選ばれし血闘者達 コメディ

血闘者とは、己に内在する血液を用いて戦う戦士である。 血闘者は、その性質により4つのタイプに分類される。 A(アシッド)タイプ B(バースト)タイプ AB(アシッドバースト)タイプ O(オベリスク)タイプ 今、異次元空間を揺るがす 血闘者達の、血で血を洗う死闘の幕が上がる――!
白石 謙悟 5 0 0 06/05
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第一稿

『選ばれし血闘者達』

登場人物

屋代 悠太(ヤシロ ユウタ)

本田 雅也(ホンダ マサヤ)

与那城 螢 (ヨナシロ ケイ)


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『選ばれし血闘者達』

登場人物

屋代 悠太(ヤシロ ユウタ)

本田 雅也(ホンダ マサヤ)

与那城 螢 (ヨナシロ ケイ)



   明転
   舞台には、うつ伏せに倒れている悠太の姿がある
   やがて気が付き、起き上がる
   状況が掴めていないらしく、混乱している

悠太 「ここは、どこだ……?」

   周りを見渡す

悠太 「俺は、一体……」
雅也 「ふふふ……」
悠太 「誰だ!?」
雅也 「ようこそ、戦場へ」
悠太 「姿を見せろ!」

   雅也が登場

雅也 「俺の名は本田雅也。もっとも、この名は世を忍ぶ仮の名に過ぎんがな。
    真の名は……陽炎(かげろう)」
悠太 「何言ってんだ、お前」
雅也 「小僧、名は何という」
悠太 「お、俺?屋代だけど……屋代悠太」
雅也 「いいか、悠太。ここは戦場だ。毛ほどの油断も命取りと思え」
悠太 「だから、どういうことなんだよ!どこだ、ここは!」
雅也 「ここは究極の異次元戦場(アルティメット・ディファレンス・
    ディメンション・キリングフィールド)」
悠太 「もう一回言ってくれ」
雅也 「究極の異次元戦場(アルティメット・ディファレンス・ディメンション・
    キリングフィールド)だ。略してA・D・D・K」
悠太 「つまり……何なんだよ」
雅也 「お前は、選ばれたのだ」
悠太 「選ばれた……?」
雅也 「血闘者に!」

   奇妙な決めポーズとともに悠太を指さす雅也

悠太 「じょ、冗談じゃねぇ!俺は帰るぜ!付き合ってられるか!」

   苛立ち気味にその場を離れそうとする悠太

雅也 「ま、待て!悠太、それは死亡フラグだ!取り消せ!」
悠太 「俺はこれから彼女とデートの予定だったんだ!台無しにしやがって」
雅也 「前言撤回だ。貴様、やはり死ね」
悠太 「けっ!まだキスも済ましてないのに死んでたまるか」
雅也 「戦場で恋に現を抜かすとは……。貴様は自分の立場が理解できていない
    ようだな
悠太 「何とでも言えよ。じゃあな、俺は帰る!」

   悠太がはける。しばらくして戻ってくる
   そして、今度は逆の方向へはける
   しばらくして、再び登場

雅也 「……どうした?帰るのではなかったのか?」
悠太 「うるさいな!帰り方がわからないんだよ!」
雅也 「それはそうだろうな。ここは現世とは隔離された閉鎖空間。
    出口など、、元より無い」
悠太 「嘘だろ……!?」
雅也 「真実だ。わかったら、黙って俺の言う事を聞け」
悠太 「くそっ……わかったよ……」
雅也 「まず、貴様は自分の立場を理解するのだ」
悠太 「そんなこと言われたって、何がなんだか全くわかんないんだよ。
    無茶言わないでくれ」
雅也 「まぁ、混乱するのも無理はあるまい。新米は大抵そんなものだ」
悠太 「それで?ちゃんと説明してくれよ!」
雅也 「お前は血闘者として選ばれたのだ」
悠太 「だからもう、何なのそれは!?戦えばいいの、俺!?嫌だよ、そんなの!」
雅也 「落ち着け、耳障りだ。戦いといっても、貴様の思い描いている平凡な
    殴り合いではない」
悠太 「え?」
雅也 「血闘者の血は血(ち)。お前の中に潜在する紅の血潮が、武器となる」
悠太 「……血ィ?」
雅也 「お前の血液型(ブラッドタイプ)は何だ」
悠太 「は?」
雅也 「血液型(ブラッドタイプ)だよ!……貴様らの言葉では、
    血液型(けつえきがた)と言うのか」
悠太 「何だ、血液型かよ……。Bだけど」
雅也 「B(バースト)タイプか……」
悠太 「バーストタイプ!?」
雅也 「いや、薄々は気付いていた。B(バースト)の連中は何かと面倒だ。
    マイペースで自己中心的な輩が多い。貴様は、その典型だ」
悠太 「お前、全国のB型の人に謝れ」
雅也 「B(バースト)タイプは内なるエネルギーを固体形成して攻撃に転ずることを
    得意とするタイプだ。比較的扱いやすいので、貴様のような単細胞には
    丁度いいかもな」
悠太 「馬鹿にしやがって……」
雅也 「まずは自分の血液型(ブラッドタイプ)を理解することが肝要だ。
    念と違って水見式みたいな手間がかからんのが利点だな」
悠太 「何だって?」
雅也 「さて、次だが……」
悠太 「待て待て!じゃあ、あんたの、その……血液型(ブラッドタイプ)は
    何なんだよ」
雅也 「俺か?俺は、A(アシッド)タイプだが」
悠太 「つまり……A型?」
雅也 「A(アシッド)タイプは、その名の通り、強い酸を操り戦う。直接攻撃の
    他、地形を自分の有利な形にすることができる。攻守に優れたタイプだ」
悠太 「Aだからアシッドって……ちょっと無理があるだろ」
雅也 「俺のように、几帳面でリーダーシップ溢れる人望厚い者に相応しいタイプだ」
悠太 「おい!その過度なA型推しやめろ!」
雅也 「質問は終わりだな。ならば次に、己の力の使い方を教えてやろう」
悠太 「……(付き合いたくない)」
雅也 「まず、俺が手本を見せてやる。行くぞ」

   奇妙なポーズで構えを取る雅也

雅也 「はあああああッ!」

   何かが溶ける音がする

悠太 「なっ!?じ、地面が……!」
雅也 「はあああ……!」
悠太 「溶けて…………ない!」
雅也 「ぐあああああ!」

   急に苦しみ出す雅也

悠太 「どうしたんだよ?」
雅也 「う、腕がぁぁぁっ!」

   何かが溶ける音がする

悠太 「…………」
雅也 「(腕を押さえ)はあ……はあ……。このように、一歩間違えば己を
    滅ぼしかねない危険な力だ。細心の注意を払え」
悠太 「何で腕にきたんだよ」
雅也 「さぁ、やってみろ。お前は既に力に目覚めているはずだ」
悠太 「そんなこと言われても……」
雅也 「イメージするのは常に最強の自分。試練は乗り越えられない者に
    襲いかかりはしない」
悠太 「大体、何で俺が戦う必要があるんだ!俺はただ、帰りたいだけなのに」
雅也 「ふっ、戦うのに理由が必要か。実に小僧の考えそうなことだ。
    愚問だが、あえて答えてやる。帰りたいのなら、戦え」
悠太 「はあ!?」
雅也 「近々、最強の血闘者を決めるトーナメントが開催される。その名も、
    『天下一血闘王選抜大会』!」
悠太 「長いなぁ……」
雅也 「文字通り、血で血を洗う大会。この優勝者こそが、この閉鎖空間を脱する権利    を獲得することができるのだ!」
悠太 「マジかよ……。何その設定……」
雅也 「現世に戻りたいのなら、血闘王になることだ」
悠太 「もうデートどころじゃ……。ああ、ちくしょう!やってやる!
    やればいいんだろ!
雅也 「良い目だ。覚悟しておけ。今日から俺がみっちりと……うぐあッ!?」

   何かが溶ける音がする
   膝をつき倒れる雅也

悠太 「お、おい、本田!?」
雅也 「本田って呼ぶな!陽炎だ!……何奴!?」
螢  「くっくっく……」

   螢が登場

悠太 「誰?」
雅也 「螢……!どうして、ここに?」
螢  「何、ちょっとしたゴミ掃除さ。俺以外の血闘者など、
    目障りでしかないからな」
雅也 「気をつけろ……!あいつは見境なく血闘者を襲う札付だ」
悠太 「また変なのが出てきたな……」
螢  「死ぬがよい」

    雅也に向かって手をかざす螢
    何かが溶ける音。咄嗟にかわす雅也

雅也 「くっ!A(アシッド)タイプか!」
螢  「A(アシッド)……?違うな!」

   逆の手をかざす螢。発砲音がする

雅也 「これは……B(バースト)タイプ!?まさか、お前……」
螢  「そう。俺はA(アシッド)とB(バースト)を操る……
    AB(アシッドバースト)タイプ!」
悠太 「要するにAB型だよな」
雅也 「天然で二重人格、突然予想もつかないような行動に出て人を驚かせ、
    努力家でその割に報われない者が発現しやすいと言われているあの
    タイプを……。螢、まさかお前が」
悠太 「その説明いる?」
螢  「俺をそんじょそこらの血闘者と一緒にするなよ。
    このタイプを発現するために、血のにじむようなキャラ変更を
    強いられたのだからな」
雅也 「くっ……何という男だ……!」
螢  「さぁて、どちらから死にたい?」

   悠太と雅也を交互に見る螢

螢  「(悠太を見て)よし、お前からだ。やはりメインディッシュは
    取っておかねばな」

   悠太に向かって手をかざす螢

雅也 「悠太!」
螢  「ふふふふふ……」
悠太 「え?え?」
雅也 「悠太!力を!力を解放するんだ」
悠太 「そんなこと言われたって……」
雅也 「とりあえず手をかざして叫んどけばいいんだよ!」
悠太 「雑ッ!」
螢  「死ねぇぇぇぇ!」
雅也 「悠太―――――ッ!」
悠太 「う……うおおおおおおっ!」

   暗転
   爆発音

   明転
   螢が倒れている

悠太 「……あれ?」
螢  「なん……だと……」
悠太 「これ……俺がやったのか……?」
雅也 「悠太……お前は一体……」
螢  「馬鹿な……。こんな小僧のどこに、これ程の力が」
悠太 「いや、俺もよくわからないんだけど……」
雅也 「この破壊力……。悠太、まさかお前……『真血』なのか?」
悠太 「しんけつ?」
雅也 「500年に一人が発現できるという、幻の血族。それが『真血』だ」
悠太 「あ、そう……」
雅也 「この威力、そうでなければ説明がつかん」
螢  「くっ……くっくっく」
雅也 「何がおかしい!螢」
螢  「『真血』か……面白い。だがな、我が組織には……及ばない」
雅也 「何っ!?」
螢  「いるのだよ……。こちらには、あのブラッドタイプを持つ者が……」
雅也 「ま、まさか……」
悠太 「O型?」
雅也・螢 「O(オベリスク)タイプ!」
悠太 「…………」
雅也 「O(オベリスク)……。神の力を受け継ぎし血族。神話の中だけの存在と
    思っていたが……」
悠太 「O型が神格化されている……」
螢  「どう足掻いても……お前らに勝ち目は……な……い……」

   力尽きる螢

雅也 「まさか、O(オベリスク)タイプを宿す敵がいるとは……。
    これは一筋縄ではいかんな」
悠太 「なぁ、何でO型がそんなに優遇されてんだよ。不公平だろ」
雅也 「こちらも、力を蓄える必要がある」
悠太 「聞けよ!」
雅也 「修行だ、悠太」
悠太 「修行!?」
雅也 「しかし、こちらにも驚かされた。お前が『真血』とはな。ふっ、俺は
    とんでもない怪物を起こしてしまったのかもしれん」
悠太 「嫌だよ、修行とか!俺は早く帰りたいんだってば!」
雅也 「問答無用!ならば強くなることだ!さあ、始めるぞ!」
悠太 「勝手に話進めやがって、この野郎!」

   奇妙なポーズで構える雅也
   それに対し、手をかざす悠太

雅也 「でりゃあああぁぁぁ!」

   悠太に向かって突っ込む雅也
   暗転。爆発音が響く

   明転
   修行シーンに突入
   BGMとともに、悠太が雅也に稽古をつけられている
   筋トレとか、走り込み、実戦など適当に
   途中、二人で座り込み、語り合う

悠太 「なあ、何であんたは俺にここまでしてくれるんだよ」
雅也 「ふっ、どうしてだろうな。なぜか、お前は他人に思えないんだ」
悠太 「どういうことだよ」
雅也 「……何でもない。忘れてくれ」
悠太 「なあ。大会の優勝者は現世に帰れるって言ったよな」
雅也 「ああ」
悠太 「あんたは……帰りたくないのか?」
雅也 「…………」

   天を仰ぐ雅也

悠太 「?」
雅也 「俺はもう、現世に未練はない」
悠太 「何だよ、臨終前みたいなこと言いやがって」
雅也 「戻ったって……現実は厳しい」
悠太 「俺は早く帰りたいよ。彼女が待ってる」
雅也 「ふっ……。リア充は、滅びろ」

   暗転
   大きな爆発音が響く

悠太 「ま……雅也――――ッ!」

   明転
   倒れている雅也

悠太 「お、おい。しっかりしろよ!雅也!」
雅也 「俺の名は……陽炎と、言っているだろうが」
悠太 「そんなの今はどうでもいいだろ!とにかく喋るな。すぐに手当を……」
雅也 「無駄だ。もう助からん」
悠太 「馬鹿なこと言ってんじゃねぇよ!」
雅也 「それより聞け。今のままでは、お前はO(オベリスク)タイプには勝てん」
悠太 「…………」
雅也 「手を……」

   雅也が手を差し出す
   それに応えるように、手をにぎる悠太

雅也 「俺の力を……お前に授ける」
悠太 「え……」
雅也 「これでお前は……AB(アシッドバースト)タイプとなった……」
悠太 「雅也……」
雅也 「『真血』のお前なら……あるいは、勝てるかもしれん。
    信じろ、悠太……。お前は、一人で戦っては、いない……」
悠太 「雅也……いや、兄さん!」
雅也 「お前……気付いて……」
悠太 「兄さん……俺は、勝つよ。必ず、勝ってみせる!見ててくれ!」
雅也 「ふっ……言うようになったな……ぐふっ」
悠太 「兄さん!」
雅也 「勝てよ……。帰ったら……その……彼女にも、よろしくな……」
悠太 「おい、兄さん!兄さん!」
雅也 「来世では……俺も……リア……じゅ……」

   力尽きる雅也

悠太 「に……兄さ――――んッ!」

   雅也の亡骸を抱く悠太
   やがて、立ち上がる

悠太 「待ってろ、O(オベリスク)……。俺は負けねぇ。兄さんから貰ったこの力で、
    神も打ち砕いてやる!血闘王に……俺はなるっ!」

   拳を突き上げる悠太
   暗転

   明転
   編集者に扮した悠太と、漫画家に扮した雅也が向かい合って座っている
   漫画の持ち込みの様子

悠太 「……ここでいきなり兄弟設定って無理あるでしょ。今までそんな伏線無かったし。
    あと、な〜んかテンプレ通りなんだよね。全体的に新鮮味に欠ける。
    それで、ところどころ無駄に笑わせにかかってるのが逆に痛いし寒い。
    最後の何これ、パクリ?某海賊漫画のパクリなの?不味いでしょこれは」
雅也 「そしてこの後、死んだと思われた兄の雅也が再登場。オベリスクの力を宿し、
    敵をなぎ払うのです」
悠太 「話聞いてる?っていうか、それじゃあ主人公の立場ないじゃん」
雅也 「いいのです。この漫画の真の主人公は、彼ですから(どや顔で)」
悠太 「う〜〜ん…………ボツ!(いい笑顔で)」

   暗転

                          完

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