暇でもあなたにホリック ドラマ

いつも暇な大学生の山内はワーカーホリックの弁護士の七海に恋をする。どうしても、距離 を近づけようとしても、多忙な七海には相手されない。そして、今夜山内は意を決して、七 海を食事に誘うことにした。
こたろう 9 1 0 07/02
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第一稿

人 物
川内大吾(20)東京大学理学部二回生
七海七海(35)七海法律事務所代表
外川永吉(20)川内の友人
大野木幸太郎(35)喫茶大野木店長
柏木陽子(35)七海法律 ...続きを読む
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人 物
川内大吾(20)東京大学理学部二回生
七海七海(35)七海法律事務所代表
外川永吉(20)川内の友人
大野木幸太郎(35)喫茶大野木店長
柏木陽子(35)七海法律事務所陽子

○喫茶大野木・店内(昼)
   川内大吾(20)、机に叩きつけるように突っ伏せる。
山内「あの人は何で仕事ばっかりなんだ」
   外川永吉(20)、山内の目の前でカップに口をつける。カップを机に置く。
外川「お前に興味がないのでは?」
   山内、河内に睨み。
山内「いつも、お茶して話してるのに?」
外川「仕事だからね」
山内「いつも二人きりなんだよ?」
外川「小さい個人事務所だからね」
山内「でも、いつも向こうからお誘いが」
外川「経営に困ってるんだろうね」
   山内、頭を掻きむしる。
山内「どうしたら振り向いてくれるんだ」
外川「食事に誘ってみたら?」
山内「給料前でお金ないんだよ」
外川「貢ぎすぎ」
   カップを載せたお盆を片手に持つ大野木幸太郎(35)が、カップを山内の前にそっと置く。
大野木「山内、うちの店を使え。特別に半額で料理を提供してやる」
   山内、大野木の手を握り、
山内「(涙目で)て、店長…(真顔で)てか、この店に結構貢献してるんですから、無料にして
 ください」
   大野木、握られた手を払う。
大野木「無理」
山内「ケチ」
大野木「これでもサービスなんだぞ。いいから早く誘ってこい。半額にするのも明日までだ。明日までに誘ってこなかったら、通常料金だからな」
山内「そ、そんな…」
外川「うだうだ言ってないで、行ってこい」
山内「クソッ、もうヤケだ!明日までにあの人を落としてやるぞ、今から行ってやる」
外川「テンション変わり過ぎ」
大野木「行ってもいいが、勘定払ってからな。言ってくがこの勘定は半額にはしないからな。そ
 れに珈琲だけしか頼んでないしね」
   山内、珈琲を一気に飲み、机に四百円を置く。
山内「(涙目で)ケチ」
   山内、立ち上がり、店から出ていく。
大野木「馬鹿だな、次の珈琲代置いてきやがって」
   大野木、エプロンのポケットに四百円をしまう。
外川「甘いね」
   外川、カップを一口、口をつける。

○大塚法律事務所・ビル前(昼)
   二階の窓に「大塚法律事務所」と書かれている。電灯が点いている。
   山内、コンビニ袋を片手に二階の窓を見つめる。
山内「居るみたいだな」
   山内、壁に持たれて、袋から缶珈琲を取り出す。
山内「持久戦だ」
   山内、缶珈琲のプルタブを開け、一口、口を付ける。

○同・ビル二階・事務室
   柏木陽子(35)、腕を上げ、伸びをする。
   そして、立ち上がり、窓に近づく。
   目の前には家が並んでいる。その上に空が広がる。
   陽子、ふと気づくように下を見る。優しく微笑む。
陽子「先生(指で下を指す)」
   大塚七海(35)、頭を掻き、立ち上がる。
七海「猫でもいた?」
   七海、窓に近づく。
陽子「猫よりも暇なやつが」
   七海、下を見る。優しく微笑む。
七海「本当だ」
   ☓   ☓   ☓
   窓の外は暗く、街灯の光が目立つ。
   七海、キーボードを一心不乱に打ち込んでいる。そして、エンターキーを押し、手が止ま
   る。伸びをする。
   壁にかかった時計は、「十一時二十分」を刺している。
七海「さて…」
   お腹が大きく鳴る。
七海「んー今日もコンビニ飯かな」
   七海、パソコンの電源をオフにする。
   机下のリュックサックを手に取り、肩にかける。電灯のスイッチを押す。室内は暗くな
   る。事務室を出ていく。

○同・ビル一階のエレベーター前(夜)
   エレベーターに乗った七海が下りる。
   エレベーターの扉が開き、七海が出る。
   ビル入り口の角から人の影が見える。
   影がすっと立ち上がる。
   七海、優しく微笑む。
七海「暇なやつ」
七海、歩き出す。

○同・ビル前(夜)
   七海、角を横目に歩く。
   山内、煙草を片手に壁にもたれて立っている。
山内「あっ、どうもお疲れ様っす」
   山内、煙草の火を消し、携帯灰皿に入れる。携帯灰皿には大量の吸い殻。
   七海、安心の顔をする。
七海「山内君、こんな時間にどうしたの?」
山内「いえ、ついさっきこの前を通ったら、窓から明かりが見えたので、ちょっと脅かそうと思
 って」
七海「暇人ね。不審者だったら、このまま警察呼んでたわ」
山内「それは勘弁…」
   七海、山内の足元に空き缶に吸い殻が
   沢山入っているのに目が移す。
山内「(指を指し)それって…」
   七海、空き缶を見て、
七海「(焦った顔で)こ、これはおれが来る前から置いてましたよ。しょうがない奴ですよ、本
 当」
   山内、上着のポケットからビニール袋を取り出し、空き缶を入れる。
七海「(くすっと笑い)そう」
山内「これからはもう帰るだけですか?」
七海「そうね、ご飯食べて帰っても良かったが、もう閉まってるね。コンビニ寄って帰るだけか
 な」
山内「まぁ…そうですよね」
七海「それがどうしたの?」
山内「なんでもありません、ただ聞いただけ」
七海「(残念な顔で)そう」
   七海、腕時計を見て、
七海「それでは、また。暇な大学生君、私を驚かすこともいいけど、勉学に励み給え」
   七海、手を振り、歩き出そうとする。
山内「遅いですし、送っていきますよ」
七海「家遠いよ?」
山内「暇ですから」
七海「無視かい。(微笑む)まぁ、いいや、私はゆっくり歩くから好きにしてくださいな」
   七海、ゆっくり歩き出す。
山内「えー好きにさせていただきますぜ」
   山内、七海の後ろに着いていく。
   七海、優しく微笑む。

○大塚法律事務所の近くの道(夜)
   電灯がちかちかと点滅している。
   七海の後ろに山内が付いて歩いている。
   山内、大きい音でお腹を鳴らす。
   七海、笑いながら、
七海「おいおい、盛大に鳴ったな。目覚ましアラームが鳴ったと思ったよ」
   山内、顔が真っ赤になり、照れる。
山内「そういえば、昼は珈琲しか飲んでいなかったな」
七海「昼は?夜はまだなのか?」
山内「夜も…まだですね」
七海「夜も珈琲だったのでは?」
山内「え?違いますよ、あれは最初からあったものです。夜はこれからです。七海さんもですよ
 ね?」
七海「私はもう済ませたよ?」
山内「(驚く)えっ?」
七海「珈琲をね」
山内「(安心の表情で)そうだよね、俺と一緒か、それで足りんですか?」
七海「足りる足りないと言ったら、足りるね、私少食だし」
山内「それは困ったな…」
七海「その心は?」
山内「今だけ安く食べれる所知ってるのに」
七海、ニヤリとしながら振り向く。
七海「へーそうなんだ。でも、こんな時間でもやってるの?」
山内「あーやってますとも。(小声で)多分」
   七海、「んっ?」と言い、首を傾げる。
山内「いえ…そんなことより付いてきてください、案内しますよ」
七海「付いていくとは言っていないよ?」
山内「え?どうすれば…」
七海「そうね、私はリードしてくれる人は嫌いではないね」
   山内、一瞬躊躇するが、腕を伸ばし、
   七海の手を握る。
山内「これは、迷子にならないようにするためです」
七海「(微笑む)そう…」
   山内、七海と手を握り合い、歩く。
   七海、指を絡ませる。
   山内、顔が真っ赤になる。
七海「でも、こんな時間に店やってるの?」
山内「大丈夫、開けさせる」
七海「あっそ…」

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