戦隊ヒーロー予算会議 コメディ

世界の平和を守るため日夜悪と戦うアニマル戦隊ズーレンジャー!そんな彼らの最大の悩みとは、圧倒的な予算不足であった!この最大の敵に彼らは打ち勝つことができるのか!?戦え、ズーレンジャー!世界の平和とまともな手取りがやってくるその日まで!
出田英人 5 0 0 11/04
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第一稿

戦隊ヒーロー反省会


・アニマル戦隊ズーレンジャー

コンドルレッド 男
シャークブルー 男
タイガーイエロー女
長官 性別どちらでも
アイムギャンブラーEX  ...続きを読む
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戦隊ヒーロー反省会


・アニマル戦隊ズーレンジャー

コンドルレッド 男
シャークブルー 男
タイガーイエロー女
長官 性別どちらでも
アイムギャンブラーEX 女


・ジャアクダー軍団

巨大怪人
怪人1
怪人2
雑魚1
雑魚2
雑魚3



都内某所
戦隊ヒーロー番組のクライマックスのようなシーン、巨大ロボが必殺技を放っている


レ・ブ・イ 「必殺!アニマルロボ一文字斬り!」

巨大怪人     「ぐわあ〜!おのれ!ズーレンジャーめぇ!」


巨大怪人が爆発するとともに場面転換


ズーレンジャー秘密基地:ブリーフィングルーム
レッド・ブルー・イエローの3人が待機していると自動ドアが開き、長官がブリーフィングルームに入ってくる。


長官 「はい、お疲れ様です。あ、これ今回の分のお給料です。」


長官給与明細を各員に配る。


レッド  「うおお!給料だぁ!今回の怪人は巨大化したからな!ざっと10万くらいは…あれ?」

ブルー  「手取りがいつもより…」

イエロー  「少ないじゃないの!どういう事よ、これ!」


イエロー、長官の胸ぐらを掴み揺さぶる


ブルー  「イエロー、やめて!長官だから!一応上司だから!」

長官    「一応って…。えーゴホン。今回から自分のロボットにに激しい損傷があった場合、その修理代の一部をペナルティとして給料から差し引いてます。ほら、これ整備班からもらったデータ。ブルーくんのアニマルシャークだけ体中ボロボロだからね。レッドくんのアニマルコンドルと比べてみなさい、彼無傷でしょ。」

レッド  「フッ、邪悪な攻撃など俺には当たらん!」

ブルー  「それはしょうがないだろ長官、アニマルシャークはそもそも潜水艦だぞ。それを街中で合体するためにわざわざ地面這いずってきてるの!合体する頃にはもうお腹ジョリジョリなんだよ。」

長官   「…そこをジョーズに操縦するのが君の役目だろ?サメだけにな!」

ブルー  「長官、何言ってるんですか?」

長官    「おや?癪に障ったかな?シャークだけにな!」(一人で爆笑)

ブルー  「長官!突然親父ギャグでごまかすのやめてください!」

イエロー  「そもそもアニマルシャークの潜水機能役に立ったことあった?」

ブルー  「うるせぇ!ロマンだからいいんだよ!それとな、合体してからレッドの阿呆がパンチばっか使うから腕担当のアニマルシャークがボロボロになるんだろうが!」

レッド  「我が拳は悪を砕く!」

ブルー  「てめぇの拳じゃねぇよ!俺のアニマルシャークだよ!」

イエロー  「どうどう。」

レッド  「ブルーの給料が低くなった理由はわかった、でも無傷なはずの俺の給料がたった千円ぽっちなのはどういうことだ長官!」

長官    「君はねぇ、コンドルミサイル撃ちすぎ。」

レッド  「何言っているんだ長官!コンドルミサイルは俺のアニマルコンドルの必殺武器だ!使わない理由がないだろ?」

長官     「かといってねぇ…12発は撃ちすぎじゃないかな?あのミサイル1発いくらするか知ってる?4千万円だよ。一軒家発射してるようなもんだからねあれ。私としてはそういう覚悟を持って使って欲しいなぁ。」

レッド   「で、でもロマンが。」

イエロー  「ロマンだなんだって男ってほんとバカばっかりね。どうせ合体しないと巨大怪人には勝てないんだから黙ってとっとと合体すれば良いでしょ。っていうかもう最初からロボットになって出動させなさいよ。」

ブルー   「そんなぁ。」

レッド   「ロマンが…。」

長官     「…で、今回の件で察していただけていると思うんだけど、現在ズーレンジャーには予算がありません。というわけで君たちには経費削減に協力していただきたい。」

レッド   「コンドルミサイルは我慢するぞ!」

長官     「それもそうなんだけどね、できればアニマルロボを出動させたくないなーと。予算的に。」

イエロー   「つまり巨大化させずに倒せってことね。」

長官    「その通り!」

ブルー   「巨大化の原因って」

レッド   「瀕死の怪人が食べるビックリくりだな。」

ブルー   「あれを食べられる前に倒しきれというわけか…。」

長官     「そういうことです。次回出動のさいにはよろしくお願いしますね。」

3人   「ラジャー!」


都内某所
怪人1との戦闘シーン、ズーレンジャーが押し込みトドメの必殺技を放とうとしている。


3人     「野生パワー解放!!必殺!ズーレンジャーハリケーン!」

怪人1   「グハア!くっ…かくなる上は。」


怪人1、巨大な栗を取り出し食べようとする。


レッド   「巨大化するぞ!殺せ!」


3人で怪人1を取り囲んでボコボコにする。その様は不良のリンチのようだ。


怪人1   「ちょ、タンマ、タンマ!」

イエロー   「いいから死ねぇ!」

レッド   「悪の栄えたためしはない!コンドルキック!」

怪人1   「こいつら…悪魔だ。」


怪人1、爆発


3人    「野生の力、思い知ったか!」


ズーレンジャー秘密基地:ブリーフィングルーム


長官     「ご苦労諸君!君たちの活躍は聞いている!おかげで怪人討伐にかかる予算は70パーセントカットすることができました!」

レッド   「うおお!正義の勝利だ!」

ブルー   「ロボットにどれだけ予算かかってたんだよ。」

イエロー   「浮いた予算で私たちの給料上乗せしてくれないかしら?」

長官     「しかし、残念なお知らせがあります。」

レッド   「どうしたんだ長官?」

長官     「合体ロボットが全く出動しなくなった結果、スポンサーのおもちゃ会社が怒ってしまいました。」

ブルー   「うーん、そうなるのか…。」

長官     「だが、しかし、バット、ノープロブレム!私の必死の交渉によって、新兵器を導入することで許してもらえることになりました!」

レッド   「うおおおお!新兵器!」

長官     「君たちの次の任務は、スポンサーのご機嫌が直るように新兵器を使って活躍することだ!」

イエロー   「え〜、面倒臭い。」

長官     「新兵器を使って格好良く敵を倒し、おもちゃの売り上げに貢献した隊員にはボーナスを支給します。」

イエロー   「新兵器、楽しみだわ!」

レッド   「一体どんな兵器なんだ長官!」

長官     「ふふふ、それはな!」


長官の不敵な笑みとともに暗転


都内某所街中、雑魚1と2が暴れているところにズーレンジャー到着。


イエロー   「なんだ、雑魚ばっかね。金にならなさそう。」

ブルー 「かといって奴らを見逃すわけにはいかない。」

レッド   「そうだ。それに新兵器を試すには丁度いい!ビーストチェンジャー!セットアップ!」


レッドが新兵器を取り出そうとしたところで照明変化。回想の中の長官が現れる。


長官      「説明しよう!レッド、君に授ける新兵器はビーストチェンジャーだ。これを装着することで君の中に秘められた野生の力が極限まで引き出され、どんな敵をも粉砕できりビーストモードになることができるのだ!」


回想終わり
レッド、ビーストチェンジャーを取り出し装着する。ビーストチェンジャーの見た目は猫耳カチューシャそのものである。


レッド    「ぐおお…」(しゃがみこむ)

ブルー    「おい、大丈夫か?色々な意味で。」

レッド    「みなぎる…」

ブルー    「みなぎる?」

レッド    「野生がみなぎってくるぞぉ!ワオーーン!」


レッド服を脱ぎ捨て上半身裸のターザンのような姿になる。
上半身裸のレッド、敵に突撃する。めちゃめちゃ強い。雑魚2、恐れをなして逃げ出す。


ブルー    「あいつコンドルじゃなかったっけ?」

イエロー    「こうしちゃいられないわ!私も新兵器で活躍してボーナスをもらわないと!」


イエロー、雑魚2を追いかけていく。


ブルー    「なんだかなぁ…。」


ブルー、イエローを追いかけていく。


都内某所
逃げてきた雑魚2とイエローの戦い。イエローが押している。


イエロー    「そろそろこいつの出番みたいね。」


イエローがベイブレードのような武器を構えた瞬間回想の中の長官現れる。


長官    「説明しよう!イエロー、君の新兵器はタイガースラッシャーだ。」

イエロー    「タイガースラッシャー?」

長官      「そう、今回の新兵器の中で最高の攻撃力を誇る超兵器、君の新しい牙だ。」

イエロー   「新しい…牙!」

長官      「高速回転する刃を発射することで例え強靭な鎧をつけた敵でも簡単に切り裂いてしまう必殺兵器、それがタイガースラッシャーなのだ!」


回想終わり


イエロー    「今よ!必殺!タイガースラッシャー!!」


イエロー、ベイブレードのようなものを格好よく発射するがその場に落ちるのみ。
イエロー、落ちたベイブレードを拾いに行くが、雑魚が襲いかかる。


イエロー    「待って!待ちなさい……。待てっつってんだろうが!」

雑魚2  「イー!」

イエロー    「そこに立てオラ。私がもう一回これ撃つからやられろ。」

雑魚2  「イー?」

イエロー    「わかったな!」

雑魚2  「イ、イー!」

イエロー    「いくぞ!タイガースラッシャー!」


またしても転がるだけのベイブレードのようなもの。イエロー、キレる。


イエロー    「なんじゃこりゃ〜〜!くそお!こんなんじゃ活躍できないじゃない!ボーナスが、ボーナスがぁ!」


ベイブレードのようなものの紐で雑魚2を叩いていたイエローが雑魚2の首を締め始める。
苦しむ雑魚2


イエロー    「そうよ、新兵器で敵を倒しさえすればいいのよ。止めだぁ!」

雑魚2    「イ〜〜〜〜!」


断末魔とともに雑魚2の首が折れる


イエロー    「はあ、はあ、タイガースラッシャー!」


イエロー、落ちたベイブレードのようなものを雑魚2の死体に投げつける。」


イエロー (思い切りカメラ目線で)「タイガースラッシャー、なんて強力な武器なの…!これさえあればどんな怪人にも負ける気がしないわ!」


イエローの背後から雑魚3が襲いかかろうとするが、ブルーが水鉄砲で阻止する。


ブルー    「大丈夫かイエロー?」


長官の回想。


長官      「説明しよう!ブルー、君の武器はインクを発射するスプラッシュガンだ!」

ブルー    「短か!っていうか戦場の真ん中で何やってんだよ。」

イエロー    「今、新兵器のアピールしてるんだから静かにしてなさい。」

ブルー    「本当熱心だな…でも気をつけろよ。それよりレッド見なかった?さっきから姿が見当たらないんだ。」

イエロー    「さあね、あのバカのことだから迷子にでもなってるんじゃない?」

ブルー    「そうかな?なんだか胸騒ぎがする。」

イエロー    「考えすぎよ。さ、怪人は退治したんだしさっさと帰還しましょう。」


ズーレンジャー秘密基地:ブリーフィングルーム
前のシーンの先頭から2時間後


ブルー    「おかしい、作戦は終わったはずなのにレッドが基地に帰ってこないなんて…。」

イエロー    「いくら連絡しても繋がらないわ。考えたくはないけど、まさか…ね。」

ブルー    「そんなわけあるか!レッドは、レッドは確かに馬鹿だけど、戦闘力ではピカイチだ!奴がそんな簡単にやられるはずがないんだ!」

イエロー    「気持ちはわかるけど私に当たらないでよ。」


長官少しくたびれた様子で登場。


ブルー   「長官!レッドは、レッドは無事なんですか?」

長官     「あー、レッドくんね…。うん、無事無事。ピンピンしてる。」

ブルー   「じゃあなんで姿が見えないんでしょう?」

長官     「レッドくんは警察で事情聴取を受けてました。」

ブルー   「事情聴取?」

長官     「半裸の妙な格好をした男が街中で刃物を振り回して暴れていると通報があったそうです。」

ブルー   「あー。」


レッド、颯爽と登場。


レッド   「またせたな!みんな!」

イエロー   「待ってねぇよ。」

長官      「レッド!本当に反省してる?今回は厳重注意で済んだけど頼むよほんと。」

レッド   「心配するな長官!二度も同じ過ちを犯すコンドルレッドではない!」

ブルー   「なんでお前はそんなに元気なんだ?」

イエロー   「あ、そうだ長官!新兵器で敵を倒したらもらえるボーナス、私もらえますよね!?」

長官     「渡せるか!どんなけえぐい倒し方するんだ君は!」

イエロー   「え〜、でも〜新兵器で怪人倒したらボーナスもらえるって言ったじゃないですか?」

長官     「格好良くな!怪人を縊り殺すヒーローとか聞いたことないわ。」

イエロー   「ブー!」

ブルー   「え、じゃあボーナスもらえるのって一番無難に戦った俺じゃ…。」

長官     「ブルーくんの色付き水鉄砲は任天堂から訴えられたからボーナスなしでーす。」

ブルー   「そんなぁ。」

長官     「っていうかね、実はボーナスどころじゃないんだよ君たち!さっきの君たちの戦闘を見たおもちゃ会社さんから抗議があってね、ついに僕たち契約を切られちゃいました!」

3人     「えー!」

ブルー   「それってまずいんじゃ。」

長官     「そうだよ。まずいよ。なんだかんだ言ったってあそこが一番の大口だったからね。正直他の会社の出資だけではやっていけません。」

イエロー   「どこか当てはあるの?」

長官     「君たちがもっとスポンサー付きやすい戦隊だったらよかったんだけどね、ほら自動車戦隊ブーブーファイブの人たちとか自動車会社と提携して低燃費のハイブリッド合体ロボとか作ってるしね…。あぁ、なんで動物モチーフにしちゃったかなうち。」

ブルー 「え、まさか…。」

長官      「ふ、私を誰だと思っている?心配にはおよばない、君たちも知っている有名企業が大口のスポンサーになってくれた。」

レッド 「どこなんだ長官!」

長官   「南電子さんだ!」

ブルー 「はい?」

レッド 「どこだそれ?」

イエロー   「パチスロのメーカーね。あそこの台、低設定のくせにバケ多すぎるんだよね。100ゲーム中13連チャンしてバケ12回って何よ。Reg連がうまく絡まないと勝てない仕様になってるのもキツイわー。そもそも…」

ブルー 「イエロー、その呪文みたいなやつなんか怖いからやめろ。」

長官   「…でスポンサーさんからのたっての希望でな、追加戦士と契約することになりました。」

レッド   「なるほど時期的にも良いタイミングだな長官!何色なんだ、やはり追加戦士らしくゴールドやシルバーか?」

長官     「その名も!アイムギャンブラーEXだ。」

ブルー   「は?」

長官     「アイムギャンブラーEXだ。」

レッド   「長官!アイムギャンブラーってなんだ!我々のキャッチフレーズは『野性の力で世界を救う!』のはずだろう?アイムギャンブラーからは野性の力を全く感じないぞ!大体EXってなんなんだ!」

ブルー   「珍しい、レッドと意見があった。」

長官     「そうはいってもね…スポンサーさんがどうしてもEXじゃなきゃだめだって…。」

ブルー   「問題はEXじゃないだろ。」

???   「私に野性の力を感じないですって?」

長官     「おお、EXもう来てたのか」


アイムギャンブラーEX登場


レッド   「お、」

EX     「アニマル戦隊ズーレンジャーのみなさん!初めまして!」

レッド   「おお、」

EX     「4人目の戦士として加入する、アイムギャンブラーEXです♪キラ☆」

レッド   「うおおおおおおおおおお!」

ブルー   「どうしたレッド?」

レッド   「貴様、華蓮ちゃんを知らないのか!京都発祥の国民的アイドルユニット二年坂108の第6期生!先月の総選挙では108名のメンバーの中から97位を勝ち取った嵐の新入生!」

ブルー   「二年坂108は聞いたことあるけどさすがに97位の子までは知らんよ。」

レッド   「この非国民がぁ!」

ブルー   「なんで俺が怒られんの!?」

イエロー   「なんでもいいんだけどこの子戦えるの?」

EX   「戦えますよぅ。小学生の時に少林寺拳法習ってましたから!ほあちゃー。」

イエロー   「はぁ?」

レッド 「か、かわいい!」

イエロー 「あのね、私たちはこのズーレンジャーに入るために厳しい戦闘訓練をしてきたの。な〜にが”戦えますぅ。ほわちゃ〜”よ!ヒーローなめんじゃないわよ!」

EX     「うわーん、この人怖いです〜。」

レッド   「イエロー!新人をいじめるなんてよくないぞ!」

イエロー   「うっさい!あんたも横のバカ女と一緒にぶっ飛ばしてやる!」

ブルー   「イエロー、一旦落ち着けって。」

イエロー   「ガルルルル。」

長官     「君の気持ちはわかる、確かにEXは即席の戦闘訓練しか受けていない。でもあれだよ、彼女の加入が決まってからズーレンジャー魚肉ソーセージの売り上げがなんと3倍だからね、おかげでスポンサーさんも出資額増やしてもいいって言ってくれてるし。」

イエロー   「グルルルル…」

長官     「そ、その分君たちのお給金をあげても良いかなーなんて。ハハ。」

イエロー   「いくら?」

長官     「へ?」

イエロー   「いくらかって聞いてんだよ?」

長官     「怪人一体につき…」

イエロー   「おう。」

長官     「に…(殺気を感じる)万5000円アップでどうだ?」

イエロー   「は?」

長官     「3万円!」

イエロー   「…(舌打ち)。」

長官     「え、ええい!5万円アップだ!」

イエロー   「わかりました!私!これからも世界平和のために頑張ります!よろしくねEX!」

EX     「はーい、かしこまりんこ☆」

ブルー   「ごめんな、ヒーロー大好きなちびっ子たち。」

EX     「イエローさんも認めてくれたみたいだし、ズーレンジャーの皆さん、宜しくお願いします❤」

3人     「はい!」


都内某所
新生ズーレンジャーと怪人2の戦闘。ズーレンジャーが必殺技を放っている。


4人 「キラキラパワー解放!必殺ズーレンジャーハリケーンEX!」

怪人 2 「グワァ!」


怪人2、爆発


EX 「野性の力、思い知ったかにゃん♥」


EXのファンが押し寄せる


ファン 「ウォォおおおお!EX!」

ブルー 「ちょっと押さないでください!」

イエロー  「危ないですから下がって!」

ファン 「EX!EX!」


ファンたちにもみくちゃにされるブルーとイエローの姿とともに場面転換。


ズーレンジャー秘密基地:ブリーフィングルーム


イエロー  「あ〜疲れたー。怪人倒すのより会場整理の方が時間がかかるってどうなのよ!」

レッド  「うむ!今日も実に充実した1日であった!」

ブルー  「てめぇはファンと一緒になってEXに握手求めに行ってんじゃねぇよ!」

レッド  「東京ドームシティで僕と握手!」

ブルー  「やかましいわ!」

イエロー  「つーか、あんたきてから仕事になんないんだけど。」

EX    「ふええ、そんなこと言われてもぉ。」

レッド  「イエロー!言いがかりはよせ!」

イエロー  「言いがかりなんかじゃないわよ!こないだなんてこいつが怪人倒し終わった後に握手会なんか開いたせいで怪人に巨大化されちゃったじゃないの!」

レッド  「あれは確かに問題だった。」

ブルー  「お。」

レッド  「俺の順番が来る前に怪人が巨大化したせいで、結局握手ができなかったからなぁ!」

ブルー  「お前は一旦黙ってろ。」


長官現れる


長官    「うむ、確かにEXくんの加入によりズーレンジャーの経営状態は良くなった。しかし本業の怪人退治に支障が出てしまうのは確かに問題であるな。」

EX    「ごめりんこ☆」

レッド  「きゃわいい!」

長官    「えー、ごほん。話進めていいかな?でだな。EXの加入によって本業に支障が出るなら、いっその事本業を変えてしまってはどうだろうか!?」

ブルー  「どういうことですか?」

長官    「これより我らズーレンジャーは、歌って踊って戦えちゃうアイドルユニット、ズキュームとしてメジャーデビューしようと思う!」

4人    「は?」

長官    「これでズーレンジャー…いや、ズキュームの収入はさらにアップ!心置きなく握手会だって開けるという寸法だ!」

レッド  「しかし長官、そんなことをしてしまったら誰が怪人の対処をするのだ?」

長官    「心配ない。環境戦隊エコレンジャーが新たに日本エリアの担当になってくれる。」

ブルー  「そんな…。で、でもアイドルになったってEX以外は需要がないんじゃ…。」

長官    「安心したまえ!実は最近ズーレンジャーの応援に来てくれるファンの間でイエローの人気がじわじわと上昇しているのだ!」

イエロー  「えー、そーなんですか〜。私照れちゃう〜❤」

レッド  「イエロー、30手前でそのキャラは無理だ!」


イエロー、無言で腹パン


長官 そ  「してレッド!君の肉体美は以前から30〜40代の奥様方、そして一部のコアな男性に人気があった!」

レッド  「うおお!」

ブルー  「長官!俺はなんかないんですか!?」

長官    「ブルーは!えーと、ほら、えーと…射撃がうまい!」

ブルー  「…。」

長官    「そしていまや社会現象と化したEXの国民的人気!」

EX    「キラりんこ☆」

長官    「そう、我々は、最強のアイドルユニットになれる素質を秘めているのだ!!」

4人  「な、なんだってー!」


半年後
ライブ会場:ステージ


EX    「みんな!今日は私たちのライブに来てくれてありがとう!今から私たちとキラッキラの時間を過ごそうね!それでは私たちの新曲を聞いてください!『檻の中のアニマル』」


歌う!凄まじい歓声。


ライブ会場:楽屋
ライブ終わりで一息つくズキュームメンバーの元に成金のような格好をした長官が登場


長官    「君たち〜!今回のライブも良かったよ!やっぱり君たちは最高の原石だったよ!」

EX    「ジャーマネ、ありがとうございます☆」

レッド  「俺の魂のビートが客席をホットなムーブメントにインクルードしてしまったな!チェケラ!」

イエロー  「ま、次のシングルもこの感じでバカ売れって感じ〜!」

ブルー  「どうしよう、EX以外みんなキャラ変わってる。」

長官    「それじゃあ次の予定だけども、全員でアニマルコンドルに乗って原宿の会場まで移動。そしてついに念願の…紅白歌合戦への出場だ!」


長官の携帯に着信


長官    「ハアイ!世界のジャーマネだよ!一体何の…何!エコレンジャーが全滅?しかしそんな事言われてもねぇ、うちはもうヒーローやってないし、今ズキュームだし。これから紅白だし、うん、うん、悪いけどそういう事だから、じゃあね。(電話切る)よしそれじゃあ会場に向かおう。」

ブルー  「いやいや、いきましょうよ長官!今こそズーレンジャーの出番です!」

長官    「でもこの後紅白の出演あるじゃない!紅白だよ!?ジャーマネ的にはちょっと行かせられないな。」

ブルー  「でも…。」

レッド  「大丈夫だ!俺たちが行かなくてもきっと他のレンジャー達が対処してくれるさ。」

ブルー  「でも、わざわざ長官に電話がかかってきたという事は、他のヒーローがすぐに動けないんじゃ…。」

EX    「今の私たちはアイドルなんです。怪人さんはヒーローさんたちに任せて私たちは私たちの仕事を全うしましょう!」

ブルー  「だけど、俺たちだって元はヒーローだ。だったら!」

イエロー  「いい加減にしなさい!だいたいね私たちがヒーローやることなんて誰も期待してないの、今までヒーローやってきて感謝された事なんてあった?」

ブルー  「そりゃ、EXがメンバーになるまで俺たちの活動なんて誰も見向きもしなかったし、スポンサーだってなかなかつかなかった。」

イエロー  「でしょ?」

レッド  「このままアイドルやってれば、世間に認められるんだぞ。それに紅白なんてそう簡単に出演できるもんじゃない。人生最大の晴れ舞台じゃないか!」

ブルー  「だけど!救える人を見殺しにするなんて俺は嫌だ。みんなは違うのか?お前ら何のためにヒーローになったんだよ?世間からチヤホヤされる為だけにヒーローになったのか?金をもらう為だけにヒーローになったのかよ?」

全員    「…。」

ブルー  「俺たちいつもバラバラだったけど、世界の平和を守りたいって気持ちだけは一緒だと思ってた、でもそれは俺の独りよがりだったんだな。わかった。俺は一人でいく。」


ブルー去る。楽屋は気まずい雰囲気


長官   「仕方ない、ブルーは行ってしまったが我々だけでも紅白に出演しよう。日本のみんなが待っている。」


全員とぼとぼとアニマルコンドルに乗り込んでいく。


都内某所
怪人3が暴れている


怪人3  「ふはは、エコレンジャーとやらも大したことはないな。このままこの街を焼け野原にしてくれるわ!。」

ブルー 「ちょっとまったー!!」


ブルー登場!!


怪人3 「なんだ、別の戦隊が来たかと思えばたった一人か?」

ブルー 「うるせえ!お前なんか一人で十分だってことだよ!」


怪人3対ブルー  ブルー苦戦


ブルー 「シャークインパクト!」


ブルー、必殺技を撃つが怪人3には効かない


怪人3 「効かぬわ!」

ブルー 「くそ、やっぱ一人じゃ…。」

怪人   「止めだ!」

レッド 「コンドルミサイル!」


レッド登場、ロケットのおもちゃで怪人3を殴り飛ばす!


怪人3  「ぐわあ!」


怪人3が吹っ飛ぶ。


レッド  「おっしゃ!やっぱりコンドルミサイルは最高だな!」

ブルー  「レッド!来てくれたのか!?」

長官    「見たか怪人!こんなこともあろうかと開発していた新兵器、超低予算型コンドルミサイルだ!」

ブルー    「長官、足震えてます。」

イエロー  「ったく世話がやけるんだから!仕事すっぽかした分、なんかおごりなさいよ。」

ブルー  「イエロー!」

EX      「ここからは私たちのステージよ☆」

ブルー    「EXまで!」

怪人 3    「なんだ貴様らは!」

レッド    「みんな!久しぶりにアレやるぞ!」

3人      「ああ!」

レッド    「燃え上がる空の戦士、コンドルレッド!」

ブルー    「切り裂く海の戦士、シャークブルー!」

イエロー    「駆け抜ける大地の戦士、タイガーイエロー!」

EX      「舞い踊る光の戦士 、アイムギャンブラーEX!」

長官      「そして私は世界のジャーマネ…いや、アニマル戦隊ズーレンジャーの長官だ!」

全員      「野性の力で世界を救う!ズーレンジャー!ただいま参上!」


5人が決まったところで暗転。


戦隊ヒーロー予算会議、FIN

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