『ガールズ・イン・デッドリー・ゾーン』(Girls in Deadly Zone)  ホラー

【 簡単なあらすじ 】 平山友梨香は、女子高校1年のダンス部員。 合宿地に向かう途中、友梨香ら生徒たちは突如ゾンビの群れに襲われる。 偶然助けに来た陸上自衛隊の藤井と共に、合宿地の建物に逃げ込む。 友梨香たち生徒と藤井で、生死を賭けた共同生活を始める。 女子高生たちのサバイバルホラーアクション。 ◯コンセプトは「ゾンビ映画だけど美しい青春映画」 ホラー映画を通してアイドル女優の魅力を引き出したい。 可愛く、綺麗に、カッコ良く撮るのが目的。 ※「小説家になろう」サイトにも掲載。
赤堀隼介 48 0 0 08/01
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第一稿

【 登場人物表 & キャストイメージ 】

●平山友梨香/キャストイメージ:平手友梨奈・欅坂46
(主人公。紫苑女子高1年。ダンス部。
  物静かだが芯はしっかりしてる。
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【 登場人物表 & キャストイメージ 】

●平山友梨香/キャストイメージ:平手友梨奈・欅坂46
(主人公。紫苑女子高1年。ダンス部。
  物静かだが芯はしっかりしてる。
  集団行動は苦手。「静」の人物イメージ。
  武器は9mm拳銃と89式銃剣)

●松田樹里/キャストイメージ:松井珠理奈・SKE48
(紫苑女子高3年。ダンス部で№1のダンス実力がある。
  その気性の荒さからキャプテンになれなかったと噂されている。
  「動」の人物イメージ。武器は89式小銃と9mm拳銃)

●藤井直樹/キャストイメージ:藤木直人
(41歳。男性。身長179cm。陸上自衛官。
  クールな性格だが責任感があり頼れる。離婚していて独身)

●川口渚/キャストイメージ:主演女優と見た目バランスがいい人
(紫苑女子高1年。ダンス部。友梨香の親友。明るくお喋り)

●渡部理佐子/キャストイメージ:渡邉理佐・欅坂46
(紫苑女子高3年。ダンス部の副キャプテン。
  人格者で皆から信頼を置かれている。
  樹理と仲が良く認め合ってる仲。武器は9mm拳銃)

●齋木アスナ/キャストイメージ:齋藤飛鳥・乃木坂46
(紫苑女子高2年。ダンス部。凛としてる。
  リーダーシップを取りたがる樹理に不満を持つ。
  スナイパーライフルM24 SWSを任される)

●中林未沙/キャストイメージ:下尾みう・AKB48
(紫苑女子高2年。ダンス部。アスナの理解者で仲良くなる。
  アスナと共にスナイパーライフルM24 SWSを任される)

●大栗有美/キャストイメージ:小栗有以・AKB48
(紫苑女子高1年。ダンス部。天然で皆から可愛がられてる)
 
●土橋瑞葉/キャストイメージ:土生瑞穂・欅坂46
(紫苑女子高3年。ダンス部。長身。
  クールで無口だが皆に親しまれてる。
  劇中では一言も話さない。武器は9mm拳銃)

●中嶋奈月/キャストイメージ:山下美月・乃木坂46 
(紫苑女子高3年。ダンス部。美人。ダンスの実力は上位クラス。
  新庄先生やキャプテンとはよく言い争いをしていた。
  いつも京乃、美織とつるんでいる。とっぽい3人組のリーダー格)
 
●阿藤京乃/キャストイメージ:齊藤京子・日向坂46
(紫苑女子高3年。ダンス部。とっぽい3人組の1人)

●横尾早織/キャストイメージ:横山結衣・AKB48チーム8
(紫苑女子高3年。ダンス部。とっぽい3人組の1人)

●白崎麻耶/キャストイメージ:白石麻衣・乃木坂46
(26歳。美人。バスガイド。仕事中はしっかりやるが疲れ気味。
  彼氏とも上手くいっておらず転職も考えている)

●菅原翔太/キャストイメージ:20代のイケメン人気俳優
(22歳。男性。陸上自衛官。藤井の部下。勇敢)

●新庄先生(38歳。男性。紫苑女子高校のダンス部を指導している)

●バス運転手(50代。男性)

●紫苑女子高校のダンス部員・その他

●陸上自衛隊員・その他



【  シナリオ  】 ※演出面の希望も書いています。


◯4階建ての建物・屋上(快晴)
   少女2人、制服姿で会話しながらキャッチボールをしている。
   平山友梨香(高1)と川口渚(高1)
   2人の左手には野球グローブ。球は軟球。
渚「あれから何日たつ?」
友梨香「う~ん、どのくらいだろう?忘れた」
渚「いつまで続くのかねー?」
友梨香「私に分かるわけないでしょ」
   友梨香と渚、キャッチボールを止めて、屋上の端に座り込む。
   屋上の周りは森林に覆われている。

   <画面上、建物から下を映す>

◯建物前の広場
   そこにはゾンビの群れがいた。

   <ゾンビの顔アップ>

   <タイトルが出る>

   <オープニング映像/音楽が流れる/キャスト文字出る>

◯紫苑女子高校・体育館(放課後)
   友梨香たちダンス部がダンスの練習をしている(60人程度)
   (ジャージなどダンスをする服装)
   友梨香、渚、松田樹里(高3)、渡部理佐子(高3)、
   齋木アスナ(高2)、中林未沙(高2)、大栗有美(高1)、
   土橋瑞葉(高3)、中嶋奈月(高3)、
   阿藤京乃(高3)、横尾早織(高3)<一通り映す>
   皆、汗をかいて踊っている。
   ダンス部の新庄先生(38)、見守っている。

◯バッティングセンター(夜)
   白崎麻耶(26)、球を無心に打っている。(私服・スカート)

◯高速道路
   シルバーのスポーツカーが颯爽と走っている。
   藤井直樹(41)、スポーツカーを運転している。
   サングラスをしていて真顔の藤井。(私服・ジャケット)   

◯街の風景
   友梨香、制服で歩いている。止まる。
   風が吹いて髪がなびく。<顔アップ>
   
   <オープニング映像終了/音楽終了>

◯街・道路
   バスが走ってる。
   バスの前方窓に〔紫苑女子高校ダンス部様〕の紙が貼ってある。
   乗っているのは、友梨香たち生徒40人と、
   新庄先生、運転手、バスガイドの白崎麻耶。
   ダンス部の合宿地に向かっている。(生徒は制服姿)
   麻耶、笑顔で色々と生徒たちに説明している。
麻耶「ダンス部の皆様~
    合宿地の近くに観光名所になってる海が有りますよ。
    行ってみたらいかがでしょうか~?」
   ほとんどの生徒は麻耶の話を聞いてる様子もなく、
   ワイワイ騒いでる。友梨香と渚は隣同士。
渚「ねえ、合宿地の近くに海あるって。着いたら行ってみる?」
友梨香「うん……」
   顎を手で支えて、窓の外を見ている友梨香。上の空。
渚「あのバスガイドさんメッチャ美人じゃない?」
友梨香「うん……」
   顎を手で支えて、窓の外を見ている友梨香。上の空。
   ちゃんと聞いてない感じだが、渚は気にしてる様子無し。

◯サービスエリア・外観
   ダンス部のバスが止まっている。
   生徒たち、サービスエリアで楽しそうにしている。

◯サービスエリア・外観
   友梨香と渚、ベンチでハンバーガーを食べている。
渚「それ美味しそう~私もエッグチーズバーガーにすれば良かった」
   友梨香、あげないよという感じで食べる角度を変える。
   そして食べる友梨香。
   渚、それを見て「チェッ」という表情。

◯サービスエリア・外観
   人気のない場所。
   麻耶、先程の笑顔と違いダルそうな表情。
   麻耶、肘に手を当てて組んでいる。
   壁に寄りかかってタバコを吸っている。
   麻耶、顔を上に向け煙を吐き出す。

◯山道の道路
   自衛隊のトラックが止まっている。
   藤井、拳銃を構えている。(自衛隊の服装)
   菅原翔太(22)と他自衛官3人も拳銃を構えている。
   人が何人か倒れている。

◯山道の道路
   ダンス部のバスが走っている。
   友梨香、寝ている。

◯山道の道路・バスの中
   生徒A「あれ、事故?」
   前方に車やバスが止まっている。複数の人間も倒れている。
運転手「何だこれは?」
   驚く運転手。
   麻耶、不安げな顔。
   バス、速度を落とす。
   大勢のゾンビ、奇声をあげながらバスに向かってくる!
   生徒たち「何あれ!!」「怖い!!」
   大声を出して驚く生徒たち。
   バス運転手、慌ててアクセルを踏みバスの速度を上げる。
   ゾンビ、目の前にくる。
運転手「うわっ!」   
   運転手、ハンドルを慌てて切る。

◯山道の道路   
   バス、止まっている車に激しく激突する。
   バス、衝撃を受ける。

◯山道の道路・バスの中
   生徒が何人か倒れている。
   友梨香と渚は無事。
   無事な生徒は自分のバッグを持って、バスを出ようとしている。
渚「私たちも出よう!」
友梨香「うん」
   友梨香と渚、ドア前で倒れてる麻耶を見る。
友梨香「お姉さん、大丈夫ですか!?」
   友梨香、麻耶を起こす。
   麻耶、目を見開いて口から血を出してる。
   (頭を打って死んだ)
   隣で運転手も倒れてる。
友梨香「ダメ!死んでる」
   友梨香と渚、諦めてバスを降りる。

◯山道の道路
   友梨香ら生徒たち、バスから出る。
   大勢のゾンビ、小走りで生徒に迫ってくる。
   生徒たち「きゃああああ~~!!!」
   逃げる生徒たち。
   何人かの生徒たちはゾンビに襲われる。
   新庄先生も逃げ遅れゾンビに襲われる。
   友梨香と渚にも危険が迫る。
   自衛隊のトラックが2台来る。藤井らが乗っている。
   藤井、菅原、他自衛官たち、トラックから降りて、
   拳銃でゾンビを撃ちまくる。
藤井「トラックに乗れ!」
   藤井、生徒たちに支持する。
   友梨香ら生徒たち、トラックに乗り込む。
   藤井たち自衛官もトラックに戻る。
   トラック、発進する。

◯山道の道路・トラックの中
   走る自衛隊のトラック。
   藤井、菅原、友梨香たち生徒が乗っている。
藤井「クソッ!この辺はウイルスがかなり広まってる!」
菅原「どうしますか!?」
友梨香「ここからすぐのとこに合宿場所がある!」
   藤井に訴える友梨香。
藤井「……よし、そこに行こう!」

◯山道の道路
   走る自衛隊のトラック。
   合宿先の建物が見えてくる(4階建て・外観は綺麗)
友梨香「あそこ!」
藤井「行くぞ!」
   建物の前にも複数のゾンビがいる。

◯建物前の広場   
   自衛官と生徒たち、トラックから降りる。
   大勢のゾンビ、襲ってくる。
   自衛官たち、拳銃で応戦する。
菅原「ここは任せてください!先に行ってください!早く!」
藤井「頼むぞ菅原!お前たち来い!!」
   藤井、友梨香ら生徒たちを建物へ誘導する。
   (藤井は武器が入っている大きなバッグを担いでいる)

◯建物前の広場
   菅原ら自衛官たち、銃で応戦するも大勢のゾンビに襲われる。
菅原「うわあああ~~!!!」
   (菅原と他自衛官たち・死)

◯建物・ドア前
   藤井、建物のドアを開けようとするが戸惑う。
   ゾンビたちが近付いてくる。
樹里「来るよ!!」
藤井「クソッ」
   藤井、ドアを開けるのを一旦止めて、自分の携帯電話を出す。
   大音量の目覚ましを鳴らして、その携帯電話を、
   離れた場所に投げる。
   ゾンビたち、音の鳴っている携帯電話に反応して、
   そっちの方向に進む。
藤井「よし、今のうちだ」
   藤井、ドアを拳銃で撃って壊す。ドアを開ける藤井。
藤井「入るぞ!」
   藤井と友梨香ら生徒たち、建物の中に入る。

◯建物・ドア前
   藤井が投げた携帯電話をゾンビが持つ。
   携帯電話の大音量の目覚まし音が止まる。

◯建物内
   藤井と友梨香ら生徒たち、上の階に上がって逃げる。
   大勢のゾンビたちも建物の中に入ってくる。
   (全体的にゾンビたちの歩く速度はそれほど速くない)

◯建物内・防火扉前
   藤井、防火扉を閉めようとする。
   足の速いゾンビ、何人か入ってこようとする。
   藤井、焦る。
樹里「早く!」
   ギリギリで間に合い扉閉まる。
   藤井と友梨香ら生徒たち、なんとか難を逃れ一息つく。
   泣いている生徒もいる。

◯建物内・防火扉前
   藤井、友梨香ら生徒がいる。(生徒は26人になっている)
樹里「ちょっと!なんなんですか!あれ!?
    新庄先生も、他の子もいっぱい死んじゃったんですよ!!」
   樹里、藤井に詰め寄る。
   藤井、フッーと息を付き遠くを見る。
   藤井に注目する生徒たち。
藤井「よし、いいだろう、全て話そう。よく聞け。
    俺は陸上自衛隊の藤井だ。
    あの化け物たちはウイルスによるものだ。
    3ヶ月前に突如、発生した。
    原因は分からん。その時は少数だった。
    しばらくは何もなかったが、
    今日また報告を受けてここに来た。
    この辺は想像を絶する早さでウイルスが広まってるようだ」
未沙「あれゾンビ?元は人間なんでしょ?」
藤井「そうだな、ゾンビみたいなもんだな。
    だが肉を喰らうというよりは人の血を啜ってる。
    噛み付きはするがな。感染は体液を介して発生する。
    血を吸われると、その者もあんな風に化け物になる。
    奴らは新鮮な血を好む。化け物の体液が多く混ざると、
    血を啜るのを止める。つまり、
    化け物の仲間になった途端に奴らは興味をなくすんだ。
    そして次のターゲットを探す。
    まるで化け物の仲間をドンドン増やすかのように」
理佐子「そんな……」
藤井「感染する早さは個人差にもよるが、早い奴はあっという間だ。
    遅いデータで5日というのもある。
    どうやら傷が深いほど早く感染するみたいだな」
渚「怖い……」
藤井「化け物たちの中には強い者や弱い者、
    足が速い者や遅い者がいる。身体能力に差があるんだ。
    基本的には動きは遅い。音にかなり敏感だ。
    獲物を見つけると大勢の仲間に知らせる習性もあるようだ」
京乃「まんまゾンビじゃん」
早織「本当だよ」
奈月「マジかよ」
   信じられないという表情で怯える生徒たち。
友梨香「死に方教えて」
   藤井、友梨香を見る。生徒たちも友梨香を見る。
友梨香「噛まれたらどうしたらいいの?
     誰だってあんな化け物になりたくない」
   静まり返る生徒たち。
藤井「……人間と一緒だ。頭を、脳を破壊すれば奴らも完全に死ぬ。
    噛まれたら自分でそうするんだな」
   黙りながら藤井を見る友梨香。
藤井「まあいい。お前たち、携帯電話持ってるか?」
理佐子「先生にバスで没収されちゃいました。
     バスガイドさんの話を全然聞かないから怒っちゃって」
   藤井、呆れた顔をする。
藤井「とりあえず、この建物の中を確認する。何があるか見たい」
樹里「私も行く。理佐子も来て」
理佐子「うん」
   藤井、樹里、理佐子がその場から離れる。

◯建物内
   友梨香ら生徒たちがいる。
渚「ヤバイことになったね……」
友梨香「……」
   周りでは生徒たちがみんな深刻な表情。
生徒B「お母さん……(泣く)」
生徒C「(泣きながら)嫌だこんなの……」
   泣いてる生徒の肩に手をかけてる生徒もいる。   

◯建物内・ミーティング部屋(夜)
   ホワイトボード・机・椅子がある。教室のような部屋。
   藤井、友梨香ら生徒たちがいる。
藤井「建物の中を見てきた。やはり電話は繋がらん。
    テレビも駄目だな」
理佐子「新庄先生が映さないようにしたのかも……」
藤井「……水は大丈夫だ。電気やガスも。
    食糧もしばらくは大丈夫だろう。
    部屋もたくさんあるな。なかなか完備されてる。
    お前たち、こんないい所に泊まるつもりだったのか?
    お嬢様学校なのか?」
奈月「私達、紫苑女子高です」
   自慢げに言う奈月。
京乃「ダンス部なんです、私達。
    全国大会準優勝の実績ありますけど知りません?」
藤井「俺が知るはずないだろ」
   奈月と京乃、ちょっとムッとする。
藤井「まあいい。率直に話すぞ。
    今とんでもない状態に置かれてるのは間違いない。
    事態が終息して助けが来るまでここで待つしかない。
    それでまで皆の協力が必要だ。ハッキリ言うぞ。
    俺はお前たちを甘やかすことはしない。
    厳しく接するつもりだ。皆の命が掛かってるからな。
    助けが来るまでは俺の指示に従ってもらう。
    個人で勝手な行動は絶対起こすなよ」
   生徒たち、黙る。
藤井「(呆れた顔で)どうした?返事をしろ」
生徒たち「はい……」
   生徒を見渡す藤井。

◯建物内・友梨香の部屋(夜)
   友梨香と渚、ベッドに座っている。
渚「少し休めた?」
友梨香「うん、だいぶ落ち着いた」
渚「どうなっちゃうんだろう私達……
   ここでずっと生活するのかな?」
友梨香「……やるしかないよ」
渚「強いね、友梨香」
友梨香「別に……強がってるだけ」
渚「がんばろうね……」
友梨香「うん」 

◯建物内・ミーティング部屋(朝)
   藤井、友梨香ら生徒たちがいる。
藤井「この中で武器を持ちたい奴はいるか?」
   静まる生徒たち。
藤井「何が起こるか分からない。俺1人で対処できない事もある。
    一緒に戦う奴が必要な時がくるかもしれない。
    銃の使い方を何人かに教えたい。
    だが生半可な気持ちじゃ駄目だぞ。
    銃を持つ以上は持ってない者も守ってもらう。
    どうだ、いるか?」
   友梨香、手を挙げる。
渚「えっ!ちょっ友梨香?」
   隣にいる渚、驚く。
樹里「私も」
   樹里も手を挙げる。
理佐子「私もやります。副キャプテンなので」
   それに釣られるようにアスナ、未沙、瑞葉も手を挙げる。
藤井「よし、いいだろう。6人だな」
   藤井、手を挙げてる6人を見渡す。
藤井「この6人以外には今後、銃の扱い方を教える気はない。
    残りの者は雑務に徹しろ、いいな」
6人以外の生徒「はい……」
   藤井、理佐子を見る。
藤井「お前……」
理佐子「渡部です」
藤井「渡部、副キャプテンと言ったな。
    まとめ役はお前がやれ。いいな?」
理佐子「はい、分かりました」
   樹里、理佐子を少し複雑な表情で見る。
藤井「まあ、今すぐ教えるという訳にはいかんけどな。
    まずは俺が決まり事を考える。
    それをお前たちに実施してもらう。
    それが安定して出来るようになってからだ」
   生徒たち、藤井を真剣な表情で見ている。

◯建物内・廊下
   瑞葉と生徒3人、廊下にある長椅子に座っている。
生徒D「ねえ、噛まれてゾンビになったらどうする?」
生徒E「怖いよね……」
生徒F「そうなったら人間の感覚なくなるのかなあ?」
瑞葉「……」
生徒D「瑞葉は強いから大丈夫だよね?」
   瑞葉、苦笑いしながら軽く首を横に振る。
生徒F「いざとなったら瑞葉に守ってもらおうよ」
   話を続ける瑞葉と生徒3人。

◯建物内・有美の部屋(夜)
   有美と生徒2人がいる。
生徒G「有美は真っ先にやられるタイプだよね?」
有美「ええ~?」
生徒H「ああ、確かに有美は無理だわ」
   有美、困った顔をしている。
生徒G「まっゾンビに出くわしたらせいぜい逃げまくることだね」
有美「うん、そうする」   
   話を続ける有美と生徒2人。

◯建物内・ミーティング部屋(朝)
   生徒たちが何人かいる。
   ホワイトボードの隣の掲示板に藤井が作成した、
   決まり事の紙が大きく貼ってある。

◯建物内・藤井の部屋の前(朝)
   藤井と理佐子がいる。
理佐子「これがみんなの部屋割りです」
   理佐子、藤井に紙を渡す。
藤井「ああ、分かった、見とく」
理佐子「お願いします」   
藤井「建物を見回るときだが、
    銃を持ってる者が1人いた方がいいな」
理佐子「ああ、なるほど。その方がいいかもしれませんね」
藤井「メンバー構成は考えとくよ。訓練の後にでも発表する」
理佐子「はい、分かりました。それじゃ」
   理佐子、その場を立ち去ろうとする。
藤井「何か問題あったらすぐ報告しろよ」
   藤井、歩き始めた理佐子に声をかける。
   理佐子、振り返って「はい」と返事をしながら頷く。

◯建物・屋上
   友梨香と渚、会話しながらキャッチボールしている。
   2人とも左手には野球グローブ。
渚「明日からだって?銃の訓練」
友梨香「うん」
渚「本当に大丈夫?銃なんか持って。やれるの?」
友梨香「分かんない」
渚「責任持てよ~」
友梨香「うるさいな」
渚「ねえ、ちゃんと私のこと守ってよ」
友梨香「分かったよ(苦笑)」
   2人、キャッチボールを続ける。

◯建物・屋上
   藤井、腕を組んでいる。
   友梨香、樹里、理佐子、アスナ、未沙、瑞葉が、
   拳銃を撃つ訓練をしている。
   藤井、6人に拳銃の指導をしている。
   藤井、友梨香に近づいて後ろに立つ。
   友梨香、拳銃を構いている。
   藤井、友梨香の手を支える。
藤井「しっかり持て、呼吸を整えろ、集中しろ、
    ……よしっ、引き金を引け」
   友梨香、弾を撃つ。
   目標の手作り人型板の頭に当たる。
   藤井、訓練をしている6人を見守る。

◯建物内・食糧がある部屋
   渚と他生徒が水・食糧の仕分けをしている。
   分量をノートに記入してる子もいる。
   掃除をしている子や物を運んでいる子もいる。
   奈月、京乃、早織は3人で何か話している。

◯建物内・ミーティング部屋(朝)
   藤井、友梨香ら生徒たちがいる。
   ホワイトボードには文字が色々と書いてある。
   藤井、生徒たちに建物の特徴を説明している。
藤井「以上までで何か質問はあるか?」
   有美、手を挙げる。
有美「先生っ、あっ!間違っちゃった……」
   少し笑いが起きる。
生徒I「なに先生って~(笑)」
生徒J「アホだからな~有美は」
   恥ずかしそうにしてる有美。
未沙「私も先生って呼ぼうかなー」
   未沙、冗談っぽく言う。
生徒K「呼びたい人は、そう呼べば?」
理佐子「藤井さん、いいんですか?」
藤井「(呆れた顔)やめてくれ」
京乃「先生って結婚してるんですかー?」
   京乃、おちゃらけた感じで言う。
藤井「そんな質問も受けなきゃいけないのか?」
奈月「どうなの?」
藤井「今は1人だ」
早織「離婚したってこと?可哀想~」
藤井「くだらん話はここまでだ。続けるぞ」
   藤井、ホワイトボードに目を向けまた説明を始める。

◯建物内・友梨香の部屋(夜)
   友梨香、部屋のカレンダーをじっと見る。
   過ぎた日に「✖」が付けてある。
   友梨香、窓に目を向ける。

◯建物内・ミーティング部屋(朝)
   生徒たちがいる。
   樹里、大声で生徒たちに支持を出している。
樹里「ほらっみんなテキパキ動いて!命が掛かってんだよ!
    あんたはこれ持ってて!」
   その支持を受けて動き出す生徒たち。
   樹里が恐いのか、アタフタしている生徒もいる。
   アスナ、椅子に座りながら樹里を不満そうに見ている。
アスナ「ねえ、思ったんだけど、
     何でいつもあんたが仕切ってんの?」
   樹里、アスナを見る。
樹里「は?キャプテンの架純が死んじゃったんだよ!
    理佐子だけじゃ大変と思って私がサポートしてんの!
    文句あんの?」
   樹里、アスナに近づく。
アスナ「誰も認めてないから」
樹里「じゃあ、あんたに出来んの?誰かできるの?
    リーダーシップ取れんの!?」
アスナ「出しゃばっててウザいんだけど」
   樹里、顔つきが変わる。
   樹里、腰回りに付けてあるウエストバッグから拳銃を取り出す。
   樹里、アスナの額に銃口を突きつける。
樹里「なめんなよガキ」
   周りの生徒たち、凍り付く。
   アスナ、全然怯むことなく樹里を睨み返す。
アスナ「撃てるもんなら撃ってみろよ」<顔アップ>
   2人、睨み合う。
   理佐子、樹里の拳銃を手で抑える。
理佐子「もういいでしょ、樹里」
   藤井、ミーティング部屋に入ってくる。
藤井「何をやっている」
理佐子「何も。大丈夫です」
藤井「だったら早く席につけ」
   生徒がそれぞれに席につく。
   樹里、不満そうな顔で席につく。
   アスナも不満顔。

◯建物・屋上
   友梨香、樹里、理佐子、アスナ、未沙、瑞葉が、
   拳銃を撃つ訓練をしている。
   藤井、樹里に小銃の撃ち方を教えている。   
   アスナと未沙、狙撃ライフルを持っている。
未沙「アスナ凄いね。樹里さんにたて付くなんて」
   未沙、ライフルを構えながら隣のアスナに言う。
アスナ「別に……」
未沙「前から仲悪かったもんね」
アスナ「まあね」
未沙「いや、でも凄いよ。出来ない出来ない」
アスナ「なんか粋がってたからイラついちゃった」
未沙「まあ、こんな状況だし殺気だっちゃうのは仕方ないかもね。
    不安なんだよ、樹里さんも」
アスナ「……」
未沙「アスナを本気で撃つ気なんてないよ。
    ちょっと脅しただけでしょ」
アスナ「分かってるよ」
   アスナ、ライフルを撃つ。
   建物前の広場にいるゾンビに当たる。
未沙「アスナ上手いよねーセンスあるわ~どうやるの?」
アスナ「あんた手首に力入りすぎ。
     緊張するのは分かるけど握り過ぎない方がいいよ」
未沙「なるほどね~」
アスナ「しっかりやってよね。
     パートナー組まされた私の責任にもなるんだから」
未沙「分かってるって。絶対上手くなるから」
   アスナと未沙、訓練を続ける。

◯建物内・広い部屋(夕)
   樹里と理佐子、窓の外を見ながら話している。
理佐子「でも、あのゾンビたちも以前は人間だったんだよね……
     会話したり、笑ったり、普通に生活してたんだよね……」
樹里「そうだね」
理佐子「信じられない、とても。あんな化け物になるなんて……」
樹里「……」
   窓の外のゾンビを見る樹里。
理佐子「私は嫌だな、あんな姿になりたくない……」
樹里「それは、私だってそうだよ」
理佐子「哀しいよね……」
樹里「でも、いざ闘う時がきたら、そんな気持ち捨てなきゃダメだよ」
理佐子「うん……それは大丈夫……だと思う」
樹里「本当?やらなきゃ自分が死ぬだけだよ……
    いや死なせてもくれないのか……」
理佐子「……」
樹里「ところで、みんな素直に言うこと聞いてる?問題ない?」
理佐子「うん、大丈夫。みんな協力的だよ。
     さすがにみんな事の重大さを分かってるし」
樹里「そう、それなら良いけどさ。
    言いにくい子がいたら私に言いなよ。
    バシッと言ってやるから」
理佐子「うん……(苦笑)ありがとう。でも、なるべく自分で言うね。
     樹里に頼ってばかりじゃ恥ずかしいもん」
樹里「そう?じゃあヨロシクね。まっ理佐子は人望あるから大丈夫か」
理佐子「そうでもないよ」
樹里「私に1番無いものだ(笑)」
理佐子「樹里の気性の荒さは天下一品だからね(笑)」
樹里「あっ言ったな~(笑)」
理佐子「冗談だよ(笑)」
樹里「気を付けるって~」
   2人で笑う。
樹里「頑張れよ、新キャプテン」
   そう言って、理佐子の肩を軽く叩く樹里。
理佐子「OK」
   微笑みながら、ピースサインする理佐子。

◯建物・屋上(曇り)
   生徒たちの洗濯物が干してある。
   雨が降り出す。大雨になる。
   友梨香、渚、他4人の生徒が慌てて洗濯物を取りにくる。
   渚、洗濯物を取り込んで戻ろうとするが友梨香に気付く。
   友梨香、顔を上に向けて大雨を見ている。
渚「友梨香!何やってんの!濡れるよ!」
   他生徒も友梨香を見る。
友梨香「うわあああああ~~~!!!!」
   友梨香、大雨に向かって突然叫ぶ。
   渚と他生徒、唖然と友梨香を見る。
   友梨香、それでも続ける。
   渚、クスッと笑って友梨香に近づく。
   渚、友梨香と一緒に同じように大雨に向かって叫ぶ。
   他生徒も釣られたように2人に近づく。
   全員で叫ぶ(何もかも忘れたいかのように)
   叫んだ後に全員で笑いながら顔を擦り寄せ抱き合う。

◯建物内・廊下(朝)
   奈月、京乃、早織の3人が話している。
   理佐子、3人に向かって歩いていく。
理佐子「ねえ、見周りあなた達の番でしょ?」
京乃「あっそうだっけ?」
理佐子「これで何回目?忘れるの」
奈月「分かったって。うっさいなあ……」
   理佐子、ムッとする。
理佐子「安全を確認する為に絶対必要だって言われてるでしょ?
     今度やったら罰を受けてもらう事になるよ」
奈月「そんな権限あるんだ、あんたに」
   奈月、理佐子を睨む。
理佐子「私は藤井さんにまとめ役を任されてる」
奈月「ふん、あの人が勝手に決めた事でしょ」
理佐子「……」
   京乃と早織は黙って見ている。
理佐子「とにかく、これ以上こういう事するなら、
     藤井さんに報告するから」
   そう言ってその場を立ち去る理佐子。
奈月「チッ」
   舌打ちする奈月。
京乃「副キャプテンの使命感かね~」
早織「架純がいなくなってやり易いんじゃない?」
   イラつきが収まらない表情の奈月。

◯建物内・廊下
   藤井、廊下を歩いてる。
   アスナと未沙、藤井に近づく。
未沙「藤井・セ・ン・セ・イ」
   藤井、振り向く。
藤井「名前で呼べ」
未沙「え~女子高生に先生って言われるの、
    嬉しくないんですか?」
藤井「バカにされてるとしか思わんな」
未沙「毎日、可愛い子たちに囲まれて楽しくないんですか?」
藤井「俺は子供には興味ない」
未沙「え~ショック~藤井さんのこと、
    カッコいいって言ってる子もいるのになあ~
    まあでも、恋愛対象としては歳離れすぎかあ」
アスナ「ちょっと、未沙」
未沙「あっゴメン」
藤井「なんだ?」
未沙「ちょっと2人で銃の練習したいんですけど、いいですか?」
藤井「2人で?」
アスナ「ストレス解消です」
藤井「何?」
未沙「あ~いや、その、
    どうしても確かめたいことがあって!」
   未沙、慌てて言う。
藤井「ふ~(ため息)弾も無限にある訳じゃないんだぞ。
    貴重なものだ。
    いざという時の為にも無駄にする訳にはいかないんだ」
未沙「分かってます。そこを何とか……」
アスナ「忘れないうちに確認したいんです。お願いします」
   藤井、困った顔。
藤井「いいだろう。5発だけなら認めてやる。
    あとで俺の部屋に取りに来い」
アスナ「ありがとございます」
未沙「ありがとうございます!」
   アスナと未沙、軽く頭を下げる。
   藤井、その場を去ろうとする。   
未沙「ありがとう~先生~」
   未沙、笑顔で立ち去っていく藤井に手を振る。
   藤井はノーリアクション。

◯建物内・3階の廊下(夜)
   友梨香と渚、歩いてる。
   渚、立ち止まる。
渚「ちょっと誰?
   窓開けっぱなしにしちゃ、絶対ダメって言われたでしょ!」
   その場にいる生徒たちに言う渚。
渚「もう~しょうがないなあ~」
   渚、窓を閉めようとする。
   ゾンビ(若い男)、突然顔を出す!
   (身体能力の高いゾンビが、建物の配管をよじ登ってきた)
   渚、ビックリする。
   ゾンビ、渚に飛びかかり首に噛みつく。叫び声をあげる渚。
友梨香「渚!」
   他生徒、悲鳴をあげて見ている。
   ゾンビ、渚の血を貪り啜っている。
   ゾンビ、友梨香に目を付ける。
   友梨香、拳銃を構える。
   ゾンビ、友梨香に向かって突進する。
   友梨香、向かってくるゾンビを抑える。
   その衝撃で拳銃を飛ばされる。
   ゾンビ、友梨香に覆いかぶさる。友梨香に噛みつこうとする。
   友梨香、必死で抑える。
友梨香「取って!!」
   飛ばされた拳銃を他生徒に拾うように頼む友梨香。
   他生徒、震えて泣いてるだけ。
   有美、意を決したかのように拳銃を拾い友梨香の近くに置く。
   有美、置いた後は一目散にすぐ逃げる。
   友梨香、拳銃に手を伸ばすも中々届かない。
   ゾンビ、凄い形相で友梨香に噛み付こうとしている。
   友梨香、全身全霊でゾンビを跳ねのけ、拳銃を拾う。
   友梨香、素早く拳銃をセットする。<手元アップ>
   ゾンビ、襲いかかる。
   友梨香、拳銃を撃ちまくる。銃声音が響く。
   ゾンビに何発も弾が当たる。叫び声を上げるゾンビ。
   ゾンビの頭に一発当たる。倒れるゾンビ。
   藤井、樹里、理佐子が慌てて掛けつける。
   (藤井、樹里、理佐子は銃を手に持っている)
   友梨香、息を乱しながら藤井を睨むように見る。
   友梨香の顔と制服に血が付いてる。
   周りでは他生徒が抱き合って泣いている。

◯建物・屋上(晴れ)
   友梨香、あぐらをかいて座っている。左手には野球グローブ。
   ボールを上空に上げて1人キャッチボールをしている。
   寂しげな表情の友梨香。
   友梨香、グローブを外して立ち上がる。
   友梨香、外のゾンビの群れを見る。
   友梨香、思いっきりボールを外に投げる。

◯建物前の広場
   ゾンビたちがいる所にボールが落ちる。弾むボール。
   その落ちたボールに軽く反応するゾンビたち。

◯建物・屋上
   友梨香、外を見ている。
   藤井、友梨香の元に歩いてくる。
   藤井、友梨香の隣に立つ。
藤井「川口は俺が見送った。蘇る事はない様にしといた」
   外を見ながらがら言う藤井。
友梨香「……」
   友梨香、無言の後に軽く頷く。

◯建物・屋上のドア前
   友梨香、グローブを用具箱に仕舞う。
   ドアを開けて屋上を後にする。

◯建物・屋上
   藤井、哀し気な表情で外を見ている。       

◯建物内・広い部屋
   奈月、ダンスを踊っている。
   近くにはDVD/CDプレーヤーが置いてある。
   京乃と早織がそれを見ている。 
   奈月、キレのある踊りを披露している。
   奈月、踊りを止める。
   奈月、音楽が流れてるプレーヤーを止める。
   タオルを取り汗を拭く奈月。
京乃「さすが奈月、全然レベル落ちてないね」
   そう言って500mlペットボトルのジュースを飲む京乃。
奈月「たまに踊んないと頭おかしくなるわ。
    こんな建物に閉じ込められっぱなしで」
   奈月、500mlペットボトルのジュースを開けて飲む。
早織「はあ~暇だわ~スマホないと駄目だあ~」
奈月「どうせ使い物にならないでしょ」
早織「あっそうか」
京乃「奈月の彼氏って大学生だったよね?大丈夫なのかね?」
奈月「さあねえ~」
京乃「気にならないの?」
奈月「う~ん、まあそろそろ別れる予定だったし」
京乃「今頃ゾンビかも?」
早織「ひど~い」
   軽く笑う奈月。
京乃「まあ奈月はどうせモテるからなあ。その顔だもんね」
早織「アイドルグループのオーディション受けたんだっけ?」
奈月「まだ決めてない」
京乃「恋愛禁止じゃないの?
    奈月に彼氏いないとか無理だと思うけどな~」
奈月「それより私も銃の撃ち方教わろうかなあ」
京乃「なんで?」
奈月「持ってた方が有利じゃん」
早織「確かに」
奈月「撃てたらカッコいいしさ。今度、藤井に頼んでみる」
京乃「教えてくれるかね~」
早織「3人で頼みに行こうよ」
奈月「そうだね」
   奈月、そう言って飲み終わったペットボトルを、
   近くのゴミ箱に投げる。ゴミ箱に入るペットボトル。

◯建物内・3階の廊下(朝)
   有美と生徒2人、窓の外・左下を観ている。
生徒D「ほっとけないよね」
生徒E「ちょっとなあ」
   瑞葉が歩いてくる。
有美「あっ土橋先輩」
生徒D「おお、瑞葉、ちょうど良いとこに」
瑞葉「?」
生徒E「あれあれ」
   生徒E、窓の左下を指さす。
   1人のゾンビが1階から何とかよじ登ろうとしている。
   だが、なかなか登りきれない。
生徒D「なんとかした方が良くない?渚の件もあるし」
生徒E「まあ、あの感じだと、
     ここまでは上がってこれないと思うけど」
生徒D「うん、渚の時は、ほんと凄いゾンビだったんだね」
生徒E「そうだね……」
有美「でも、なんか不安です……あのままにしとくの」
   生徒DとE、頷く。
   瑞葉、納得した感じでウンウンと頷く。
   瑞葉、窓の外を慎重に見渡す。
生徒D「気をつけてよ」
   瑞葉、腰回りに付けてあるウエストバッグから拳銃を取り出す。
   瑞葉、窓をそっと開ける。そして窓の左下を覗く。
   瑞葉、窓から少し身を乗り出し、
   下のゾンビに向かって銃を向ける。そして狙いを定める。
   瑞葉、ゾンビに向かって銃を何発か撃つ。
   弾がゾンビの体や頭に当たる。ゾンビ、倒れる。
   生徒D、窓から下を覗く。
生徒D「やった、倒した!ざまあみろ」
有美「さすが土橋先輩!」
生徒E「あ~気持ち悪かった。ありがとう、瑞葉」
   瑞葉、頷いて軽く微笑む。そして、その場を立ち去る瑞葉。
生徒D「クールやなあ」
生徒E「瑞葉も、もうちょっと喋ってくれると良いんだけどねえ~」
有美「そうしないのが、カッコいいんじゃないですか」
生徒E「そうか?」
   歩いていく瑞葉を見ている有美と生徒2人。

◯建物・屋上(朝)
   藤井、外のゾンビをじっと観ている。

◯建物内・ミーティング部屋
   藤井と友梨香ら生徒たちがいる。
藤井「重要な話だ、よく聞け。
    何日か化け物を監視して分かったことが有る。
    建物の周りの化け物だが、
    早朝は極端に少なくなることが分かった。
    人間の習性も少しはあるのだろう。
    全くいなくなる訳ではないが、あの人数なら、
    トラックにある無線機を取りに行くことも可能だ。
    深夜も少なくはなるが見通しが悪くて危険だ。
    だが早朝なら問題ない」
樹里「えっ外に出るってことですか?」
藤井「ああ、無線機はどうしても必要だ。助かる可能性が高くなる」
理佐子「でも、どうやって?」
藤井「さすがに俺1人じゃ厳しい。サポートがいる」
   藤井、友梨香と樹里を見る。
藤井「平山、松田、一緒にやってくれるか?」
   友梨香と樹里、黙る。
藤井「お前たちなら出来る」
   藤井、友梨香と樹里を見る。
友梨香「やります」
樹里「私も」
藤井「よし。渡部、お前はここにいろ。万が一の時はみんなを頼むぞ」
理佐子「はい」
藤井「齋木と中林は屋上からライフルで援護しろ。
    俺たちに近づく奴を撃て」
未沙「はい」
   アスナ、頷く。
藤井「成功する可能性は高い。自信を持て。だが油断はするな。
    いいな?」
友梨香、樹里、アスナ、未沙「はい」(同時に返事する)

◯建物・屋上(早朝)
   アスナと未沙、狙撃ライフルを構えている。
アスナ「私の足引っ張んないでよ」
未沙「そっちこそビビんないでやってよ」
アスナ「出てきた!」
   藤井、友梨香、樹里が建物から出てくる。

◯建物前の広場(早朝)
   藤井、友梨香、樹里が自衛隊のトラックに向かって、
   走っていく。
   ゾンビは疎らにいる。
   藤井、近くにいるゾンビを拳銃で撃ちながら走る。

◯建物・屋上(早朝)
   アスナと未沙、狙撃ライフルを構えている。
未沙「あっ3人に走っていく奴がいる!」
アスナ「任せて」
   アスナ、狙いを定める。
   アスナ、ライフルを撃つ。ゾンビの頭に命中。ゾンビ倒れる。
未沙「アスナ上手い!」
アスナ「もう1人いるよ!」
未沙「よし……」
   未沙、狙いを定めてライフルを撃つ。
   ゾンビの体に弾が当たる。よろめくゾンビ。
   未沙、立て続けに撃つ。ゾンビの体に何発か当たる。
   1発が頭に命中して倒れる。
アスナ「やるじゃん」
   アスナと未沙、顔を合わせて微笑み合う。
   アスナと未沙、再びライフルを構える。

◯建物前の広場(早朝)
   藤井、友梨香、樹里がトラックの前に来る。
藤井「お前たちはここで見張っていろ」
樹里「はい」
   友梨香、頷く。

◯自衛隊のトラック・中(早朝)
   藤井、トラックの中に入って無線機を急いで取る。

◯建物・屋上(早朝)
   アスナと未沙、狙撃ライフルでゾンビを撃っている。
未沙「藤井さん、トラックに入ったみたい」
アスナ「そうみたいね」
未沙「いいぞ、順調だ」
アスナ「集中力、切らさないでよ」
未沙「分かってる」
   アスナと未沙、狙撃ライフルでゾンビを撃ち続ける。

◯建物前の広場・トラックの前(早朝)
   友梨香と樹里がいる。
   藤井が無線機を持ってトラックから出てくる。
   友梨香、藤井が出てきたことに気付く。
   樹里は違う方向を警戒していて気付かない。
   小銃を構えている樹里。
   藤井、無線機を背負うとする(リュックの様に) 
   子供ゾンビ(女)、トラックの下から地を張って出てくる。
   友梨香、驚く。
友梨香「藤井さん!」
   子供ゾンビ、藤井の右足首を噛む。
藤井「ぐっ!」
   藤井、子供ゾンビに気付く。
   藤井、子供ゾンビを拳銃で撃とうとするが止める。
   藤井、子供ゾンビを振り払う。
藤井「行くぞ!」
   樹里、藤井の声で振り向く。
   藤井、友梨香、樹里、建物に向かって走る。

◯建物内・防火扉の前(早朝)
   藤井、友梨香、樹里がいる。
   生徒たち、ワイワイ喜んでいる。
   (藤井が噛まれた事は誰も知らない様子。
   トラックの死角で観えなかった)
理佐子「やったね」
   理佐子、樹里に話しかけている。
樹里「うん、上手くいった」
   嬉しそうにしている樹里。
生徒たち「凄いね。窓から観てたよ!」「さすがだわ~」
未沙「ねえねえ、私たちも凄かったでしょ?」
   自慢気の顔で言う未沙。
アスナ「あんたは結構外してたでしょ。
     カバーするの大変だったわよ」
未沙「ちょっとぉ~当たってたよ~」
   周りの生徒たち、笑う。
   生徒たち、ワイワイ話しながらその場から去っていく。
   藤井と友梨香はその場に立っている。
藤井「平山、俺が噛まれたことは誰にも言うな」
   友梨香、藤井を見る。
藤井「化け物になる初期症状は、例外なく目が充血し、
    傷口が変色する。更に体の震えも来る。
    そして数時間後には確実に化け物だ。
    ……俺の傷は浅い。しばらく様子を見る」
   友梨香、頷く。
藤井「もう1つ平山に頼みがある。
    俺が自分の部屋から全く出なくなったら、
    その時は感染してると思え。ドアは開けるな」
   深刻な顔で藤井を見ている友梨香。
藤井「心配するな、いざとなったら自分でケリを付けるさ」
   そう言ってその場から立ち去る藤井。
   友梨香、心配そうに藤井を見送る。

◯建物・屋上(夜)
   友梨香が1人で立っている。
   月の光が友梨香を照らしている。
   友梨香、物思いにふけっているような表情で、
   外をじっと見ている。

◯建物内・ミーティング部屋
   友梨香ら生徒たちがいる。
   友梨香、椅子に座りながら机の上で、
   銃の解体・整備をしている。
   周りでは生徒たちがワイワイと話してる。
   友梨香、拳銃の整備が終わり、
   机にもたれ掛る(疲れたという感じで)
   藤井、友梨香の頭をなでる。
   友梨香、ドキッとした表情。
藤井「フッ上手いじゃないか」
   友梨香、後ろにいる藤井を見る。
   軽く微笑む藤井。
   藤井、その場を離れる。
   友梨香、部屋を去っていく藤井を見つめる。<顔アップ>

   <ここで曲が流れる。ある程度スピード感があって、
    明るすぎず、暗すぎずなアイドルソング>
    仮のイメージソングはHKT48「初恋バタフライ」

   曲が流れてる間は青春映画っぽい、
   女子高生っぽいワチャワチャした映像。
   生徒たちの共同生活が、一見楽しそうに観える映像を流す。
   ここのシーンの映像で何日か経過してる感も出す。
   生徒がカレンダーをめくるシーン。
   調理室で食事を作ってるシーン。
   みんなで食事してるシーン。
   洗濯してるシーン。
   掃除してるシーン。
   寝てるシーン。
   遊んでるシーン。
   何人かでダンスを踊ってるシーン。
   藤井がホワイトボードを使い、
   生徒たちに何か説明してるシーンなど。

◯建物内・館内放送が出来る部屋
   藤井、椅子に座りながら無線機を触っている。
   無線機の反応は無し。
   藤井、今日も駄目かという表情。
   藤井、後頭部を手で支え違う方向を見る。
   無線機から声が聞こえる。
   藤井、食い付くように無線機を見る。

◯建物内・廊下
   友梨香、歩いてる。
藤井「(館内放送の声)緊急連絡。
    ミーティング部屋に全員集合だ。すぐ来い」
   友梨香、何だろう?という顔。

◯建物内・ミーティング部屋
   藤井と友梨香ら生徒たちがいる。
藤井「全員集まったな」
   藤井に注目する生徒たち。
藤井「いい知らせだ。明日の午後、自衛隊のヘリコプターが、
    俺たちを迎いに来てくれる」
生徒たち「やったあああ!!!」「助かった!!」「嬉しい!!」
   歓喜する生徒たち。
樹里「世の中はどうなってるんですか?私たちの家族は?」
藤井「それが詳しく分かるのは明日だ。
    安全な場所に行ってから全てが分かるはずだ」
生徒A「みんな無事かなあ?」
   静まる生徒たち。  
理佐子「とりあえず良かったじゃない。
     ヘリコプターは屋上に来るんですか?」
藤井「そうだ。全員乗れる分のヘリは来るはずだ」
未沙「じゃあ、今日は祝賀パーティーだね!
    豪勢な食事にしよう。いいでしょ?」
藤井「フッまあいいだろう。好きにしろ」
   喜ぶ生徒たち。
藤井「だからって油断はするなよ。緊張感は持っとけ。
    今から明日の段取りを説明する」
   生徒たち、再び藤井に注目する。
   友梨香も真剣な顔で藤井を見る。

◯建物内・食堂(夜)
   友梨香ら生徒たちが食堂で食事をしている。
   食事は出来る限りの豪華食。
   生徒たちは楽しそうにワイワイ話しながら食べている。

◯建物内・食堂・有美がいるテーブル(夜)
生徒G「美味しい~このお肉!」
生徒H「ついにこれを食べれる日が来たね」
有美「最後の日に食べようって決めてたもんね」
   有美たち、美味しそうにパクパク食べている。

◯建物内・食堂・奈月たちがいるテーブル(夜)
奈月「これで精いっぱいなの?今日の調理担当だれ?」
京乃「最後にしてはイマイチだよね~」
早織「まあ美味しいけどね」
   文句言いながらも食べる3人。

◯建物内・食堂・友梨香がいるテーブル(夜)
生徒L「ついに出れるのか~」
生徒I「なんだかんだで、ちょっと楽しくなかった?」
生徒L「いや、楽しくはないだろ(苦笑)」
生徒J「まあ勉強しなくて済んだしね」
生徒I「だよね(笑)」
生徒K「友梨香、ありがとね。今まで随分頑張ってくれたよね」
   友梨香、微笑みながら頷く。
   生徒たち、楽しそうに食事をしている。

◯建物内・藤井の部屋(夜)
   藤井、洗面所の鏡の前にいる。血を吐いている。
   藤井、自分の目を鏡でチェックする。目は赤く充血している。
   藤井、右足首の噛まれた傷も見る。変な色に炎症している。
   藤井の左手が震えだす。それを右手で抑える。
   藤井、手を抑えながらフッーと息を吐き、上を見上げる。
藤井「このタイミングでか……」
   藤井、神妙な顔。

◯建物内・友梨香の部屋(夜)
   友梨香、浴室の前にいる。制服を脱ぎ始める。
   <脱ぎ始めたところで止める>

◯建物内・藤井の部屋(夜)
   藤井、椅子に座っている。手にはワインが入っているグラス。
   藤井、グラスを見て少し微笑む。そのグラスのワインを飲む。
   藤井、グラスを机に置く。
   藤井、机の引き出しを開ける。

◯建物内・友梨香の部屋・浴室(夜)
   友梨香、シャワーを浴びている。
   <映すのは足元と肩から上のみ>
   友梨香、頭からシャワーを浴びている。
   目をつぶっている友梨香。
   銃声音。
   友梨香、パッと目を開く。<顔アップ>
   (銃声が聞こえて目を開けた訳はなく、
   一瞬嫌な予感がした感じ。演出上タイミングを一緒にする)

◯建物内・藤井の部屋(夜)
   生徒たちが集まっている。
   友梨香、部屋に入る。
未沙「友梨香……」
   未沙、泣いている。隣でアスナも悲しげな表情。
   友梨香、部屋の奥の机を見る。
   藤井が机にもたれ掛かっている。座った状態。手には拳銃。
   机には血が流れている。藤井の頭からも血が出ている。
   (拳銃で自殺した)
樹里「なんで……?」
   生徒たち、みんな唖然としてる。泣いてる生徒もいる。
   友梨香、死んでいる藤井に近づく。冷静な顔。
友梨香「噛まれていたの……藤井さん……
     ウイルスが発症したんだと思う」
樹里「えっ?」
   樹里と理佐子、友梨香を見る。
友梨香「みんなには言うなって。パニックになるからだと思う。
     私たちの事を思ってだよ。
     みんな藤井さんがいないと、好き勝手しちゃうでしょ?」
生徒たち「……」
友梨香、「でも……もう大丈夫だよね?明日までだもん」
生徒たち「……」
樹里「藤井さんの為にも生きるよ、絶対!」
   樹里、泣きながら他の生徒に言う。
   理佐子、樹里の隣で泣きながら頷く。
   友梨香、藤井を見つめる。

◯建物内(深夜)
   人気のない場所。
   奈月、京乃、早織の3人がいる。
京乃「いよいよ今日までだね~」
早織「嬉しいけどさ、みんなどうなってるか不安だわ」
奈月「ねえ、最後に銃、撃ってみたくない?」
京乃「は?」
   京乃と早織、奈月を見る。
奈月「あの人さ~結局、最後まで撃たせてくれなかったじゃん。
    最初に手を挙げなかったからってさ~」
京乃「まあねえ~」
早織「撃ってみたいといえば、撃ってみたいかなあ~」
奈月「いい思い出になるよ~後々自慢話にもなる。
    ゾンビを倒したと言えば英雄になれるって!
    今までの恨みもある。1匹くらいやっちゃおうよ」
   京乃と早織、苦笑い。
奈月「実はね~」
   奈月、制服から拳銃を取り出す。
   奈月、得意気に拳銃を2人に見せる。
京乃「えっどうしたのそれ?」
早織「いいの?」
奈月「いいじゃんさ~もう藤井もいなくなっちゃったし。
    最後のチャンスだよ」
京乃「どうすんの?」
奈月「ゾンビを1匹入れる。朝方はそんなにいないでしょ?
    のろい奴1匹くらいなら余裕だよ。怖くないよ」

◯建物内・友梨香の部屋(深夜)
   部屋のカレンダー、過ぎた日に「✖」が付けてある。
   友梨香、カレンダーを見る。
   最後の日に赤ペンで大きく「〇」が付けてある。

◯建物内・防火扉前(朝)
   奈月、京乃、早織の3人がいる。
   防火扉の前にはバリケードテープのような物が貼ってある。
   〔危険!!立入禁止!!入るな!!!〕の看板もある。
   扉の前に机も並べてある。
京乃「本当にやるの?」
奈月「大丈夫だって。まずは私がやるから任せて」
京乃「もう6時過ぎてるけど大丈夫なの?」
奈月「大丈夫っしょ」
早織「なんかドキドキしてきたわ」
   机をどかしながら話す3人。

◯建物内・防火扉前(朝)
   京乃と早織、扉を開ける準備をしている。その前には奈月。
早織「じゃあ開けるよ」
奈月「いいよ」   
   京乃と早織、扉を開ける。
   奈月、拳銃を構える。
   扉を開けると、外側にいるゾンビは3人だけ。
奈月「1匹だけ入れて!」
   京乃と早織、音を立てて誘う。
   1人のゾンビが気付き、近づいて入ってくる。
京乃「こわっ」
奈月「扉閉めて!」
   京乃と早織、1人のゾンビが入ってきたと同時に、
   防火扉を閉めようとする。
   その様子を外側の女ゾンビが見ている。<顔アップ>
   防火扉締まる。

◯建物内・防火扉前(朝)
   ゾンビ、奈月に向かってくる。動きは遅い。
   奈月、ゾンビを目の前にして顔色が変わる。
奈月「やっぱ無理だわ、ゴメン京乃、先にやって!」
   奈月、拳銃を京乃に渡す。
   京乃、ビックリする。
京乃「ちょっ、ふざけないでよ!無理だよ!」
早織「扉を開けてこいつ戻そう!」
   早織、慌てたように言う。
奈月「うん、そうしよう!」
   早織、防火扉を再び開ける。
   開けた瞬間、複数のゾンビが入ってくる!
   (京乃と早織が最初に扉を開けた時、
   それを見た女ゾンビが集めてきた)
早織「きゃああああああ!!!」
   早織、そのゾンビたちに襲われる。(早織・死)
   奈月と京乃、それを見て青ざめる。
   奈月と京乃、急いでその場から逃げる。
   (京乃は拳銃を捨てて逃げる)

◯建物内・開いてる防火扉(朝)
   大勢のゾンビが続々と中に入ってくる。

◯建物内・食堂(朝)
   アスナと未沙、2人だけいる。
   食堂の椅子に座ってる2人。
   拳銃の整備をしながら会話している。
未沙「帰れるのはいいけどさ、外はどうなってるんだろう?」
アスナ「どうかな」
未沙「心配じゃないの?家族とか」
アスナ「そりゃあ、まあ」
未沙「ん……?」
   未沙、何かに気付き顔を違う方向に向ける。
未沙「何か悲鳴みたいな声しなっかった今?」
アスナ「えっ本当?」
未沙「うん、ちょっと見てくる」
   未沙、食堂から出る。

◯建物内・廊下(朝)
   未沙、拳銃を持って悲鳴が聞こえた方向へ歩いていく。
   未沙、角を曲がる。
   そこにはゾンビが1人いた。
未沙「はっ!」
   ゾンビ、未沙に襲い掛かる。

◯建物内・食堂(朝)
   アスナ、1人で机に座ってる。
   誰かが入ってくる。
   アスナ、気付く。入ってきたのは未沙。
アスナ「遅いよ、何やって……」
   アスナ、未沙を見て驚く。未沙の首から血が流れてる。
   未沙、傷を抑えながらフラフラとアスナに近づく。
アスナ「どうしたの!?」
   アスナ、急いで未沙に駆け寄る。
   未沙、倒れる。
   アスナ、未沙を起こす。
アスナ「何があったの!?」
   未沙、息が乱れてる。
未沙「あいつらが……化け物たちがいる……」
アスナ「えっ!」
未沙「みんなに知らせて……逃げて……アスナ……」
   苦しそうに話す未沙。
アスナ「……未沙、待ってて!」
   アスナ、急いで食堂から出る。

◯建物内・友梨香の部屋(朝)
   友梨香、ドアを開ける。
   開けると樹里がいた。
樹里「ちょっといい?」

◯建物内・友梨香の部屋(朝)
   友梨香と樹里、ベッドの端に隣同士で座っている。
樹里「いよいよ出れるね、ここ」
友梨香「そうですね」
樹里「……藤井さんは残念だったね……」
   友梨香、頷く。
樹里「あの人がいなかったらどうなってたか……
    最後もちゃんと書き置きしてくれてたしね……
    あれこれ守れとか長い文章だったけど(苦笑)
    本当に感謝だね……」
友梨香「はい、いい出会いが出来ました」
   友梨香を見て頷く樹里。
   樹里、クスッと笑う。
樹里「もう~~みんな弱くて嫌になっちゃった。
    それとも私が強すぎ?」
   話すテンションを切り替える樹里。
   友梨香、フフフと笑う。
   樹里、立ち上がる。
樹里「よしっ、藤井さんもいないし何が起こるか分からない。
    最後まで油断しないようにしようね」
友梨香「はい」
樹里「頼りにしてるぞ、1年坊!」
   友梨香、微笑みながら頷く。
   アスナ、友梨香の部屋に慌てて入ってくる。
樹里「アスナ?」
アスナ「大変なの!化け物たちが中に入り込んできてる!!」
樹里「なんで!?」
   驚く樹里。
アスナ「お願い!みんなに早く知らせて逃げて!!」
樹里「分かった!友梨香、行くよ!アスナは?」
アスナ「未沙が怪我してるの。戻る」
樹里「えっ……でも?」
アスナ「お願い、早く!」
   目で樹里に訴えるアスナ。
樹里「分かった!」
   友梨香と樹里、部屋を出る。

◯建物内・食堂(朝)
   アスナ、息を切らしながら入ってくる。
   アスナ、倒れている未沙に急いで駆け寄る。
   アスナ、未沙を抱き寄せる。
アスナ「未沙!!」
   未沙は目をつぶったまま動かない(死んでいる)
アスナ「未沙……(泣く)」
   アスナ、未沙の顔を寄せてきつく抱きしめる。
   そこに大勢のゾンビが食堂に入って来る。
   アスナ、そのゾンビたちを睨む。
   大勢のゾンビ、アスナに近づいてくる。
   アスナ、未沙を抱き寄せる。
   アスナ、手榴弾を何個か持っている。
アスナ「こいよバケモン」
   怒りの表情のアスナ。
   大勢のゾンビ、目の前に近づく。
   アスナ、手榴弾の安全ピンを抜いて爆発させる。
   凄い音の爆発音。
   食堂が炎に包まれる。(アスナ・死)

◯建物内・館内放送が出来る部屋(朝)
   友梨香と樹里、急いで部屋に入る。
   樹里、マイクを取る。
樹里「緊急連絡!ゾンビたちが侵入した!!
    みんな早く外に逃げて!急いで!!」
   マイクに向かって叫ぶ樹里。
   友梨香、その様子を隣で見ている。
樹里「えっと……集合場所は……」
   友梨香、何かを思い出す。
友梨香「海!この近くに観光場所の海がある!」
   友梨香、樹里に進言する。
   樹里、友梨香をチラッと見てすぐにマイクに向かう。
樹里「建物から出て海に向かって!!観光場所の海に集合して!!」
   樹里、マイクを置く。
樹里「私たちも行くよ!!」
   友梨香と樹里、急いで部屋を出る。

◯建物内・各所(朝)
   生徒が次々とゾンビたちに襲われるシーン。
   生徒たちは断末魔の悲鳴。

◯建物内・3階の廊下
生徒G「きゃあ~!!!助けて~!!!」
   生徒G、ゾンビに襲われている。
   生徒G、尻もちをつきながら、後ずさり。   
   ゾンビ、生徒Gに襲い掛かる。
   何発かの銃声音。ゾンビに弾が当たる。
   ゾンビ、倒れる。
   撃ったのは樹里。小銃を構えている。
   樹里の隣には友梨香がいる。
生徒G「樹里さん!」
樹里「大丈夫?みんなは!?」
生徒G「分からないです。
     ゾンビがいっぱい入ってきて、
     みんな混乱して、バラバラに逃げました。
     でも、4階の避難袋で逃げようって子もいました。
     私も今、そこに向かおうとしてたんです!」
樹里「そうか、藤井さんがみんなに教えてたもんね」
友梨香「4階に行きましょう」
樹里「そうだね」
理佐子「樹里~~!!」
   理佐子、廊下の奥から走って向かってくる。
樹里「理佐子!」
生徒G「私はもう行きますね!」
   生徒G、待ちきれないという様子で走り出す。
樹里「あっ!ちょっと!」
   生徒G、走っていく。
   理佐子、樹里と友梨香に近づいてくる。
樹里「良かった、無事だった?」
理佐子「どうなってるの!?」
樹里「話はあと!
    とりあえず4階の避難袋で脱出する!行くよ!」
   友梨香、樹里、理佐子の3人、走り出す。

◯建物内・廊下(朝)
   奈月と京乃、廊下にいる。
   行く手には大勢のゾンビ。
京乃「駄目だ、どうしよう!ヤバいよ!」
奈月「……助かる方法あるよ」
京乃「どうすんの!?」
奈月「こうすんだよ!」
   奈月、京乃をゾンビたちに投げ飛ばす。
   ゾンビたち、京乃に襲い掛かる。
京乃「いやあああああ~!奈月~!!!」(京乃・死)
   奈月、ゾンビたちが京乃に襲い掛かってる隙を見て逃げる。

◯建物内・屋上への階段(朝)
   生徒IとJ、必死で階段を駆け上がっている。
   屋上に逃げ込もうとしている。
   足の速いゾンビたち、奇声を発しながら2人を追いかけている。
生徒I「追いつかれちゃうよ!」
生徒J「もう少し!」
   息を乱しながら言う2人。
   屋上のドアが見えてくる。
生徒I「早く、早く!」
   生徒J、屋上のドアを開ける。外の光がパッと見える。
   が、その瞬間ゾンビたちが追いつき2人に噛みつく。
生徒I「きゃあああああぁぁぁああああ!!!!」
生徒J「やだあぁ~~!!!助けてえぇ~~~!!!!」
   屋上のドアがパタンと閉まり、光は消え暗くなる。

◯建物内(朝)
   瑞葉と生徒3人、ゾンビたちに追い込まれている。
   後ろは行き止まり。
   瑞葉、拳銃でゾンビを撃ちまくっている。瑞葉は無表情。
   生徒3人、瑞葉を壁にするようにして隠れている。
   瑞葉以外の生徒は泣いている。
   瑞葉たち、どんどんゾンビに追い詰められる。
   瑞葉、ひるまず最後まで撃つ。
   大勢のゾンビに囲まれ観えなくなる瑞葉たち。
   (瑞葉と生徒3人・死)

◯建物内・廊下(朝)
   奈月、廊下を走っている。  
   奈月、止まって一息つく。
奈月「冗談じゃない……死んでたまるかっつーの!何で私が!」
   奈月、ハッと後ろに気配を感じる。
   ゾンビだった。
奈月「きゃっ……」
   叫ぶ前にゾンビに頭を持たれ、ガブリと頭を噛みつかれる。
   (奈月・死)

◯建物内・4階の廊下
   友梨香、樹里、理佐子の3人、走っている。
樹里「あそこ!」
   避難袋が4階の窓から出ている。
理佐子「来る!」
   足の速いゾンビたち、3人に向かってくる。
   友梨香、樹里、理佐子、3人で同時に銃を撃つ。
   3人とも何発も撃つ。
   ゾンビたちに弾が当たる。ゾンビたち倒れる。
樹里「今のうちに!友梨香、行って!」
   友梨香、避難袋に入る。
   またしても、ゾンビが迫ってくる。
   樹里と理佐子、銃で応戦。
樹里「次は理佐子、行って!」
理佐子「うん!」
   理佐子、避難袋に入る。
   樹里、銃を構えて周りを警戒ししながら、避難袋に入る。

◯建物外・避難袋前
   樹里、避難袋から出てくる。
   と、同時にゾンビも避難袋から出てくる!
理佐子「樹里!」
樹里「!!」
   樹里、後ろを振り向く。
   ゾンビ、奇声を発しながら樹里に襲い掛かる。
   友梨香、銃を撃つ。
   ゾンビの頭に命中。ゾンビ、倒れる。
樹里「危なかった……ありがとう友梨香」
   友梨香、頷く。
理佐子「何とか出れたね……」
樹里「まだだよ。まだ安心できない……」
   友梨香、樹里、理佐子、外のゾンビたちを見る。
   外にも大勢のゾンビがいる。

◯建物前の広場(朝)
   友梨香、樹里、理佐子に気付いたゾンビたちが、
   3人に向かってくる。
   友梨香、樹里、理佐子、銃で応戦する。
   ゾンビ、友梨香に飛びかかる。ゾンビがマウント状態になる。
   樹里と理佐子は他のゾンビ相手で助けられない。
   友梨香、ベルトで足に巻いてあるホルダーから、
   ナイフ(銃剣)を取り出す。
   友梨香、ナイフをゾンビの頭に突き刺す。
   ゾンビ、倒れる。(ナイフはゾンビの頭に深く刺さったまま)
   友梨香、立ち上がろうとする。
   その時に目の前のボールに気付く。
   (友梨香が屋上から投げたボール)
   友梨香、咄嗟にそのボールを拾う。
   友梨香、すぐに走り出す。

◯建物の外(朝)
   友梨香、樹里、理佐子、銃でゾンビを撃っている。
   逃げる道が開けてくる。
樹里「よし、いくよ!」
   樹里に続き走ろうとする友梨香。
理佐子「待って!」
   理佐子、友梨香と樹里を引き留める。
樹里「何!?」
   理佐子、2人に腕を見せる。
   樹里、驚く。
   理佐子の腕にはゾンビに深く噛まれた傷跡があった。
理佐子「もう駄目みたい……この傷じゃ……」
樹里「嘘でしょ……」
   友梨香も深刻な顔。
理佐子「2人だけで行って……」
樹里「理佐子……」
理佐子「私はここで……化け物になりたくないから自分でやる」
樹里「理佐子……(泣く)」
   2人を見守る友梨香。
友梨香「行きましょう樹里さん、理佐子さんの為にも」
   理佐子、友梨香を見て頷く。
理佐子「行って!」
樹里「ゴメン理佐子……(泣)……今までありがとう……」
理佐子「うん……ありがとう」
   樹里と理佐子、手を繋ぐ。
   友梨香と樹里、その場を離れ走り出す。
   理佐子、それを見守る。
   ゾンビの群れ、理佐子近づいてくる。
   理佐子、それを見て拳銃を自分の頭に付ける。
   理佐子、目をつぶって泣く。

◯山道の道路(朝)
   友梨香と樹里、海に向かって必死に走る。

◯観光場所の海・浜辺(朝)
   友梨香と樹里、目的地に到着する。
   そこの場所は静かであった。(美しい海の風景)
   静寂の中、波の音が響く。
   友梨香と樹里、一息つく。
   友梨香と樹里、しばらく海を見ている。
樹里「誰かいないのかな?」
友梨香「……」
樹里「みんな無事にここまで来れるかな?」
友梨香「……」
   友梨香と樹里、海を見ている。

◯観光場所の海・浜辺
   友梨香、海に近づきしゃがむ。海を見る友梨香。
   友梨香、海の水にそっと手で触れる。
   そこに1人のゾンビが歩いてくる。
   樹里、小銃を構える。
   樹里、小銃を使う程じゃないという感じで小銃を下ろす。
   樹里、ウエストバッグから拳銃を出す。
   樹里、拳銃で撃つ。ゾンビの頭に命中。ゾンビ倒れる。
   友梨香、それを黙って見ている。
   樹里、何かに気付く。丘を見上げる。
樹里「理佐子……?」
   丘の上に理佐子がいた。
   理佐子の制服はボロボロ。
   噛まれた傷が腕だけじゃなく沢山ある。
   ゾンビ化している(自殺できず大勢のゾンビに噛まれた)
   ゾンビの理佐子、友梨香と樹里を指さして、奇声を発する。
   すると、その後ろから大勢のゾンビが現れ始めた。
   (ゾンビの理佐子が、大量のゾンビを引き連れてきた)
   友梨香と樹里、驚く。
樹里「そんな……」
   足の速いゾンビたち、友梨香と樹里めがけて、
   凄い勢いで走ってくる。
樹里「まずい……逃げるよ!」
   友梨香と樹里、振り返って逃げようとするが、
   逆方向にも大量のゾンビ。
   いつのまにかゾンビの群れに囲まれていた。
   海とゾンビの大群に、囲まれた状態になる2人。
   友梨香と樹里、お互いに背中を合わせる。銃を構える2人。
樹里「弾残ってる?」
友梨香「もうほとんどない」
樹里「私も残り少ないよ」
   足の速いゾンビが何人か迫ってくる。
   友梨香と樹里、それを撃つ。
   それでも次から次へと迫ってくるゾンビたち。
   ゾンビの群れもドンドン迫ってくる。
   絶対絶命になる。
   友梨香と樹里、何かの音に気付く。
   上を見上げる。
   自衛隊のヘリコプターが飛んでくる。
   ヘリコプターが2人の真上付近に来る。
   ヘリコプターからハシゴが降りる。
ヘリコプターに乗ってる自衛官「登れ!」
   自衛官、手でジェスチャーもしている。
樹里「いくよ!」
   友梨香と樹里、銃を撃ちながらハシゴに向かう。
   樹里、小銃の弾がなくなり、小銃をゾンビに投げ付ける。
   樹里、ハシゴに手を掛け上りだす。

◯観光場所の海・自衛隊のヘリコプター・ハシゴ
   友梨香、樹里に続いてハシゴを上る。
   自衛官、ヘリコプターから機関銃でゾンビを撃ちまくっている。
   ハシゴによじ登ってくる男ゾンビが2人いる。
   友梨香のすぐ後ろにいる。
   友梨香、拳銃で登ってくるゾンビを撃つ。
   ゾンビの頭に命中。そのゾンビはそのまま落ちる。
   だが、その後ろにもう1人のゾンビがいる。
   友梨香、拳銃を撃とうとするが弾切れ。
   友梨香、拳銃をゾンビに投げつける。しかし効果はなし。
   ゾンビ、友梨香の足に手を掛ける。
   友梨香、ゾンビを足で振り払おうとする。
   ゾンビ、声を荒げながら、なんとか友梨香の足を噛もうとする。
   友梨香、腰回りに付けてあるウエストバッグから、
   拾ったボールを出す。
   友梨香、そのボールをゾンビに投げようとするが、
   止める(意味がないと悟った)
   友梨香、ボールをゾンビの口元に押し込む。
   モガモガするゾンビ。
   友梨香、すかさずゾンビの口元に思い切り蹴りを入れる。
   落ちるゾンビ。
   それを確認してヘリコプターが上昇。

◯観光場所の海・浜辺
   物凄い数のゾンビの群れから離れるヘリコプター。
   ゾンビたちはヘリコプターを見上げている。

◯自衛隊のヘリコプター・中
   友梨香、ハシゴを登り切りヘリコプターの中に入ろうとする。
   ヘリコプターの中から手が伸びる。
   友梨香、その手につかまる。
   その手は有美だった。泣き笑顔の有美。

◯自衛隊のヘリコプター・中
   友梨香、樹里、有美の3人で抱き合う。
   自衛官、3人を見守っている。

◯自衛隊のヘリコプターが飛んでいる。

◯自衛隊のヘリコプター・中(夕)
   樹里、ヘリコプターに寄りかかって座っている。
   脱力した感じで顔を上にあげている樹里。
   有美、窓の外をじっと見ている。
   友梨香、有美とは別の窓の外を見ている。
   (美しい夕日の映像)
   友梨香、窓の外を見ながらそっと泣く。
   号泣ではなく頬をつたわる一筋の涙。
   (友梨香はここで初めて泣く)

   <友梨香が泣くと同時にエンディング曲のイントロが流れる>
   イメージソングは欅坂46「サイレントマジョリティー」

◯夕日の中、自衛隊のヘリコプターが飛んでいる。<引きの画>

   エンドロール

   END

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