の中の説明や他の説明をしながら歩いている。
ロイド「ホントに海の中じゃねぇか。これはすげーな!」
アナ「あ! あそこに変わった魚いる!」
ミニー「どこどこ?あ、ホントだ!」
 ダグラスはポケットに手を突っ込んであまり興味なく歩いている。
ナビゲーター「お客様、園内での飲食は禁止しておりますので……」
ムカつく男「うるせいな!俺はここに何万ドルと投資してきたんだ!招待された今日ぐらいいいだろ!?」
ナビゲーター「けれど、あの、その……」
ムカつく男「嬢ちゃんの上のボスでも呼んで来いよ。俺様が直々に嬢ちゃんとそのボスとを解雇してやるよ」
ナビゲーター「すいませんでした……」
 ダグラス達、遠くの方で観ている。
ロイド「やな感じのやつ。きっと成り上がりだぜ」
アナ「あんまり近づかないようにしよう」
ミニー「あの人となんかあったの?」
ダグラス「しつこいぞミニー」
ミニー「もう!相手にしてくれないんだから!」
ダグラス「ガキのお守り代は貰ってないからな」
ミニー「貰ってもしないクセに」
ダグラス「分かってんじゃねぇか」
ロイド「そ、それよりよぅ! ほら、せっかくだしもっと楽しんでいこうぜ?」
ミニー「私は楽しいよ。お兄ちゃんがシラケる事を言わなきゃね」
ダグラス「なら俺と離れて別々に行けよ」
ミニー「離れたいけど同じグループなんだから仕方ないじゃない。あ~ぁ、せっかく楽しい所なのに、お兄ちゃんと居ても楽しくないや。お母さんと一緒ならなぁ~」
 ダグラスがミニーを睨む。
 ロイドとアナが「まずいっ」って顔。
ロイド「あ~、ミニーちゃん?その話は……」

ミニー「お母さんも一緒に来れたらすごい楽しかっただろうね!見せたかったなぁ……お母さんにも」
ダグラス「やめろ」
ミニー「うん?何で?」
ダグラス「母さんは、もういないだろ。死んだんだ」
ミニー「知ってるよ。だけど一緒に来たら楽しそうだって話を……」
ダグラス「母さんの話はやめろって言ってんだ!」
ロイド「おいおい、ダグラス。相手はまだ子供なんだからムキになるなよ。なぁ?」
ミニー「変だよお兄ちゃん。お母さんが死んじゃってからすごい怒りっぽくなったし、全然相手にしてくれなくなった」
ダグラス「お前には関係ねぇだろ」
ミニー「あるよ。だって兄妹だもん。いつもそんなにツンケンしてたら天国のお母さんも全然嬉しくないと思うな。寂しいのは分かるけど、いつまでも辛くて悲しい話にしてたら、お母さんとの大切な思い出まで辛かったものになるのが私は嫌な……」
ダグラス「うるさいって言ってんだろ!!(さっきよりキツメに。キレる)」
ミニー「……」
アナ「ちょっと、ダグラス!」
ミニーが走ってどこかへ行く。
ロイド「ミニーちゃん!」
ダグラス「ほっとけ。あとでスタッフとかに連れられて迷子センターとかにいるだろ」
ロイド「けどよぉ……」
アナ「私が探してくる」
ダグラス「いいって」
アナ「そうはいかないでしょ?ここ、けっこう広いし。もし何かあったら大変よ」
ダグラス「勝手にしろ」
 アナはロイドにダグラスを任せたわよみたいにサインを出して行く。
 ロイドもOK、みたいな合図。
 ダグラス、先に行く。ロイドも追いかける。

〇制御室
研究員B「数字と方角を打ち込めば大体の位置が分かる。特にこの水族館内の監視システムと連携するとさらに詳細がでる仕組みだ。これで、アイツがどこに居ようが分かるハズだ。これを押すとアイツが周囲に最高300メートル範囲にいるとアラームが鳴る。壊れていなきゃだけど……」
ライアン「それで全部か?」
研究員B「ああ、大体は、こんな感じだ」
ライアン「ありがとうよ」
 ライアン、リーダーにやれと合図。
 リーダー、研究員Bの頭を撃つ。
 ライアン、追跡装置の機器を使う。
リーダー「……やつはどこら辺にいますか?」
ライアン「ちょっと待ってろ」
 ライアンが追跡装置をちゃんと起動させる。 
 ライアン「……」黙っているが、顔が徐々にしかめる。
ライアン「……この部屋の近くにいる」
部下1「え?」
 ドゴーン!と異次元シャークに部下1が襲われる。異次元シャークは地面から一瞬で出て来た。その時に制御している大きな制御盤もやられる。
部下2「うわぁ!」
 部下1が襲われているので(あとビックリしてパニックになり)持っていた銃を異次元シャークに乱射。
ライアン「おい!やめろ!撃つな!麻酔銃に切り替えろ!」
 部下2が放った銃弾は制御室のコントロール盤達を破壊する。
 これで水族館の海中エリアのシステムが無茶苦茶になる。
 ライアン、めちゃくちゃになったコントロール盤やシステムをみる。
ライアン「何て事してくれたんだ……これで俺達も閉じ込められじゃないか!」
 機器からアラームがずっと鳴っている。
リーダー「……?」
 そして、またドバーンと出てくる異次元シャーク。ライアンを襲う。
ライアン「ぐわぁ~!」
 ライアンがみていたコントロール盤に噛まれながら叩きつけられるライアン。
 コントロール盤からは火花。
 ライアン、グロい死に方。

〇海中エリア
 ダグラスとロイドがグループで歩いている時に館内でアラームが鳴る。「ファー!ファー!」
 館内の観客たちは困惑。
 ダグラスやアナ、父親、偉い人も場面を一瞬だけ切り替えて困惑している顔。
 施設、海中エリアの入り口や通路が勝手にシャッターみたいに閉まっていく。


〇管理室(アナウンスが出来る)
 偉い人と父親、他数人のスタッフがいる。
偉い人「何があった!?」
スタッフ女性「分かりません!突然緊急災害セキュリティシステムが発生しました!」
偉い人「原因を調べろ!」
スタッフ「分かりました!」

〇水中エリアや水族館全域
 水族館にいる人々が慌てている。何が起こったか分からず困惑している。
機械アナウンス「水族館にいる全員に警告します。システムエラー発生です。安全が確認されるまで各スタッフや関係者の指示に従ってください。必要あれば避難経路の確認してください」
ダグラス「何が起きてるんだ?」
ナビゲーター「えっと……何で初日にこんな事に……緊急災害訓練のファイルは……」
ムカつく男「おい!俺達はどうしたらいいんだ?ここで突っ立ってるだけか!?」
グループの人達も口々に言う。心配しようなパニックになりそうな声で。
「そうよ。どうしたらいいの?」「何があったんだ?」「早くしろよ!」、など。
ナビゲーター「みなさん落ち着いてください!落ち着いて!私の指示に従ってください!」

ロイド「アナとミニーはどうする?」
ダグラス「……探しに行こう」
 ダグラスとロイドもグループから離れる。
ナビゲーター「ちょ、ちょっと!」
 グループの人達はまだ心配の声を上げている。

〇海中エリアのどこか ミニーサイド
 まだファンファン警告音なっている。
ミニー「何があったんだろう?」
 うわ~! っと曲がり角辺りから声が聞こえてくる。
ミニー「え?」
 恐る恐る曲がり角を覗く。黒の組織(二人)が従業員を押し倒して銃を向けている。
リーダー「出口はどこだ?」
従業員「ここから真っすぐ行った所にエレベーターがある。たぶん、動いていると思うけど……」
 リーダー、従業員を撃つ。
 ミニーは目を瞑る。
リーダー「行くぞ」
 ミニーに気づく黒の組織。
部下「誰だそこにいるのは!」
 ミニーは必死に逃げる。
部下「どうします?」
リーダー「ほっとけ。それどころじゃない」

〇海中エリア ダグラス達
 アナと合流。
アナ「ダグラス!」
ダグラス「ミニーは?」
アナ「まだよ。見つからないの」
ロイド「どこ行ったんだろ?」
 ダグラスの元にカップルが通る。カップルに声をかける。
ダグラス「すいません!10歳ぐらいの女の子見ませんでしたか?」
カップル女「さぁ、見てないわ」
ダグラス「そうですか……ありがとうございます」
カップル男「君たちも早く避難した方がいいかもよ。何があったか分からないけど」
カップル女「ええ、アナタがグループから離れてトイレに籠らなきゃ私達も今頃は避難出来てかもしれないわね」
カップル男「君たちに助言しよう。調子に乗って「キムチ」を食べ過ぎないように。食べなれていないのものは程々に。あと、」
 カップルの男、ダグラスに顔を近づけて、カップル女に聞こえないように話す。
カップル男「彼女選びは慎重にな」
カップル女「ほら早く行くよ!」
 カップル達、どこかへ行く。
カップル男「あ、見てみろよ。あんなところにサメがいるぞ!」
カップル女「今はそれどころじゃないでしょ。あ、ホントだ」
サメがカップルの方にくる。
カップル男「お!こっちに来た。写真撮ろうぜ」
カップル女「ちょっとだけよ」
 男がスマホで写真を撮る。
 サメはドンドンと近づいてくる。
カップル男「おう!近づいて来た!」
カップル女「すごい迫力。私も撮っとこうかな?」
カップル男「こんなチャンス滅多にないぞ。SNSに上げようぜ」
 女もスマホで取り出し、男と近づくサメの写真を撮る。
 サメはどんどん近づいて来て口を開けだす。
カップル男「俺達を食べれると思って近づいて来たぞ!」
カップル女「大丈夫かな?」
カップル男「大丈夫だろ。最新の強化ガラスって言ってたし。流石にサメの体当たりぐらいじゃあ潰れないだろ。わお!面白いもんが撮れそうだ!」
 サメは壁を通り抜けて二人を襲う。ちょっとだけ海水が入るが、サメはすぐ水中に戻る。
 カップルのスマホだけが地面に落ちる。
 それを見ていた主人公達。愕然とする。サメは次に主人公達を見たような気がして主人公は走って逃げる。


〇海中エリア グループの所 エスカレーターの前
 主人公たちのグループがエスカレーターの前でたむろっている。
 客「おいおい! まだ動かないのかよ?」っとか口々に言っている。
ナビゲーター「少しお待ちください!あれ?なんで動かないの?」
 そこに父親が登場。
父親「君(ナビゲーターに向かって)、ここはG班グループ(主人公の班の事)かい?」
ナビゲーター「あ、はい!G班です」
父親「こっちのエレベーターはセキュリティシステムエラーで動かないから、Aエリアの裏にある緊急エレベーターなら動くハズだ。そこまでみんなを誘導してくれ」
ナビゲーター「はい!分かりました」
父親「それと、高校生ぐらいの子達を見なかったか?10歳ぐらいの女の子もいたはずだけど」
ナビゲーター「それが、アラームが鳴った混乱で何人かは勝手に行動してしまって……」
父親「そうか……まぁ、今は特に何が起きてるわけでもないが、一応注意して客を頼むぞ」
ナビゲーター「はい!」
父親「みなさん!ナビゲーターの指示に従って慌てずに移動してください!」
 みんなが移動して。反対方向に行こうとすると、ダグラス達が走って来る。
父親「ダグラス!」
 ダグラス達が父親の前で息を切らして止まる。
ダグラス達「はぁ、はぁ……」
父親「どこにいた?心配したんだぞ?」
ダグラス「サメが水層を突き破って人を襲った……」
父親「何だって?」
ダグラス「サメが水槽を突き破って人を襲ったんだ!」
父親「サメが水槽を突き破る?バカな。最新の強化アクアリウムだ。サメだけの力で突き破るのは不可能だ」
アナ「だけど現に見たんです!」
父親「落ち着いて。ガラスが割れて海水が入って来ているのか?」
ロイド「えっと、それは……」
父親「今のところ、そう行った情報も入ってきていない。たぶん、何かの見間違いじゃないか?それより、ミニーはどこへ行った?」
 ダグラス達、顔を曇らせる。
ダグラス「俺達は見たんだ!光るサメが水槽を突き破って……いや、違う。すり抜けて人を二人も食べたんだ!」
父親「どういう事だ?そんな事がある訳……」
ダグラス「……もういい。やっぱりこの人に言っても無駄だ」
父親「ダグラス?」
ダグラス「本当にアンタは昔っから子供の言うことを信じないよな!母さんの時もそうだった!」

× × ×
〇(一瞬だけ)回想 ダグラスの家
 ダグラスが幼い頃。
 母親苦しそうにソファで寝ている。ダグラス幼は父親に電話をかけている。
ダグラス幼「パパ、ママがとても苦しそうだよ?」
父親電話「大丈夫。ただの風邪だから」
ダグラス幼「だけど……」
父親「悪いが父さんは忙しんだ。仕事に戻る。大人しくしてるんだぞ」
 父親、電話を一方的に切る。

× × ×

〇回想から戻る

父親「ダグラス……確かにあの時は悪かった。だけど……」
ダグラス「あの時すぐに病院へ連れて行ってたら!それに、アンタが帰って来たのは次の日だった。母さんがどんな思いで最後を過ごしたか……俺がどんな思いで苦しむ母さんの傍に居たか!」
 少し間を置いて、ダグラスがどこかへ行く。
父親「ダグラス!」
 アナとロイドも申し訳なさそうにダグラスの所に行く。
父親「……Aエリアに向かうんだぞ!ミニーを見つけたら連絡する!お前がミニーを見つけたら連絡してくれ!」
 ダグラス、無視して遠くに行く。
 父親、浮かない顔。そして、電話を掛ける。
父親「ああ、俺だ。監視カメラに10歳ぐらいの女の子がいないか探してくれないか?えっ?モニターがうまく映らない?早く原因を探して直してくれ。ああ、頼む」
 父親、電話を切る。

〇水中エリア ミニー編
 ミニーは迷子になっている。
ミニー「ここ、どこだろう……?みんなどこ行っちゃったんだろう?」
 異次元シャークが水中から忍び寄る。
ミニー「早くみんなを見つけて教えなきゃ。人殺しが水族館に来てるって……」
 窓の外の海がぼんやり光る。
 ミニー、それを視界に捉え、何だろう?とガラスに近づく。
 すると、急に水面にサメの姿が現れ、ミニーに襲いかかる。
 ミニー、ギリギリの所で後ろに避ける。
ミニー「きゃあ!」
 ミニー、尻餅をつく。
 サメの姿を確認すると、海の中を大回りしてまた襲ってこようとしてるのが見えた。
 ミニー、立ち上がり逃げる。
ミニー「いやぁー!」
 異次元シャークは何度も襲いかかろうとする。叫びながら逃げる。シャークは水中からガラスを通り抜けて何度も襲ってくる。
 必死で逃げるミニー。
ミニー「助けてぇ! 誰かぁ!」
 もう少しで異次元シャークにやられそうになる瞬間、ダグラスが飛び込んでミニーを助ける。
ミニー「お兄ちゃん!」
ダグラス「大丈夫かミニー!?」
ミニー「うん!」
ロイド「ダグラス早く!来るぞぉ!」
ダグラス「逃げるぞ!」
 ミニーを連れて逃げるダグラス達。ミニーの足が遅いので、ダグラスがミニーを抱えて走る。
 何度も危ない目に遭いながらもギリギリでかわしていくダグラス達。
 曲がり角を曲がった先まで逃げると、異次元シャークがどこかへ行く。
 それに気づくロイド。
ロイド「どこ行った?」
ダグラス「分からねぇ」
 一同立ち止まり、しばらく、逃げて来たあたりを見ている。静かな通路。
 今にも襲ってきそうな感じはするが、何も起こらない。
ロイド「……逃げ切れた?」
アナ「Aエリアに行ってみよ。緊急エレベーターがどうっとかっておじさんが言ってたし」
ダグラス「そうだな。行こう」
ミニー「待って!お兄ちゃん!」
ダグラス「何だ?」
ミニー「サメだけじゃなくてね、人殺しもいるの」
ダグラス「……何だって?」

〇避難所 
 グループGが待っている。他のグループもいる?客は少しざわざわしている。
 客「本当に何が起こってるんだ!?」「まだ分からないのか?」「説明してよ」
ナビゲーター「落ち着いてくださいみなさん。現在このエラーの調査中です!なので緊急エレベーターに乗り、地上へ上がってください!全員一斉には乗れませんので何人かに分けて乗ってください」
 エレベーターが開く。
ナビゲーター「慌てないで、押さないでください!協力してください!」
ムカつく男「んなもん関係あるか!俺は先に乗るぞ!」
 ムカつく男は真っ先にエレベーターに乗る。みんなの視線を感じるが気にしない。
ムカつく男「早く閉めろ」
ナビゲーター「上に着きますとスタッフの方がいますので、次はそのスタッフの指示に従ってください」
 扉が閉まって。エレベーターが動き、上へ。

〇エレベーター内部 
 アクアリウムになっていて、上昇中も海の中を見れる。
ムカつく男「緊急エレベーターでもこの仕様か。これで避難中でも楽しめるよ。ん?」
 ムカつく男、外の海に光るサメを見つける。サメを眉をしかめて見ている。
 サメはドンドン近づいてくる。目が離せない。

〇避難所 
ナビゲーター「それではみなさん! エレベーターが戻ってくれば次のに乗れる準備を……」
 父親、無線で会話中。
父親「まだ見つからないのか?え?広すぎるって?とにかく探してくれ!俺の子供なんだ。まだ小さい」
 少し離れた所でダグラス達がナビゲーターと話してる。
ダグラス「ねぇ!父さんか責任者と話が出来ないかな?それともアナウンスでもいいから!」
ナビゲーター「え!?それよりも避難しないと……」
ロイド「ここで起きてる事がどれだけ凶悪か俺達は知ってるんだぜ!とんでもねぇサメが出たんだ!」
ミニー「殺し屋もいるんだよ!」
ナビゲーター「何言っているのアナタ達?」
父親「ダグラス! ミニー!どこにいたんだミニー?」
 父親、気づいてダグラス達に近づく。
ミニー「お父さん!」
 父親に抱き着くミニー。
父親「とにかく良かった。いくら探しても見つからなかったから。さぁ、次のエレベーターに乗って避難するんだ。何が起きているか分からないからな」
ダグラス「なぁ、よく聞いてくれ。もう一回同じ事を言う。この水族館は危険だ。危険なサメがいる。そうアナウンスしてくれ!」
父親「サメ?光るサメって言ってたな」
ダグラス「あぁ」
ロイド「俺達も襲われたんです!」
アナ「信じてください!」
父親「……」
ミニー「それにサメだけじゃなくて殺し屋もいるんだよ!人間の!」
父親「殺し屋……そんな馬鹿な……」
 会話中にエレベーターから異音がする。ドン!っとかガコンとかキーキーとか。
 ナビゲーターと客たちはエレベーターを注目して見ている。何が起こっているのか。
 次にガシャンと音がして、シュルシュルという音がする。
 音は近づいてきて、大きな振動と共にすごい音がする。エレベーターが落ちてくる。
ナビゲーター、客「きゃあ!」「うわ!」
 エレベーターがゆっくり開く。中は血だらけの惨状。
 一人だけ生きている。ムカつく男だけが他の人の血だらけでブルブル震えている。
 父親が恐る恐る聞く。
父親「何が起こったんです?」
ムカつく男「サ……サメが……」
父親「サメ?」
ムカつく男「サメがみんなを食っちまった!」
 次の瞬間、ムカつく男がサメに下半身を噛まれ、引き込まれそうになる。
ムカつく男「うわ~!」
 見ていた客が次々に悲鳴を上げる。ナビゲーターも。父親は驚きの表情。
 食われながらも異次元に行くのを抗うムカつく男。
ムカつく男「助けてくれ~!死にたくないよ~!」
 ダグラス、助けに入る。
父親「やめろダグラス!」
 父親がダグラスを制止する。この時に無線機を落とす。
 父親の制止を振り切りダグラスは滑り込んで手を差し伸べる。
 手を掴むムカつく男。
ムカつく男「ひぃ~!」
 踏ん張るダグラスだが、もう少しでダグラスごと食べられそうになった所で父親が助けに来る。
 ムカつく男とダグラスを引き離す。
ムカつく「あああ~!!!」
 異世界?(または水中)に連れていかれる。食べれられる。
 少し間があって(何が起こったかうまく飲み込めなかった感じ)……客が「逃げろ~!」っと叫ぶ。(誰でもいい)
 みんなパニックになって逃げる。
 ダグラスも父親に立たされ逃げる。パニック状態でみんな逃げてる時に何人か襲われる。
 客たちは悲鳴の嵐。ダグラス達も必死に逃げる。
父親「こっちだ!」
 ダグラス達、父親に誘導された方に。
 奥に進んで扉を開ける。社員(研究員)専用通路。

〇水族館の裏側 
 簡素なトンネルみたいな所。水槽なし。
父親「真っすぐ行って(突き当りで)右だ!」
 走るダグラス達。突き当りに右へ行くと、すぐに人とぶつかる。黒の組織のリーダー。
リーダー「止まれ!」
 ダグラス達に銃を向ける。
ロイド「一難去ってまた一難かよ!」
父親「誰だアンタは!?」
 リーダー、ダグラス達に銃を向ける。
リーダー「お前はスタッフの許可証を持っているか?」
ミニー「パパ!この人が人殺しだよ!」
父親「ここに何しに来たんだ?」
リーダー「質問に答えろ。許可証を持っていないか?」 
父親「ああ、もちろん持っている」
リーダー「渡せ。命は助けてやる」 
父親「許可証を持って扉を開けるつもりかもしれないが、セキュリティエラー中はどこも開かないぞ。今から私達は緊急避難室(シェルター)に行く所だ。アンタは避難室が分かるのか?ここは広くて複雑だぞ?」
リーダー「……くそっ、……案内しろ。先に行け。変なマネするとガキから一人ずつ殺していく」
 ダグラス達はまた走り出す。

〇水中エリア、女子トイレ
 客たちがやられている。悲鳴が上がっている。
 ナビゲーターの女の人が隠れている。トイレの便座に座って。誰かの返り血が付いている。
ナビゲーター「何で初日からこんな事になるのよ……もう嫌!ここのトイレはガラスじゃないから大丈夫よ!落ち着いて私」
 異次元シャークの影がトイレに忍び寄る。
ナビゲーター「大丈夫、大丈夫、大丈夫……これから彼氏も出来て、数年後には結婚して、子供もいて家庭が出来てわ。なんて幸せなのかしら!」
 異次元シャークが下から突き上げるように飛び出てナビゲーターを食べる。
異次元シャーク「ぐわあぁぁ!!!」
ナビゲーター「ぎゃあ~!!」
 そのまま異次元に。しばらくして一緒に飲み込んだ便器(トイレット)だけ吐き出す。ペッ!とトイレに。

〇避難室の前 
 ダグラス達到着。
 避難室の扉の前で止まる。
父親「ここだ」
リーダー「早く開けろ」
 父親、カードキーで扉を開けて中へ。

〇避難室
 父親が中に入ってすぐに脱出ポッドを見る。
父親「ダメだ!脱出ポッドが誰かに使われてしまってる!」
リーダー「脱出ポッド?そんなの意味ないだろ?上にあがる前にやられちまう可能性がある。なんせあいつはどこでもすり抜けてやってくるからな」
父親「じゃあ、他に何か地上へ戻る方法があるのか?」
リーダー「エラーを早く直せ。そしたらエスカレーターとか使って勝手に逃げる」
父親「直せるならもうとっくに直しているだろう。時間がかかるって事はまだ原因も分かっていない証拠だ」
リーダー「ここからは何も出来ないのか?」
父親「無線で地上への救助を要請する」
リーダー「何も出来ないって事か……」
ダグラス「アンタは、どこから入って来たんだ?」
リーダー「秘密だね。だが言っておく。そこからも逃げる事はもう出来ない」
 父親、無線で話す。
父親「……こちら、海中エリア避難室B!こちら海中エリア避難室B!緊急アクシデントにより救助を要請する!なお未確認生物のサメによる襲撃を受けている。相当の被害者が出ている模様。武装しての救助を要請する!繰り返す……」
リーダー「未確認生物とはねぇ、自分たちがどんなサメかも分からず捕獲して水槽で飼った結果がコレかよ。飼い犬に噛まれたな」
ミニー「お兄ちゃん、私達大丈夫かな?」
ダグラス「ここに居れば大丈夫だ。ほら、ここには水槽のガラスも無いだろ?」
ロイド「ひとまずここで、救助が来るまで待つしかないな」
リーダー「……悪いが、どこにいようが安全なんてないぞ。あのサメは水が無い場所でも泳ぐ事が出来る。別にすり抜ける事だけじゃない」
ダグラス「何だって?」
リーダー「この目で見たからな。あいつはどこでも泳げるサメだ。俺達に逃げ場はない。たぶん地上にもな」
アナ「じゃあ、どうすれば……」
リーダー「さぁな、とりあえず、ここよりは地上の方がずっとマシだ。ここはエサが少ない分、ターゲットを絞られる」
ダグラス「エサって、この水族館に居る人か?」
リーダー「ああ、そうだ。俺達も、だ」
 無線から相手の声が。
無線「こちら地上班。今から急いでそちらに救助に向かう。避難室Bは外部避難ドアが潰れている模様。出来れば避難室Cに移ってほしい」
父親「ムリだ。外に出ると襲われる可能性がある」
無線「サメにか?サメが水中から襲ってくるのか?」
父親「信じられない話だが、実際に何人も被害者がいる」
無線「分かった。今から向かう。用心して待っていてくれ」 
 無線が切れる。
ロイド「どう用心したらいいんだ?」
父親「とりあえず、ここで救助を待つとしよう」
ミニー「怖いよ、パパ」
父親「大丈夫だ。すぐに救助に来てくれるさ」
ミニー「だって、どこでも現れるサメなんでしょ?」
父親「誰がそう言ったんだ?」
 ミニーがリーダーに指をさして伝える。
父親「君、あのサメの事を何か知っているのか?」
リーダー「知らないね。捕まえたアンタ達が分からないのに、俺に分かる分けがない。俺はあのサメのDNAを盗み出すために雇われただけだ。まさかあんな怪物だとは。知ってたらとっくに断っていたよ。仲間もほぼ全員やられたしな」
父親「監視モニターをハックしたのは君達か?」
リーダー「ああ、半分そうだ」
父親「それのせいでエラーが出て、長引いている可能性は?」
リーダー「さぁな。だけど、アンタの仲間があいつに殺られた時に配電盤あたりが壊れた。そこから非常アラームがなってこの有り様だ」
父親「何だって?じゃあ、こんな事になったのも君達のせいじゃないか!」
リーダー「俺達のせい?何言ってるんだ?お前達が捕まえたサメが怪物だったんだろう?俺達が何もしなくても、結局こういう形になってたさ。それに、アンタらの仲間に見事裏切られたのはアンタ達だ。海ばかり研究して、騙されるバカの集まりさ」
 ダグラスとアナとロイドが部屋に一つ二つあるモニターを見ている。
 モニターには捕食された人々の残骸がある。
ロイド「ひでぇ……惨劇じゃねぇか」
アナ「まだ逃げてる人いるのかな?」
 アナがPCのキーボードみたいなのをたたいて場面を変える。
アナ「何人かいるみたい」

〇避難室の前
 サメの視点。
 部屋の前で泳いでいる異次元シャークの影がある。

〇避難室
ダグラス「どれだけ人を襲うんだ?もうそろそろ満腹になってもよさそうなのに」
父親「……このサメはエサの量は通常のサメの10倍はあった。原因は発光の部分にあるのかもしれないが、とにかくカロリー消費が異常に早い」
ダグラス「もしかして、消費が激しい理由は捕食するために透き通って泳ぐからか」
父親「その可能性もある。あとはただ……」
リーダー「この星の地位を奪いにきてるのかもな」
 みんな黙る。一瞬だけ間がある。
リーダー「あんたあのサメを調べてたんだろ?なんか知らないのか?何かをしてはいけないとか、何かを嫌がるとか。弱点みたいなのはないのか?」
父親「特に何かを嫌う様子は見せなかった……。だが、相手がサメという個体ならロレンチーニ器官がある」
リーダー「ロレンチ?なんだそれ?」
父親「サメの頭部にある器官で海の中でごく微弱な電位差を感じる事が出来るんだ。それでこの地上よりもとても広大な海でエサを見つける事が出来る。あのサメの水槽の中に清掃員と研究員が何度か入っている。その時に強力な電波が出る装置を持って入って作業をするんだ」
ダグラス「その装置はどこにあるの?」
父親「私が一つ持っている」

〇地上 管理室
 みんな慌ただしく動いている。
 職員は頭抱え座っている。
職員「なんでこんな事に……」
偉い人「くそ!これじゃあメディアに出てしまう!」
職員「あんたまだそんな事言っているのか?犠牲者が大勢出ているんだぞ!」
偉い人「うるさい!どれだけこのプロジェクトに時間と金と情熱をかけてきたか知らないくせに!まだか!?早くエラーを復旧させろ」
職員「あんたって人は……」
偉い人「救助隊も何してる!?」
女オペ「今向かっていて、まもなく着くそうです!」
偉い人「早く全員救出させろ!」

〇避難室 
 避難室でみんな座っている。ロイドは歩き回って機器やらモニターを見ている。
 父親に着いている(ベルト?Orポケット?)超電波装置が赤く点灯している。
 ダグラスの隣にアナが座ってる。
アナ「ねぇ、ダグラス」
ダグラス「何?」
アナ「小学生の時に、私が嫌な男にイジメられてたの覚えてる?」
ダグラス「あぁ、ビルフォードだろ?」
アナ「そう! ビルフォード! あいつ本当に嫌な奴だったわ!」
ダグラス「ああ、最悪だったな」
アナ「ある日ね、いつも以上にビルフォードがしつこく私にちょっかいを出して来てて、私の事をずっとブスブスブス! って言ってきて、私もガマン限界がきて、ついにビルフォードにビンタしちゃったの。それでビルフォードが逆上しちゃって髪を思いっきり引っ張ってきたわ。ほら、あいつ小学生にしては体が大きかったじゃない?簡単にやられちゃって。でも、その時に……」
ダグラス「俺が間に入ったんだよな」
アナ「あなたが助けてくれた」
ダグラス「よせよ。ビルフォードにボコボコにされてる姿を見ただろ?あの後すぐに先生が来てくれて助けられたから良かったものの」
アナ「それでも私のヒーローはいつまでもあなたよ」
ダグラス「そ、そうか?」
アナ「少し大人になって、ダグラスも色々あって、何か変わってしまったんじゃないかって心配だった。けど、あなたの中であの頃からちっとも変ってない部分があった。それに気づけて嬉しい。こんな状況で気づかせてくれるなんて神様ってホント皮肉ね」
ダグラス「こんな状況じゃないと気づけない事、か……そうだな。マジで皮肉だぜ」
 父親がダグラスの近くに座る。
父親「ダグラス」
ダグラス「うん?」
父親「すまなかった。その、信じてやれなくて……」
 アナが空気を読んで離れる。
ダグラス「いいよもう」
父親「いや、良くない。本当に私はバカな人間だ。思い知らされたよ。また同じ過ちをしてしまった。お前はいつも真実を言ってくれているのに。こんな境遇になって初めて気づいたんだ。何故あの時に学ばなかったんだろう?私は何をしてきたんだろう? 何もかもが通り過ぎていくだけの人生に、何を求めていたんだろうって」
ダグラス「ははっ。このままもし助かる事が出来たら、本でも書けば?今の言葉とかを文書にしてさ」
父親「ああ、もしくはポエムでもいいかもな」
ダグラス「やめろよ。全然似合ってない」
父親「はは、それもそうだな。……母さんの事は本当に、本当に心から悪いと……」
ダグラス「その話はしないで欲しい。まだ……許せてない」
父親「……分かった。すまない」
 無線でピーピー音が鳴る。
無線「こちら救助隊。こちら救助隊。あと五分ほどで避難室Cの場所に着く。ケガ人はいないか?」
父親「ああ、ケガ人はいない!」
無線「避難室Bにいるんだな?悪いが、避難室Cに向ってくれ。他のケガ人の救助も向わなければならない!」
父親「さっきも言っただろ!?ムリだ!外に出れば誰だけの危険があると思う!子供もいるんだぞ!」
無線「すまない。救助すべき人が大勢いるんだ。ケガ人を優先する。後から来る救助隊とも連絡してくれ」
 無線が切れる。
父親「クソ!」
リーダー「俺達には電波の出るやつがあるんだろ?」
父親「まだそれが安全だとは確証出来ていない」
ダグラス「だけど、次の救助隊にも同じ事を言われるかもしれないし、ここにずっと居るよりかはいいかもしれない」
リーダー「息子の方が話が分かるな」
父親「危険な身に会うかもしれないぞ?」
ダグラス「もう十分あった。ここに居てもあいつはどうせすり抜けてくる」
父親「……分かった。みんな俺からあまり離れるなよ」
リーダー「嫌でも離れないぜ」
父親「よし、行こう」
ロイド「ちょっと待って!」
 ロイドはモニターを見ていた。
ダグラス「どうしたロイド?」
ロイド「あいつがこっちに来ている」
 ダグラス達、一斉にモニターを見る。
 サメの影だけが逃げた道の地面に映っている。
父親「やばい。この部屋の通路まで来ている! 私達を探してるのかもしれない!」
リーダー「どうすればいい?」
父親「出来るだけ動かずにいるんだ!俺の近くに集まれ!」
 みんな父親に抱き着く。リーダーは抱き着かず、近くにいる。
リーダー「俺はゲイじゃないんでね」
 サメの視点になり、異次元から泳いだ後に部屋の中に入る。
 異次元シャークが入ってくる。地面に影がある。
ミニー「来た~!」
父親「喋るな!じっとしてるんだ!」
 サメは何周かダグラス達周りを回る。

 サメの視点でダグラス達を捉えている。
 だが、変な波長が出て邪魔をする。

 異次元シャークが嫌がった感じで離れていく。
父親「今だ!走れ!」
 一斉に走り、避難室を出る。

〇避難室の前 通路
 みんなが避難室から飛び出す。
 ロイドが最初に飛び出して右に行く。
父親「違うこっちだ!」
 ロイド、父親に連れられた方へ。
 走って逃げている。ガラスの所まで行くと、ガラスの海の向こうにサメが異次元から出てくる姿が見えた。
ミニー「もう来てるよ!」
ダグラス「とにかく逃げろ!」
 走るダグラス達。 サメが海の所から近づいてくる。
ロイド「やべぇ!あいつ早ぇよ!」
 サメがガラスの向こうから襲って来そうだったが、父親が超電波装置をサメに向ける。
 明らかに嫌がる感じをして離れるがスキを見て襲おうともしている。
父親「走れ走れ!」
ダグラス「もうすぐ着くの!?」
父親「まだだ!あそこに見える(ガラスの向こうの海、けっこう遠めに見える所に建物)所まで走るんだ!」
ロイド「あんな遠くまで!?」
 父親の持っている超電波装置から音が鳴る。ピーピーっと。
父親「くそ! まずい、まずいぞ!」
ダグラス「どうしたの?」
父親「電波装置のバッテリーがなくなる!」
ダグラス「なんだって!?」
 リーダーがロイドを掴んで後ろに投げる。
 ロイドは転んでいる。
アナ「ロイド!」
 みんな気づく。
リーダー「こんな事があるかもしれないと保険を残しておいてよかったぜ」
 銃をカチャンとして、ロイドを撃とうとする。
 そこにダグラスが突進して銃の弾丸をそらす。
 ロイドにはギリギリの所で当たらない。股間近くで弾ける。
ロイド「ワォ!」
リーダー「てめぇ!」
 ダグラス、吹き飛ばされる。
父親「ダグラス!」
ミニー「お兄ちゃん!」
リーダー「お前を囮にしてやるよ!」
 撃たれそうになった所、異次元シャークがリーダーの銃を持っている腕を噛みちぎる。
リーダー「グワァァア!」
 リーダー、痛そうにのたうち回る。
父親「今のうちに逃げるぞ」
 痛がるリーダーを置いてみんな向かう。
リーダー「ちくしょうー!」


〇海の中
 救助隊のコックピット。
救助隊「もうすぐ着く」
女オペ「分かりました。気をつけてください」
救助隊「あいよ」



〇水中エリア通路 シーン ダグラス
 ダグラス達、避難室に向かって走っている。
父親「もうすぐだ!」
ロイド「あいつ、追ってこなかったな!」
ダグラス「たぶん、あいつに夢中になってるんじゃないか?」
アナ「人を陥れようとした罰よ!」
ロイド「ああ、もう少しで女になるかもしれなかったぜ!」
ミニー「あ! 潜水艦だよ!」
ロイド「やったぁ!助かったぜ!」
父親「良かった! ちゃんと来てくれた……」
 潜水艦がおかしい挙動をする。
 一同、不審に思い立ち止まる。
ロイド「おい、なんかおかしくないか?」
アナ「ええ、そうね……」
ダグラス「まさか……マジかよ」
 船が止まらずにそのまま避難室の建物に直撃する。
 ドゴーンとすごい音と振動。ガラスが割れる音も。
 海水が入ってくる音も聞こえる。浸水しだす。
父親「嘘だろ……」
ダグラス「父さん!ここから近い避難室は?」
父親「ここからじゃどこも遠い!」
ダグラス「けど早く逃げないと!」
父親「どこへいけば……」
ダグラス「いいから走れ!」
 逃げてるうちに、向こうの方で海水が流れだして迫ってくる。
ロイド「早く早く!」
 逃げてるうちに父親が近くのドアを見つける。
父親「ここだ!」
 スタッフルートの入り口へ入る。水の侵入を防ぐドアのつくり。
 船の舵みたいになっており、回すと密封出来る。
 もうそこまで水が来ている。

〇スタッフルート
 急いでみんな入る。
ダグラス「急げ急げ!」
父親「閉めろ!」
 中に入ってみんなで扉を閉めようとするが水圧で閉める事が困難。
ロイド「ふぅーんん!」
 なんとか閉めて、舵を回す。
父親「はぁ、はぁ、これでしばらくは大丈夫だろう……」
 扉のネジが一本外れる。そこから水が出る。
 どんどん外れていく。水が色んな所から出てくる。
 みんなそれを見て急いで逃げる。

〇地上の管理室
女オペ「救助隊の信号が途絶えました!」
偉い人「何だって!?」
女オペ「さらに、何かの影響でシステム自体がダウンした模様です!」
偉い人「どうなってるんだ!モニターで観れないのか!?」
職員「モニターは全滅です。何が起きてるのかは分かりません。もしかすると、最悪な事態になっているかもしれませんね」
偉い人「……海洋警察にも連絡してくれ。ただちに来てくれっと」
職員「やっとかよ(つぶやき声で)」

〇スタッフルート
 ダグラス達、階段を上がり避難室Dの近くの扉に着く。
 水が少しずつだが、水位が上がってきている。
父親「この扉を開けるんだ!」
 ダグラスにカードキーを渡す。ダグラスが開けようとしても開かない。
ダグラス「開かないよ!」
父親「かしてみろ!」
 父親がカードキーをさしても扉が開かない。
父親「何故だ!?まさか緊急システムもダウンしてるのか!」
ロイド「さっき、船が突っ込んだせいかも……」
ダグラス「どうする?もう引き返せないよ!」
父親「開けるしかない」
 力づくで開けようとするがビクともしない。
 どこかの扉が壊れる。水位が上がってくるのが早くなる。
アナ「水位が上がってくるスピードが早くなった!」
ロイド「嘘だろ!?」
ダグラス「早く開けないと!」
 父親、カードキーを使用する所を蹴って?壊す。それか近くの消化器とかゴミ箱を使って壊す。
 中の電線(配線)を弄る。
父親「くそ! どれがなんだか分からない!」
 水位は上がってくる。
ミニー「もうそこまできてるよ!」
 父親、悪戦苦闘しながらやる。
 最終階の所まで水が上がってくる。
ダグラス「父さん早く!」
父親「分かってる!」
 足元まで上がってきて、少しみんなパニックになる。
ロイド「もうダメだ!」
父親「くそ!」
ダグラス「父さん!」
 アナが電線を掴んで勢いよく引っこ抜く。
 電線はバチバチっと火花が散って、扉が開く。
 アナ以外驚いてみんな静かになる。
アナ「何してんの!?早く行くよ!」
ダグラス「あ、ああ」
ミニー「お姉ちゃんカッコいい!」
 父親、ダグラスの肩に手を置いく。
父親「頼もしいな。お前の彼女」
ダグラス「友達だよ」


〇地上班 
 地上に無線がかかってくる。
女オペ「はい!こちら地上管理室!」
無線「やっと繋がった!助けてくれ!避難室Fにいる!早く救助してくれ!」
女オペ「救助隊は避難室Cに着いている模様です。ケガ人が居なければそちらに向かってください!」
無線「それはダメだ!救助隊の船が建物にぶつかって大破した!ガラスが割れて海水も大量に入ってきている!」
女オペ「え!?」
偉い人「何だって!?」
無線「とにかく早くもう一度救助隊を早く寄こしてく……うわぁ!」
女オペ「どうしたのですか!?何があったんです!?」 
 無線がジリジリ音を言っている。
偉い人「早くもう一回救助隊を呼べ!次は武装しろと伝えろ!」
職員「もう少しでシステムを再起動できそうです!」
偉い人「急げ!」

〇避難室D
 避難室Dに入ってくるダグラス達。急いで扉を閉める。
 みんな息を切らしてい座り込む。
 父親は脱出ポッドを確かめに行く。
ダグラス「父さん、電波装置のバッテリーは充電出来ないの?」
父親「そこら辺のノートパソコンで充電出来るはずだ。頼む」
 ダグラス、急いでそこらへんにある動くノートパソコンを起動して、電波装置に繋げる。
ダグラス「USBでつなげるんだね。専用バッテリーはないの?」
父親「置いてきた」
ダグラス「いつでも、何でも置いてくんだな。脱出ポッドは?」
父親「どうやら一つの脱出口だけ使えるようだ。だが……」
ダグラス「何?」
父親「一つ行くと、もう一つ脱出ポッドが脱出口にセットされるまで5分はかかる。それとポッドは二人乗りだ。悪いが、先にアナとミニーと誰かが一緒に乗ってくれないか?きっとミニーは小さいから三人で乗れると思う」
ダグラス「あとは、もう一つに二人乗るんだね?」
父親「あ、ああ……だけど、脱出ポッドを使ってもやつに襲われる可能性がある。電波装置は一つだけだ」
ダグラス「けど、このままここで待っててもいずれ浸水するだろ」
ロイド「溺れ死ぬか、もう一つのポッドじゃあサメに食われるか、かよ……」
ダグラス「それか助かるか、だ」
 どこからかドゴーンとすごい爆発音。
ダグラス「早くしないと!先にアナとミニー、ロイドが乗るんだ!」
ロイド「けど!いいのかよ!?」
ダグラス「ああ、先に行け。ロイド、ノートパソコンと一緒に電波機器を持ってるんだ」
ミニー「お兄ちゃん!」
 ミニー、ダグラスに抱き着く。ダグラスは抱き返す。
ミニー「お兄ちゃん、大好き!いつもワガママ言ってごめんね!絶対に生きて帰ってきて!」
ダグラス「俺も悪かった。いつも相手してやれなくて、いつも機嫌悪くてごめん。俺も大好きだ。帰ったら、一緒に映画でも行こう」
ミニー「ホントに!ママと行ってたんだけど、行ってくれる人が居なくて寂しかったの!プリンセスユニコーンも観に行ってくれるの!?」
ダグラス「ごめん、違う映画にしてくれたらな」
 ミニー、ダグラスから離れ父親にも抱き着く。
ミニー「パパァ!」
父親「おぉ、ミニー……」
 アナがダグラスに近づく。
アナ「ダグラス……」
 アナも思わずダグラスを抱きしめる。
アナ「死なないで、ダグラス。絶対よ……」
ダグラス「ああ、約束するよ」
 アナとダグラスはキスをする。
 アナは涙をこぼしながら、もう一度ダグラスを抱きしめる。
アナ「大好きよ、ダグラス。あの時からずっと」
ダグラス「俺だってそうさ」
アナ「ちゃんと言葉で言って」
ダグラス「……好きだ。アナ。ずっと好きだった」
 ミニーは父親に連れられて脱出ポッドに乗る。
ダグラス「さぁ、早く脱出ポッドに乗って」
 アナが乗ろうしたらダグラスが声をかける。
ダグラス「あ、待って!」
 アナが立ち止まる。
 ダグラスは財布か、どこからか自分の母親の写真を渡す。
ダグラス「これ、持っててもらえるかな?ミニーに渡してくれ」
アナ「ダグラス……」
ダグラス「カッコ悪いだろ?兄貴が母親の写真を持ち歩いているなんて」
 アナは無言で抱きしめ、離れる。少し振り帰りながら脱出ポッドへ乗っていく。
ロイド「ヒュー!いいね。俺もキスできる相手がいたらなぁ。こうなったらダグラスでもいいかな?」
ダグラス「やめろよ。気持ち悪い(笑いながら)」
 ロイドと抱き合う。
ロイド「お前は一番の親友だ」
ダグラス「俺もさ。お前が一番の親友だ」
 ドゴーンっとまたすごい音。部屋に異次元シャークの影が。
父親「奴だ!」
ダグラス「行け!」
 ロイド、急いで脱出ポッドへ乗りこむ。
 脱出ポッドのガラスから中が見れて、アナとロイド、ミニーの姿が見える。
 ダグラスは穏やかな笑顔で送り出す。
 脱出ポッドが行く。海にボコボコ泡を立て地上へ登っていく。
父親「行ったか!?」
ダグラス「うん!」
 異次元シャークは辺りを泳いでいる。
父親「よし、やる事は分かってるな?」
ダグラス「ああ。ここで奴を食い止めるんだろ?ミニーやアナ、ロイドを救うためにも」
父親「お前は本当に勇敢な息子だよ。私の誇りだ」
ダグラス「遅ぇっつうの。今頃気づくなよ」
父親「脱出ポッドがセットされたらすぐに乗るんだぞ。分かったな?」
ダグラス「言われなくてもな」
 地面に見える異次元シャークの影が二人に向かってくる。
父親「来るぞ!」
 地面からシャークが飛び出てくる。間一髪で二人とも避ける。
 二人とも尻もちをついている。
父親「動き回れ!」
 ダグラス、危機一髪の状況でサメの攻撃をかわしていく。
サメは下からくるパターンが多い。
逃げているうちに酸素ボンベが倒れている所でダグラスがサメに噛みつかれそうになるが、酸素ボンベが縦に盾になりギリギリ食べられない。
 その隙に父親が照明弾を取る。
父親「息子から離れろクソサメ野郎!」
 照明弾をぶつける。目のあたりに当たって異次元に戻る。
 脱出ポッドがセットされる。
アナウンス「脱出ポッドがセットされました。脱出の準備をしてください」
父親「行くんだダグラス!」
ダグラス「父さんは!?」
父親「まだやる事がある!」
 ダグラスは急いで脱出ポッドがに乗る。
 父親は照明弾から火薬を取り出し、何かをしている。
 扉から、天井から水が少し浸水してくる。
ダグラス「何してるんだ父さん!早く!」
父親「いいから扉を閉めて準備をしてろ!」
 異次元シャークが人間と(生物と)間違ってそこらへんに落ちていた人形(キューピー?バービー?)を食べる。
 出て来た異次元シャークは片目が焼き付いている。
 父親は異次元シャークが出てきて一瞬びっくりするが、すぐに作業に取り掛かる。
ダグラス「あいつ、感覚がおかしくなってる!今の内だよ!」
父親「出来た!」
アナウンス「脱出ポッド可能になりました。シートベルトを閉めて、脱出の……」
ダグラス「早く!」 
 父親は脱出ポッドに近づいてきて、脱出ポッドに入らず扉を閉める。
ダグラス「何してんだよ?父さん……?」
 父親が自分で手のひらを切り血を出す。ハサミかペンでetc
ダグラス「何してんだよ!?」
父親「お前は生きろ。お前は、生きるんだ」
 外側から脱出させるボタンを押す。
アナウンス「脱出まであと15秒……」
ダグラス「何でだよ父さん!?」
父親「今までホントにすまなかった。もっとお前達に色々与えてやりたかった」
ダグラス「これから与えてくれればいいじゃねぇか!生きて!けど俺は!父さんが生きているだけでいいんだ!何もいらない!」
父親「二人とも生きるには難しい状況だ。誰かが犠牲にならないと……」
ダグラス「けど、けどぉ!」
父親「ありがとうダグラス。お前は本当に良い息子だ。父さんの誇りだ。母さんの事は本当にすまなかった……」
ダグラス「俺もいつも不機嫌でごめん!寂しかったんだ……。母さんが死んで、父さんもあまり家にいなくて、とても寂しくて、悲しかったんだ!それを誰かのせいにしたくて!」
父親「もういい。父さんが悪かったんだ。これだけは言わしてくれ、愛してる、ダグラス」
ダグラス「俺も、愛してるよ、父さん」
父親「ミニーにも伝えてくれ。ミニーを頼むぞ!」
アナウンス「脱出ポッド、発射!」
ダグラス「父さーん!」
 脱出ポッドが発射される。
 父親はガスボンベを抱えて、照明弾で作った爆弾を握りしめる、
 異次元シャークは父親を襲う。
 父親は安らかに目をつむり受け入れる。

〇海の中 
 ダグラスの脱出ポッドの窓から見える。
 脱出ポッドから見える景色で、施設の一部(脱出した所)が爆発する。(父親が自分もろとも爆発させた)
 異次元シャークがやられる。血が水中に広がっていく所が見える。

〇海の上
 海上警察が何隻か船で救助にあたっている。
 ミニー達も海上警察の船に助けられている。
ミニー「お兄ちゃんたち、まだかな?」
アナ「大丈夫よ、きっと」
 ロイド、神に祈っているポーズ。
ロイド「ダグラス……どうか、助けてください……」
 ダグラスの乗ったポッドが海にあがる。
ミニー「あ!アレだ!」
警察「脱出ポッド発見!今から救助に向かいます!」
 ポッドの扉が開き、ダグラスが顔を出す。
 ダグラスはオレンジ色になった空を仰ぐように眺める。
 海上警察の船がダグラスのポッドへ。

 この後からセリフなしで進んでいく
 ダグラスに抱き着くアナとロイドとミニー。アナとロイド泣いている。
 みんなダグラスから離れて、ミニーが「父親は?」って聞く様子。
 ダグラスは何も言わず首を振る。ミニーは泣き崩れ、ダグラスに抱き着く。抱き返すダグラス。
 最後は空からの映した様子で終わり。

~~~~~~~~★★★END★★★~~~~~~~~~~~

 エンドロールは水族館の様子のエンド。そして、最後にサメが異次元で目を光らせている所で終わり。
 
 

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