星野家 第4版(更新中) ドラマ

星野綾16才。大人になりきれない父親との2人暮らし。家では母親役をこなす毎日。夏のある日、父親から再婚話を切り出され、綾の心は乱れる。(「青春コンパクト」後日談)
kaz_fey 6 0 0 05/01
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第一稿

「星野家 第4版(更新中)」

人 物

星野綾(16)高校2年生
星野祐一(45)会社員
根岸佳也(16)高校2年生
藤沢恵理(44)レストランオー ...続きを読む
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「星野家 第4版(更新中)」

人 物

星野綾(16)高校2年生
星野祐一(45)会社員
根岸佳也(16)高校2年生
藤沢恵理(44)レストランオーナー


○マンション・外観(朝)

6階建て。朝日を浴びて光っている。

○同・星野家・玄関・外(朝)

小鳥のデザインの『星野』の表札。

○同・玄関・中(朝)

ひっくり返った黒のプレーントゥと小さな茶のコインローファー。七夕用の笹と短冊が1枚。洗面所から綾の声。

綾の声「洗面台ビシャビシャじゃん。使ったらちゃんと拭いといてよ!もー」

半袖シャツに制服姿の星野綾(16)、洗面所を出て玄関のひっくり返った靴を見つける。綾の怒った声。

綾「お父さん!良い加減大人になりなよ!」

綾、黒い靴を茶の靴の隣に並べ直す。

○同・ダイニング(朝)

トーストを食べているパジャマ姿の星野祐一(45)。皿の外側にはパン屑が散らかる。綾がドタドタとやって来る。

綾「聞こえてたでしょ?ちゃんとしてよね!」

綾、汚れた食卓と星野を交互に見る。星野、綾から目を逸らし続ける。

○同・洗面所(朝)

髪を整える綾。玄関からドアの開く音。

綾「行ってらっしゃーい。気を付けてねー」

○遊歩道(朝)

真っ直ぐで幅広の遊歩道。道沿いには緩やかに広がる土手。一面に群生するススキの若い帆先が青空に伸びている。

○土手・ススキの根元(朝)

巣作りしている1羽の小鳥。

○葉山南高校・正門(朝)

『葉山南高等学校』のプレート。

○同・下駄箱前(朝)

根岸佳也(16)が上履きに履き替えている。綾、そっと近づき軽く頭を叩く。

綾「おはよっ」

佳也、不意を突かれ驚く。

佳也「何だよ!やめろよ、朝っぱらから」

綾「ふはははっ」

佳也「チッ。大人になれよガキ!」

○駅前・全景

小さなロータリー。タクシーが数台。

○同・駅前ビル・外観

1階はレストラン『Buono』、2階の窓に『あおい生命代理店』の文字。

○同・2階・事務所・外

ガラス扉の自動ドア。中には星野1人。

○同・1階・レストラン・中

カジュアルだが落ち着いた店内。客が途切れ、壁時計を見る藤沢恵理(44)。午後2時。厨房に向かい声をかける。

恵理「いつもの奴。2人前プリーズねー」

○同・2階・事務所・中

恵理が皿を持って事務所に入って来る。

恵理「お待ちどうさまー」

 ×  ×  ×

星野「あー旨かった。ボーノのパスタ最高!」

恵理「本当、いつも思うけど子供だよね」

机に飛び散ったパスタソース。恵理、苦笑しながらティッシュで拭く。

恵理「そうそう。綾ちゃんは?何だって?」

星野「………」

恵理「やっぱりかー。まだ言えてないんだぁ」

星野「難しい年頃なんだよ。だからこそ、ここは慎重の上にも慎重を重ねてだね」

恵理「切り出せないんなら私から言おっか?」

サラっと言う恵理。星野、慌てる。

星野「ダメダメそれダメ。ダメ!絶対」

恵理「(悪戯な目で)じゃあ、どうするの?」

星野「い、言いますよ。キッチリ言いますよ」

○星野家・キッチン(夜)

テーブル上の麻婆豆腐を挟み、険悪な雰囲気。綾が声を荒げる

綾「ちょっと何言ってんの?意味分かんない」

星野「待った待った。あのね…何て言うか」

綾「再婚で両親が揃ってる方が私にも良いって?バカじゃないの?親らしい事なんて何にもしてないくせに。都合の良いこと言わないでよ!私の為とか言わないで!」

星野「いや、ちょっと落ち着きなさいって…」

麻婆豆腐の皿にレンゲを投げ付ける綾。勢いよく席を立ち、自分の部屋に去る。散乱したテーブル。星野、溜息をつく。

○土手(朝)

風に吹かれ、ススキの穂先が揺れる。

○葉山南高校・下駄箱前(朝)

綾、佳也を見つけ、グーで頭を小突く。

佳也「痛ってぇ!」

振り向く佳也。怒って文句を言おうとするが、綾の目の下のくまに気付く。

佳也「……おい。どうしたんだよ」

○同・屋上(朝)

風に吹かれ、綾の髪が揺れる。

佳也「そっか。親父さん再婚したいってか」

綾「あのダメ親父……、超ムカつく」

○土手・ススキの根元

巣には小鳥が2羽。

○葉山南高校・教室・中

生徒達に通信簿を手渡す担任教師。

 ×   ×   ×

綾、窓枠に肘を付き、外を眺める。

○土手(夜)

遠くで打ち上がる花火。後からの音。

○星野家・綾の部屋・中(夜)

綾のスマホに佳也から『調子はどうよ?』のメッセージ。綾、無視する。

○同・綾の部屋・前(夜)

星野。ドアをノックしようとして止める。ドア横の床に花火セットを置く。

○同・玄関・中(朝)

ひっくり返った黒い靴。綾、気が付くがそのまま無視する。

○空

沸き立つ入道雲。ところどころ黒い。

○葉山南高校・教室・中(朝)

日焼けした生徒達。佳也と綾、目が合う。2人、ほぼ同時に視線を逸らす。

○土手・ススキの根元

巣には、1羽の小鳥と1羽の雛。

○駅前ビル・事務所・中

恵理が皿を持って事務所に入って来る。元気ない星野の頭をクシャクシャする。

○葉山南高校・校庭隅(夕)

綾と佳也、ベンチに並んで座っている。

佳也「綾も大人になったら結婚して家を出て行く訳だろ?(微かな声で)もちろん俺と」

遠くを見ている綾、佳也に顔を向ける。

綾「ごめんごめん。聞いてなかった。何?」

佳也「(語気荒く)だからぁ、綾が結婚したら親父さんさぁ、1人になっちゃう訳じゃん。それって寂しい人生だろ?」

綾「うるさいなぁ!そんなの分かってるよ」

立ち上がり、1人教室に帰る綾。ベンチに寝転がる佳也。空を見上げる。

○星野家・綾の部屋・中(夕)

ゴミ箱には短冊と花火セット。

○同・居間(夕)

テレビ画面に映る気象情報。今後の台風の進路を伝え、注意を促している。

○土手(夕)

遠くの空に真っ黒な雲。強風に煽られ、大きく波打つススキ。

○土手(夜)

大粒の雨と暴風に次々とススキが折れていく。スーツ姿の星野、折れていないススキを探して土手を歩き回る。

星野「あぁもう、昨日来てれば良かったぁ…」

○星野家・綾の部屋・前(夜)

花瓶に挿したススキと月見団子をドア横の床に置く星野。手紙が添えてある。

○土手(夜明前)

薄明るい紫の空には満月。折れたススキの中から小鳥達が一斉に飛び立つ。

○星野家・綾の部屋・前(朝)

ドアを開ける綾。床に置かれた団子とススキ、手紙に気付く。綾、固くなった団子を一口食べ、手紙を読む。

綾「こんなの全部分かってんだよ……」

○同・玄関・中(朝)

ひっくり返ったびしょ濡れの黒い靴。表面についた泥や草を綺麗に拭き、茶の靴の隣に揃えて並べる綾。少し考えて、2足を少しだけ離して並べ直す。

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