カモナシェアハウス 第四週「灰色に包まれた恋」#18 ドラマ

前回のお話です。 https://film-buyer.jp/scenarios/2874
あゆむ。 28 0 0 02/05
本棚のご利用には ログイン が必要です。

第一稿

〇登場人物
・櫻庭宗介
・沢城千秋
・星七緒
・矢吹郁夫
・古川紘
・長谷川なつき
・聖川琉華

〇新宿駅・前(夜)
   人ごみの中柱に隠れて郁夫を待っている ...続きを読む
この脚本を購入・交渉したいなら
buyするには会員登録・ログインが必要です。
※ ライターにメールを送ります。
※ buyしても購入確定ではありません。
 

〇登場人物
・櫻庭宗介
・沢城千秋
・星七緒
・矢吹郁夫
・古川紘
・長谷川なつき
・聖川琉華

〇新宿駅・前(夜)
   人ごみの中柱に隠れて郁夫を待っている七緒。
郁夫「あの、何やってんすか?」
七緒「ヒィッ」
   笑っている郁夫。
   × × ×
郁夫「じゃ、行きましょうか」
七緒「はい」
郁夫「何食いましょうかあ…」
   話しながら人ごみの中に入っていく七緒と郁夫。
郁夫「何か食べたいのあります?」
七緒「私が決めていいんですか?」
郁夫「いいっすよ。あっでもあんまり高いのはダメっすよ」
七緒「じゃ、ラーメンにしませんか?」
郁夫「え?ラーメンとかでいいんですか?」
七緒「えぇ…」
七緒M「好きな人となら、どこだっていい」
   道路を挟んで、仕事帰りの宗介と千秋が歩いている。
宗介「あぁ、今日も疲れた…」
千秋「今日もお客さん沢山だったね。ご飯食べる暇なかったからお腹す
 いちゃった」
宗介「帰って作るのめんどくさいなぁ」
千秋「えぇ…じゃあお店から何か持って帰ったらよかった。俺も作るの
 面倒」
宗介「なんか弁当でも買って…」
   宗介が横を見ると、七緒と郁夫が楽しそうに話しているのを見か
   ける。
宗介「あれ?」
千秋「どしたの?」
宗介「あれ、セブンじゃ?」
千秋「え?あっ七ちゃんだ」
宗介「セブンって笑うんだな。千秋見た事あるか?」
千秋「うーん…」
宗介「無いのかよ」
千秋「無いけど、七ちゃんだって感情ある人間だよ?笑う事だってあ
 るでしょ」
宗介「何か、におうなあ…なぁ、ちょっと後つけてみねぇか?」
千秋「えぇ…お腹すいたし…」
宗介「あぁ、分かったよ。俺飯なんか奢るから!」
千秋「じゃあ、乗った!実は俺もちょっと気になってたんだあ」
宗介「何だよそれ(笑う)あっセブン見失ったか?」
千秋「あっ、先の方に居る!」
宗介「よし、見失わないように行こうぜ」
   宗介が千秋の手を握って走りだす。
   顔が赤くなる千秋。

〇ラーメン屋・中(夜)
   七緒と郁夫が楽しそうに話をしながらラーメンを食べている。
郁夫「すっげ!そんなに占いを的中させてるんですね」
七緒「それほどでも…」
郁夫「俺の運命の人も、きっと…」
七緒「すぐに、見つかります」
   にっこりと笑う郁夫。
   隅で顔を隠しながらラーメンを食べている宗介と千秋。
宗介「なぁ、あれ付き合ってんのかな?」
千秋「どうなんだろ…七ちゃんに男が居るなんて話聞いた事ないけど」
宗介「ふーん」
   
〇新宿駅・前(夜)
   七緒と郁夫。
郁夫「あぁ、ラーメンも美味しかったし。お話も面白かったし。また行
 きましょうよ!」
七緒「本当に私でいいんですか?」
郁夫「いいから、誘ってるんじゃないですかー」
七緒「分かりました。ではまた」
郁夫「じゃあ」
   手を上げ、駅の改札の中に入っていく郁夫が途中で振り返る。
七緒「!」
   笑顔で七緒に手を振っている郁夫に、七緒が同じように笑顔で手
   を振る。
七緒M「あなたの事、好きだという気持ちが確証しました」

〇シェアハウス・リビング(朝)
   起きてくる七緒。
七緒「誰も居ない…」
   ソファーに座る七緒。
   ポケットからスマホを出しスワイプして郁夫の写真を見る七緒。
   フッと笑顔になる七緒。
宗介「ねぇ、セブンこの人誰?」
七緒「この人は私の…えっ」
   振り返る七緒。
七緒「!!!」
   宗介、千秋、紘、なつき、琉華が立っている。
七緒「皆さん、どうして…」
琉華「どうしてって、なぁ…」
七緒「は?」
琉華「セブン、恋してるんだろ?こいつに」
   スマホの郁夫の写真を指さす琉華。
七緒「どうして…」
宗介「俺、昨日見たんだよな千秋と。なぁ」
千秋「うん。七ちゃんに隠れて後付けてったのは悪いと思ったけど」
七緒「そうだったんですね…」
紘「なんだよー。七ちゃんにもそういう奴いるなら俺達に紹介して
 くれよー」
なつき「もう付き合って長いの?」
七緒「いや、そこまでは」
なつき「え?七ちゃん付き合ってないの?」
七緒「まだ、そこまでは…昨日初めて二人で食事に行ったくらいで
 すから」
紘「どうなの?それで、脈はありそうなの?」
七緒「占いの導きでは、いい方向に出てるはず…です。ただ、彼は
 ゲイではないんです…」
琉華「あ、そうなのか…」
七緒「水晶で占ってみたのですが、何か灰色のもやがかかってて」
琉華「もやって何だ?」
宗介「霧みたいなもんだよ。琉華、もやもしらねえのかよ」
琉華「うるせぇなぁ」
紘「んで、どうすんの?七ちゃんは?」
七緒「え?」
紘「彼の事好きなんでしょ?」
七緒「ま、まぁ…」
宗介「だったら、もう行くしかないんじゃねぇの?」
なつき「宗ちゃんって、結構押すタイプなの?」
宗介「そんな事もねぇけど、でもセブンが悩んでるならダメもとでい
 いから気持ち伝えてスッキリした方が良くないか?」
   紘が宗介を見ている。
宗介「何だよ!」
紘「別に。(小声で)一人しか付き合った事無いくせに」
宗介「は!!!!」
琉華「もぅ、こうなったら当たって砕けろだ!」
七緒「く、砕けるのですか?」
琉華「取り合えずその男に告っちゃえよ。それでダメだったら俺達が
 慰めてやるし、また新しい男探せばいいんだよ」
宗介「さっき、俺が言った事とほぼ同じじゃん」
琉華「うるせぇな」
千秋「でも、ほぼ脈なしで気持ち伝えてわざわざ傷つくのもどうなの
 かなあ」
宗介「いや、あの感じだとさ向こうもセブンの事かなり気に入ってる
 ように見えたぞ?可能性はゼロに近いかもだけど絶対にゼロって訳
 でもないし」
千秋「うーん…」
   千秋のスマホが鳴る。
   着信を見て、息をのむ千秋。
宗介「電話だぞ?」
千秋「う、うん…ちょっと出てくるね」
   キッチンへ行く千秋。

〇同・キッチン(朝)
   電話に出る千秋。
千秋「もしもし…(溜息)もぅ、電話してこないでって言ったよね?
 もう俺はあんたに会いたくないんだよ。もぅ電話かけてきても出な
 いから」   
   電話を切る千秋。
宗介「千秋ー」
   ビクッとする千秋。   
宗介「どしたんだよ?」
千秋「いや、別に…」
宗介「電話誰からだったの?」
千秋「うん、業者さん」
宗介「そっか。あっ、取り合えずセブン、告 白する方向で話決まった
 から」
千秋「本当にそれでいいの?」
宗介「セブンが、そう決めたんだよ。後は俺達は結果を待つって事で…
 セブン。上手 く行くといいなぁ」
千秋「そうだね…」
宗介「なぁ、千秋」
千秋「ん?」
宗介「やっぱ、何か様子変じゃね?」
千秋「何でもないって。さ、準備して仕事行こ」

〇同・七緒の部屋・中
   タロットカードを裏の状態にして並べていく七緒。
   カードを開けようとするが手を止める
   七緒のスマホが鳴る。
   着信は郁夫から
七緒「もしもし…」
郁夫の声「あっ七緒さん…すみません。今日時間ありますか?」
七緒「は、はい…」
郁夫の声「大事な話をしたくて」
七緒「そうですか…私も…郁夫さんに大切なお話をしたかったので…」
郁夫の声「分かりました。じゃあ今日夕方に…」
七緒「はい。はい…わかりました。では後程…」
   電話を切り溜息を付く七緒。
七緒「もう、自分の直感を信じて…」
   カードをそのままにして部屋を出て行く七緒。
   その時風が吹きカードが一枚裏返る。
   カードは死神のカードが出ている。

〇同・リビング(夕)
   紘が仕事から帰ってくる。
紘「ただいまーって、誰も居ねぇか」
   なつきが来る。
なつき「あっ紘。お帰りー」
紘「ただいま。まだ誰も居ねぇな」
なつき「宗ちゃん達まだ仕事だし、琉華は寝てる」
紘「そっか…七ちゃんはどうなった?」
なつき「まだ、連絡ないんだ。お昼仕事してから、そのまま彼に会いに
 行くって言って たけど…」
紘「そっか。上手く行くといいなあ」
なつき「だねぇ」
紘「まぁ、可能性はほぼゼロかもしれないけど」   
なつき「でも宗ちゃんが言ってたように絶対にゼロって訳でもないし」
紘「俺達は七ちゃんが上手く行くように祈っとくしかねぇな」
なつき「うん…」

〇新宿駅・前(夕)
   七緒が郁夫を待っている。
郁夫「七緒さーん」
七緒「あ、どうも」
郁夫「すみません、また、待たせちゃしました?」
七緒「いえ、私も先程着いたばかりなので」
郁夫「良かった」
七緒「あの、お話があるとの事で」
郁夫「う、うん…七緒さんもだよね?」
七緒「えぇ」
郁夫「じゃ、お茶でも飲みながら」

〇カフェ・店内(夕)
   七緒と郁夫。
七緒・郁夫「あの…」
七緒「あっ…」
郁夫「ごめんなさい」
七緒「いいえ」
   コーヒーを飲む七緒。
郁夫「七緒さんから、どうぞ」
七緒「いえ、私よりも先に…(小声)やはり緊張してしまう…」
郁夫「え?」
七緒「いえ、何でもないです!」
郁夫「はぁ…」
七緒「さぁ、話してみて下さい」
郁夫「分かりました」
   郁夫を見る七緒。
郁夫「実は、運命の人の話なんですが」
七緒「はい」
郁夫「誰だか分かっちゃいまして…」
   見つめ合う七緒と郁夫。
七緒「それは…?」

続。

この脚本を購入・交渉したいなら
buyするには会員登録・ログインが必要です。
※ ライターにメールを送ります。
※ buyしても購入確定ではありません。
本棚のご利用には ログイン が必要です。

コメント

  • まだコメントが投稿されていません。
コメントを投稿するには会員登録・ログインが必要です。