デメキン 日常

夏祭りの縁日会場での、小さな兄妹と店主吉田の一時の交流。
ヤマイズミアツシ 27 1 1 10/22
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第一稿

◯人 物

鈴木遊(6)
鈴木かな(4)遊の妹
吉田鉄(50)金魚すくい店主
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◯夏祭り・縁日会場
 人で賑わう縁 ...続きを読む
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◯人 物

鈴木遊(6)
鈴木かな(4)遊の妹
吉田鉄(50)金魚すくい店主
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◯夏祭り・縁日会場
 人で賑わう縁日広場。
 金魚すくい露天の前で、鈴木遊(6)と鈴木かな(4)が金魚の入ったボックスを見ている。

 金魚すくいの準備をしている店員の吉田鉄(50)
吉田「いらっしゃい一回、500円だよ」
 遊の後ろに隠れる、かな。
吉田「怖くないよ」
 うつむく、かな。
遊「どれにしようかな」
かな「かなねえ、黒いのがいい」
遊「デメキン?」
かな「黒いの」
遊「赤いやつの方がカッコいい」
かな「かな黒いのがいい」
 ズボンのポケットから小銭を出す遊。
 遊の服の袖を引っ張るかな。
かな「お兄ちゃん」
遊「なに?」
かな「ママも黒いのすき」
遊「本当?」
かな「うん」
遊「朝も黒いの着てたね。黒いのとるか」
かな「早くとって」
遊「おじさん、一回おねがいします」
 吉田に500円を渡す遊。
吉田「まいど」
 吉田、金魚すくいの道具を遊に渡す。
遊「ありがとうございます」
吉田「がんばって」
遊「はい」
 小さな紙の網を手に持ちかまえる遊。
かな「かなもやりたい」
遊「やる?」
かな「うん」
 かなに紙の網を渡す遊。
遊「気をつけて」
 かな、紙の網をボックスに入れる。
遊「ゆっくりね」
 かな、金魚をすくおうとするが網に穴があく。
かな「やぶれた」
吉田「残念」
 かな、破れた網を持ち座り込む。
 かなの隣の客、赤い金魚をすくっている。
 徐々に泣き出すかな。
 かなの手をひく遊。
遊「帰るよ」
 かな、その場所から動かない。
かな「もう一回やりたい」
遊「できない」
かな「うわーん」
 周りの客たち、遊とかなを見ている。
 頭を掻いている吉田。
 遊、泣いているかなを見ている。
 遊、再びポケットをさぐるが、レシートしか出てこない。
遊「もうできない」
 かなの手をひく遊。
遊「帰るよ」
かな「やだ」
 吉田、網を手に持ちデメキンを透明な袋に入れる。
吉田「持ってきな」
 デメキンの入った袋を渡す吉田。
遊「お金もうないです」
吉田「サービス」
遊「ありがとうございます」
 かな、吉田を見つめる。
遊「お礼言って」
かな「ありがとう」
吉田「おう」
 遊、かなの手をひき帰る。
 かな、デメキンの入った袋を見ている。
 吉田、遊とかなを見送る。

<終わり>

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