『HERO-1グランプリ』スピンオフその8 オムニバス

第22話『説明しよう、英雄のアンドロイドには致命的な欠陥があったのだ』第23話『説明しよう、異星人にも地球を守りたい理由があるのだ』第24話『説明しよう、電撃超人の競演は夢のコラボなのだ』
マヤマ 山本 63 0 0 12/22
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第一稿

<登場人物>
BLKー00(20)/ブラックスタッグ 第22話主人公
ナサマチ・F・ダラ(18)/影ダラ 第23話主人公
荒木 輝/エレキテル(17) 第24話主人公

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<登場人物>
BLKー00(20)/ブラックスタッグ 第22話主人公
ナサマチ・F・ダラ(18)/影ダラ 第23話主人公
荒木 輝/エレキテル(17) 第24話主人公

死神
甲本 紅蓮(24)BLKの開発者
入江 理恵(17)荒木の同級生
漆原 虎男(16)荒木の後輩
電撃超人エレキサンダーA  助っ人ヒーロー



<本編>
○神祀山・広場
   鎌を地面に突き刺す死神。
死神「これが我の真の力である。であっ!」
    ×     ×     ×
   死神の足下から植物が枯れ始め、その範囲が死神を中心にどんどん広がる。
   次々と蘇るモンスター数百体と巨大モンスター十数体。
死神の声「まだモンスターは蘇り続けるであろう」

○オフィス街
   暴れるモンスター達と逃げ惑う人々。
   T「第22話 説明しよう、英雄のアンドロイドには致命的な欠陥があったのだ」
甲本の声「甲本、現着しました。やはり、プルートの新兵器などではなく、プルートとは別物だとI thinkです。doしますか?」
    ×     ×     ×
   モンスター達と対峙するBLKー00(20)と甲本紅蓮(24)。BLKは男性型アンドロイド。甲本はスマホで通話中。
甲本「……了解しました(と言って通話を切る)」
BLK「バグの改修を始めてもよろしいですか?」
甲本「いや、帰るぞ。興梠博士からの指示だ」
   踵を返す甲本。
BLK「何故ですか!? これだけ町が破壊されているのに」
甲本「俺達はあくまでも『プルートと戦うための組織』、正確には『プルートと戦う時にだけ武力の行使を許可された組織』だ。相手がプルートで無い以上、撤退しかない」
BLK「そんな理由で……。本当にそれで良いんですか? 甲本さんに、疑問はゼロなんですか?」
甲本「あぁ。役所ってのはそういうもんだからな」
BLK「……そうですか」
   襲われている人を見やるBLK。
甲本「さぁ、長居は無用だ。行くぞ」
BLK「……嫌です」
甲本「は?」
BLK「私は人間を守って戦うために生まれたアンドロイドです。この状況で出来る事がゼロなら、生まれてきた意味がゼロになってしまいます」
   ブレスレット型変身アイテムを操作するBLK。
甲本「おい、勝手な真似を……」
BLK「バグチェンジ」
   黒いバトルスーツの戦士・ブラックスタッグに変身するBLK。
ブラック「獅子身虫、ブラックスタッグ」
   駆け出すブラック。
ブラック「全てのバグを、改修します」
   モンスター達と戦い始めるブラック。その様子を遠目から見ている甲本。
甲本「……やっぱり、自我を持たせたのは失敗だったとI thinkだ」
   ブラックに背を向け、その場を立ち去る甲本。
甲本「アイツは、処分だな」

○神祀山・広場
   鎌を地面に突き刺す死神。
死神「これが我の真の力である。であっ!」
    ×     ×     ×
   死神の足下から植物が枯れ始め、その範囲が死神を中心にどんどん広がる。
   次々と蘇るモンスター数百体と巨大モンスター十数体。
死神の声「まだモンスターは蘇り続けるであろう」

○山村
   暴れる体長四〇メートル程の巨大モンスター。逃げ惑う人々。停泊している小型宇宙船。
   T「第23話 説明しよう、異星人にも地球を守りたい理由があるのだ」
ダラの声「やっとアンタの故郷に着いたいうのに……」

○小型宇宙船・コクピット
   席に座るナサマチ・F・ダラ(18)。宇宙人女性だが、外見は地球人と大差ない。窓からは巨大モンスターの姿が見える。
ダラ「何や大変な事になっとるで、矢浦」
   ダラの視線の先には、肋骨が一本入ったケースと遺書の入った封筒。
ダラ「アンタの遺骨と遺言、届ける言うて……」

○(フラッシュ)各惑星
   ダラの旅の道中、様々な惑星での出来事。
ダラの声「この惑星・地球まで、ほんまに遠かったんやで? それやのに、やっと着いた思うたらコレや」

○小型宇宙船・コクピット
   席に座るダラ。
ダラ「なぁ、矢浦。ウチはどっちを守ったらええ? アンタとの約束か、アンタの故郷か」
   しばしの沈黙。
ダラ「悪いけど、ウチの腹はもう決まっとる」
   肋骨を手に席を立つダラ。奥の部屋に姿を消す。
ダラ「この状況、一言で現すなら、一択や」

○同・サーゼルーム
   四畳半程の真っ暗な室内。ダラが部屋の中央に立つと、一気に室内が明るくなる。
ダラ「念のため、思うて内装しとったけど、まさかほんまに使う事になるとはな」
   ダイヤルを操作するダラ。
ダラ「サイズ四〇」

○山村
   小型宇宙船から伸びるダラの影。地肌の露出した崖にその影が映り、巨大モンスターと同じ高さになる。
ダラの声「サーゼシステム、起動!」
   起動音が流れ、ダラの影に沿って走る電流。すると影が実体化し、体長四〇メートル程の黒い巨人・影ダラとなる。
影ダラ「矢浦。アンタとの約束は半分果たせへん事になるけど、そん時はそん時や」
   巨大モンスターに向け駆け出す影ダラ。
影ダラ「恨みっこなしやで」

○神祀山・広場
   鎌を地面に突き刺す死神。
死神「これが我の真の力である。であっ!」
    ×     ×     ×
   死神の足下から植物が枯れ始め、その範囲が死神を中心にどんどん広がる。
   次々と蘇るモンスター数百体と巨大モンスター十数体。
死神の声「まだモンスターは蘇り続けるであろう」

○山田高校・校門
   暴れるモンスター達と逃げ惑うブレザーを着た生徒達。
   T「第24話 説明しよう、電撃超人の競演は夢のコラボなのだ」
   モンスターと戦うエレキテル(17)。その姿は、表情はこわばり髪が逆立っているが普通の高校生・荒木輝(17)そのもの。ただし服装は裏地に龍の刺繡入りの学ラン。吹っ飛ばされるエレキテル。
エレキテル「ぐっ」
   両者の戦いを見守る入江理恵(17)と漆原虎男(16)。
理恵「荒木君!」
エレキテル「(立ち上がり)まだまだ」
   再び駆け出すエレキテル。しかしモンスターの攻撃を受け吹っ飛ばされ、その際にベルトから乾電池も外れ、荒木の姿になってしまう。
荒木「がっ……」
漆原「無茶です、先輩。いくら強化されていても、先輩は生身の体なんです」
荒木「だからと言って、放っとはおけまい。僕は生徒会長であり(学ランを指し)頭なんだからね」
理恵「ダメ……このままじゃ荒木君が死んじゃう……。お願い、助けに来て、ヒーロー!」
エレキサンダーAの声「ヒーローなら、ここに居るぜ!」
荒木&理恵&漆原「え?」
   振り返る荒木、理恵、漆原。屋上に何者かの影。
エレキサンダーAの声「とう!」
   荒木の前に降り立つエレキサンダーA。
漆原「あ、貴方は」
理恵「電撃超人」
理恵&漆原「エレキサンダーA(エース)!」
荒木「え、エレキサンダー……それは確か、テレビの中の人だったのでは?」
エレキサンダーA「君達の願いが、奇跡を呼んだんだぜ」
荒木「しかし、部外者の立ち入りには事前の申請が必要で……」
エレキサンダーA「だが、俺以上の部外者が目の前に居るぜ?」
   荒木とエレキサンダーAに迫るモンスター達。
荒木「……やむを得ん。生徒会長の権限により、事後申請で許可しよう」
漆原「入江先輩、電撃超人夢の競演ですね」
理恵「えぇ。ファンには溜まらないわ!」
荒木「では、行かせてもらう」
   乾電池を拾い、ベルトに装着する荒木。体中に電撃が流れ、エレキテルになる。
エレキテル&エレキサンダーA「キテるキテるぜエレキテル!」
               (その8 完)

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