閉店間際に来るお客 ギャグ

閉店時間は守らないとこの物語と同じようなことが起こるかもしれない、、、
KINOKOOO 6 0 0 03/17
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第一稿

登場人物
茜(18)
先輩(26)
やな客(37)

その他閉店時間を守らないお客様達

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T「仕事のうっぷん晴らしに奇譚 ~閉店間際に来るお客 ...続きを読む
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登場人物
茜(18)
先輩(26)
やな客(37)

その他閉店時間を守らないお客様達

~~~~~~~~~~
T「仕事のうっぷん晴らしに奇譚 ~閉店間際に来るお客~」

パン屋
○ショッピングモール・外
   遠くからのショッピングモールの外観
   段々近づいていきモールの片隅のパン屋が映し出される
○パン屋・カウンター
   茜(18)、カウンターから入口のドアを眺めている
   調理場から先輩(26)の声
先輩の声「茜ちゃん!そろそろ閉め作業お願い」
茜「はい!」 

○パン屋・店の前
   茜、パン屋の看板のコンセントを抜き、店の中にしまおうとする。
   やな客(37)、茜の元へ走ってくる
やな客「ちょっとちょっとちょっと」
   茜、やな客の方へ振り向いて
茜「はい?どうかされましたか?」
やな客「ここ9時までだよね」
茜「はい。9時閉店ですよ」
やな客「見てってもいい?」
   茜、固まる
茜(心の声)「うわー。来ちゃったよ。あと15分で閉まっちゃうのになぁ」
やな客「おねがーい!」
茜「本当に後少しでしまっちゃうので、お早めにお願いします」
やな客「よかったー」
   やな客、茜が持ってた看板を片手でどかし店の中に入っていく
   茜、信じられないという顔。

○パン屋・カウンター
   茜、洗った手を拭いてカウンターに戻り閉め作業を行っている。
   時計は8時50分を指している
   茜、ちらりとやな客を見る
   やな客、沢山のパンを乗せたトレーを片手にパンをゆっくり選んでいる。茜に大声できいてくる
やな客「すいませーん!パンってこれだけですか?」
茜「大変申し訳ございません。(強調して)もう閉店間近ですので、商品も少なくなっております」
やな客「えーないのー?せっかく来たのに」
   やな客、ため息。商品をまたみつめる。
   茜、信じられないという顔。
   先輩、登場。
先輩「閉め作業おわった?」
茜「ほとんど終わりましたよ。レジと売り場以外」
   先輩、小声で
先輩「あんたなんでお客さん入れちゃったのよ」
   茜、小声で返す
茜「おねがーいって言われたんですもん」
先輩「本当お人好しなんだから」
   先輩、やな客を見る
先輩「うわ、しかもあの人か」
茜「なんかやばい人なんですか?」
先輩「うんやばい。きた。あかねちゃんガンバ!」
   先輩、退場
   やな客、トレーをカウンターにゴトンと音をたてておく
やな客「閉店間際とはいえ品物少なすぎじゃない?」
茜「大変申し訳ございません」
   茜、パンを箱に詰めていく
やな客「もうちょっとだけ早くできない?一応急いでるし」
   茜、機械的に答える
茜「申し訳ございません」
   茜、パンを箱に詰め終わり
茜「7点で1857円です」
   やな客、財布からお金を出している
   茜、時計を見ている
   時計の針が20時59分50秒を指している
   やな客は小銭をあさっている
やな客「7円だから62円出して」
   時計の針が音を立ててカウントしていく
   3・2・1。ガチャっと扉に鍵がかかる音
やな客の声「はい、2062円」
茜「2062円お預かりします。」
   茜、レジ作業
やな客「あ、そうそう。明日も多分この時間になると思うからぁあれ置いといてほしいの。えーっとアップルカスタードパイ!私あれ好きなのー!」
茜「205円のお返しになります」
   やな客、お金を受け取りレシートは茜の目の前でグジャグジャにする
茜「今日は特別でしたが本来はこの時間はすでにレジを止めてるので、次回はもう少し早い時間にお待ちしております」
やな客「そんなこと言わずにさ、おねがーい!」
   先輩、登場
先輩「今回はこの子の優しさでレジを開けていましたが、20時45分以降の来店はご遠慮させていただいております。」
やな客「でもそれだったらさ、9時閉店って書くのはずるいんじゃない?」
先輩「わかりにくくてすいません」
やな客「まあ、もういいわよ」
   やな客、袋を取り帰ろうとするが、店の扉が開かない
やな客「ちょっとこれどうなってるの?!あかないんだけど!!」
茜「今行きます!」
   茜、行こうとするが先輩に止められる
先輩「(小声で茜に)大丈夫。私やるから。レジ締めお願いね」
   先輩、カウンターから出てやな客の元へいく。
先輩「すいませんお客様。すでに閉店時間すぎてしまったのでこちらのドアは開きません」
やな客「開けてよ!おねがーい」
先輩「モール自体が閉めてますので、すいません。こちらではどうすることもできないです」
やな客「じゃあどうすればいいの?」
先輩「私が出口までの通路を案内させていただきます。ついてきてください」
   やな客、ため息
   茜、2人のやりとりを横目にレジ締めをしている
   先輩、茜の横を通り過ぎる。
   やな客、先輩の後に続いて通り過ぎていく。買い物袋が茜にあたり、茜を睨みつける
茜「すいません!」
   やな客、先輩の方を向き去っていく
   茜、信じられないという顔。
   
○ショッピングモール・作業用通路
   作業用通路はかなり薄暗い
   先輩、後ろを振り向かず歩いていく
   やな客、不安そうに辺りを見渡しながら先輩についていく。
やな客「ねぇ、あのカウンターの子。愛想も悪いし仕事も遅いし、態度も悪いしもうちょっと教育した方がいいんじゃない?」
先輩「あの子は優秀ですよ」
やな客「そうかしら」
先輩「はい。しかし不快に思われたなら私の責任で謝ります。申し訳ございません」
やな客「ちゃんと教育してちょうだいね」
先輩「ここですね」
やな客「あら」
   先輩&やな客、扉の前に到着する。
   扉には『閉店時間を超えてしまったお客様専用通路。作業員は絶対はいるな!!!』と書かれている
   先輩、お客様専用通路への扉をあける
   お客様専用通路は明るく綺麗な通路になっている。
   短い通路の奥に扉が見える
先輩「廊下の先の扉から帰れます」
やな客「あらそうなの。じゃあいくわね」
   やな客、中へ入っていく
   先輩、お辞儀をして
先輩「ありがとうございました」

○同・お客様専用通路
   やな客、すました顔で通路を歩いている
   扉を開ける
   
○同・広場
   大きな体育館くらいの広さで中央に大きなモニターが上にある。
やな客「どこここ?」
   やな客、辺りを見渡すと別の扉から同じように連れてこられたであろうお客さん達何人かがレジ袋をもってキョロキョロしている。
   モニターがつき、変な被り物をした男が映し出される
被り物をした男「今からお前らに、今持ってるもので殺し合いをしてもらう」
やな客「え、なにどういうこと」
   やな客、後ろの扉を開けようとするが開かない
やな客「あけてあけて、なんであかないのよ」
   やな客の額から汗が滲み出ている。
被り物をした男「生き残ったやつ1人だけが帰れる。みんな早く帰りたいであろう?ククク(笑い)閉店時間は守れないのにな」
   やな客、叫ぶ
やな客「あけておねがーい!!」

○ パン屋・カウンター
   茜、私服に着替えて先輩を待っている
   先輩、帰ってくる。私服姿の茜を見つける
先輩「待っててくれたの?」
茜「はい。やること増やしてしまってごめんなさい」
   先輩、茜を撫でる
先輩「気にしないで。茜ちゃんも一人で閉め作業してくれたじゃない。ありがとね。やっぱり優秀ね」
茜「ありがとうございます。あの、、お客様帰れましたか」
先輩「帰ってくれたよ」
茜「本当やばいやつでしたねー!」
先輩「(笑って)そうね」
   2人の雑談
   
   カメラがパン屋から遠ざかっていく。

〈おしまい〉

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