ポジション、焼きつくされたかも その他

人の心を持っていないと言われた僕の話し(性描写有り)
奥奈 晄 19 0 0 03/08
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第一稿

50代が少し見えてくる年齢になって気付いてしまった。
僕は女好きだ。無類かどうかは分からんが、とにかく女性と楽しく過ごしていたい。カラダの関係だけじゃなく、なんかこうわちゃわちゃ ...続きを読む
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50代が少し見えてくる年齢になって気付いてしまった。
僕は女好きだ。無類かどうかは分からんが、とにかく女性と楽しく過ごしていたい。カラダの関係だけじゃなく、なんかこうわちゃわちゃした時間とでも言うか、世界がずっとキャバクラみたいだったらいいのにって感じだろうか。
薄々感じていたことは認めるが、ここにきて確信に至るとは自分でも少しびっくりだ。
結婚には向いてなかったな。まあ、してみないと分からない。
僕の人生も第3クオーターに突入し、良くも悪くもこの記憶をちょっと棚卸しして俯瞰したくなった。

嫁、美耶子のことを名前で呼ぶことはない。なぜかわからない。付き合ってるときから、なんか名前で呼ぶのに抵抗がある。
今思うと、二人だけの関係のなかで成り立たない女性を名前で呼ぶことを僕は嫌うらしい。例えば、彼女の両親の前で名前で呼ぶのは躊躇われるとでも言うのか。
前の彼女と付き合ってるときに浮気して嫁と付き合った。仕事の兼ね合いや妊娠したことでどうやら僕は結婚に至った。なんとなく結婚したと言えばよいのかもしれない。家族を持つという明確な意思や決意があったからでもなく、子どもが好きだということもない。(聞き分けの良い子どもは好きかも)
一人目が産まれてプチレスになった。理由はわからない。ある日嫁から手紙をもらった。
「なんで最近してくれないの?浮気でもしてる?」
その後僕は頻繁に嫁を抱くようになった。ただなんというか、その文面が脳裏に焼き付き自分の性癖(新たに目覚めた)もぶつけたい衝動に駆られたんだと思う。
結局、彼女の気持ちを察することはできなかった僕は目的を達する為の別の手段を探しはじめる。
そして当然彼女に愛想を尽かされる。

(誰?これ)
嫁と不仲になって随分経ったある日ガラケーに見知らぬ着信と留守電にメッセージが残されていた。
再生すると少し距離を置いたところから女性の声。電話をかけている認識はどうやらなさそうだ。
(間違い電話?まあいっか)
そう思いながら僕は携帯の電話帳に新規登録した。この頃の僕は電話帳登録1000件を目指す、ちょっと意味不明な楽しみがあったのもあるが、確実に女性ということも手伝ってそうしたかったんだと思う。

中学と、いったん離れて高校の元カノだった真希とは僕が結婚してレス2年目に再会した。
「今も◯◯?」
ある夜、二人にだけ通じそうな言葉を選びショートメールしてみた。当然、携帯番号変わってる可能性あるのでダメ元で。でも、このときまで彼女の番号残しておいたのは、未練なのか僕が女好きだからなのか。まあどっちにしても返信があった。
「誰?」
でも、このとき彼女も僕じゃないかと感じていたらしい。
いくらかやり取りし会うことになった。
彼女はキレイになっていた。面影残しつつ奇麗に。
彼女は離婚後に付き合った人と別れた直後だった。よくあんなタイミングでメールしてきたらよね(笑)とすぐに昔の二人に戻った。
ご飯食べて彼女のマンションに行き、その日に肌を重ねた。(やっぱ男って元カノがまだ自分のこと好きだと思ってるな)と、自分を俯瞰した。
そこから5年程の間に嫁にバレた。普段言わないのに、ただいまって言ったから不審に思ったらしい。それ以来僕は自分を観察し変化を作らないよう努めた。「気持ちは、こっちに向いてると思ってたのに」嫁が言った。僕にそうあって欲しかったってことか、もっとちゃんと話ししとけばよかったかな。後でそう思ったら少し寂しかった。
その後も真希と何度も会った。大人になって広がった楽しみ方を二人で満喫した。お泊り旅行にも行った。2度(もしかしたら3?)妊娠し、その度に墮ろした。
数年前の夏、僕が会いたくなったのだ。新しい彼氏ができてまあそれなりに暮らしてるようだった。彼女を抱いてるときに違和感を2つおぼえた。
ひとつは、下の毛が小さな逆三角形に奇麗に整えられて他は無毛地帯だったこと。
もうひとつは、クンニしてる時の匂いが前と違ったこと。
その1年後にこのとき梅毒をもらったことを彼女に伝えた。
彼女は今もあの場所で元気にしてる。

なぜか急に彼女のことが気になりはじめた6年前。6つ歳下で会社の部下でもある彼女とプライベートでも連絡を取り合う仲になるにはそう時間は必要なかった。同じ会社に旦那もいるが、僕の性格上そんなことどうでもよかったように思う。
彼女も旦那がいてもやり取りしてくれた。男子の欲求も高まってきたのと、押せばいけるかな?なんて雰囲気も感じはじめたある日彼女にメールで聞いてみた。
「栞里ちゃんに触れてもいいですか?」
僕は案外こういうこと行動に移すのに抵抗ない。ダメならそれで次のタイミングを待つだけ。
「いいですよー(笑)」
みたいな返信だった。
翌日、会社の給湯室で洗い物してる彼女を後ろから抱きしめた。二人の関係が大きく進んだのはこの日からだった。
会社で隠れてハグしたりキスしたり、時間をかけずにできる愛のコミュニケーションを頻繁に繰り返した。当然これだけじゃ満足できなくなり、日帰りで二人で遊びに行こうってことになった。
プラン考えてると、栞里ちゃんから向こうで友達カップルもご飯一緒にしてもいいかと聞いてきた。なんでも学生のときの同級生で、今は結婚して旦那と二人で暮らしている女の子がその近くに住んでるらしい。その子も旦那ではない男とよく遊んでるようで、デートついでに合流するようだ。
特に問題ないし、多いほうが楽しいかもと思いすぐにOKした。
焼き鳥屋さんみたいな居酒屋に4人で行った。初対面と言え、やはり4人の雰囲気も悪くなかった。同じようにしてる仲間がいると女の子は安心できるのかもなとも少し思った。
二人とわかれて、ホテルに行った。
その後帰ってきてからは会社でもよく本番までするようになった。できない時は彼女が口で受け止めてくれたりした。
彼女は乳首がとても敏感で、ノーブラでシャツで擦れてモジモジしてるのを眺めたり、クロッチに仕込んだローターを遠隔操作したりして日常のドキドキを楽しんだりもした。
彼女は以前同じ会社の男とW不倫していて、それを知った別の男にカラダの関係を要求されていたことがあった事を打ち明けてくれた。この秘密の共有が、僕と栞里ちゃんの関係をより深くさせたと思う。
ある日デートした翌日、旦那にバレた。不審に思った旦那がカバンから生活圏街にあるコンビニのレシートを発見し問いただされそこからスマホも見られたようだった。旦那はそれこそ苦虫を噛み潰したような顔をしていた。僕は数十万万円で示談した。後で栞里ちゃんに聞いたが旦那に「こっちを見てると思ってたのに」と言われたらしい。
どうやらこの辺のセリフがサレ側の決まり文句なのかな、その時思った。
でも、男女の燃え上がった気持ちはそう簡単には消えないもので、更にお互い求めあった。そのうち休日のちょっとした時間を縫って合うようにもなった。
二人の関係が始まってそろそろ1年が見えて来る夏に彼女は妊娠した。もちろん墮胎した。泣いていた。
その4ヶ月後に僕は会社を去ることになる。

女性と遊ぶにはお金がかかる。最初は会社の報奨制度を使って現金入手していたが、僕が頑張り過ぎたせいで税務署に指摘を受けたらしく途中から給与振り込みになった。これでは嫁を誤魔化せない。困った僕は横領をはじめた。数年間、割と見つからないもんだと思った。不思議と、見つからないようにやめておこう、ではなく見つかったらこうしようという発想がいつもあったように思う。いつか誰かに言われたが、ほんとに僕はヒトの心を持ち合わせていないのかもしれない。
当然いつかはバレる。借金をし可能な限りの返済をした。そして嫁の僕を蔑む目、どうやらこれも遺伝子に組み込まれているようだと義母邸に謝罪に行ったときに理解して帰ってきた。
そう言えばあの時の旦那も似たような顔してたっけ?そうすると人間のDNAにすり込まれているというのが正しいのか。まあそれはそれとして、嫁とは離婚はしていないものの当然家庭内別居。
家族と呼ばれる存在から見放されるのは最初は案外快適にも思えた。無駄な人付き合いが無くなるのは良い。が、やはり時間とともに恐ろしいほどの寂しさと、何か狭いところ、例えば棺にでも閉じ込められて身動きできないような感覚が時折襲ってくるようになった。
でもその反面、コロナ禍少し前、僕が趣味でギターはじめた時に嫁と義母共に僕の予想と違って「なんで?」って言ってたっけ。僕にはそのなんでの意味がいまだに分らない。僕は自分がカッコいい、楽しいなと思うことをしたらダメなのかな。この人たちとは理解しあえることは無いなと思ったのも事実か。
しかし、、、
僕はいつか許されるのだろうか?それにはどうすればいいんだろうか?そもそもその考えが人としたら甘いんだろうな。

生活環境も大きく変わって僕は交友関係の整理をはじめた。と言っても携帯の連絡先が主な対象だった。
そんな中、「謎の女」という登録があった。そのまま消すのもなんかあれだったので、試しにラインで電話番号検索してみた。
すると、少し経って先方から返信がきた。
あの時、ガラケーの電話帳に登録してからおそらく7年以上、これが彼女との出会いのはじまりだった。

「男ってなんで自分の格を下げる女を簡単に抱きたがるんだろうね」
黒いSUVを運転しながら麻琴さんが放った言葉に、共感しつつ笑みを返すしかなかった。
圧倒的存在感。普通なら僕なんかが手の届かない女性だが、同棲6年目の妻子持ち彼氏との恋愛相談に乗るうちに、こうしてランチ&ドライブデートをする仲になった。もちろんただそれだけの関係。3回目のデートでダメ元で下心を出してみたが、やはりダメだったのは少し残念だった。
「自分の格を上げて良い女抱こうとは思わないものかね〜」
はい、正論です。確かに長期目線で考えるとそうなんですが、男子の発射したい欲望の強靭さも少しご理解いただけると有り難いのです。
春には新しいSUVが納車予定らしく、それでまたドライブいけるといいな。
ただ、僕には時間がない。

実家の裏山に祀られている小さな祠みたいなのがある。思い出した、小1で自慰に目覚め中学の時にはとにかく性欲を満たしたくて飢えていた僕は、その祠の前の竹林の一本にサバイバルナイフで「女」と刻んだ。衝動に駆られた理由は分らない。
バチが当たった?
まあいいか、まだあの祠あるのかな、実家に帰ることができるなら行ってみるか。

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