あんたのおかげだ! ギャグ

剣道一筋の少年、修平はある日、恩師の不祥事を目の当たりにしてしまう。ショックを受けた修平は帰り道、公園で一匹の犬を拾う。その犬の正体はなんと、おっさん宇宙人だった!? 夫婦喧嘩をしてしまい、はるばる地球へ妻を探しに来たおっさん宇宙人。パーソナルな弱みを握られた修平は仕方なく、妻探しを手伝うことに。果たして、修平はおっさん宇宙人と出会い、人生もう一度立ち上がることは出来るのか?!
松岡奈々 12 0 0 11/29
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第一稿

登場人物
桜田 修平(17)(18)・・・高校2年生。剣道部
桜田 桃子(41)(42)・・・修平の母
コジロウ (48)(49)・・・宇宙人
荒木 一 (55)(56)・ ...続きを読む
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登場人物
桜田 修平(17)(18)・・・高校2年生。剣道部
桜田 桃子(41)(42)・・・修平の母
コジロウ (48)(49)・・・宇宙人
荒木 一 (55)(56)・・・剣道部顧問
爆前 すばる(37)(38)・・・修平の担任
藤堂 菜々子(17)・・・剣道部のマネージャー
有村 裕弥(16)・・・修平の友達
G    (48)・・・宇宙人
コジロウの妻(40)
掃除のおばさん

豆柴(1)・・・コジロウ
チワワ(1)・・・コジロウの妻
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

○三郭市民体育館
剣道の市民大会が行われている。
桜田修平(17)が剣道着で優勝トロフィーを持ち、
荒木一(50)と抱き合い、大喜びしている。
その近くで喜ぶ剣道着の生徒達と、藤堂菜々子(17)。
それを応援席から涙しながら見る桜田桃子(41)。
拍手している爆前すばる(37)。

○三郭第一高校・体育館(夕)
全校生徒が集まっている。
その前で校長が表彰状を読み上げる。
校長「表彰状、優勝。桜田修平殿・・・」
修平は生徒の横に並んで立っている荒木の方を見る。
修平がガッツポーズをすると、荒木は微笑み、グッドサインをこっそり出す。
爆前も荒木の隣で軽く微笑んでいる。
校長「えー三郭市剣道連盟会長、山田 武。はい、おめでとう」
拍手をする全校生徒。
校長が笑顔で修平に表彰状を手渡す。
修平は一礼して受け取り、自分の列に
戻ろうとすると、
校長「桜田君、ぜひ、一言」
スタンドからマイクを外し、修平に手渡す校長。
修平はマイクを持ち、
修平「え、えーっと、俺が優勝出来たのは、
剣道部の仲間と荒木先生のおかげです」
修平は荒木の方を見る。
一部の生徒たちが口笛を吹き、冷やかす。
荒木は頭を掻く。
笑顔の藤堂。
修平「えー、本当にありがとうございました」
頭を下げる修平。
拍手をする全校生徒。
   
○同・廊下(夕)
生徒たちが歩いている。
修平は友人たちと歩いている。
友人の1人、有村裕弥(17)が修平
の肩を抱き、
裕弥「荒木先生のおかげです! キリッ!」
修平「ちょ、やめろって!」
修平が裕弥の顔を叩く。
友人たちが笑う。
裕弥「じゃ! またな!」
修平「おう」
裕弥と友人たちは教室に入っていく。
修平は下を向き、微笑みながら歩き出
すが、急に立ち止まり、
修平「あ、筆箱・・・」
反対方向に走る。

○同・剣道場(夕)
修平が走って剣道場の中に入る。
修平「筆箱、筆箱〜」
ロッカーを漁っていると、男の話し声がかすかに聞こえる。
修平は手を止め、首をかしげる。
静かに段差を上がり、場内を見渡す。
近くの柱に隠れながら、声のする教官
室を見て、驚いた表情。

○同・剣道場内・教官室(夕)
女子生徒がロッカーに押し付けられ、
教師らしき男が女子生徒のシャツの中
に手を入れている。

○同・剣道場(夕)
修平は口に手を当て、目を凝らしている。

○同・剣道場内・教官室(夕)
男は徐々に触る手を上にあげる。
女子生徒は歯を食いしばっている。
男の声「お前、やっぱりここも立派だな」
荒木のしたり顔。

○同・剣道場(夕)
修平は持っていた筆箱を落とす。
修平「はっ!」
修平はすぐに柱の下にしゃがみ、筆箱
を抱きしめ、口を抑える。
荒木が教官室から修平の方に近寄ってくる。
女子生徒はシャツを正している。
身を強張らせる修平。
響く足音。
荒木は息を荒くして、柱の下を覗く。
荒木「桜田・・・」
修平は目をつむる。
荒木「おい、桜田」
瞳孔が開いた荒木は修平の肩を触り、前に周りこみ、しゃがむ。
修平がゆっくりと目を開く。
荒木「桜田、お前、わかるよな?」
荒木が苦しそうな表情をして言う。
修平は震えている。
教官室から藤堂が飛び出てくる。
修平は藤堂の方を振り返り、目を見開く。
修平「と、藤堂」
藤堂は泣いている。
藤堂はスリッパを履いて、足早に剣道場を出る。
それを見ている修平。
修平をガン見している荒木。
鳴り響くチャイム。

○同・2年2組教室(夕)
クラスの生徒たちが帰りの用意をしている。
爆前が教壇で話している。
爆前「えー、明日の時間割は・・・」
机に突っ伏し、窓の外を片目だけで見
ている修平。
空に流れ星のようなものが見える。
無反応な修平。
爆前「最後に、桜田君。表彰式のコメントは
見事でした。もう一度、桜田君に拍手です」
クラスの生徒全員が修平を見て、拍手
する。
突っ伏している修平。
ざわざわする教室。
爆前「ん? 桜田君、今日は疲れたんですか」
突っ伏している修平。
爆前「うーん、そうみたいですね」
修平を見る生徒たち。
爆前は手を叩き、生徒たちの注目を集める。
爆前「それでは皆さん、お気をつけて、さよ
うなら」
生徒たちが教室を出て行く。
生徒が徐々に減り、教室に修平と爆前
だけになる。
   爆前は黒板の文字を消している。
修平「先生」
爆前「はい、何でしょう」
修平「俺、さっき死にました」
爆前は修平に背を向けたまま、
爆前「何と。それでは私がいま話しているの
はお化け、ということですね」
修平「はい」
爆前は振り返り、
爆前「実は私、前々からお化け、に興味があ
りました。ぜひお話しましょう」
修平はすすり泣く。
修平「先生、俺、やばいよ、どうしよう」
爆前は修平に近づき、肩を触る。
爆前「お化けって触れるんですね」

○桜田家・リビング(夜)
修平がリビングに入る。
修平「ただいま」
桃子がキッチンから顔を出す。
桃子「おかえり〜修ちゃん! 今日はハンバ
ーグだよ!」
修平は桃子を無視して、階段を上がる。
それを見て、囁く桃子。
桃子「修ちゃん?」

○同・修平の部屋(夜)
ドアを開け、中に入る修平。
カバンを投げ捨て、ベッドに寝転がる。
天井を見上げる修平。
天井には拙い字で書かれた『剣道でヒ
ーローになる!』。
ため息をつき、目を瞑る修平。

○三郭高校・下駄箱(朝)
生徒たちが登校している。
修平は気だるげにスリッパに履き替えている。
修平「はあ」
教科書をロッカーから取り出し廊下に歩き出す。

○同・廊下(朝)
修平が歩いていると、生徒たちにチラチラ見られる。
修平はそれに気づかず、歩いている。
後ろから裕弥が走ってくる。
裕弥「おい! 修平」
裕弥が修平の肩を叩き、前に周りこむ。
裕弥「なんでお前練習来ねえんだよ!」
修平「あぁ・・・」
裕弥「あぁって、今日の朝練に急に校長が来
て、荒木先生、やめるって」
修平が下を向く。
裕弥「おい、聞いてんのか!」
修平は下を向いたまま。
裕弥「修平!」
裕弥は涙を溜め修平の肩を揺する。
裕弥「しかもさ・・・」
言葉に詰まる裕弥。
裕弥「何で辞めるか知ってるか?」
修平は下を向いたまま、震え出す。
裕弥「藤堂にセクハラしたって」
修平は裕弥の肩を突き放し、
修平「やめろ! うるせんだよ!」
こける裕弥。
裕弥「修平・・・」
注目される2人。
息を荒くし、震えている修平。
こけている裕弥が目を見開く。
修平は何者かに肩を強く引っ張られ、
ビンタされる。
頬を抑える修平の前に、藤堂の姿。
目に涙を溜め立っている。
何かを言いかけようとするが、その場
を走って去る藤堂。
雨が降り出す。
   
○同・2年2組教室
爆前が授業をしている。
修平は机に突っ伏して雨が降る外を見ている。

○通学路(夕)
修平が雨の中傘をさし、帰っていると、強い風が吹き、傘が折れる。
修平は折れた傘を投げ捨て、雨に濡れる。
その横をトラックが通り、修平に泥水がかかる。
トラック運転手「すまん!」
トラックが去る。
修平「ああああ!」
修平は叫び、涙を流しながら走る。
徐々に息が上がっていき、公園の横で
立ち止まる。
修平が公園の中を見ると屋根がある場所に、段ボールが置いてある。

○公園(夕)
屋根下の段ボールから犬の耳が見えて
いる。
修平はゆっくりと段ボールに近づく。
段ボールの中には犬が1匹、震えてい
る。
犬種は豆柴。
その犬を抱き上げると、修平は頬を舐
められる。
修平は胸に犬を抱いて、公園を走って
出る。
雨は上がっている。

○桜田家・ダイニング(朝)
キッチンへと歩いている犬のコジロウ。
時計は7時30分を指している。
目玉焼きを作っている桃子は時計を見て、
桃子「ああ! もう〜、修ちゃん、まだ起き
てこないじゃん!」
コジロウが桃子の足に顔を擦り付ける。
桃子は手を動かしながらコジロウを見て、
桃子「コジちゃん、もうご飯食べたでしょ?」
コジロウは動きを止めない。
桃子は目玉焼きをお皿に乗せ、
桃子「あ!」
動きを止め、桃子を見上げるコジロウ。
桃子はしゃがみこんで、
桃子「コジちゃんにチャンスを与えよう」
首をかしげるコジロウ。
桃子「今もスヤスヤ夢の中の修ちゃんを起こ
すことが出来たら・・・これあげる!」
犬用のお菓子をコジロウに見せつける
桃子。
桃子「よーい、どん!」
桃子が言い終えるまでに走り出すコジロウ。
桃子は笑いながら、
桃子「はや」

○同・階段(朝)
コジロウが爆速で階段を駆け上がる。

○同・廊下(朝)
修平の部屋の半開きのドアを突き破る勢いで中に入るコジロウ。

○同・修平の部屋(朝)
コジロウがベッドで寝ている修平にダイブしたり、布団を口でめくろうとし
ている。
コジロウ「ワンワン!」
修平「ちょ」
コジロウ「ワンン! ワンワン!」
修平も負けじとコジロウと戦うが、ベッドの下に落とされてしまう。
修平「うぅ、もう、うっせーな」
修平は一緒に落ちたスマホを見て、
修平「うわ! やば!」
勢いよく立ち上がる修平。
それを見てドアの方に向かうコジロウ。
修平は半目になり、素早くベッドに飛
び込み、布団をかぶる。
顔だけをコジロウに向け、
修平「うっそー、まだ余裕でした〜」
顔を反対に向ける修平。
寝る修平を見つめるコジロウ。
ベッドに近づき、片足を上げ、修平に
向けておしっこをする。
修平は飛び起き、
修平「おおおおおい!」

○同・階段(朝)
階段を降りるコジロウ。
修平が布団カバーを持ち、降りてくる。
修平「母さん、こいつやりやがったぞ」

○同・ダイニング(朝)
桃子はしっぽを振るコジロウの頭を撫
でながら、犬用お菓子をあげている。
桃子「お利口だわ〜」
修平がため息をつき、洗面所に向かう。
コジロウは手をペロペロと舐めている。
桃子は立ち上がり、洗面所から出てく
る修平に白々しく、
桃子「でも修ちゃんさ、なんで毎朝起きるの
遅くなったのよ〜って、あ、朝練行かなく
なったからか・・・ごめんごめん」
テーブルには朝ごはんが並んでいる。
修平は立ちながら食パンをかじり、
修平「母さん、わざと言ってるだろ」
桃子は鼻の下を伸ばし、
桃子「え〜? そんなことないよ」
修平「まあ、もう剣道はしないから」
桃子「そっか」
コジロウが犬用クッションに寝に行く。
桃子「修ちゃん、今日も爆前先生来たよ、早
い時間に」
修平は食パンを食べる手を止め、
修平「ふーん」 
食パンを口に詰め込み、
修平「じゃあ、行ってきます」
修平は玄関へと向かう。
桃子「ちょっと修ちゃん!」
コジロウはその様子を見ている。
桃子「はぁ」

○三郭高校・2年2組教室
爆前が授業をしている。
爆前「この句の季語は・・・」
修平は窓の外を眺めている。
空に彗星のような物体が見える。
爆前「じゃあこれを桜田君に答えてもらいま
しょう」
修平はその物体に夢中になっている。
物体はここからそんなに遠くないマンションの影に消える。
修平「え」
爆前「桜田君」
   窓の外を見ている修平。
爆前「桜田!」
生徒たちが驚く。
修平「は、はい」
爆前「集中しなさい」
修平「はい、すみませんでした」
修平は姿勢を正し、チラッと窓の外を見る。

○通学路・公園前(夕)
修平はトボトボ歩いている。
公園を見ると、子供たちが真ん中にできた大きな穴を見てはしゃいでいる。
修平「いいよな、子供って」

○桜田家・前(夕)
白い一軒家。
門を開け、玄関の扉を開ける修平。

○同・リビング(夕)
修平はカバンをソファに起き、犬用クッションを見て呟く。
修平「どこ行ったー」
ネクタイを緩めながら、ある程度周りを見渡し、
修平「あいつまた!」

○同・階段(夕)
修平は階段を音を立てずにゆっくりと上がる。

○同・廊下(夕)
半開きのドア。
修平は舌打ちをする。
修平はゆっくりとドアに手をかけ、思いっきり開く。
修平「おい!!」
おじさんの声「んん・・・は!」

○同・修平の部屋(夕)
犬のコスチューム(宇宙人の姿)をした40代ぐらいのおじさんがベッドから飛び起きる。
修平は驚いた表情で、荷物を落とす。
流れる沈黙。
おじさんがベッドの上で正座をする。修平の顔を見据え、
おじさん「おい、修平、落ち着け」
修平は目を見開き、
修平「うわあああ!」
尻もちをつく修平。
おじさん「おい! そんなでかい声出すなって!」
おじさんが修平の手を引っ張り、ドアを閉め、修平の口を犬の手で覆う。
修平は涙目で震えている。
おじさん「おい、修平、落ち着け。俺だから」
修平はジタバタし、モゴモゴと、
修平「誰だよ!」
おじさん「コジロウだって!」
修平は眉をひそめ、モゴモゴと、
修平「は?」
おじさん「だから! あんたが飼ってる犬のコジロウ! ほらみろ、ここ」
コジロウは修平の口から手を外し、毛
むくじゃらの手を修平に見せる。
修平「え、このきもい斑点・・・」
コジロウは修平の頭を叩き、
修平「いって!」
コジロウ「ほら、ここも見ろ」
コジロウはお尻を修平に見せる。
修平「あ、ほんとだ・・・って、汚ねえな!」
修平はコジロウのお尻をどかす。
コジロウは仁王立ちして、
コジロウ「これで俺がコジロウってわかった
か?」
修平は下からコジロウを見上げ、
修平「いや、だからって・・・」
コジロウ「もう、仕方ねえな」
コジロウは犬の姿に戻る。
修平「は?!」
修平をつぶらな瞳で見つめるコジロウ。
おじさんに戻る。
コジロウ「これで信じたか?」
修平はコジロウと距離を取り、
修平「バケモンじゃん・・・」
コジロウはベッドに座り、
コジロウ「違う違う、バケモンではない」
修平「じゃあなんなんだよ」
コジロウは姿勢を正し、手を首に当てる。
修平は嫌悪感丸出しの顔。
コジロウは声を震わしながら、
コジロウ「俺は宇宙人だ」
修平「え」
沈黙が流れる。
コジロウは気まずそうにもう一度やろうとするが、
修平「あ、もう、いいから」
コジロウ「あ、はい」
苦笑いをする2人。
コジロウは真顔に戻り、
コジロウ「まあそういうことだ」
修平「あ、あぁ」
コジロウ「おいおいおい、引くな引くな!」
コジロウが修平の腕を触ろうとするが、
避けられる。
コジロウは口を指し、
コジロウ「ていうかな! この言語もお前に
合わせてやってるんだからな」
修平「言語?」
コジロウ「そうだ。本当の喋り方はな、○△×※〜」
コジロウが機械音のような音を発する。
耳をふさぐ修平。
修平「うっわ! きんも!」
コジロウ「はは、もう一回やってやろうか」
修平「いいって! 分かったから。でも、宇
宙人が何の御用で地球に来たんだよ」
コジロウ「実はな」
修平「お、おう」
コジロウの深刻な顔。
修平「ま、まさか! 地球侵略?!」
コジロウはひらひら手を振り、
コジロウ「いや、それはないない。こんなや
つ無理だろ」
修平「確かに」
コジロウ「おい!」
修平「あ、ごめんごめん。で、なんでなん
だ?」
コジロウは深刻な顔をし、頭を抱える。
コジロウ「嫁さん、探しに来たんだよ」
修平「は?」
コジロウ「喧嘩しちゃったんだよ」

○(回想)コジロウの家
宇宙人姿のコジロウと妻が喧嘩している。
物に当たる妻とそれを止めるコジロウ。
コジロウの声「結婚記念日、忘れててさ」
ケーキを顔面に投げつけられるコジロウ。
妻が泣いて、家を飛び出す。
コジロウの声「それから三日経っても帰って
来ねえからさ」

○占い館
怪しげな格好をした占い師がコジロウと向かい合わせに座っている。
コジロウは落ち着かず、貧乏ゆすりをしている。
占い師は水晶に手をかざし、目を見開く。
水晶には地球が浮かび、次に日本が浮かぶ。
コジロウは首をかしげ、占い師に問いかける。
占い師は必死にコジロウに話す。
水晶には芝犬の姿が浮かぶ。
コジロウの声「んで、こうなったってわけだ」

○もとの部屋
コジロウが手を広げ、修平に見せつける。
修平「な、なるほど。でもなんで」
修平はコジロウをじっくり見る。
修平「犬の格好なんだ?」
コジロウ「お前質問多いな」
コジロウは窓を開け、外を指差す。
コジロウ「ほら、見ろ」
修平は外を覗き込む。
外では犬の散歩をしている通行人がいる。
修平「え、これがなんだよ」
コジロウ「ほらあっちも見ろ」
犬の散歩をしている通行人。
コジロウ「こっちも」
犬の散歩をしている通行人。
コジロウ「そっちも」
飼い犬同士のふれあいを微笑ましく見
ている通行人。
電信柱の陰に茶色い全身タイツの男
(G)が修平たちを見ている。
修平「すげえな、犬だらけだ」
コジロウ「楽に地球に馴染むには犬になるのが一番ってことだな。鼻もいいし」
修平「なるほど」
コジロウは窓から離れ、
コジロウ「でさ、修平」
修平「なに」
コジロウが跪き、鼻をすすりながら、
コジロウ「この姿、バレてしまったし、1日
2回の散歩じゃ到底見つけられないしさ」
修平「おう」
コジロウは土下座をして、
コジロウ「俺の嫁さん、探すの手伝ってくれ!」
修平「ごめん、嫌」
コジロウ「え、はや! なんでなんだよ!」
修平はコジロウから目をそらし、
修平「めんどくさいこと、もうしたくない」
コジロウは修平を見上げ、
修平「だから悪いけど・・・」
コジロウが犬の姿に戻り、クンクン鳴き、潤んだ瞳で修平を見つめる。
修平「おい」
鳴き続け、見つめるコジロウ。
修平「やめろ」
鳴き続け、見つめるコジロウ。
修平「おい! やめろ! おっさん!」
おじさんに戻り、舌打ちをするコジロウ。
コジロウ「修平さ、まだ引きずって・・・」
修平「いいって、俺は何してもダメなんだよ」
コジロウと修平に沈黙が流れる。
立ち上がるコジロウ。
コジロウ「あ、そういえば、修平、隠し事あるよな」
修平「は? 隠し事?」
コジロウ「修平が毎朝遅刻ギリギリになった本当の理由」
修平はビクッとする。
修平「な、なんだよ?」
コジロウ「毎晩毎晩、己の竹刀ばっか握りやがって! 早く寝ろよ!」
コジロウは修平の下半身を指す。
修平は歯を食いしばり、コジロウを睨む。
コジロウ「母ちゃん絶対悲しむぞ! あの修
ちゃんが今や、夜の剣道に精を出してるっ
て知ったらな!」
コジロウは腕を組んで修平を見る。
修平はにっこりと笑い、
修平「コジロウ」
コジロウは眉をひそめる。
コジロウ「なんだ」
修平は窓に向かい、
修平「今、家に宇宙人がいまーす! 助けてください!」
通行人が振り向く。
コジロウは必死に修平の口を抑え、
コジロウ「やめろ! お前!」
暴れる修平。
2人が掴み合いをしていると、ドアが開き、桃子が驚いた表情。
桃子「修ちゃん・・・」

○同・リビング(夜)
修平と桃子が椅子に座ってご飯を食べ
ている。
コジロウは2人から少し離れたところで犬の姿でご飯を食べている。
桃子「ねえ、コジちゃん、あれでいいのか
な?」
修平「あー良いんじゃね」
桃子「あぁしてると、可愛いワンちゃんなの
にね」
修平はコジロウをチラ見する。
桃子「あ、修ちゃん。明日コジちゃんの散
歩よろしくね」
修平「なんで? あいつただのおっさんだぞ」
桃子「でも犬は犬だし、それに奥さん探さな
いとなんでしょ?」
修平「そうだけど・・・てか! 追い出せ
よ! あいつそもそも宇宙人だぞ!」
コジロウが桃子の方に行き、足に頬擦
りする。
桃子「嫌よ、困ってる人を追い出すなんて出
来ませんから!」
修平「あ、だから人じゃないから」
コジロウが犬のコスチューム姿に変身する。
桃子「わ!」
コジロウ「修平、言うぞ?」
桃子「なになに〜?」
修平は食べる手を止めて、目を瞑る。

○道路
修平は閉じた目を開く。
修平「おい、なんだよ、これ」
コジロウが犬のコスプレ姿で修平の一歩先を歩いている。
修平の手には外れた首輪とリード。
コジロウは笑いながら、
コジロウ「いや、流石にリード繋いだままは
まずいだろ」
修平「いや、そこじゃねえよ!」
コジロウ「え?」
修平「なんでキモいおっさんモードなんだ
よ! 犬モードでいろや!」
コジロウ「いいじゃねえか! やっと二足歩
行で歩けるんだぞ!」
その横を通る親子連れ。
母親が静かに子供の目を塞ぎ、足早に去る。
修平「人って本当に危機を感じたら何にも言
えないんだな」
歩く2人。
コジロウ「俺だってな、したくてこの格好し
てねえよ」
修平「あ、趣味だと思ってた」
コジロウ「なわけねえだろ。地球来るとき、
おっさんモードの設定ミスったんだよ」
修平「だいぶミスったな」
コジロウ「2回目の地球だからな。仕方ない
わ」
修平「え、1回来たことあんの?」
コジロウ「おう、新婚旅行でな」
修平「新婚旅行か・・・奥さん面白いじゃん」
コジロウ「なんでだ?」
修平「喧嘩して家出した先が、新婚旅行と同
じ地球って」
コジロウ「あぁそうか」
修平「初心思い出せってことだろ」
コジロウ「なんだよ、ガキのくせに」
修平が笑う。
修平「おっさん、ガキに負けたな」
コジロウ「うるせえ」
2人の歩いている背中。
電信柱の陰からGがそれを見て、ニヤつく。
修平「それこそ観光したとこ行ってみるとか?」
コジロウ「あぁ、あり得るな」

○三郭第一高校・校門
修平とコジロウが仁王立ちしている。
修平「なんであの話して、ここなんだよ!」
コジロウ「俺もわからん。でもこの鼻が言っ
てるんだよなあ。よし!」
コジロウが門を飛び越えようとするが、
引っかかる。
修平はコジロウを助け、2人は中に入る。

○同
無人の廊下、教室、体育館、校庭。

○同・剣道場
誰もいない剣道場に修平とコジロウが入って来る。
コジロウが部屋の匂いを嗅ぎ、段差を上がる。
修平「よりによってなんでここなんだよ」
修平は呟くと自分のロッカーに手を触
れ、中を開けるが、空っぽ。
思いっきりロッカーを閉める修平。
コジロウは場内を周りながら、
コジロウ「なんでか嫁さんの匂いすんだよな」
上がって来る修平。
修平「なんだよそれ」
教官室の方を見る修平。
修平「コジロウ、早く出よう」
コジロウは修平の様子を見て、
コジロウ「おう、手がかりは掴んだしな」
修平「手がかりって?」
コジロウ「嫁さんが剣道部に関係するってこ
と」

○同・廊下
修平とコジロウが歩いている。
コジロウ「修平はここで楽しい青春を過ごし
てるってわけか」
修平「最近は楽しくないことばっかだけどな」
コジロウ「こじらしてんなあ」
修平「そんなことねえし」
廊下の角から掃除のおばちゃんが出て
来る。
修平「やば!」
修平は慌ててコジロウの腕を引き、教室の中に入る。

○同・2年5組教室
修平とコジロウが隠れたドアから掃除のおばちゃんが去るのを見ている。
修平「あぶねえ」
コジロウ「お、鼻が」
修平「ん? ここも匂うのか?」
コジロウ「お、おう」
コジロウが鼻をクンクンし、教室を周る。
修平「匂いするか〜?」
コジロウは頭をかしげ、
コジロウ「んー、この席、匂うな」
コジロウが目の前の席を指す。
修平「え、この席か? 誰の席・・・」
修平が椅子の裏の名前をみると、
藤堂の名前。
修平は目を見開く。
コジロウ「ん? 知ってるやつか?」
修平「え、あ、いや」
コジロウが覗き込み、
コジロウ「これって」
教室にチャイムの音が響く。

○道路・桜田家前
修平とコジロウがトボトボ歩いている。
コジロウが修平をチラ見する。
コジロウ「明日、行ってみるわ」
修平は下を向いて、
修平「うん。藤堂、犬飼い始めたって言って
たし」
コジロウ「そ、そうか」
修平「うん」
家の門を開け、中に入る2人。

○桜田家・玄関
修平がドアを開け、中に入ってくる。
その後ろにコジロウ。
修平「ただいま」
桃子が奥から出てくる。
桃子「おかえり〜。どうだった?」
中に入る2人。
修平は首を振り、桃子を通り越す。
桃子が不思議そうに修平を見る。
コジロウ「なんとか手がかりは掴めた」
桃子「そっか、良かったね」
桃子とコジロウは、リビングに入る。

○同・修平の部屋
修平がベッドに倒れ、ため息をつく。
天井を見上げると、拙い字で書かれた『剣道でヒーローになる!』。
修平は目を腕で覆う。
固定電話のベルが下から聞こえてくる。
桃子の声「はい、桜田です」

○同・リビング
固定電話の受話器を耳に当てている桃子。
低く加工された男の声で、
男の声「おい、女。あの男を出せ」
桃子「え? あの男?」
男の声「そうだ、今、一緒にいる犬の」
男の声を遮り、受話器を置く桃子。
コーヒーを飲みながら桃子に近づくコジロウ。
コジロウ「どうした?」
桃子「んー、なんかよくわかんないけど、怖
い声してた」
コジロウ「え〜、詐欺とか?」
桃子「どうだろう?」
固定電話のベルが鳴る。
桃子「あ、また来た」
受話器を耳に当てる桃子。
桃子「はい、桜田ですけど」
食い気味に男の声で、
男の声「おい、女。あの男を出せ」
桃子は腕を腰に当て、
桃子「あの男?」
男の声「そうだ。今一緒に」
受話器を置く桃子。
コジロウ「また同じやつ?」
桃子「うん、相当暇なんだね」
固定電話のベルが鳴る。
桃子「もう!」
受話器を耳に当てる桃子。
桃子「はい、桜田」
桃子の声を遮って、
男の声「おい、いい加減にしろ。女、話を聞
け」
桃子「だっていかにも怪しいんだもん」
男の声「いや、怪しくない。いいから話を聞
け。あ、いや、怪しいか」
桃子「ちょっと何言ってんのー?」
男の声「だからな、とりあえず今一緒にいる
男に代われって言ってるんだ」
男が話している最中に、コジロウが桃子の受話器を取り、
コジロウ「おい、いい加減にしろや! 舐めとったら許さ」
男が遮り、
男の声「やっと出たな」
コジロウ「ああ?」
チワワの鳴き声と、女の声が聞こえてくる。
女の声「やめてって」
コジロウは眉をひそめる。
男の声「ははは、お前だったらこの声わかるよな」
チワワの鳴き声が響く。
コジロウは驚いた表情。
コジロウ「まさか!」
男の声「そうだ、お前の嫁とその飼い主を預
かっている」

○倉庫
埃っぽく暗い倉庫。
茶色いスーツに身をまとった男、数人がチワワと藤堂の身柄を拘束している。
スマホを持つ男がニヤリと笑っている。

○桜田家・リビング
コジロウは受話器を耳に当てている。
コジロウ「くそ、おい! お前ら今どこにいる!」
男の声「三郭通りの第二倉庫だ。早く来ないとな〜」
コジロウ「待ってろ! 手出すんじゃねえぞ!」
受話器を乱雑に置くコジロウ。

○同・修平の部屋
修平がベッドに横になり、布団を被り込んでいる。
階段を上がって来る音がし、ドアが開くと慌てているコジロウの姿。
コジロウ「修平! 俺の嫁さんが拐われた!あの藤堂さんも一緒に!」
修平は起き上がり、
修平「え?」
コジロウ「早く行くぞ!」
修平は俯き、
修平「ごめん、俺は行かない」
コジロウ「はあ?」
修平「そもそも俺には関係ないし、と、藤堂
だろ? なんかめんどくさそうだし」
コジロウは呆れ笑いをし、
コジロウ「お前は見事に子供だな。怖いんだな」
修平「は?!」
コジロウ「いや、修平、それは恥ずかしいこ
とじゃないし、それでいいんだ。大事なの
はいつ気づけるか、だ。じゃあな」
コジロウは部屋を出る。
修平が布団を叩く。
修平「なんだよ。全然意味わかんねえし」
天井を見上げると、拙い字で書かれた
『剣道でヒーローになる!』。目を瞑る修平。
修平「あああ! もう!」
修平は部屋を飛び出る。

○同・玄関
修平が慌てて靴を履いている。
桃子が後ろから、
桃子「さっすが修ちゃん!」
修平「あぁ!」
桃子「はい、これ!」
桃子が竹刀を手渡す。
修平「え?! いる? これ」
桃子「もちろん! どうやってヒーローなんのさ!」
つま先をトントンし、ドアに手をかけ、
修平「じゃあ、行ってくる。心配しててよ」
桃子「うん! 死なない程度にね!」
飛び出す修平。

○道路
修平が自転車に竹刀を乗せ、漕いでいる。

○三郭通り・第二倉庫
寂れた倉庫内。
修平が竹刀を持ち、扉を開け、中に入ってくる。
修平「待たせたな!」
コジロウは体の随所に傷を負っている。
コジロウ「修平!」
触覚を生やし茶色い全身タイツのG
(推定40歳)に捉えられた藤堂とチワワ。
藤堂「修平?!」
藤堂の顔を見て頷く修平。
修平を見ながら痛がっているコジロウ。
Gの前にGと同じ格好の男3人が立ち
はだかる。
修平「え、ちょっと待って、絶対ゴキじゃん、これ」
手下の男3人が首や腕をガサゴソ鳴らしている。
修平「効果音、きも!」
修平を見ながら痛がっているコジロウ。
コジロウ「あ、あの、修平。痛い、痛いよお」
敵を見て身震いする修平。
修平「なんでゴキにしたんだよーきもいわー」
G「はっはっは。いい着眼点だ! 特別に教
えてあげよう」
コジロウ「あ、そんな話まじでどうでもいい
から。痛って! まじ痛って!」
G「寒さや暑さにも強く、誰にも気付かれず
に地を這うことができ、そして! この地
球上で一番かっこいいからだ!」
Gは羽を広げる。
修平「あ、バカだわ、こいつ」
コジロウは修平の方を勢いよく振り返り、
コジロウ「ちょっと! 修平君! 先に心配
してよお!」
修平「あ、ああ! ごめんごめん。どうして
も気になって」
修平はコジロウに駆け寄り、
修平「大丈夫か?」
コジロウを立たせる。
コジロウ「ああ」
G「ははは、何と哀れな親友よ」
修平「はあ? 親友?」
コジロウ「そうだ、昔の話だけどな」
G「お前たちのせいでその関係は崩れたけど
なあ!」
Gがチワワの首輪を引っ張る。
チワワ「クウウン」
コジロウ「やめろ!」
G「いい気味だ! おい!」
手下たちが準備運動をする。
G「こいつら2人まとめてやれ!」
コジロウ「あの野郎! 覚悟しろ!」
手下3人が修平とコジロウに向かってくる。
修平「よし行くぞ! コジロウ!」
修平が竹刀を強く握る。
コジロウはしゃがみ始める。
修平「へ? おい! どした」
コジロウ「あ、いや、ちょっと、やっぱ無理
だわ」
犬の姿に戻るコジロウ。
修平「はあ?! おっさん!」
コジロウは犬の姿でプルプル震え、潤
んだ瞳で修平を見つめる。
迫ってくる敵。
修平「あああ! もう!」
修平はコジロウを気遣いながら、3人の手下と戦う。
修平は3人に追い込まれていると、コ
ジロウがかぶりつき、形勢逆転する。
修平「ありがと!」
修平が手下を1人ずつ倒し、最後の1人のトドメを刺そうとすると、コジロ
ウが犬のコスチューム姿になり、トドメを刺す。
コジロウ「ふぅ」
修平「おい! 手柄取んなよ!」
Gが震えている。
G「お前ら・・・!」
修平はGに近づく。
G「俺はな、お前にこいつを寝取られてから、
どんな思いで苦しんだか!」
チワワを指差すG。
修平「え? もしかしてこれ、ただの痴話喧嘩?」
コジロウ「あぁ」
修平「今すぐ、藤堂連れて帰るわ」
行こうとする修平にすがりつくコジロウ。
コジロウ「ダメだって! 修ちゃん〜」
G「貴様ら俺をバカにしやがって!」
Gは藤堂とチワワを投げ飛ばし、修平に向かってくる。
コジロウは藤堂とチワワに駆け寄る。
Gは修平の一撃を喰らい、倒れる。
修平「え、弱」
G「うぅ、クッソ! 覚えとけよ! いつか
手にしてやるからな!」
Gと手下たちがガサゴソと去って行く。
修平は藤堂に近づく。
修平「おい、藤堂、大丈夫か?」
姿勢を起こす藤堂。
藤堂「う、うん。私、何が何だか・・・」
修平はコジロウがチワワを抱きしめ頬擦りしているのを見て、藤堂の顔を手
で逸らし、
修平「あ、あぁ、そうだよな。また後で色々
説明するから」
藤堂「うん。ありがとう」
藤堂は微笑んで、
藤堂「私、また修平に助けられたんだね」
修平「え?」
藤堂「私、あの時のことずっと後悔してたの。
修平があの時あぁしてくれてなかったら、
私は今ここにいないかもだから。ありがとう、修平」
修平「藤堂・・・」
その2人を見るコジロウとチワワ。

○県立体育館・外
県立体育館の外観。
『全国高校剣道大会 予選』の登り。

○同・内
剣道の試合が複数行われている。

○同・第1試合場
修平(18)が座って待機している。

○同・観客席
桃子(42)と爆前(38)がいる。
周りには三郭高校の生徒たち。
桃子「修ちゃん緊張してるかな」
爆前「はい、あの顔はおそらく」
人間姿のコジロウがやってくる。
桃子「もう! コジちゃんギリギリ!」
コジロウ「すまんすまん、また着陸失敗して」
桃子「もう〜、ほら修ちゃんあそこ」
桃子は修平を指す。
コジロウ「お! 頑張れ〜! 修平!」
桃子「頑張れ〜!」
3人が大きく手を振る。

○同・第1コート
修平が桃子と爆前、コジロウの方を見て、手を振り返すと、観客席の後ろに
荒木が立っているのが見える。
修平は驚いた表情。
荒木は他校のジャージを着ている。
目が合う2人。
修平は頭を下げる。
荒木は険しい表情。
修平は顔を上げ、ニヤリと笑いベロを出す。
荒木は驚いた表情。
名前が呼ばれ修平が立つ。
修平「よっしゃあ!」

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