カモナシェアハウス 第三週「なぜか女にモテてしまう」#13 ドラマ

前回のお話です。 http://film-buyer.jp/scenarios/2862
あゆむ。 33 0 0 01/29
本棚のご利用には ログイン が必要です。

第一稿

〇登場人物
・櫻庭宗介
・沢城千秋
・星七緒
・山村チカ
・古川紘
・長谷川なつき
・聖川琉華
・ツバサ

〇『ブルースカイ』・中(夜)
   紘が酒を飲んで ...続きを読む
この脚本を購入・交渉したいなら
buyするには会員登録・ログインが必要です。
※ ライターにメールを送ります。
※ buyしても購入確定ではありません。
 

〇登場人物
・櫻庭宗介
・沢城千秋
・星七緒
・山村チカ
・古川紘
・長谷川なつき
・聖川琉華
・ツバサ

〇『ブルースカイ』・中(夜)
   紘が酒を飲んで酔っ払っている。
   心配そうに見ているツバサ。
紘「ママ、おかわり」
ツバサ「もぅ、ダメ」
紘「何で!」
ツバサ「飲みすぎだからでしょ!前だって立てないくらいに飲んで大
 変だったんだからね」
紘「今日は立てるもん。ほら!」
   立ってみる紘だがふらついて倒れそうになりテーブルに手をつ
   く。
ツバサ「立ててないじゃない!!」

〇シェアハウス・二階・なつきの部屋・中(夜)
   なつきが、ネーム作業をしている。
   スマホの着信が鳴る。
なつき「あ、ツバサママ」
   電話に出るなつき。
なつき「もしもし…お疲れ様です。あっ今ネームしてたんですけど大
 丈夫です…はい。え、紘がまた…?」

〇同・一階・玄関
   なつきが二階から下りてくる。
   宗介と会うなつき。
宗介「おぅ、出掛けるのか?」
なつき「うん、紘が…」
宗介「紘がどうしたんだよ」
なつき「また、ブルースカイで酔いつぶれてるって…」
宗介「え、またか…(呆れる)」
なつき「だから、ちょっと迎えに行ってくる」
宗介「もう、ほっとけよ…じゃなきゃなつきが来てくれると思って何
 度も繰り返すぞ」
なつき「でも…ママにも迷惑かけてるから…行ってくる」
宗介「あぁ…じゃあ俺も行くよ」
なつき「え?」
宗介「なつき一人じゃ、紘抱えるの大変だろ…」
なつき「ありがとう。ちょっとタクシー捕まえてくる」

〇『ブルースカイ』・前(夜)
   宗介となつきが紘を両脇に抱え店から出てくる。
宗介「ほんと、重てぇなぁ…」
   ツバサが出てくる。
ツバサ「大丈夫?」
なつき「うん。ママ、また迷惑かけちゃってごめんね」
ツバサ「私はいいんだけど、他のお客さんも居るからね…」
   タクシーのドアが開く。
なつき「じゃあ」
ツバサ「うん、気を付けてね」
   タクシーに乗り込む宗介達。

〇シェアハウス・リビング(夜)
   紘を両脇に抱え宗介となつきがソファーに紘を座らせる。
宗介「ほんと、どしたんだよ。最近の紘は」
なつき「宗ちゃん、ありがとう。明日も仕事でしょ?もう寝て」
宗介「だったら、部屋まで運ぶよ。でもちょっと休憩」
   千秋が来る。
千秋「宗ちゃん…なっちゃんもどしたの?」
なつき「あ、ごめん…起こしちゃった?」
千秋「なんか物音がしたから(紘を見て)えっ…」
宗介「また、ブルースカイで酔い潰れたんだと」
千秋「また?」
紘「あぁ…」
なつき「水?」
   なつきがキッチンへ行き水を汲み紘に渡す。
   水を飲み干す紘。
紘「あぁ…俺もうコスプレするの辞める」
なつき「え?何で?」
紘「何ででも…寝る」
   ふらつきながら立ち上がる紘。
なつき「だから、危ないって」
   紘を支えるなつき。
紘「大丈夫だって!」
   なつきを突き放す紘。
宗介「おい、紘!」
   そのままリビングを出て行く紘。
千秋「なっちゃん、大丈夫?」
なつき「うん…」

〇同・二階・紘の部屋・前(日替わり・朝)
   なつきが来て、紘の部屋をノックする。
なつき「紘、入るよ?」
   ドアを開け部屋に入るなつき。

〇同・中(朝)
   紘がベッドで横になってる。
なつき「紘、起きてる?」
紘「あぁ」
なつき「今日、仕事は?」
紘「休ませてもらった」
なつき「そっか。ねぇ昨日言ってた事って本当なの?コスプレするの
 辞めるって」
紘「うん…」
   起き上がる紘。
紘「これ見るか?」
   スマホをなつきに渡す紘。
なつき「え?何これ…」
   コスプレイヤーが利用する掲示板に紘がゲイである事や悪口が
   書かれ、拡散されている。
なつき「あの子が流してるの?」
紘「多分…」
なつき「何でこんな事…」
紘「俺が、チカちゃんって言うんだけどあの子…彼女にカムアウトし
 たからじゃないかな…」
なつき「どうして、カムアウトなんかしたの?」
紘「俺の事好きって言ってきたから…積極的って言うかちょっと強引
 な所もあるけど、悪い子じゃないんだけど、だからって彼女と付き
 合える訳じゃないし」
なつき「…」
紘「言ったら、一言…引くわって冷たく言われちゃったよ。コスプレ
 仲間にも告げ口したみたいで、あいつらの態度もなんかいつもと違
 った。避けてるように見えた。だからサークルからも抜けるって言
 った」
   ドアノックの音。
宗介「おーい、紘。起きてるか?」
   ドアを開ける宗介。
宗介「おぅ、なつき」
なつき「おはよう」
宗介「紘」
紘「ん?」
宗介「ちょっと下まで来てくれないか?」

〇同・一階・リビング(朝)
   宗介、紘、なつきが来る。
   ソファーに座っている千秋と仕事から
   帰ってきた琉華が居る。
宗介「おぅ、琉華。お帰り」
琉華「おぅ、ってかどしたんだよ。皆揃って…あぁセブン居ねぇけ
 ど」
千秋「ちょっと色々あってね」
琉華「色々?何だよ?」
   宗介達がソファーに座る。
宗介「紘、一体何があったんだ?」
紘「うん…」
宗介「うんじゃ分かんねぇよ」
琉華「どした、何か悩みでもあんのか?」
なつき「紘ね、コスプレのイベントで知り合た女の子が居て、その
 子に告白されちゃったんだって…その子が前家の前に立ってた子
 で」
千秋「えぇ!そうだったの?」
   頷く紘。
宗介「でも、告白されたって、紘は…」
紘「なつき、俺が話す。宗ちゃんが思ってる通りは俺はゲイだから
 付き合えないって断ってゲイである事も伝えたんだ。そしたら引
 くわって言われてコスプレイヤーが利用しているSNSで俺がゲ
 イだって事やありもしない悪口とか色々書かれてたんだ」
千秋「そんな、酷い事…」
琉華「何だよ、その女連れて来いよ。俺が、言ってやるよ」
紘「サークル仲間にも、いつもと違う態度取られて、何かもう…」
千秋「こういう時、七ちゃんが居てくれたら何かアドバイスしてく
 れたりするんだろうけどなあ」
琉華「ったく、セブンどこ行ったんだよ」
七緒「ここに居ますけど」
   リビングの入り口に立っている七緒。
宗介達「ヒィッ!」
琉華「いつから居たんだよ!」
七緒「皆がソファーに座った時からです」
琉華「え、そこから?」   
七緒「なかなか、タイミングが…」
   と言いながらソファーに座る七緒。
千秋「七ちゃん、もう話は聞いてると思うけど…」
七緒「はい。紘君」
紘「ん?」
   紘の顔の前に手に力を入れかざす七緒。
紘「…」
   手を離し肩で息をする七緒。
千秋「何か分かった?」
七緒「すみません…見えません」
千秋「えぇ…」
七緒「最近、見えないんです」
千秋「見えないって…」
七緒「ただ、前にこの中で女難の相が出てるのは分かってましたが
 それは紘君でした…」
紘「…」
七緒「もっと早く言えてたら良かったんですが…ま、それで…紘君
 は本当にコスプレイヤー辞める気持ちに変わりはないんですか
 ?」
紘「え?」
七緒「周りに何か言われたら、例え自分が間 違ってなくても屈し
 て辞めてしまうんですか?」
紘「…」
七緒「だったらそれはそれで紘君の人生なので、構いませんが、間
 違ってない事に対して胸を張って続ける事も大切じゃないんです
 か?」
琉華「そうだよ。紘がコスプレ辞める必要なんて全くねぇじゃん。
 女が勝手に告白してきて断ったらネットである事無い事めちゃく
 ちゃ書き込む奴なんか無視してりゃいいんだよ」
宗介「俺も、皆と同じ思いだな。ゲイを敬遠してた俺が言うのもあ
 れだけど…ここに来てさそんな思いも消えたし、皆一生懸命だよ
 な。紘、負けるなよ」
紘「宗ちゃん…」
千秋「もし、これ以上何かやってきたりするようなら、警察とかに
 連絡するのもいいんじゃない?」
紘「まぁ少々強引な彼女だけど、根は悪い人じゃないんだ。まさか
 好きになった人が男好きだって事も、思わなかっただろうし…だ
 からって俺には何もしてあげられない…」
七緒「だったら、答えはもう出てますね。安心しました。それでは
 …」
   立ち上がる七緒。
千秋「え?七ちゃんどこ行くの?」
七緒「部屋に籠ります」
宗介「は?」
七緒「占いの導きが見えないんです…これはもう修行です…」
   走って部屋に戻る七緒。
宗介「何だあれは…」
琉華「セブンの行動だけは読めねぇなぁ…」

〇同・七緒の部屋・中
   壁にイケメンマッチョのモデルが映ったポスターが数枚貼ら
   れている。
   その前で数珠を持ちお願いをしている七緒。
七緒「どうか…私に力を、私に力を…」

〇カフェ・中
   紘がチカを待っている。
   チカが紘を見つけ、紘の所へ行く。
紘「おぉ…」
   無言で座るチカ。
紘「あのさ、掲示板にこれ書いたのチカちゃんだよね?」
   紘が掲示板が載っているスマホをチカに見せる。
チカ「…」
紘「こういう事するの、止めてほしい」
   そっぽ向くチカ。
紘「まぁ、止めないなら止めないで勝手にしてくれてもいいしこん
 な事して、俺が傷ついたのを楽しんでるのかもしれないけど俺こ
 んな事、何とも思ってないから」
チカ「…」
   なつきが入って来て、紘とチカの所へ行く。
紘「なつき!」
   なつきが肩で息をしている。
   チカを睨みつけているなつき。

続。

この脚本を購入・交渉したいなら
buyするには会員登録・ログインが必要です。
※ ライターにメールを送ります。
※ buyしても購入確定ではありません。
本棚のご利用には ログイン が必要です。

コメント

  • まだコメントが投稿されていません。
コメントを投稿するには会員登録・ログインが必要です。