カモナシェアハウス 第八週「本当のキモチ」#40 ドラマ

前回のお話です。 https://film-buyer.jp/scenarios/2971
あゆむ。 46 0 0 03/07
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第一稿

〇登場人物
・櫻庭宗介
・沢城千秋
・星七緒
・中島英二
・古川紘
・長谷川なつき
・聖川琉華
・乾椿
・ツバサ

〇『PART7』・中・ホール(夕)
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〇登場人物
・櫻庭宗介
・沢城千秋
・星七緒
・中島英二
・古川紘
・長谷川なつき
・聖川琉華
・乾椿
・ツバサ

〇『PART7』・中・ホール(夕)
   宗介、千秋、英二。
宗介「何しに来たんですか?」
英二「何しにってこの前の話の続きをしに」
   × × ×
英二「(宗介と千秋の顔を交互に見て)あぁ…もしかして…君が千秋の
 今付き合ってる 彼氏とか?」
宗介「だったら、どうなんだよ…」
英二「君、ノンケでしょ?」
   × × ×
宗介「ちょっと、外で話しませんか?」
英二「(やれやれという感じで)分かったよ」
   暗転。

〇道(夕)
   宗介と英二。
宗介「アンタ、結婚してるんだよな?」
英二「あぁ」
宗介「奥さんが、店に来て千秋の事殴ったの知ってんのか?」
英二「あぁ…それは、本当に悪い事したなって思ってる。その事も謝り
 たくて来たんだ 。その上で俺は千秋と」
宗介「まだ、そんな事言ってんのかよ…」
英二「ノンケが一時の感情でずっとこのまま付き合って行けるって思っ
 てる?」
宗介「…」
英二「俺はゲイって訳ではないけど同性愛の事については君よりは深く
 知ってるつもりだ…もちろん千秋の事も」
宗介「…」
英二「所詮ノンケだ。いずれまた女がいいって思う日が来るかもしれな
 い」
宗介「アンタだって、バイだって事は女の方に気が向くかもしれねぇじ
 ゃねぇか」
英二「まぁ、そう言われても仕方ないな。でも千秋の目見てたら、心揺
 れてるって感じがしたけど」
宗介「くっ…」
英二「後になって、千秋を傷つけるより、今お互いに別れてた方が…」
宗介「あのなぁ…」
   英二の胸倉を掴み、睨みつける宗介。
英二「そこまでムキになるって事は君自身そう思ってるからじゃないの
 か?」
宗介「…」
   宗介の手を払いのける英二。
英二「俺は、千秋を諦めない。妻や子供にした事は、本当に申し訳ない
 と思ってるその責任は負うつもりだ」
宗介「あんたって本当に最低だな」
英二「何とでも言ってくれ。そんな事言われるのは覚悟の上だ…また日
 を改めて千秋に会いに行くと伝えといてくれ。じゃあ」
   宗介に一瞥して、去っていく英二。
   英二を睨みつけている宗介。

〇ブルースカイ・中(夜)
   ツバサとなつきが接客をしている。
なつき「はーいこちらどうぞ」
   客にお酒を渡すなつき。
ツバサ「なつき。ごめんね、本業仕事が入ってきてるのに」
なつき「うぅん、キリがいい所まで行ってるしちょっと思ったより進ん
 でるし少し余裕が出来たから」
ツバサ「そう言って貰えると助かるわぁ。ねぇ、そういえば千秋と宗ち
 ゃんどうなってんのよ?元カレは?」
なつき「うーん…あんまり話聞けてないけど二人上手く行ってないよう
 な…」
ツバサ「え?そうなの?あれだけ千秋に言い聞かせてたのに…また
 説教しにいかなきゃなんないわね。そもそもあの訳の分からない元カ
 レが出てきてから二人とも振り回されちゃって」
なつき「でも、ノンケとゲイって、恋愛上手く行くのかなあ…?それ
 がちょっと心配」
ツバサ「なつきぃ…」
なつき「もちろん、二人が上手く行く事に越した事は無いんだけどさあ
 ちょっとした事で二人の仲が壊れたりするんじゃないかって」
ツバサ「尚更、はっきり元カレ断ち切らなきゃ…」

〇『PART7』・中・厨房(夜)
   宗介と千秋。
宗介「家で話すより、ここで二人で話した方が良いかなって思ったか
 ら」
千秋「うん」
宗介「あの…千秋の元カレの事だけど…」
千秋「宗ちゃん。ごめん…」
宗介「え?ごめんって?」
千秋「あの時、ちゃんと言えなかったから…英二に言われた事考えて
たらちゃんと宗ち ゃんに言う事が出来なきくって」
宗介「もしかして、俺がその、ノンケだから長続きしないってやつか
 ?」  
   黙って頷く千秋。
千秋「英二の言いたい事は、もっともな事だなって…だから上手く返
 事が出来なかった」
宗介「確かにこのままずっと、付き合っていけるかは分からない。も
 しかして別れる事があるかもしれない…でも、大切なのは今の俺達
 じゃないのか?」
千秋「…」
宗介「千秋は、俺とはいつか別れる日が来るって思いながら…付き合
 ってんのかよ?」
千秋「いや…」
宗介「千秋はそんな思いで、俺に告白してきたのかよ…」
   目に涙が浮かんでくる宗介。
宗介「千秋がそんな気持ちで付き合ってるなら、俺は…」
千秋「違う!」
宗介「え…」
千秋「違う…」
   宗介に抱き着く千秋。
宗介「千秋…」
千秋「ごめん…宗ちゃんがそこまで思っててくれてただなんて…」
   千秋が泣いている。
宗介「…」
千秋「宗ちゃんはノンケなのに、覚悟決めて俺と付き合ってくれる事決
 めたのに…俺は…」
宗介「千秋…泣くなって」
   顔を上げる千秋。
千秋「英二とは、もう会わない…絶対に会わないから」
宗介「分かった…」
   千秋を強く抱きしめる宗介。
千秋「宗ちゃん…」 
宗介「だから、泣くなって」
   千秋の涙を手で拭う宗介。
千秋「うっ…うぅ…」
宗介「千秋」
   宗介を見る千秋。
   宗介が千秋にキスをする。
宗介「好きだよ」
千秋「ありがとう…」
   もう一度キスをする宗介と千秋。

〇シェアハウス・リビング(夜)
   宗介と千秋が帰ってくる。
   リビングで話している七緒、紘、なつき。
千秋「ただいまー。あれ、皆集まって何してるの?」
なつき「ちょっと、ちーちゃんも宗ちゃんも聞いて!」  
宗介「何があったんだ?」
紘「まぁまぁ座って」
宗介「お、おぅ…」
   座る宗介と千秋。
千秋「んで、何の話をしてたの?」
なつき「それは七ちゃんから」
宗介「セブン?」
七緒「…」
千秋「な、七ちゃん…?どしたの?」
七緒「明日、琉華さんが退院する事になります」
千秋「あっ、退院するとこまで行ったんだ…七ちゃんごめんね。琉華の
 面倒殆どお願いしちゃって」
宗介「琉華。良かったなあ。帰って来たら快気祝いしなきゃな」
七緒「まぁまだ、通院しなくてはなりませんが、一応退院です」
千秋「琉華、帰って来たらまた騒がしくなりそうだよね。このシェアハ
 ウスも」
宗介「だな(笑う)」
七緒「それで、本題はここからでして」
宗介「あ?」
千秋「え?琉華の退院の話をしてたんじゃないの?」
七緒「琉華さんは退院します」
千秋「だよね?だからその話でしょ?」
紘「ちょっとちーちゃん…」
なつき「七ちゃんの話を、最後まで聞いてあげて」
千秋「ご、ごめん…」
七緒「先日、琉華さんに告白をしまして…」
宗介「へぇ、そうなんだ…(我に返って)は?はぁっ?」
千秋「え?告白って…つまり…」
七緒「好きと…伝えました」
宗介「ちょ!いつの間にセブンと琉華がそんな関係に?千秋知って
 た?」
千秋「初耳だよ!」
七緒「まだ、私の片思いなので…琉華さんが、どう答えるかは分かりま
 せん…でも私の占いで琉華さんとの運命が見えてきたのです。私はこ
 のタイミングを今度は逃したくないのです…前のように幸せを掴み損
 ねたりしたくないのです…」
紘「でも、何で七ちゃんと琉華がそういう運命に?」
七緒「それは…分かりません。それほど、運命というものは奥深いもの
 なのです」
なつき「でも、七ちゃんが琉華の付き添いをよくやってくれてたからも
 しかしたらそこで情とかが出て来たんじゃない?」
七緒「かもしれません…」
千秋「しかし、これ上手く行ったら、超意外なカップル誕生じゃない?
 七ちゃん。頑張れ!」
七緒「ありがとうございます」

〇同・七緒の部屋・中(朝)
   夜を通して、片手に数珠を持ち、水晶手を当て、念じている七
   緒。
   水晶から手を離し、肩で息をして
七緒「何度占っても、同じ…大丈夫なはず…」

〇同・玄関(朝)
   七緒が来る。
   宗介が二階から下りてくる。
宗介「よぉ、おはよう…」
七緒「おはようございます」
宗介「今から行くのか?」
七緒「はい…」
宗介「上手く行くといいな」
七緒「はい。自分を信じて行くだけです。では、行ってきます」

〇病院・廊下
   七緒が琉華の病室へ向かっている。

〇同・琉華の病室・中
   琉華がベッドで問診票を書いている。
   隣で椿が見ている。
椿「これ、書いて先生に見せて、診察して退院できるのか?」
琉華「うん…それで問題なさそうだったら、退院だって」
椿「そっか。これでやっと俺達一緒に暮らせるんだな」
   椿が嬉しそうに琉華の荷物を片付けている。
   そっと、ペンを置き椿を見る琉華。
琉華「椿さん…」
椿「ん?」
   琉華を見る椿。
   琉華が、悲しそうな顔をしてるのに気付く椿。
椿「琉華?どした…?」
琉華「うん…」

〇同・同・前
   七緒が来る。
   ドアノックをしようとする七緒。
琉華の声「ごめんなさい」
七緒「?」
琉華の声「椿さんと別れたい…」
七緒「!」

〇同・同・中
   琉華と椿。
椿「え?今、何て…」
琉華「椿さんと別れたい」
椿「…」

〇同・同・前
   七緒が琉華と椿の話を聞いている。
七緒「…」

第九週「裏切り者!」へ続く。

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