絶対言うって決めてたこと 恋愛

週末の夜、居酒屋を出て、駅前で話す二人。
斉藤諒平 21 0 0 02/02
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第一稿

女 金曜日の夜、いつもの居酒屋。いつも通りくだらない話をして、私は終電で帰る。でも、今日は絶対言うって決めてる。駅の改札前で、カイくんがいつもみたいに、にこっと笑ってそそくさと行っ ...続きを読む
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女 金曜日の夜、いつもの居酒屋。いつも通りくだらない話をして、私は終電で帰る。でも、今日は絶対言うって決めてる。駅の改札前で、カイくんがいつもみたいに、にこっと笑ってそそくさと行ってしまう前に、今日は絶対言う

男 じゃあ、気を付けて帰ってね
女 うん。ありがとう、いつも駅まで送ってくれて
男 ううん
女 あのさ、私、カイ君に言いたいことがあって
男 …
女 あのね、私…
男 俺も…俺も実は、裕子ちゃんに言いたいことがある
女 え?
男 俺、先言うね。…俺たち、もう会うのはやめよう
女 …やめて
男 今日で終わりにしよう。だって俺たち…
女 言わないで!
男 ダメだよ。いつまでもこんな風に会ってちゃ
女 私、別れるから
男 え?
女 私、離婚するの。もう決めた、無理はしないって。自分のこと自分で苦しめるのやめろって言ってくれたのはカイ君だよ?
男 …そっか
女 そうだよ。だから決断した。怖いけど、怖がってちゃ前に進めないでしょ?私にはカイ君がいるって思えると強くなれるの
男 …
女 だから、私と正式に付き合おう?私、頑張るから
男 …ダメだよ
女 なんで?
男 ダメなの。もちろん、DVしてくるような夫とはすぐに別れたほうがいいと思ってる、だからそういう決断をしたのはいいことだと思う
女 じゃあなんで
男 俺は、裕子ちゃんの彼氏にはなれない。こんなこと言うの嫌だけど…恋愛対称じゃないんだよ
女 …嘘だよ
男 嘘じゃない
女 嘘。顔に出てるよ、嘘ついてるときの顔だもん
男 違うって。わかった気になってんじゃねえよ
女 じゃあ…私のことは何とも思ってないってこと?
男 …まあ
女 本気で言ってる?
男 お客さんとしてはね、大事な人だったよ。でも別に個人的にとか、恋愛とかの感情はないんだよ
女 やめてよ
男 何だよ
女 なんで思ってもないこというの?
男 だから本当だって、申し訳ないけど
女 わざとでしょ?わざとそうやって私にきついこと言って、嫌いにさせようとしてるんでしょ?
男 うるさいなあ…
女 大丈夫だよ、私。仕事だってしてて、お金ならちゃんとある
男 そういう問題じゃないんだって
女 そういう問題でしょ?カイ君、自分のカフェ開きたいんでしょ?私と一緒なら、ホストなんかやめてカフェ開く準備…
男 だから違うんだって!俺は、あんたに興味ないの!
女 …そう
男 言わせるなよ、こんなこと
女 頑固だね、相変わらず
男 早く帰りな。電車なくなるよ
女 いいよ、タクシーあるし
男 はぁ…
女 私は、カイ君のこと好きだよ。本当に
男 あ、そう
女 向いてないんじゃない、ホスト。演技下手くそだもん
男 俺、もう帰るから
女 ありがと
男 何が
女 ハッキリ言ってくれて
男 …じゃあ

男 絶対、言おうと思ってた。裕子さんは、俺なんかと付き合っちゃいけない。優しくて真面目な裕子さんに、俺はきっと甘えてしまうから。彼女の言う通り、俺はこの仕事に向いてない。だからもう辞める。もっとちゃんとした大人になって、また会えるって信じてるから

女 やっぱり言われちゃった。カイ君、本当に演技がへたくそなんだから、嘘をつくとすぐ顔に出る。でも、仕方ない。私はカイ君のことが大好きだけど、好きだけじゃ乗り越えられないものもある。それに、今の私は振られて当然。だから良いの、しばらくしたら、きっとまたどこかで会える。その時は私から、もっと上手に告白しなきゃ。なんて、タクシーの中で反省してるけど、やっぱり寂しい。泣いたら運転手さんにばれそうだから、泣けないのにさ

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