人間模様 出会いのバー ドラマ

ヒロシは仕事帰りに見つけたバーに入る。隣に座っていた良く喋る女が身の上話をヒロシに仕掛けてくる。しばらくして男性客が入ってくる。その男性客はヒロシの通っているスナックの昔の客だった。男性客はスナックであった過去の秘密の話を暴露して店が盛り上がる。ヒロシはその話に驚いて男性客からさらに話を聞こうとするが・・。
山田浩 51 0 0 11/19
本棚のご利用には ログイン が必要です。

第一稿

<登場人物>
山元ヒロシ(50) 大手IT企業の部長
マスター(55) バー[オパール]のマスター
ケイコ(38) 飲み屋の女性客
日野原(45) 不動産屋の営業
バー客 ...続きを読む
この脚本を購入・交渉したいなら
buyするには会員登録・ログインが必要です。
※ ライターにメールを送ります。
※ buyしても購入確定ではありません。
 

<登場人物>
山元ヒロシ(50) 大手IT企業の部長
マスター(55) バー[オパール]のマスター
ケイコ(38) 飲み屋の女性客
日野原(45) 不動産屋の営業
バー客A(40前後) 男性エキストラ、地元の常連
バー客B(40前後) 男性ストラ、地元の常連
ママ(50前半) カラオケスナック・ピクルスのママ
ナミ(30) ピクルスのアルバイト
=========

〇東急沿線の駅の改札口前 12月初旬

   ヒロシ、改札口から出てくる。
   ヒロシ、時計を見る。つぶやく。

ヒロシ「あー、待ち合わせまで時間があるなぁ。
 どこかで一杯だけ飲んで時間潰すか。」

   ヒロシ、商店街へ歩き出す。

〇バー[オパール]の前

   ヒロシ、立ち止まる。

ヒロシ「バーか、ここにしてみよう。」

   ヒロシ、「オパール」のドアを開けて
    中に入る。

〇バー[オパール]の店内

   カウンター6席ほどの小さいバー。
   手前から男性二人とケイコが並んで
   座っている。談笑している。騒がしい。

   ケイコ、良く喋る。
   バー客二人、ケイコの話に反応して大
    笑いしている。
   ヒロシ、ドア前で店内の様子をみる。

ケイコ「私は胸の形はいいわよー、Cカップ
 で小ぶりだけどねー。最近垂れてきたー。」
バー客二人「わっははは。」
ケイコ「でも最近のブラは補正してくれるか
 ら、騙せるのよ。」
バー客二人「わっははは。」

   ヒロシ、つぶやく。

ヒロシ「良く喋る女だなぁ。」

   ヒロシ、座る席を物色する。

マスター「いらっしゃいませー、こちらにど
 うぞ。」
   マスター、ケイコの横の席を勧める。
   ヒロシ、少し躊躇してから座る。
   ヒロシ、小さくつぶやく。

ヒロシ「このうるさい女の隣か・・。」
マスター「いかがしますか?」
ヒロシ「生ビールとナッツ。」
マスター「はい。」

   ケイコ、横に座ったヒロシをチラチラ
    と見る。
   ケイコ、ヒロシに話しかける。

ケイコ「お兄さん、初めてだねー。」
ヒロシ「あー、この駅で降りたのは初めて。
 これから昔の友達連中と忘年会でね。
 早く着いちゃったもんだからここで時間を
 潰そうかと。」
バー客A「ここは駅から近いからね。気楽に
 飲めるよ。」
バー客B「ようこそ我らの街へ。」
ヒロシ「あー、どうも、新参ですがよろしく
 お願いします。」

ケイコ「お兄さん、ここら辺の人じゃないっ
 てすぐわかったよ。だって匂いが違うもん。
 なんでスーツ着てるの、まじめなサラリー
 マンだね、見たらわかるよ。」
バー客二人「ははは。」

   ケイコ、良く喋る。

ケイコ「お兄さん、お名前は?」
ヒロシ「はぁ、ヤマモトヒロシと言います。」
ケイコ「はぁー。山本さんね、良くある名前
 だねー。」
ヒロシ「いやあの、字は、山にホンじゃなく
 て、山に元気の元と書いてヤマモトで、珍
 しいと良く言われるんだけど・・。」
ケイコ「どうでもいいわ。結局、ヒロシでしょ、
 ヒロシ~!、私はケイコ。」
バー客二人「ヒロシ~にカンパーイ!」

   ケイコとバー客二人が杯を重ねる。
   ヒロシ、顔を引きつらせながら杯を挙
    げる。

   ケイコ、早口で喋る。

ケイコ「ヒロシはさぁ、タレントでは誰が好
 きなのよ。」

ヒロシN『それにしても良く喋る女だな・・。』

ヒロシ「財前直美かなぁ。昔から大好きだなぁ。」
ケイコ「えっ、あんな女のどこがいいのよ。
 私は阿部寛、カッコイイよねぇ~。」

マスター「はい、ビールとおつまみです。」

   マスター、無表情で黙々と給仕をする。

バー客A「このケイコはねぇ、恋多き女なん
 だよ。ははは。」
ケイコ「阿部寛みたいな男、いない?」
ヒロシ「はぁ、僕の周りはずんぐりむっくり
 ばかりで・・。」
ケイコ「まぁ、男は体形じゃないけどねー。」
バー客二人「ははは。」

   ケイコ、酔いが回った口調になる。

ケイコ「あのさーヒロシ、結婚してるんでしょ?」
ヒロシ「はぁ、してるけど。」
ケイコ「やっぱりねぇー、どこか格好いいも
 のね。浮気は何人としたの?」

ヒロシN『この女、酔い始めたな・・、達が
 悪い・・。』

ヒロシ「俺はそんなにモテないけど。」
ケイコ「私はねぇ、相手は不倫ばっかり。高
 校の時からね。ほんとに男ってずるいんだ
 から。ヒロシも色々泣かしているでしょ。」
ヒロシ「あー、だから俺はそんなにモテなく
 て・・。」
バー客B「おー、始まった。ケイコのエロト
 ークショウ!」
バー客A「ィェイィェイ!」
ケイコ「奥さんとは同棲してたの?」
ヒロシ「いや、ぢがうけど。結婚してから暮
 らし始めた。付き合ってから半年で結婚し
 たよ。」
ケイコ「婚前交渉は何回目のデート?」

ヒロシN『なんだか、荒れてきたな・・。こ
 の女、随分とエロ話が好きそうだな。俺を
 誘おうとしているのか。好みじゃないんだ
 けど。』

ヒロシN「そうだね・・。」

   はぐらかす、ヒロシ。

ケイコ「まさか、奥さんが初めてじゃないよ
 ね。童貞捨てたのは? 筆おろし何才よ?
 私なんて、最初の不倫相手は・・」

   ケイコが話している途中でバーのドア
    が開く。話題が途切れて、客達がド
    アの方を見る。
   日野原、店の中に入ってくる。

バー客A「おー、日野原さん、お疲れー。」
バー客B「お疲れ~。」
マスター「いらっしゃい、今日は少し遅いね。」

   ケイコ、少しまじめ顔になる。
   ケイコ、立ち上がる。

ケイコ「ヒロシ、ちょっと、私の席に移動し
 てくんない? 彼、横、横に座ってもらう。」
   ヒロシ、日野原の方を見ながら。
ヒロシ「はぁ、いいよ。知り合いなんだ。」

   ヒロシ、ケイコの席に移動する。
   ケイコ、ヒロシが座っていたさらに一
    つ横の席に座る。ヒロシとケイコの
    間に一つ席が空く。
   日野原、その空いた席に座る。
   ヒロシ、日野原、ケイコと並んで座る。

   マスター、ヒロシとケイコの入れ替わっ
    たカウンター上を黙々と再配置する。
   日野原、座って、チラッとヒロシを見
    て、あれ?、という表情する。

日野原「マスター、ビール。」
マスター「ビールね。」

   ヒロシ、横に座った日野原がヒロシを
    気にしている様子に気が付いて、日
    野原を見る。

ヒロシ「あっ、もしかして・・。」

   ケイコ、二人のその様子を見ている。

ケイコ「二人は知り合いなの?」
日野原「あー、あの店の・・、日野原です。」
ヒロシ「たしか、横浜のカラオケスナックに
 良く来てまたしたよね。ヤマモトです。」
日野原「そうそう、ピクルスで良く会いまし
 たね。お久しぶりです。」
ヒロシ「あそこは今も良く行きますよ。」

マスター「ハイ、ビール。」

   日野原、ビールを手に取る。

日野原「お久しぶりです、乾杯。」
ケイコ「二人の再開に私もカンパーイ!」

ヒロシ、そしてバー客二人も声を揃える。

全員「カンパーイ。」

日野原「あのピクルス、その後どうですか?」
ヒロシ「あまり行っていないのですか? 今
 まで通りかと思いますけど。」

ケイコ「ねえ、ピクルスってあのお店?」
日野原「あー、あの店だよ。」
ケイコ「私も行ってみたーい。楽しいお店な
 んでしょ。」
日野原「いやー、行っていないなぁ。元気か
 な・・。」

   日野原、頭を掻きながら恥じらう表情。

日野原「実は・・、付き合っていた人が・・」
ヒロシ「えっ? あー、あのお店の女性客は
 あまり知らないんですよ。誰だろう?」

   全員が日野原の話に注目する。
   マスター、黙々とカウンター内でグラ
   スを磨いている。

ケイコ「どんな人ー!」
ヒロシ「そもそも男性客ばかりだったけど・・」

〇(ヒロシの回想)ピクルスのカウンター

   カウンター向こうに二人の女性か立っ
   ている。
   一人は店のママ
   一人は店のアルバイトのナミ

〇バー[オパール]のカウンター(回想からの戻り)

ヒロシ「あっ、わかった。もしかしてアルバ
 イトのナミちゃん!」
日野原「いやその・・、ナミちゃんは元気に
 しているのかな。」
ヒロシ「週に2回お店で働いているよ。へぇー、
 ナミちゃん、アイドル事務所に所属してい
 たぐらい可愛いからね。僕には高嶺の花・・」
日野原「いやその、ナミちゃんではなくて・・」
ヒロシ「えー、あの店には他には女性は・・」

〇(ヒロシの回想)ピクルスのカウンター

   カウンター向こうに二人の女性か立っ
   ている。
   一人は店のママ
   一人は店のアルバイトのナミ
   (ママにフォーカス)

〇バー[オパール]のカウンター(回想からの戻り)

ヒロシ「わわわかった!もしかしてあのママ
 と!」

   日野原、うなづく。

ヒロシ「たげと・・、ママは綺麗な人だけど、
 結構年上だよね。子供も二人いて・・」

ケイコ「キャー、どこどこ、どこのお店ー!」
バー客A「日野原さん、やるねー。」
バー客B「ヒノちゃん、すごーい。」


ヒロシ「そうだったんだ、あのママは・・」

   ヒロシ、更に話そうとする。
   マスター、怖い顔をして顔を挙げて、
    ヒロシを睨む。

   マスター、叫ぶ。

マスター「ヤ・マ・モ・トさん、ダメですよ!」

   客全員が、マスターを見てギョッとす
    る。

マスター「日野原さんの隣に座っているのは
 彼の奥さんだよ!」
ヒロシ「えっ!」

   客全員がヒロシを向いてにやけている。
   ヒロシ、日野原とケイコを見てバツの
    悪い表情。

   ケイコのあっけらかんとしたケタケタ
   笑い声だけが店に響く。

〇商店街
   ヒロシ、歩いている。忘年会場に向かっ
   ている。

ヒロシN『その後、バーは何事もないように
 楽しい雰囲気に戻った。どうやあの夫婦は
 半年前ほどに結婚したらしい。おそらく、
 日野原はピクルスのママと別れてケイコと
 付き合うことにしたのだろう。ケイコは、
 日野原の過去を気にしていないようだ。
 そうだろうな、あっけらかんとした性格の
 女みたいだから。自分も不倫を何度も経験
 してるって言ってたから分かり合えるのだ
 ろう。』

  ヒロシ、忘年会の店の前で立ち止まる。

ヒロシN『それにしても何で僕が怒られるん
 だ? 俺じゃないだろう、あの夫婦の方が可
 笑しいだろう、僕を巻き込んだのはあちら
 だろう・・。まぁ、今日の忘年会はこの話
 を肴に飲んでやるか。』

  ヒロシ、店の引き戸を開けて中に消えて
   行く。

(了)

この脚本を購入・交渉したいなら
buyするには会員登録・ログインが必要です。
※ ライターにメールを送ります。
※ buyしても購入確定ではありません。
本棚のご利用には ログイン が必要です。

コメント

  • まだコメントが投稿されていません。
コメントを投稿するには会員登録・ログインが必要です。