カモナシェアハウス 第三週「なぜか女にモテてしまう」#12 ドラマ

前回のお話です。 https://film-buyer.jp/scenarios/2859
あゆむ。 38 0 0 01/28
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第一稿

〇登場人物
・櫻庭宗介
・沢城千秋
・千堂孝介
・宮田由香
・山村チカ
・涼風アキラ(22)琉華の同僚
・長谷川なつき
・古川紘
・聖川琉華
・乾椿

〇カ ...続きを読む
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〇登場人物
・櫻庭宗介
・沢城千秋
・千堂孝介
・宮田由香
・山村チカ
・涼風アキラ(22)琉華の同僚
・長谷川なつき
・古川紘
・聖川琉華
・乾椿

〇カフェ・中
    紘、孝介、由香、チカ。
孝介「じゃ、今回はこんな感じでイベントへ出向くって事で」
由香「はぁい」
紘「了解…ってかさ、なんでここにチカちゃんが居るの?」
チカ「え?居ちゃダメだったですか?」
紘「ダメって訳じゃないけど…今日は一応コスプレする人だけでの打ち
 合わせだったわけだし…」
   悲しそうな顔をするチカ。
孝介「まぁ、そう言うなよ。チカちゃん紘の応援サポート頑張ってくれ
 てるじゃん」
由香「チカちゃんが紘のコスプレ写真SNSに上げて、めっちゃいいね
 来たんでしょ?」
チカ「はい!メッチャバズりました!その写真、ちゃんと待ち受け
 にしてるんですよ」
   バッグからスマホを出し、紘に見せるチカ。
紘「あぁ…どうも」
孝介「悪い、俺これから別件があるんだ。どうする?皆は」
由香「じゃあ、私も帰ろうかな。衣装づくり進めときたいし」
紘「じゃ、俺も」
チカ「じゃ、私も帰ります」
孝介「それじゃ今日はこれで解散って事で」

〇道(夕)
   紘とチカ。
チカ「紘さん。今度も私の好きなアニメのコスプレしてくれるみたいで
 凄く嬉しいです。また写真撮っていいですか?」
紘「ねぇ、チカちゃんさぁ。この前家の前まで来たよね?」
チカ「え?」
紘「俺、住んでる所って言ったっけ?」
チカ「いえ…」
紘「あの、俺の事応援してくれるのは嬉しいけど…そういう事されるの
 迷惑なんだよね…」
   俯き悲しそうな顔をするチカ。
紘「ってか、何で家分かったの?もしかして後付けて来たとか?」
チカ「…」
紘「チカちゃん?」
チカ「ごめんなさい!」
紘「え…」
チカ「つい、出来心で…」
紘「やっぱり…」
チカ「本当にごめんなさい。もうしないから…」
紘「本当に?」
チカ「(頷いて)だから、私の事嫌いにならないで下さい」
紘「わ、分かった…」

〇シェアハウス・リビング(夜)
   風呂上がりの宗介。
   千秋がソファーでテレビを見ている。
宗介「お風呂気持ちよかった。あぁ今日は結局家でゴロゴロしてただけ
 だったなあ」
千秋「どこか、出掛けるとこなかった?」
宗介「別に」
   千秋の横に座る宗介。
宗介「久しぶりにフルで仕事したから疲れてたし、まぁこんな休日もあ
 りかな…」
千秋「じゃあ今度の休み、どこか出かけない?」
宗介「え?」
千秋「いいじゃん。家で過ごすより楽しいよ」
宗介「まぁそれもそうだなあ…え?でも出かけるって千秋と二人でっ
 て事?」
千秋「そうだよ?」
宗介「えぇ…」
千秋「何でよ!何か不満なの?」
宗介「男と出掛けてもなぁ」
千秋「どういう意味!」
宗介「どういう意味って、千秋男だろ?休みで出かけるなら女との方
 が楽しいだろう」
千秋「…」
宗介「あ…」
千秋「そりゃそうだよね…」
宗介「あのなぁ、改めて言っとくけど、俺は女が好きなんだからな。千
 秋達みたいにゲイじゃねぇんだから」
千秋「分かってるよ」
   宗介から顔を反らす千秋。
   なつきが来る。
なつき「ねぇ、紘、帰ってきた?」
千秋「いや、まだだけど…」
なつき「連絡もない?」
千秋「うん」
なつき「何かあったのかなあ…」
宗介「なぁ、なつきってやたらと紘の事心配してるよな?」
なつき「え?そ、そう…?」
宗介「もしかして、紘の事好きだとか?」
なつき「そ、そんな事無いよ。ただ同居人だから心配してるだけで。帰
 ってきてないならいいんだ。じゃあそろそろ寝るね。おやすみ」
   リビングから出て行くなつき。
宗介「怪しい」

〇『STARLIGHT』・前(夜)
   琉華が店から出てきて階段を上がってくる。
琉華「そろそろ来るはずなんだけど…」
   離れた所でタクシーが止まり椿が出てくる。
琉華「椿さん…」
   手を上げ琉華の所へ行く椿。
椿「よぉ。今日も頑張ってるな」
琉華「うっす。今指名頂いたお客様お送りした所です」
椿「指名客。増えてきてるのか?」
琉華「はい、もしかすると今月また順位上がるかもしれません」
椿「おっ、順調じゃないか」
琉華「もし、ランキングが上がったら、また椿さんとの約束が一つ近
 付きます」
   店から同僚の涼風アキラ(22)が階段を上ってくる。
アキラ「あ…」
   必要以上に仲良さげにしているのを感じるアキラ。
アキラ「琉華。お客さん待ってるぞ」
琉華「あっわりぃ。すぐ行く(椿に)それじゃ行ってきます」
椿「おぅ」
琉華「アキラ、サンキュ」
   階段を下りて店の中に入っていく琉華
   アキラが椿を見てると、椿と目が合う
   軽く笑みをするアキラ。
   椿もアキラを見ている。
   会釈をし、階段を下りて店に入っていくアキラ。
椿「…」   

〇シェアハウス・リビング(朝)
   なつきが来る。
なつき「あれ、誰も居ない…?」
   キッチンへ行くなつき。

〇同・キッチン(朝)
   紘が、冷蔵庫を開けコーヒーを取り出し飲んでいる。
なつき「紘!」
紘「あぁ、おはよう」
なつき「いつ、帰ってきてたの?」
紘「夜、遅かったからさ。皆も寝てたみたいだから何も言わずに部屋戻
 っちゃって」 
なつき「そうだったんだ…」
紘「宗ちゃんも、ちーちゃんも今日はちょっと早く出るって言って、さ
 っき出掛けちゃったぞ」
なつき「いや、そんな事よりどうだったの?ちゃんと話は済んだ?」
紘「まぁ…」
なつき「本当に?」
紘「大丈夫だって!ただ昨日帰り遅かったから今日休みだし俺また寝
 るわ」
   コーヒーを飲み干し缶をテーブルに置いてキッチンを後にする
   紘。
なつき「…」

〇同・二階・紘の部屋・中
   溜息を付きながら、紘が入ってくる。
   スマホの着信音。
   手に取り見ると、チカから着信が来ている。
   着信履歴を見ると、チカの名前だらけで、メールの受信履歴を
   見てもチカの名前だらけになっている。
紘「…」

〇公園・中
   紘とチカが来る。
チカ「何か、ごめんなさい…迷惑だとは思ったんだけど…連絡がなか
 ったからもしかしたら私嫌われちゃったのかなとか思ったら何だか
 連絡するの止まらなくなって…」
紘「ちょっとチカちゃん」
チカ「はい!ごめんなさい!」
   頭を下げるチカ。
紘「こういうのも、迷惑なんだよね…もう俺に会うのはこれっきりに
 してほしいんだ」
チカ「え…」
紘「もうコスプレのイベントにも来てほしくない」
チカ「…」
紘「申し訳ないけど」
チカ「好きです」
紘「え?」 
チカ「私、紘君の事好きなんです。初めてコスプレのイベント会場で
 会った時から…」
紘「…」
チカ「迷惑って言われちゃってるから、ダメだと思うけど…ダメもと
 で、もう一度告白させて下さい。紘さんの事が好きです…私じゃダ
 メですか?」
紘「ご、ごめん…」
チカ「…」
紘「チカちゃんの、その思いは嬉しいけど…付き合う事は出来ない」
チカ「やっぱり私みたいなのってダメですよね」
紘「いや、チカちゃんがダメって言うか…俺は、女の人がダメなん
 だ」
チカ「え…」
紘「いや、だから…」
チカ「女の人がダメって…もしかしてゲイなんですか?紘さんって」
紘「あぁ…」
   チカの顔が強張る。
チカ「嘘でしょ?」
紘「いや、嘘じゃない…」
チカ「引くわ…」
紘「え?」
   紘を一瞥して、公園を後にするチカ。

〇カフェ・中(夕)
   孝介と由香が紘を待っている。
   紘が来て、孝介の所へ行く。
紘「ごめん、遅くなって」
   孝介と由香の態度がよそよそしいのに気付く紘。
紘「どしたの?話って」
孝介「お、おぅ…あのさぁチカちゃんからさっき連絡が来たんだけ
 ど」
紘「うん…」
孝介「紘って…そのぉ男が好きなのか?」
紘「あぁ、そうだけど」
孝介「そっか…そうだったのかぁ…」
由香「何か、意外過ぎてね…ちょっと孝介とちゃんと紘に聞いてみ
 ようってなって」
紘「二人にも黙っててごめん…」
孝介「いや、まぁ、しょうがないよな」
  孝介と由香の様子が気になる紘。
紘「あのさ」
孝介「(過敏に)えっ」
紘「俺がゲイだって黙ってたのは本当に悪かった。今こうやってバ
 レちゃったけど…それで二人がやりにくいって思ってるなら。俺
 サークルから抜けてもいいよ」
由香「え?」
孝介「いや、そんな事」
紘「隠さなくてもいいよ。俺、そういう反応されるの慣れちゃって
 るから。チカちゃんにも何度か連絡してみたけど、全然電話もメ
 ールも返信ないし、そういう事なんだろうなって思った」
孝介「…」
紘「じゃあ、俺行くわ」
由香「紘…」
紘「これからもいいコスプレ見させてくれよ」
孝介「…」
紘「それじゃ」
   急ぎ足でカフェを出る紘。

〇道(夜)
   紘が歩いている。
   段々と虚しい気持ちになって涙が出てくる。
   紘の後姿。

続。

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