ぷしけ 日常

理人の悪夢
牛若時緒 56 1 0 06/12
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第一稿

暴風雨も去り望月家では移動手段を考えているさなか、疲れて寝ている理人は悪夢を見た。
それは嵐の中命を落とした両親との別れの夢だった。
ラジオからは九州全域に大荒れの模様と流れ、 ...続きを読む
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暴風雨も去り望月家では移動手段を考えているさなか、疲れて寝ている理人は悪夢を見た。
それは嵐の中命を落とした両親との別れの夢だった。
ラジオからは九州全域に大荒れの模様と流れ、まだ4歳の理人は大声で泣いた。
徳次郎は鮮茶をすすりながら理人の頭を撫でるも
理人「また泥棒におじいちゃんが作った芋ぬすまれたらどうするの」
と母ゆりに抱っこされた。
徳次郎「世の中は泥棒だけが得するようにはできてないんだよ」
父は次の瞬間がけ崩れの音を耳にした。
徳次郎が止めるのも聞かず父太一とゆりと理人は外の様子を見に行った。
太一「家に戻るか」
ゆり「あなたあぶない」
理人は大声をあげて泣いた。フラッシュバックする両親の笑顔。
もう一度抱きしめられたかった。
気づいたら立ち尽くす徳次郎と祖母ゆめの。
追突した軽自動車に乗った90歳の男は即刻逮捕された。
理人「お父さんとお母さんを返せ」
テレビで泣き叫ぶ孫の姿は徳次郎に何かを決心させた。
この子を孤独にしてはならないと。
やがて詩織はスイートポテトとミルクティーをもって理人の部屋を訪れた
目に涙を浮かべて寝る姿を見て手を握った。
理人「…お母さん」
詩織は理人の過去を詮索しないでそばにいようと、その寝顔を眺めていた。

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