メンコ王 -マサル- コメディ

メンコを愛する少年マサルは友達トモオ、ユキオと共に町内のメンコ大会に出場する。 しかし、そこに待っていたのは”化物”であった…。
木公圭 22 0 0 06/24
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第一稿

-人物-
面地マサル(10)
 メンコを愛す小学4年生
三木トモオ(10)
 マサルの幼馴染 小学4年生
早川ユキオ(10)
 マサルの友人
面地源五郎(66)
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-人物-
面地マサル(10)
 メンコを愛す小学4年生
三木トモオ(10)
 マサルの幼馴染 小学4年生
早川ユキオ(10)
 マサルの友人
面地源五郎(66)
 マサルの祖父 マサルのメンコ師であるが、腰が悪いので現役引退
カール(29)
 身長190cmのアメリカ人観光客
サブマリン明智(40)(25)
 元プロ野球投手。
司会者
審判
審判2
参加者

○面地家・自宅前(夕方)
   面地マサル(10)メンコを持って振りかぶる。
NA「人生とは取るか、取られるかの真剣勝負である」
   マサル、メンコを叩きつける。
   ひっくり返るメンコ。
トモオ「あーっ! またやられたぁ……」
   メンコを取って自分の前に置くマサル。
マサル「悪いなトモオ。これがメンコってやつだ……」
   メンコを持ち上げる早川ユキオ(10)。
ユキオ「次は俺の番だな」
   玄関を開け現れる面地源五郎(66)
源五郎「精が出るのぅ諸君」
マサル「じいちゃん!」
トモオ「お邪魔してます」
ユキオ「お邪魔です」
   深く会釈するトモオ
   軽く会釈するユキオ
源五郎「うむ、ところで……このことは知っておるかの?」
   一枚のビラを差し出す
   覗き込むマサル、トモオ、ユキオ。
マサル「ん? 第1回ぺった町メンコ大会?」
トモオ「今週の日曜日だね」
ユキオ「へー。 優勝者には商品券1万円か」
   三人を見渡す源五郎
源五郎「出てみる気はないか?」
マサル「もちろんだぜ! な?」
   マサル、トモオとユキオを見る。
トモオ「ぼくは大丈夫だよ」
ユキオ「俺も。特に用事ないしな」
マサル「よし! そうと決まれば特訓だな!」
源五郎「(小声で)これで商品券はワシのもんじゃわい」
マサル「なんか言ったか? じいちゃん」
源五郎「いやいや、なんでもないぞ。さて、特訓じゃろう? ワシが見てやろう」
NA「かくして、彼等の挑戦は始まった」

○公園・中央広場
NA「大会当日」
   公園に集まっている参加者達。
   木で出来た台に上がる司会者。
司会者「えー、皆様! 本日はお集まりいただき誠にありがとうございます。早速ではございますが、ルールの方を説明させていただきます…」
×××
   ぐるぐる腕を回すマサル。
マサル「よーし! いよいよだな!」
   トーナメント表を見るユキオ。
ユキオ「俺とトモオはマサルと別の山だな」
   マサル、二人を見る。
マサル「決勝で会おうぜ」
   頷く二人。
ユキオ「ああ」
トモオ「うん」
司会者「まもなく、第1回戦を始めます。選手の皆さんは各自移動して下さい」
マサル「じゃあな」
ユキオ「おう」
トモオ「またね」

○同・平行棒前
審判「それではこれより、第1回戦を開始致します。起こしの3枚先取制です。両者、握手」
   握手するマサルとカール(29)
マサル「よろしくお願いします……(心の声)でけぇ……」
カール「HAHAHA、ボーイが相手かい?こりゃGAMEにならないぜ」
マサル「(睨みながら)舐めてると痛い目みるぜ」
審判「先攻はカール選手」
   マサル、メンコを置く。
審判「はじめっ!」
   振りかぶるカール。
カール「いくぜボーイ! こいつがUSAだ!」
   地面を叩く凄まじい音が響く
   メンコは少し浮いて元に戻る
カール「命拾いしたなボーイ。でも次は……」
   地面を叩く音と共にひっくり返るカールのメンコ
マサル「(カールにメンコを見せながら)まず一枚だ」
×××
審判「勝者、マサル選手」
   握手するマサルとカール
マサル「ありがとうございました」
カール「サンキュー、ボーイ。いや、ユーはサムライだった。非礼を詫びるよ……(頭を下げて)SORRY」
マサル「いや、あんたもなかなかだったぜ。またやろう」

○同・鉄棒前
審判2「勝者、トモオ選手」
   握手するトモオと参加者
トモオ「ありがとうございました」
参加者「ありがとうございました」
   駆け寄るマサル。
マサル「トモオ!」
トモオ「マサル君! どうだった?」
マサル「勝ったぜ! トモオもやったみてーだな!」
トモオ「うん。特訓のおかげだね!」
マサル「ユキオは?」
トモオ「あっちの会場のはずだよ?」
   遠くからトボトボと歩いてくるユキオ
マサル「あ! おーいユキオー!」
   駆け寄るマサルとトモオ
   少し震えているユキオ
マサル「どうしたんだ? ユキオ?」
ユキオ「わりぃ……負けちまった……」
トモオ「え!?」
マサル「なんだと!?」
ユキオ「マサル、トモオ、この大会には化物がいる……奴の名は……」
   気を失うユキオ。抱きとめるマサル。
マサル「ユキオ!? おい! ユキオ!!」
トモオ「ユキオ君!!」
マサル「ユキオぉーー!」
×××
   トーナメント表が写る
マサルNA「それから俺とトモオは順調に勝ち進み、準決勝へと駒を進めた。しかし、事件はまたしても起こった……」

○同・ブランコ付近
   トモオの会場へと歩いて来るマサル
マサル「いやーなかなか危ない試合だったぜ……ん?」
   ざわつく観客

○同・ブランコ前
審判2「勝者! サブマリン明智!」
   倒れるトモオ
マサル「(観客を掻き分けてトモオに近寄りながら)と、トモオ!?」
トモオ「マサル君……ごめん……」
マサル「もう喋るなトモオ……(S明智を見ながら)ユキオをやったのもお前だな?」
   仁王立ちのサブマリン明智(40)
S明智「ああ? 1回戦の小僧か……」
マサル「なにをしやがった!!」
S明智「俺は普通にメンコをしただけだ……」
マサル「なにぃ!?」
審判2「そこまでだ! 勝負はメンコで着ければいい。それがメンコプレイヤーだろ?」
マサル「……」

○同・救護テント
   トモオを担ぎ込むマサル
   トモオをユキオの隣りに寝かせる
マサル「トモオ、ゆっくり休め。仇は取る」
   ゆっくりと起き上がるユキオ。
ユキオ「うっ……」
マサル「ユキオ!? 気がついたか!」
ユキオ「っ……(隣のトモオを発見)トモオ!? そうか、トモオも奴に……」
マサル「ユキオ、あいつは一体何者だ?」
ユキオ「わからねぇ……ただ奴は只者じゃねぇ。マサル、気をつけろ、奴は下から来るぞ……」

○同・平行棒前
審判「それではこれより、第1回ぺった町メンコ大会、決勝を行います!」
   沸く観客
審判「両者握手」
   握手する二人
マサル「よろしくお願いします」
※※※
 (フラッシュ)
ユキオ「まるで下から突き上げられているみたいにメンコが跳ねるんだ……一撃で持っていかれると思え」
※※※
   見降ろすS明智。
S明智「……」
審判「先行、サブマリン明智……試合開始!」
   野球のセットポジションをとるS明智
マサル「(心の声)なんだあの構えは!?」
   アンダースローでメンコを叩きつけるS明智
   3メートル程上に弾かれるマサルのメンコ
   呆然とするマサル
   マサルの足元に落ちるメンコ
審判「アウト!」
   ざわつく観客
源五郎「気をつけろ、マサル!」
   観客の中に紛れる源五郎
マサル「じいちゃん!」
源五郎「奴は5年前引退した伝説のプロ野球投手」
   仁王立ちのS明智を下から写す。
源五郎の声「超低空のアンダースローから付いたあだ名は“サブマリン”。
      数多の打者をグラウンドに沈めてきた……サブマリン明智じゃ!!」
   ざわつく観客
S明智「小僧……お前の番だぜ? 投げな」
   マサル、自分の手のひらを見つめる。
マサル「(心の声)勝てるのか……俺は……こんな化物相手に……」
源五郎「マサル! ……お前はお前のメンコをしろ」
   マサル、手のひらを握る。
マサル「そうだよな……」
   マサル、前を向く。
S明智「フン……」
   振りかぶるマサル。
マサル「いくぜぇ!」
   地面を叩く音。ひっくり返るメンコ。
源五郎「いい音じゃ」
S明智「そうじゃないとつまらねぇ」
×××
マサルNA「それから、両者譲らぬ一進一退の攻防が続いた」

○同・ブランコ前(夕方)
   観客は源五郎だけ。
マサル「(肩で息をする)次は俺の番だな……」
S明智「もう諦めたらどうだ? これ以上やってもお前に勝目はない……」
マサル「やってみないと……」
   マサル、振りかぶる。
マサル「わからないだろぉ!!」
   ひっくり返るメンコ。
S明智「(少し笑って)往生際の悪いやつだ……」
   ユキオと、ユキオの肩を借りたトモオが歩いてくる。
トモオ「マサル君!」
   マサル振り返る。
マサル「トモオ! ユキオ!」
トモオ「マサル君なら勝てるよ!」
ユキオ「ここまで来たんだ……(拳を突き出して)絶対勝て」
   セットポジションに入るS明智
S明智「悪いがそうはいかねぇよ」
   叩きつけられるメンコ。
上空に舞い上がるメンコ。
源五郎「(上空を見上げて)きおったわい……」
   上空のメンコ、風に煽られる。
S明智「なに!?」
   枠内に表向きで戻ってくるメンコ
トモオ「やったぁ!!」
ユキオ「ツキが回ってきやがった! ……とはいえ、ここで取っても1枚リード……先にマサルの体力が尽きちまう……」
   肩で息をするまさお。
トモオ「マサル君……」
   フラつきながらメンコを拾うまさお
S明智「このままじゃお前の限界の方が早い、諦めろ」
   構えて投げるまさお
   ひっくり返るメンコ
まさお「言ったろ? ……やってみねぇとわかんねぇ……」
S明智「……」
まさお「どうした? あんたの番だぜ?」
S明智「(少し笑う)フッ……審判、俺の負けだ」
まさお「!?」
審判「よろしいのですか?」
S明智「ああ、構わねぇ」
審判「わかりました。勝者! まさお選手!」
   まさおに近寄るユキオと、抱きつくトモオ。
   抱きつかれたまま呆然とするまさお。
   手を差し伸べるS明智。
S明智「小僧、忘れるなよ……」
   握手するまさおとS明智。
まさお「(困惑)……おう……」
   騒ぐまさお達を背に去っていくS明智

○(回想)ブルペン(15年前)
   サブマリン明智(25)足を上げてオーバースローで投げる。
   S明智、ブルペン捕手からの返球を受け取る。
   投手コーチ、S明智に歩み寄る。
投手コーチ「明智……そんな球しか投げられねぇようじゃ投手はもう無理だ……
      悔しいのはわかるが、野手に転向しろ。監督には俺が言ってやる」
   投手コーチの胸ぐらを掴むサブマリン明智(25)。
明智「(投手コーチを睨みながら)……やってみねぇとわかんねぇだろうが!!」
 (回想終わり)

○同・ブランコ前
   騒ぐまさお達を背に去っていくS明智。
   夕日に消えゆく。

○公園・中央広場(夕方)
司会者「予定より随分と遅くなってしまいましたが、これにて第1回ぺった町メンコ大会を終了致します。……ってほとんど誰もいませんね……」
源五郎「ところで、優勝者への商品券はどこじゃ?」
司会者「はいはい。勿論贈呈致しますよ」
   司会者、商品券の入ったのし袋をマサルに差し出す。
司会者「優勝おめでとう。小さなチャンピオン」
   横取りする源五郎
源五郎「こいつは特訓の授業料じゃ」
マサル「あぁ!?」
源五郎「ほら、帰るぞ」
マサル「返せよじいちゃん! それは俺のだぞ!」
   逃げる源五郎
源五郎「じゃから授業料じゃと言っておろう。それに小学生に1万なぞ手に余るわい。ワシが使ってやる」
   追いかけるマサル。
マサル「待てこらー! じじいー!」
NA「人生とは取るか、取られるかの真剣勝負である」
(終)

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