大切なもの 恋愛

役者になる夢を追う和田俊也には高校時代から付き合っている彼女(美幸)がいる。 美幸は2人の将来を心配している様子だがそのことを気に留めない和田。 そんなある日和田の元に友達である柏木から電話がかかってくる。 電話でいきなり柏木は美幸と別れた方がいいと告げる。 柏木が言うにはどうやら美幸が投資詐欺を行っているらしい。
秋元佑太 3 0 0 08/22
本棚のご利用には ログイン が必要です。

第一稿

喫茶店
和田「あれ覚えてる?高校の時の英語の先生でさ途中で結婚した人」
美幸「あー、金子先生ね」
店員がパフェを1つ運んでくる。お揃いのキーホルダーを付けてる2人。
和田「 ...続きを読む
この脚本を購入・交渉したいなら
buyするには会員登録・ログインが必要です。
※ ライターにメールを送ります。
※ buyしても購入確定ではありません。
 

喫茶店
和田「あれ覚えてる?高校の時の英語の先生でさ途中で結婚した人」
美幸「あー、金子先生ね」
店員がパフェを1つ運んでくる。お揃いのキーホルダーを付けてる2人。
和田「そう、金子先生。劇団の稽古の帰りにばったり会っちゃってさ、平日だったから気まづかったんだけど、向こうは全然気づいてないみたいだった」
美幸「へー、そうなんだ。金子先生懐かしいね。」
隣の席の若いカップルがゼクシィを広げているのを横目で見る美幸。
和田「でさ俺金子先生にすごい怒られたことあって、俺英語苦手だったから宿題で友達の写させてもらってたの、それで自分で英文作るやつまで写しちゃってそれで見せてもらってたのばれてチョー怒られたの」
美幸「俊也って本当に昔から変わらないよね」

和田の自宅
くつろぐ和田に電話がかかってくる
和田「柏木からだ」
  「もしもし、久しぶり」
柏木「おー、久しぶり」
和田「2年ぶりくらいだっけ?」
柏木「そうだね」
和田「急にどうしたの?」
柏木「それなんだけどさ、お前まだ美幸と付き合ってんの?」
和田「付き合ってるけど、それがどうかしたの?」
柏木「お前美幸と別れた方がいいよ」
和田「何だよそれ、俺たち高校の時から付き合ってんだぜ」
柏木「いや、それが最近さ美幸から連絡あって、お前のことで相談したいって言うから喧嘩でもしたのかなって思ってファミレスで話聞いたんだよ。」
和田「えっ、別に特に揉めたようなこともなかったけど」
柏木「最初はさお前と結婚したいんだけどお前から全然その気を感じないみたいな話だったんだけど、途中からなんか怪しい儲け話を勧めてきて、ここの銘柄に投資すれば絶対儲かるみたいなことを言うの。こんなの絶対詐欺じゃん。あの女危ないから止めた方がいいって」
和田「マジかよ、全然知らなかった。教えてくれてありがとう。ちょっと考えとくわ」

喫茶店
美幸「どうしたの?俊也から急に話があるって珍しいじゃん」
和田「お前詐欺やってるって本当か?」
美幸「え!何のこと?」
和田「柏木から聞いたぞ、お前が投資詐欺をやってるって」
慌てた表情をする美幸
美幸「それは詐欺なんかじゃないの。私がやってるやつはねちゃんと儲かるやつなの。投資って賢くやればちゃんと儲かるんだよ。お金持ちの人って皆投資で資産を増やしているの。俊也ってさ役者やってるから売れるまではどうしてもお金ないわけじゃん。でも結婚するってなったらお金たくさん必要でしょ?だから私がその分たくさん稼がないといけないの!」

和田の自宅
大きく溜息をつく和田
和田「マジかよ、あんな女だったのかよ。もう別れるしかないか。」
女の子からlineが届く
女「稽古お疲れ様です!」
 「先輩の演技すごく仕上がっててユリ感動しちゃいました。本番も近いんで頑張りましょ  う!」
和田「えー、そうかな?ありがとう。」
  「ユリも練習頑張ってるのか最近演技凄い上手くなってるよ」
女「先輩に褒められるの嬉しいです」
 「演技の事もっと知りたいんで本番終わったら2人で食事行きたいです」
画面から目を逸らす和田。視線に美幸との写真が目に入る。
美幸との思い出の回想シーン
学校の図書館で勉強する2人(高校時代)
美幸「その問題の解き方はそうじゃないでしょ、ちょっと貸して」
一生懸命数学の問題の解き方を説明する美幸の横顔。
紅葉が見える宿で本膳料理を食べる2人(大学生になって初めての2人での旅行)
美幸「見て!凄いよ、おいしそー」
宿での食事を見てはしゃぐ美幸
喫茶店
和田「俺、就職しないで役者目指そうと思ってんだ」
神妙な顔をする美幸
美幸「心配だけど俊也がたくさん考えた結果だもんね、応援するよ。きっと上手くいくよ!」

和田「ゴメン、俺彼女いるから食事には行けない。」

喫茶店
書類を広げながら男に説明する美幸
美幸「お金を預けるだけで預けたお金が10年後には2倍、20年後には4倍になってるんです。投資は早くやればやるほどお得なんです。」
席に歩み寄る和田、両手で机をたたく。
和田「美幸!もうこんな事止めよう」
美幸「なんでここにいるの?」
和田「うちの彼女が失礼しました。」
男に頭を下げる和田。
和田「僕からきつく言っとくので帰っていただいて大丈夫です。」
言われたとおり帰る男
美幸「前も言ったでしょ、これは詐欺なんかじゃない。」
和田「結婚しよう!」
美幸「え!?」
和田「俺頑張るから。役者としてお前のためにも早く売れてみせる。お金もバイトで俺が稼いでくるから心配しなくていい。お前を幸せにするために最大限努力するから、だから結婚しよう!」
涙を流す美幸。
美幸「俊也は今まで私達の将来のことについて何にも言ってくれなかったじゃん。それなのにどうして?」
和田「やっと気づいたから、俺はお前じゃなきゃダメなんだ。ずっと長い間一緒にいたから気づかなかったけど俺にはお前以外いないんだ」
美幸「末永くよろしくお願いします」
頭を下げる美幸

この脚本を購入・交渉したいなら
buyするには会員登録・ログインが必要です。
※ ライターにメールを送ります。
※ buyしても購入確定ではありません。
本棚のご利用には ログイン が必要です。

コメント

  • まだコメントが投稿されていません。
コメントを投稿するには会員登録・ログインが必要です。