さあゲームの始まりです ミステリー

中学時代に受けた壮絶ないじめに対する20年後の復讐。 凶器を準備し楽しむように一人ひとりを殺害。そして最後に、、、
印具米(イングヴェイ) 9 0 0 03/29
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第一稿

「さあゲームの始まりです」
―  20年後の復讐劇  ―

                         作 印具米(イングヴェイ)
★あらすじ
 転校した中学校で壮 ...続きを読む
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「さあゲームの始まりです」
―  20年後の復讐劇  ―

                         作 印具米(イングヴェイ)
★あらすじ
 転校した中学校で壮絶ないじめを受け不登校、引き込もりとなり人生を奪われた男。
20年後、積年の恨みをはらすために凶器を用意し復讐を始める。
 
★登場人物
 ・黒川 
  いじめグループ(四人組)の一人。面倒見がよい。
・白井
  いじめグループ(四人組)の一人。気が弱く、黒川の子分的存在。
・蛭田(ひるた) 
  いじめグループ(四人組)の一人。
 
   
・マスター(酒鬼聖斗(さかきせいと))
転校先の中学校で4人のいじめグループから壮絶ないじめを受け不登校、引きこもりとなった。現在は人里離れた辺鄙な場所でスナックを営んでいる。



(舞台)人里離れた場所の安っぽいスナック。カウンター席に座る黒川と白井

黒川: 白井、どうだ仕事、うまくいってるか?
白井: 大丈夫だ。職場の仲間、みんないい奴でさ、今度は長く続けられそうだ。
黒川; それは良かった。前のとこ、3日でやめたんだろ。ムリモー使ったんだって、、、
白井; 退職代行ね。俺、気弱いからさ、そういうの苦手なんだ。それでムリモーに頼んだ。
黒川; いくらかかった?
白井; 3万くらいかな。
黒川: えー、ウソだろ。そんなとられんの? 退職代行って「あの人やめます」って伝えるだけだろ。そ  れで3万? 俺もその商売始めようかな。「ムリモー」の逆で「モームリ」ってどう?
白井: 「モームリ」か、、、いいね。 でもどこかで聞いたような気も、、、
とにかく今の仕事に就けたのはクロちゃんのおかげ、感謝するよ。
黒川; たまたま知り合いが人事やっててさ。 「いい奴いない?」ってこぼしてたんだ。 
それですぐお前のことが頭に浮かんだ。仕事なくて困ってただろ。
白井; そうなんだ。家賃滞納しててさ。追い出される寸前だった。助かったよ。
クロちゃんみたいな友だちがいてよかった。
黒川; お前と俺の仲だ。これくらいどうってことないよ。
白井; ずっと世話になりっぱなし。恩に着るよ。
黒川: お前とは小学校からの付き合いだもんな。困ったことあれば何でも言って来い。
悪いようにはしない。
白井: ありがとう、クロちゃんみたいな友だちがいて幸せ者だ。これからもよろしくね。
黒川; あったりめーよ。お前と俺は「刎頚(フンケイ)の友」だからな。
白井: 「刎頚の友?」、何それ?
黒川: 相手のためなら自分の首をはねられてもいい、それほどの仲良しってこと。
中国の故事から来ている。
白井: へー、よくそんなこと知ってるね。
黒川: 俺、三国志とか中国の歴史が好きじゃん。それで知った。
   刎頚の友。だから俺はお前を裏切らない。お前も俺を裏切んじゃねえぞ。
白井: 当たり前だよ。クロちゃんは俺にとってかけがえのない友だち。絶対に裏切らない。
黒川: これからも仲良くやっていこうぜ。
ところで高木の奴、なんでこんな店に俺たち呼び出したんだろう。
白井: だよね。突然、家に招待状が届いてびっくり。だって高木君とは中学卒業してからずっと音信不通。最初、誰かのいたずらかと思った。
でも俺たち四人組の合言葉が書いてあったでしょ。それで高木君だと確信した。
黒川: そうそう、俺たち秘密の合言葉。懐かしいな。
    「掘るのは」
白井: 「ジャニーさん」
黒川: 「掘られるのは」
白井: 「ヒカルゲンジ」
黒川: 20年ぶりだな、この合言葉使うの。これ考えたの誰だっけ?
白井: 高木君だよ。
黒川: あいついいセンスしてるな。結局、合言葉、事実だったもんな、びっくり。
白井: 高木君には時代を見る目があるんだね。だからあんなに大儲けしたし。
黒川: それだよ。高木の奴、株で儲けて今や資産3億超えだって? スゲーな。
白井: 本当すごいね。四菱重工、四井物産、四越、ヨンリオとか、高木君の買った銘柄、軒並み5倍、10倍になった。※2
黒川: ヨンリオって、サティーちゃんの?
白井: そうサティーちゃんの会社。
黒川: へー、あんなおもちゃ会社の株も上がったんだ。
でも高木銘柄ってみんな四がついてんな。四菱重工、四井物産、ヨンリオ、、、
白井: これからは「四の時代だ!」とかXで言ってた。
黒川: 何だ「四の時代」って?
白井: 高木君、4月4日生まれだし、昔から4が好きだったじゃん。
俺たちグループを「四人組」と名付けたのも彼だし、、、験かついだんだと思う。
黒川: Xでは今や日本のバフェットって呼ばれてるらしいな。スゲーな、もう雲の上の存在だ。ところで招待状にあった「耳より情報」って何だろうな。
白井: それなんだよ、もしかして、、、
   
【蛭田、店の扉を開けて入ってくる】
蛭田: いよー、お待たせ。迷ったよ、ここ陸の孤島? 辺り誰もいないし空き地ばかり。
   こんなとこに店があるとはね、、、
黒川: おー、蛭田、20年ぶり。立派なおっさんになったな。
蛭田: お前こそ。いいおやじだ。白井は、、、あまり変わってないか。
白井: いやあ、僕も人並みに老けたよ。
蛭田: そうか? 20年前と全然変わってないぞ。まあ、お前は昔から大人びた雰囲気あったからな。あれ? 主催者、日本のバフェットは?
黒川: まだなんだよ、あいつが呼び出したのにな。
蛭田: しかし、驚いたよ。突然の招待状。耳より情報ってなんだろうな?。
黒川: 今、その話をしてたところ。やはり株関係じゃないか?、、、
蛭田: だろ。俺もそう思って来た。インサイダー情報だったらフルレバ勝負いくぜ。
みんな億り人になれるかもよ。
黒川: だよな、FIREだぞ。定額働かせ放題のクソ会社とはおさらば。
ざまーみろのヴィーナスよ。みんなで世界一周。
蛭田: 一周じゃもったいない。三周くらいしようぜ(笑)
しかし高木の奴、遅いな
黒川: いつまで待たせるんだ。
マスター: 彼はいらっしゃいません。
黒川: えー、今なんて言った?
マスター: 高木様はお見えになりません。
蛭田: 何でそんなこと知ってんの? あんた高木の知り合い?
マスター: 知り合いも何も。昔、昔、その昔、あるところで、、、、、
大変お世話になった者でございます。
黒川: どうして高木が来れないのよ? どういうこと?
マスター: 高木様ははるか彼方、遠い世界へお出かけになっていらっしゃいます。
【一同(黒川、白井、蛭田)、顔を見合わせる】
蛭田: 何だよ、意味わかんねー。俺たちは1週間前、高木から招待状を受け取ったの。
それでここに来てんだからな。
マスター: あの招待状は私が出したものです。
【一同、顔を見合わせる】
マスター: 私が高木様の名を騙って送ったものなんですよー(笑)
黒川: ふざけんなよ。何言ってんだ、あんた。
【マスター、マスクを外す】
マスター: 私を覚えていますか?
蛭田: 知らねえな、誰だあんた?
黒川: 見たことないけど。
マスター: (喜色満面で)お久しぶりー。20年ぶりですね。
   【一同、マスターの顔をじーっと見る。白井が気付き始める】
白井: もしかして、もしかして、、、サカキ?
黒川: サカキ? サカキって、どこのサカキ?
白井: ほら、中三の二学期に転校してきた、、、酒の鬼って書く、酒鬼聖斗だよ。
蛭田: そういえば似てるなあ。
マスター: 似てるも何も本物ですから。転校してから皆さんには大変お世話になりました。連日、殴る蹴るの暴行、嫌がらせの数々。あれで学校が怖くなり、人間が怖くなり「不登校」、「引きこもり」、「昼夜逆転」、「家庭内暴力」、「リストカット」、「オーバードーズ」の王道パターンを歩んきた酒鬼聖斗です。
僕の人生は皆さんによって見事に破壊されました。
(嬉しそうに)ありがとうございまーす。
蛭田: だから何なんだよ。俺たちに因縁つける気か?
   てめーが勝手に学校来なくなっただけだろ。
黒川: 引きこもりの奴らってさ、みんな人のせいにするんだよな。単なる臆病者、弱虫、意気地なし、根性なしなだけだろ。俺たちはそいつらの根性を叩き直してやってんの。
蛭田: 酒鬼、いい機会だ、またボコボコにしてやろうか。なあ黒川。
黒川: 最近、体なまってるし、いい運動になるかも。
マスター: 君たち、高木君みたいになりたいですか?
蛭田: なんだよ、意味わかんねえ。
マスター: 高木君は、、、(拳銃を取り出す)、これで処分しました。
遠い世界へお出かけと言ったでしょ。
【一同、驚愕の表情】
    【マスター、1枚の写真を見せる】
マスター: 目を閉じた高木君、安らかないい表情してますね。顔中真っ赤だけどトマトジュースでもこぼしたんでしょうかね(笑)
【一同、驚愕の表情】
マスター: 高木君を処分した翌日、皆さんに招待状を送りました。
合言葉「ジャニーさん」は高木君から聞きました。彼はぶるぶる震えながら秘密の合言葉を洩らしてくれました。
ついでに下半身も漏らしてくれましたけどね(笑)。
【一同、驚愕の表情】
マスター: 高木君は口も下半身も漏らしやすい体質だったんですね。
みなさんは大丈夫ですか? 大人用のオムツ用意してますよ。
ただし1枚税込み110円です。 現金払いでお願いしますね(笑)
黒川: (拳銃を指さし)そ、そ、それ、本物か?
マスター: どうでしょう? 本物だと思うんですけど、、、そうだ、試してみましょう。
     黒川君、こっち向いて、はいチーズ
【黒川に向けて 引き金を引こうとする】 
黒川: わ、わかった。やめてくれ。
【蛭田、逃げようと扉に向かう】
マスター: 無駄です。そのドアは僕しか解錠できません。皆さんは出たくても出られない、言わば赤坂の高級サウナ状態です。扉は開かない、非常ボタンは用をなさない、絶体絶命(笑)。
声を上げても無駄。この辺は人っ子一人いない陸の孤島、言わば日本のチベット。あ、これチベットの差別になりますね。
放送コードに引っかかるのでお詫びします。でも訂正しません(笑)。
蛭田: お前、何考えてる。
マスター: 皆さんへのお礼ですよ。僕をあれほど可愛がってくれましたから。お返ししないと罰が当たります。
黒川: 俺たちを撃つ気か?
マスター: 撃ちますよ、ただし一人だけね、、、、
     最初に言っておきますが、動いたら即、発射します。良い子は動かないでね。。
僕は、とある病気で長くないのです。あと1年,2年かな。
どうせこの世を去るなら人生の総決算をしたい。そうした思いでここまでの準備をしたのです。

ただ、これ(拳銃)を手に入れるのは難儀を極めました。Amazonでもメルカリでも取り扱ってません(笑)。何とか手に入れたけど高かったな。
最初に高木君を処分したのは、彼が最も僕を可愛がってくれたからです。真っ先にお礼をしたかった。
処分後はちゃんと山に埋めましたよ。ゴミ放置は処罰されます。廃棄物処理法第16条。僕は真面目な一般市民ですからね(笑)
      (一同、沈黙が続く)
マスター: この拳銃には弾が6発入っていました。1発は試し打ち、残りの5発で四人組の皆さんと私自身に使う予定でした。
しかし高木君はお漏らし後、突然暴れだし結局そこで3発使ってしまったんです。つまり、この拳銃にはもう2発しか残っていません。
だから皆さんの中のお一人に使わせていただきます。残りの1発は僕用です。
黒川: 一人に使うって、、それは、、、?
マスター: それを決めるためにこれから3つ質問をします。その答えによって当選者が決まります。誰が当選するでしょう、ドキドキですね(笑)。
蛭田: 本気か? 
マスター: 冗談でこんなもの(拳銃)用意しますか? 高かったんですよ。クレジットがきかないので大変でした。
皆さん準備はよろしいですか?

(大声で)さあゲームの始まりです!

第一問、僕をいじめのターゲットに選んでくれたのは「どこのイタリア」、じゃなくて、「どこのドイツ」ですか?
【一同、顔を見合わせる】
マスター: 誰なんですか? 答えてください。誰が僕を選んでくれたんですか?
   
マスター: 誰なんですか? 仕方ないですね、、、じゃんけんで決めますか。
最初はグー、じゃんけん、、、
黒川: ちょっと待て。それは、、それは、、、、高木だ。
だよな(白井に同意を求める)
白井: 僕は覚えてない。
黒川: 何だよ白井、高木が指示したんだよな。
白井: ごめん、僕は覚えてない。
黒川: なことないだろ。ちゃんと言えよ。
白井: 僕は覚えてないんだ。
黒川: 蛭田、高木がけしかけたんだよな。
蛭田: (怪訝そうに)ええっ? (しばらく沈黙)
ああ、そうだ、高木だ。
マスター: 高木君なんですか?
黒川: 高木だ、間違いない。
マスター: (笑いながら)本当ですか? おかしいですね。僕が転校した日、高木君は欠席してたじゃないですか。
黒川: それが何か?
マスター: 転校した日の放課後、僕は君たち3人からの視線を感じました。その瞬間「これは来る」と思いました。高木君の欠席したその日に、君たち3人は僕に目を付けました。そうでしょ?
黒川: 違う。翌日、高木から「やっちまおう」と指示があった。
マスター: 僕をなめないでください。僕はいじめられっ子のプロなんですよ。君たちの学校に転校したのも、前の学校でのいじめから逃れるためでした。
だからわかるんです。プロのいじめられっ子の目をごまかすことはできません。

(声を荒げて)高木のいないとこで決めたんだろ。おめーら3人の中の誰かが俺を指名した。誰なんだよ。正直に言えよ、この三バカ野郎ども。
       (沈黙が続く)    
マスター: では行きますか、最初はグー、じゃんけん、、、
黒川: わかった、言うよ。正直に言う。決めたのはひ、ひ、蛭田だ。
蛭田: ウソだ。お前だろ。「あの野郎気に入らねえな」と、お前が言ったじゃないか。
黒川: それ、お前のセリフだろ。なあ白井、そうだよな。
白井: ごめん、僕は覚えてない。
蛭田: 白井、本当のことを言ってくれ。お前が黒川をかばう気持ちはわかる。だけど、だけど頼むから本当のことを言ってくれ。
黒川: 白井、蛭田だよな。決めたのは蛭田だよな、そうだよな。
蛭田: 出まかせ言うな。お前が決めたんだろ。
マスター: 真相は藪の中、ということですか。時間がないので第二問に移ります。
第二問。9月6日の水曜、その日は日本中が歓喜の渦の中にありました。将来の王となられるお方がお生まれになった日ですからね。彼も今では大学生。
時が経つのは速いですね。
でもその日は僕にとって最悪の日でした。昼休み、弁当箱を開けたら、、、、、大量の砂がふりかけられていました。ショックでした。「♫砂混ーじりの茅ヶ崎♫(サザンの「勝手にシンドバット」より)はあるけど「♫砂混―じりの弁当♫」は初めてですね(笑)
      誰がやってくれたんですか?
蛭田: 高木だ。
マスター: また高木君ですか、、、
蛭田: そうだ、高木がやった。
マスター: 黒川君、それでいいですか?
黒川: 高木が発案したけど、やったのは、、、蛭田だ。
蛭田: ウソだ。高木がやったじゃないか。お前、それ見て笑っていただろ。
黒川: 笑ってなんかいないよ。これはやり過ぎと思っていたからね。でもお前、高木の機嫌とろうとして喜んで弁当に砂入れてたじゃん。
蛭田: 作り話すんな。俺に責任擦り付けて逃げようって魂胆だな。
黒川: 言い出したのは高木、でもやったのは蛭田。そうだよな白井。
白井: ごめん、僕は覚えてない。
蛭田: 白井、本当のこと言ってくれ。俺やってないよな。酒鬼、騙されんな。黒川は逃げようとしてウソついている。俺に全ての責任を押し付けてる。砂弁当は本当に高木がやった。俺は見ていただけだ。
黒川: 違う、お前がやったんだろ。
蛭田: 汚ねえぞ、黒川。
マスター: 白井君、どちらの言うことが本当なんですか?
白井: 僕は覚えてないんだ。
マスター:白井君はどうもアルツハイマー気味ですね、まだ若いのに。ここで生き残れたら病院に行くことをお勧めします。
それでは最後の質問です。
第三問。砂弁当事件の次の次の日、端的に言うと2日後ですね、Two Days Later、9月8日の金曜、教室に残してあった僕の制服は、、、、無残にもズタズタに切り裂かれていました。
Who Did It?  誰がやったんですか?
蛭田: 申し訳ない、それは俺がやった。でも高木に命令されて逆らえなかったんだ。許してくれ。
マスター: 中3でしょ、刑事責任能力を問えるんですよ。逆らえなかったとか簡単に言わないでほしいですね。良い子なんだから(笑)。
蛭田: 高木に逆らうと大変なんだよ。
マスター: 僕は毎日、大変な目にあって来たんですよ。
蛭田: ごめん、本当に許してくれ。止むなくやってしまったんだ。
黒川: 止むなく? そうだった? お前、結構楽しそうにやってたじゃないか。
蛭田: また俺を陥れようと、、汚ねえぞ黒川。
黒川: だって本当だろ。お前、高木の機嫌とろうと意気揚々とやっただろ。
蛭田: 作り話はやめろ。 酒鬼、信じてくれ。俺はやってない、やらされたんだ。
マスター: 蛭田君、いろいろやってくれたみたいですね。
最後に言い残すことありますか?
蛭田: 違う、酒鬼信じてくれ。お前をターゲットとしたのは黒川なんだぞ。
全ての始まりは黒川だ。あいつの一言から始まった。
黒川: 酒鬼、騙されんな。始まりは蛭田だ。
マスター: 白井君、どうなんですか? どちらの言うことが本当なんですか? 白井君、白井君、、、
時間がないので当選者は蛭田君としましょう。おめでとうございます。
行きますよ、少し痛いけど最初だけだから。では、、、
【マスター、蛭田に銃口を向ける。】
蛭田: ウワー(叫び声)
白井: やめろ。蛭田君の言っていることは本当だ。
マスター: ということは僕をターゲットに選んでくれたのは黒川君なんですか?
白井 それは、それは、、、、
黒川 白井、何だよ突然。蛭田が決めただろ。
マスター: 白井君、どうなんですか? 僕を指名してくれたのは蛭田君ですか、それとも黒川君なんですか?   。
白井: それは、それは
蛭田: 白井、言ってくれ真実を。
黒川: 白井、どうしたんだよ。蛭田が決めたんだろ。
マスター: 何か黒川君、あやしいですね。
黒川: 白井、俺たち刎頸だろ。
白井: 僕はもうウソをつきたくない。四人組は嫌だったんだ。でもクロちゃんを裏切りたくなかったし、高木君の暴力が怖かった。だからグループに居続けてしまった。
でも僕はずっと暴力を振るうことで苦しい気持ちになっていた。
クロちゃんには悪いけどウソをつく人生はやめにしたいんだ。
黒川: 何だよ、突然。酒鬼、気を付けてくれ。白井は混乱しているんだ。自分でもわけわからない状況になってる。お前をターゲットにしたのは蛭田だ。これは本当だ。
蛭田: ウソつくな。お前だろ。
マスター: 黒川君、怪しいですね。
黒川: 俺じゃない。信じてくれ。お願いだ。
マスタ―: おめでとうございます、黒川君、当選でーす。
【黒川を撃つ。蛭田、白井凍り付く】

マスター: 高木君に続いて黒川君も遠い世界へ行かれました。
「♫サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ、もうすぐ外は白―い冬♫(オフコースの「サヨナラ」より)」
さて残られたお二人様、落選されて正直ホッとしたことでしょう。
でも残念なことをお伝えしなければなりません、、、
実は、、、高木君は1発で仕留めたんです。つまり弾はまだ3発残ってるんです。
お茶碗にご飯粒を残すのはお行儀悪い。同じく、拳銃に弾を残すのもよろしくないですね。おまわりさんに怒られます(笑)
【蛭田、白井、表情が変わる】
良い子の皆さん、何が言いたいかわかりますね。
(大声で)てめえらも始末するんだよ。
蛭田: ちょっと待って酒鬼、いや酒鬼君。撃たないでよ。お願いだ。何でもする。助けてくれ。
マスター: 往生際悪いな。くたばれ。
     【蛭田を撃つ】

マスター: さあ残るは白井君ですね。本意ではなくやってたみたいだけど、でもやったことに変わりないですね。責任取りましょうね。
白井: 酒鬼君、君には本当に悪いことをした。僕は撃たれて当然だ。
マスター: 覚悟、できてますね。ではお言葉に甘えて、、、
白井: ちょっと待って酒鬼君。今、思ったんだけど、君、残り1年、2年って言ってたじゃない。残りの人生を大切にしようよ。僕は君を応援したい。君への償いとして僕の人生を捧げる。酒鬼君、逃げよう。僕は君の逃亡を助ける。約束する。君のために何でもする。だから銃を下してほしい。お願いです、酒鬼君。
僕はまだ生きたいです。僕を生かしてください。
僕は母子家庭に生まれ貧乏でものすごく苦労した。そして君と同じように小学校でイジメられた。それを救ってくれたのが黒川君なんだ。以来、黒川君に逆らえなくなった。黒川君つながりでグループに入ってしまった。
だから君への暴力は本意ではなかった。嫌で嫌でたまらなかった。それをわかってほしい。君の気持がすごくわかる。助けてください。銃口をこちらへ向けないでください。お願いします。お願いします。
マスター: そうか、君もいじめられっ子だったのか。
白井: そうなんだ、小4の頃は相当やられていた。だから君の気持は痛いほどわかる。だから助けてください。お願いします、お願いします。
マスター: どうしようかな、、、
白井: お願いします、助けて下さい。
マスター: どうするか、、、
白井: お願いします。
マスター: お願いされても、、、
白井: お願いします、助けてください。
マスター: 僕を笑わせてくれたら、、、やめようかな。
【白井、必死になって笑わせようとする】
マスター: 面白くないな、、、
      【白井、さらに必死になって笑わせようとする】
マスター: アハハー(大笑いする)
      【白井、ホッとした表情をする】
マスター: これ愛想笑いなんだけど、、、
      【白井、表情が変わる】
マスター: 痛いのは最初だけ、我慢しようね良い子は
      【白井、真っ青になる】 
マスター:「♫サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ、もうすぐ外は白ーい冬♫」
【笑いながら白井を撃つ】
マスター: 思い知ったか、このクソども。俺の人生を台無しにしやがったクソども。テ   メーらのせいで俺がどれほど苦しんだか、俺がどれほどつらい思いをしたか、テメーらクソどもには分かんねーだろうな。
      
人間の集まるところ、そこには必ずイジメがある。学校でのいじめ、それは教室だけではない。職員室の中でもいじめがある。先生の先生に対するいじめ。
会社でのいじめ、地域社会でのいじめ、老人ホームでのいじめ、世の中いじめだらけ。
なぜいじめがなくならないのか? それは、、、、いじめは最高の娯楽だからさ。虐げられたものを見るのは気持ちいいだろ。優越感を味わえるからな。
それが人間の本質。
俺はずっといじめられてきた。不遇の人生だった。こんなクソみたいな人生、繰り返したくはない。
だから、だから、だから、、、、、、
俺は生まれ変わったら、、、、絶対にいじめる側に回る。

(客席に向かって)
これまでの人生でいじめをしたことがない人いるか?
見ていただけというのはいじめの共犯だ。
なぜいじめる奴を止めなかった?
なぜいじめられる奴に救いの手を差し伸べなかった?

(客席に向かって撃つ仕草)
パン、パン、パン、あんたも、あんたも、あんたも四人組と同類なんだよ。
あー、人生楽しいよな、最高だぜ。

【突然、大泣きし始める】
(絶叫気味に)もっと違った人生を送りたかったぜ。
サヨナラ
【自分の頭を撃つ】
             
 完
本作品に関するご意見、ご感想をお待ちしています。
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