異常で特別な恋 ドラマ

女の子が好きで出会った二人の少女。この愛は特別で誰にも邪魔なんかさせない。そんな二人の女子高生があがく恋愛ストーリー
奈々瀬りん@脚本家志望 255 0 0 05/05
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第一稿

〇公園
  ブランコに乗っている友原千佳(18)。
千佳・N「世間は私たちに厳しい」
  砂場で遊ぶ親子の姿。
  子供を楽し気に見つめる夫婦。
  水を飲む千佳。
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〇公園
  ブランコに乗っている友原千佳(18)。
千佳・N「世間は私たちに厳しい」
  砂場で遊ぶ親子の姿。
  子供を楽し気に見つめる夫婦。
  水を飲む千佳。
千佳・N「私たち、いや私のこの感情はもしかしたら…」
美月の声「千佳!」
  美月の声に振り向く千佳。
  思わず立ち上がる。
千佳・N「もしかしたら、不純なのかもしれない」
  駆けてくる辻川美月(18)の姿に笑顔になる千佳。

〇高校・教室・中
  昼休み。
美月「何も1時間前から待たなくても」
千佳「だっていつ待ち合わせ化時間決め手なかったし」
美月「14時ごろって言ったじゃん」
  苦笑いする美月。
千佳「でも3送会のプレゼント、変えたからよかったじゃん」
美月「あのネタ受け狙いの(笑)。さらにですね、今度我らが顧問志田センの誕生日もあるんだけど、どうする?」
おどけた様子の千佳に笑う美月。
千佳「ちょ…大真面目なんだけど」
美月「だって毎年一緒にプレゼント買いに行ってんじゃん」
千佳「それもそうか」
顔を見合わせで笑う千佳と美月。

〇帰り道(夕)
  放課後。
  並んで歩いている千佳と美月。
  建物と建物の間に落ちていく夕日。
千佳「美月は就職?進学?」
美月「就職かな。お母さんの店、継ごうかと」
千佳「そっか…」
美月「千佳は?」
千佳「進学かな。隣町の大学に」
美月「ねえ…約束、覚えてるよね」
  美月、地価の顔を心配そうにのぞき込む。

○(回想)公園・中(夕)
ジャングルジムに登っている千佳(6)と美月(6)。
千佳「宿題やった?」
美月「将来の夢?」
千佳「そー」
千佳はジャングルジムのてっぺんに座って空を見る。
千佳「何やってるんだろーね。大人になったら」
美月「私は千佳といたいな。おばあさんになってもおばあちゃんになってもずっと…」
千佳「じゃあ、約束だね」
小指を差し出す千佳。
美月「うん指切り」
小指を結ぶ美月。

〇(現在)帰り道(夕)
  小指を差し出す美月。
千佳「?」
美月「あの時の約束、もう一回しよ」
千佳「そんなことしなくても、私たちは…」
美月「ずっと一緒?ほんとに?」
  美月、千佳に抱きつく。
美月「ほんとに、何があっても一緒って約束できる?」
  そっと自分の小指を千佳に絡ませる美月。
千佳「美月…」
美月「誰から何と言われようと自分に嘘つけないから私」
  苦笑いする美月。
美月「…卑怯でごめんね」

○友原家・リビング(夜)
 食卓でご飯をたべている千佳。
  千佳、小指を机の下でいじってる。
 友原一誠(45)が声をかける。
一誠「最近学校どうなんだ」
千佳「まぁ普通」
一誠「楽しいか」
千佳「うん。なんで?」
一誠「(意を決したように)お父さんな…、転勤するかもしれない」
千佳「(少し間をおいて)…は?」
箸を置く千佳。
千佳の脳裏にフラッシュする美月の顔。
千佳「どういうこと…?」
気まずそうな一誠。

○ショッピングモール・中
買い物をしている美月と千佳。
美月「ねぇ、これ可愛くない?」
ぬいぐるみを持って千佳に見せる美月。
一誠の声「美月ちゃんにはちゃんと話せよ」
俯く千佳。
美月「千佳…?」
千佳を覗き込む美月。
美月「どうしたの?具合悪い?」
千佳「いや、別に…」
必死に笑顔を作って笑う千佳。
首をかしげる美月。

○帰り道(夕)
買い物を持って並んで歩く千佳と美月。
元気がない千佳。
美月「ねぇ」
千佳「え?」
千佳、驚いたように顔を上げる。
しかし美月の方を見ようとしない。
美月「(ため息をついて)大丈夫?さっきから元気ないけど」
千佳「うん…」
美月「無理、してない?」
千佳「それはない!大丈夫」
美月「なら私の顔見てよ!」
  千佳の顔をつかんで自分を見させる美月。
千佳「ちょ…」
  千佳、美月の顔を直視する。
美月「元気?」
千佳「元気…」
美月「ならいいんだけど。ねえ、プレゼントいつ渡す?」
千佳をちらりと見る美月。
顔をそらす千佳。
美月「やっぱさ、こう…部活のみんながいるときとかのほうがいいよね」
千佳「(冷たく)じゃあ、部活の時とかでいいんじゃない?」
美月「そっか。それもそうだね。いいかも」
千佳「私、ここで」
住宅街に入って行こうとする千佳。
美月「待って。忘れ物」
  美月、千佳の腕をつかみ、引き留め、振り向きざまにキスをする。
千佳「…美月」
美月「私たちは普通じゃない。普通じゃないけど、普通じゃないって特別ってことでしょ。もし気にしてるなら…」
千佳「(美月の肩をつかんで)気にしてないけど。気にしてないんだよ。でも…今はちょっと」
美月「そっか。じゃあね」
逃げるように住宅街に消えていく千佳。
物悲し気に見送っている千佳。

○千佳の部屋・中(夜)
  薄暗い部屋の中で布団にくるまっている千佳。
一誠・N「転勤になったんだ」
千佳「…やっぱり言えない」
  千佳、布団を頭からかぶる。

○公園・中(夜)
誰もいない公園。
ブランコに座ってジャングルジムを見上げている美月。
美月「おばさんになってもおばあちゃんになっても、か…」
  千佳とのスマホの待ち受けを眺める美月。
美月「私たち、どこかで間違えたのかな」
  
〇友原家・前
  玄関前にトラックが止まる。
  業者を迎える一誠。

○友原家・リビング・中(夜)
一誠と荷造りをしている千佳。
一誠「悪いな、急に」
千佳「…仕事なんだからしょうがないよ」
一誠「でも学校は転校したくなかったろ」
千佳「本心を言えば(笑)」
  食器を段ボールに詰める千佳。
千佳「でもね、いいんだ」
  スマホの待ち受けを見る千佳。
千佳「私たち、心まで離れるわけじゃないから」
一誠「そっか」
千佳「ほら、運ぶよ」
と言いながら、段ボールを部屋の外に運び出していく千佳。

○同・千佳の部屋(深夜)
ベッドの上で膝を抱えている千佳。
手には美月との写真。
千佳「なんでこんな時に…」
毛布に顔をうずめる千佳。
カレンダーには「美月誕生日」の印。

○学校・教室・中(朝)
登校してくる美月。
千佳の席には誰もいない。
美月「…」
   
〇同・屋上
  フェンスに寄りかかってスマホをいじっている千佳。
美月の声「千佳!」
  美月の声に顔を上げる千佳。
千佳「…何で」
美月「それはこっちのセリフよ。馬鹿」
  千佳の隣に座る美月。
  ×  ×  ×
  一緒に寝転んでいる千佳と美月。
  終礼のチャイムが校内に響く。
美月「授業さぼっちゃったね」
千佳「…ね」
美月「ねえ、隠してることある?」
千佳「…何で」
  美月、千佳をのぞき込む。
美月「昨日から私を見てくれない。浮気してない?」
千佳「…(顔をそらす千佳)」
美月「最低」
  そういって校内に入っていく美月。
千佳「おばさんになっても、一緒にいたかったなあ」

○同・体育館・中(夕)
放課後。
志田(35)の周りに生徒が集まってくる。
 バレー部のユニフォームを着てその中にいる美月。
志田「(咳払いして)大会前なんだが、友原は今度の大会、欠場することになった」
美月「…え?」
 ざわめく部員たち。
志田「みんな!友原の分まで大変だと思うが頑張ってくれ」
唖然として志田を見る美月。

○同・職員室前
 タオルを首に巻いた志田が職員室に入って行く。

○同・職員室・中
職員室に入ってくる千佳。
仕事をしている志田。
千佳の声「先生、これお願いします」
志田、顔を上げる。
千佳から退部届を受け取る志田。
志田「本当は届け、出さなくてもいいんだぞ。転校なら特にな」
千佳「(一瞬考えて)…でもちゃんとしたいんで」
志田「…でも来月だろ。大会だってあるんだし」
千佳「大会には出ません。それにギリギリだとつらくなるんで」
志田「そうか…なんかもったいないな」
千佳「ありがとうございます」
ふと志田の机の上を見る千佳。
  志田の机には美月と選んだぬいぐるみが置かれている。
千佳「それって…美月から?」
  ぬいぐるみを見る志田。
志田「お前と選んでくれたんだろ。ありがとな」
千佳「…誕生日おめでとうございます」
頭を下げ、職員室を出て行く千佳。
千佳の後ろ姿を見送っている志田。

○同・職員室・外
職員室から出てくる千佳。ため息。
美月の声「どういうこと」
振り向く千佳。
千佳「それはあの…美月にはちゃんと話そうと思ってたの…」
美月「思ってた?それっていつ?地下にとって私は友達じゃなかったってこと?」
千佳「いやあの…だから」
美月「もういい聞きたくない」
顔を隠して走り去って行く美月。
千佳「(涙声で)…ごめん」
顔を歪めてしゃがみこむ千佳。

○帰り道(夜)
暗い道を1人歩く千佳。
公園の前を通りかかる。
ジャングルジムを見て。
千佳「おばさんになってもおばあさんになっ ても、か」

〇友原家・リビング・中
千早「何で引っ越しなんてむごいことしたのよ!」
  食卓を勢い良くたたく園千早(36)。
一誠「何でって言われても…」
千早「あの子たち、互いに大好きだったじゃない!何でそんなむごいこと!」
一誠「友達としてだろ?そんなむごいか?」
千早「あんたもう…時代遅れすぎて…。そういう好きもあるけど、本人たちが気づいてない好きもあるでしょう」
一誠「それってまさか…」
千早「まさかよ」
  千早の顔をじっと見る一誠。
一誠「(ショックを受けたように)嘘だろ…」

○学校・職員室・中(夜)
美月、志田に鍵を渡す。
美月と向かい合う志田。
美月「あの、先生…千佳のこと…」
志田「聞いてたのか」
美月「ほんとなんですね」
美月、志田の机の上の退部届を見て悲しげな顔。

○同・教室・中(朝)
自分の机に座って窓の外を思案げに見ている千佳。
美月が教室に入ってくる。
口も聞かず美月は自分の席に着く。

○同・下駄箱(夕)
自分の靴を下駄箱から取り出す千佳。
美月の声「千佳」
振り向く千佳。
美月「話があるの」
千佳「…?」

○同・体育館・中(夕)
向かい合っている美月と千佳。
千佳「そっか聞いたんだ」
美月「うん…あのさ」
美月、千佳の顔を見る。
美月「転校しても友達だよね」
千佳「(驚いて)…え?」
美月「バレー、するよね」
美月、バレーボールを千佳に投げる。
ボールを受け取る千佳。
千佳、ボールを持って考え込む。
美月「…千佳?」
千佳「…私、バレーもやるし美月のこともずっと大好きだよ!」
ボールを投げ返す千佳。
笑顔になる美月。
 ボールを受け止める。
 
〇 バス停
T「引っ越しの日・当日」
  バスを待つ千佳と一誠。
  バス停に止まるバス。
  暗い顔の千佳。
一誠「どうした?乗るぞ」
千佳「…ごめん。やっぱり、私いけない」
  そう言って学校へ走り出す千佳。
一誠「ちょっと!」
  一誠、バスから飛び出てくるも、「仕方ない」と首を振る。

〇学校・体育館・中
  「高校総体・バレーボール女子の部」が行われている。
美月「行け―がんばれー」
  ベンチから応援する美月。
  その足には包帯がまかれている。

〇同・廊下
  靴下のまま走る千佳。
美月の声「約束、覚えてるでしょ」
  美月の声を振り払うように首を振る。
千佳「忘れてない。忘れてないよ美月…!」
  廊下の曲がり角、滑って転ぶ千佳。
  目の前の体育館の入口に手を伸ばす。
千佳「私たち、ずっと一緒だもんね。そうだよね?美月!」

〇同・体育館・中
千佳の声「美月!」
  はっとする千佳。
  顔を上げた衝動で包帯をしている足に激痛が走り、顔をしかめる。
美月「千佳…?」
志田「どうした?」
  志田、美月の声に振り向く。
美月「先生、保健室行ってきてもいいですか」
志田「いいが…歩けるか?」
  立ち上がるのにふらついている美月を心配そうに見る志田。
美月「大丈夫です」
  ふらつきながら歩いていく美月。
  ×  ×  ×
  体育館入り口。
  ふらつきながら入口にたどり着く美月。
千佳の声「美月!」
  顔を上げる美月。
  目の前には同じく足を引きずった姿の千佳。
美月「千佳!」
  二人はよたよたと駆け寄り、お互いに抱きつく。
千佳・美月「もう離さないから…」

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