初恋 男side 恋愛

ありふれた朝の出会いの物語。
沈多 9 0 0 08/08
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第一稿

登場人物
男・・・普通の(?)大学一年生

女性・・・大学二年生 様々な人間関係に問題を抱えている




〇朝 十字路  

菓子パンを口にくわえ、走る男
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登場人物
男・・・普通の(?)大学一年生

女性・・・大学二年生 様々な人間関係に問題を抱えている




〇朝 十字路  

菓子パンを口にくわえ、走る男

男 
(僕は誰よりも普通であることが取り柄な普通な大学一年生だ! 今僕は全速力で大学に向かっている。 そう、一コマ目の講義に遅れちゃいそうなんだ!
これもいたって普通なよくある朝だなぁ。よし、あそこの角を右に曲がればすぐ!間に合うはず!)

目の前の角を右に曲がろうとし、何かにぶつかり尻餅をつく男


「いてて… あ!すみません! 大丈夫ですか!?」

目の前で女性も尻餅をついている

女性
「いててて…。」

男 
(なんてべたな展開なんだ…。)

下をむいてどもりながらひたすら謝る女性

女性 
「あ、あの あっ、ごめ、ごめんなさい…ごめんなさい、ごm・・・」

右から猛スピードで来たトラックに轢かれ吹っ飛ぶ女性

吹っ飛んだ女性は数メートル先でアスファルトに叩き付けられドシャと鈍い音が響く

走り去るトラック

急いで女性のもとに駆け寄る男


「大丈夫です…か…」

言葉を失う男

男 
(僕とぶつかった女性は血だまりの上で僕が知っている人間という生き物とは程遠い姿となっていた。 例えるならこれはそう、肉塊だ。
右腕は千切れ、左腕は潰れ、腰から下はねじ曲がっていてなかなか味のあるポーズをとっているみたいだ。
顔と胴体は血で真っ赤になっていてなにがなんだかわからない。でも、大きく見開かれた目は僕の方をじっと見ているようだった。)

唾をのむ男

男 
(僕はこの時やっと気付いた。 僕は普通なんかじゃなかったんだ。
不謹慎だけど思ってしまった。
とても…綺麗だと。
僕は初恋をした。この肉塊のようになってしまった女性に…。 
伝えるなら今しかない。)

女性の前でしゃがみ顔を近づける男

男 
「僕はあなたほど美しいものを見たことがありません。好きです。あなたが好きです。」

女性の大きく見開かれた目から涙がこぼれ落ち最期に優しく微笑む

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