ぷしけ 日常

梅雨明けの大学。
牛若時緒 7 0 0 06/09
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第一稿

理人の笑顔の数は増えてきた。冗談を言う余裕すら増えて、正雄は目じりを垂らして笑う。
正雄「最初の試験どうだったんだ」
二人は目を見合わせてにやりと笑った。
正雄はじれったそう ...続きを読む
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理人の笑顔の数は増えてきた。冗談を言う余裕すら増えて、正雄は目じりを垂らして笑う。
正雄「最初の試験どうだったんだ」
二人は目を見合わせてにやりと笑った。
正雄はじれったそうに丸テーブルにお菓子を置いた。
詩織「私ら、トップなんよ」
理人は満面の笑みで笑っている。
ほかの大学生は部活動の中、唯一部活にも入らず親の手伝いをしたり、恋人との時間を過ごすこの二人の間には割って入れないなと思った。
春江は玄関からうめき声をあげた。
詩織「春江おばさん、どうしたん」
理人は見慣れた段ボールにはっとした。
霧島徳次郎と書かれているその名前は紛れもない祖父の名前。
正雄は開封すると美味しいサツマイモと何やら古いアルバムと分厚い便せんがあった。
理人はぎょっとした。
正雄が読もうとするも達筆すぎて読めない文字。アルバムを開くと幼少期のかわいい笑顔の理人と春江そっくりな母親らしき人物の写真がきれいに貼っていた。
理人は黙って手紙を読んだ。
そこには
望月家の人をうちに案内しなさい。美味しいご馳走を用意して待っています。とあった。
詩織は九州にまだ出たことはない。正雄は夏休みの一番暇な時期を考え始めた。
春江は自分に瓜二つの女性の写真を見て不思議がる。
詩織「リフレッシュ休暇でええじゃろ。お母さんにもつたえちょいて」
そのころ、スーパーでお惣菜を探している母は夏休みに理人の祖父母の家に招待されたことも知らず、いかに美味しいご飯を食べさせられるか鼻歌を歌いながら会計を済ませていた。

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