人生の絶対解 #6「デート気分の味わい方講座」 コメディ

祐菜は良太とデートがしたい。しかし、良太は…
ラズベリー 41 0 0 12/01
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第一稿

〈登場人物〉

水梨祐菜(25) キャピュレット高校の英語教師。
森波良太(25) モンタギュー高校の体育教師。
日神準一(28) モンタギュー高校の数学教師。
香倉和希 ...続きを読む
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〈登場人物〉

水梨祐菜(25) キャピュレット高校の英語教師。
森波良太(25) モンタギュー高校の体育教師。
日神準一(28) モンタギュー高校の数学教師。
香倉和希(25) キャピュレット高校の生物教師。
有明正範(26) モンタギュー高校の化学教師。「マサ」と呼ばれている。

ダムス(18)ザンビア出身の留学生。中華料理店でアルバイトをしている。

ウェイター
出前の配達員
美女A
美女B


〈本編〉

T「デート気分の味わい方講座」

◯祐菜の住むアパート・廊下(夕方)
祐菜、段ボール(中身はテレビ)を501号室の中に入れている。
良太、502号室に帰ってくる。
良太「(祐菜に)それ、テレビ?」
祐菜「そう。今まで使ってたやつが壊れちゃって。あ、そうだ! テレビのセッティング、手伝ってくれない? 私、そういうの苦手で」
良太「もちろんいいよ。今からやる?」
祐菜「もし良かったらさ…セッティングが終わった後、そのまま部屋で一緒に、ワインでもどう?」
良太「…いいね。そうしよう」
祐菜「ホントに? じゃあ今から部屋の中、片付けるね。ちょっと散らかっているから」
良太「いつ行けばいい?」
祐菜「そうね…30分後とか?」
良太「30分後ね、分かった」
祐菜「それじゃあ、また後で」
と、部屋の中に入る。

◯祐菜の部屋・リビング(夕方)
祐菜、扉を閉める。
そして、にやける。

◯同・寝室(夕方)
姿見鏡の前で、どの服を着るか悩んでいる祐菜。
× × ×
部屋中にアロマキャンドルを置く祐菜。
× × ×
部屋の床に薔薇の花弁を撒き散らす祐菜。
そして、ドアのノック音。
祐菜「(来た!)」

◯同・リビング(夕方)
祐菜、嬉しそうにドアを開ける。
が、訪問者は良太、和希、正範の3人。
祐菜「(えっ…)」
良太「和希とマサも呼んできた」
和希「さっさとセッティングして、ワイン飲もうぜ」

◯キャピュレット高校・校門(翌日)
学校銘板「キャピュレット高校」

◯同・職員室 
祐菜と和希、ダムスから出前のランチを受け取る。ダムスは中華料理店の制服姿。
祐菜「私はデートのつもりだったのよ」
ダムス「仕方ないですよ。モンタギュー高校の人間とキャピュレット高校の人間が恋愛関係になるのは、ルール違反ですから」
和希「デートも御法度だろうな」
祐菜「良太と二人っきりでディナーへ行くのもダメかな? 実はね、行ってみたいレストランがあるの。ロマンチックな雰囲気で、すごくオシャレらしいの」
ダムス「それは完全にデートですよ」
和希「ルール的にアウトだから、きっと、良太も行こうとしない」
祐菜「あ、良いこと思いついた! みんなで一緒に行けばいいのよ!」
和希「みんなって?」
祐菜「私と良太とマサとあなた達の5人でレストランに行くのよ。みんなで出掛けるのはデートじゃないから、ルール的にセーフでしょ?」
ダムス「(和希に)そうなんですか?」
和希「俺に聞くな」
祐菜「決まりね。行くのは今夜でいい?」
和希「ちょ、ちょっと待て」
祐菜「何? 行きたくないの?」
和希「その店のこと、よく知らないから、行きたいのかすら分からない」
祐菜「だから、すごくオシャレなレストランなのよ。あと、味の評判も良いみたい。フランス料理のお店なんだけど…」
ダムス「(遮って)フランス料理⁉︎ 俺、フランス料理の店に行くのが夢だったんです!」
祐菜「その夢、今夜叶えちゃお」
ダムス「やったあ! あ、でもダメだ。俺、お金ないので行けないです…」
祐菜「私が代わりに払ってあげる」
ダムス「ホントですか⁉︎ 俺、フランス料理、食べれるんですか⁉︎」
祐菜「そんなに高い店じゃないけどね」
ダムス「だとしても、フランス料理ですよ! 全人類の憧れじゃないですか!」
和希「盛り上がってるとこ悪いが、一つ言わせてくれ。君たち2人で行けば?」
ダムス「あぁ、ついに俺もフランス料理の店へ行った男になれるのかぁ」 
ダムス、「あっ、そうだ!」と携帯を取り出す。
ダムス「早速、Twitterで自慢しよっと」

◯祐菜の住むアパート・廊下(夜)
502号室の前に、良太、和希、正範。ダムス。ダムス、蝶ネクタイをしている。
ダムス「フランス料理、楽しみですね」
和希「フランス料理屋行くのに、蝶ネクタイなんているか?」
ダムス「だって、フランス料理ですよ」
501号室から、祐菜が出てくる。
祐菜「お待たせ〜」
良太「(男たちに)みんなは先に行ってて。祐菜とちょっと、話があるから」
正範「(和希とダムスに)行こう」
先に出発する正範たち。
祐菜「私に話って何?」
良太「一応聞くけど、僕たちが恋愛関係になるのは、ルール違反だってことは知ってるよね?」
祐菜「ええ。私たちは、友達でしょ?」
良太「つまり、これは…あれかな?」
祐菜「心配しないで。これはデートじゃないわ。ただ友達が集まって、みんなで一緒に出掛けるだけ」
良太「ホントに、デートじゃない?」
祐菜「もちろんよ」
良太「それだけ確認したくて」
祐菜「もう行きましょ」
祐菜と良太、出発する。
が、祐菜、高いヒールの靴のせいで、千鳥足になる。
良太「大丈夫?」
祐菜「平気よ」

◯フランス料理屋・受付(夜)
和希、正範、ダムス、入店する。
ダムス「ここがフランス料理の店かぁ〜! すげぇ〜!」
ウェイター「いらっしゃいませ」
和希「(ウェイターに)もう少し待って。あと2人来るから」
店の前に到着する良太。
入店せずに、「誰か」が来るのを持つ。
その「誰か」とは、千鳥足の祐菜。

◯同・テーブル席A(夜)
祐菜一行、ウェイターに、二人掛けのテーブル席へ案内される。
ウェイター「こちらのお席になります」
和希「ん? 椅子が2つしかないぞ」
祐菜「この席には、私と良太が座る」
良太「僕と? 二人っきりで?」
正範「俺たちの席は?」
祐菜「もう一つ別の席を予約してあるから、あなた達はそっちに座って」
和希「別々の席に座るってこと?」
正範「全員で座れる席を予約してないのか?」
ウェイター「あの、もしよろしければ、5名様でお掛けいただけるテーブル席もございますが…」
祐菜「ちょっと、何言ってるのよ!」
ウェイター「そちらのお席へご案内しましょうか?」
祐菜「ダメよ! そんなことしちゃ!」
ウェイター「?」
祐菜「早くあの3人を、あっちの席へ案内して」
ウェイター「は、はい…」

◯同・テーブル席B(夜)
和希、正範、ダムスがいるテーブル席。
ダムス、落ち着きのない子どものよう。
その様子を見る和希と正範。
そこへ、ウェイターが、パンの盛られた皿を持って来る。
ダムス「すげぇ! パンだ!」
パンを一つ手に取り
ダムス「うわ、パンだ! すげぇ〜!」
正範「パンを見るのは初めてか?」
ダムス「ただのパンじゃなくて、フランス料理屋のパンですよ!」

◯同・テーブル席A(夜)
祐菜と良太がいるテーブル席。
祐菜「このお店、すごく良いでしょ」
良太「そうだね。周りの客も、デート中のカップルばかりだし」
祐菜「お店の雰囲気もロマンチックね」
良太「ねえ、聞いて。これってやっぱり、デートなんじゃない?」
祐菜「違うわ。和希とマサとダムス、みんなで食事に来てるだけ」
良太「和希たちは、うんと向こうの席にいるけど」
祐菜「別に問題ないでしょ。みんなで来てることには変わりないんだから」
良太「これがデートなら、僕たち、ルールを破ったことになる」
祐菜「だから、デートじゃないって」
良太「でも僕たち、二人っきりで、こんなロマンチックな店で、訳の分からない料理名のフレンチ食べてる。これって十分、デートだと思うけど」
間。
祐菜「そうだ! 食事の後さ、みんなで映画に行かない?」
良太「(話題変えやがったコイツ…)」
祐菜「私ね、今気になってる映画があってね、見てみたいなって思ってるの」
良太「ゆ、祐菜…」
祐菜「和希たちにも知らせてくるね」
そそくさと席を離れる祐菜。

◯日神の部屋・リビング(夜)
ソファに座っている日神。腕時計を見る。
日神「出前、遅いな。注文してからもう30分経つぞ」
玄関チャイムが鳴る。
日神、立ち上がり、ドアを開ける。
訪問者は、中華料理店の出前配達員。
日神「ダムスはどうした? 中華料理屋のバイト辞めたのか?」
配達員「ダムスは今夜のシフトを休んでるだけです」
日神「…何で休んでる?」

◯フランス料理屋・テーブル席B(夜)
和希、正範、ダムスがいるテーブル席。
ダムス、ワインを飲む。
ダムス「あー、なんか酔ってきたなぁ」
正範「それ、ノンアルコールだぞ」
ダムス「そうなんですか? ま、しょうがないですよ。フランス料理だし」
和希「(正範に)絶対酔ってる」
すると、携帯の着信音。
ダムス、携帯を取り出し、電話に出る。
ダムス「もしもしです。あ、日神先生! ……そうなんですよ。今夜はバイト休みました。……え、今ですか? よくぞ聞いてくれました。実は今、フランス料理の店に来てるんですよ!」

◯日神の部屋・リビング(夜)
日神、出前を食べながらダムスと電話している。
日神「一人で来てるのか?」
ダムスの声「水梨先生たちと来てます」
日神「まさか、良太もいるのか?」
ダムスの声「はい、いますよ」
日神「どんな感じの店だ?」
ダムスの声「うーん、なんかカップルに人気の店みたいですね。店中、デート客ばかりです。あ、しかもこの後、みんなで映画を見に行くんですけど…」
日神「(遮って)おい、待て。まさか、あの二人、デートしてるのか?」
ダムスの声「少なくとも水梨先生は、がっつり、デートのつもりだと思います」
日神「何だと⁉︎ デートはルール違反だぞ! 絶対許さん! 何ていう店だ?」
ダムスの声「店の名前ですか? えーと、確か…」
ダムスの声が聞こえなくなる。
日神「ダムス? もしもし?」

◯フランス料理屋・テーブル席B(夜)
祐菜、ダムスの携帯を手にしている。
日神の声「ダムス、応答しろ! 声が聞こえない! おい、もしもs…」
通話の途中で、電話を切る祐菜。
祐菜「(ダムスに)今の電話の相手、日神でしょ? あの人に余計なこと吹き込まないで」
ダムス「すいません。俺、嘘がつけないタイプなんです…」
そこへ、良太がやって来る。
良太「なに話してるの?」
祐菜「今すぐ、ずらかるわよ」

◯同・受付(夜)
ウェイター、受付カウンターにいる。
日神、慌ただしい様子で入店してくる。
ウェイター「いらっしゃいませ」
日神、祐菜の写真を見せて
日神「ここに、この女は来たか?」
ウェイター「あ、あの…ご予約のお客様でしょうか?」
日神「アンタは質問しなくていい。私が質問している」
ウェイターA「?」
日神「(詰め寄り)この店に、この女は来たのか?」
ウェイター「そ、その方ならお越しになられましたが、先程お帰りに…」
日神「くそ! 遅かったか! さては、もう映画館へ向かったな」
日神、慌ただしく店を出て行く。
ウェイター「今日は変な人が多いな」

◯映画館・チケット売り場(夜)
ダムス、キャラクターパネルの横で決めポーズしている。
それを携帯で写真に収める良太。
撮影後、ダムスに写真を見せる。
ダムス「(写真を見て)良いですね。あとで俺に送ってください」
そこへ、和希と正範が合流。
正範「(良太に)祐菜は?」
良太「さあ。よく分かんないけど、ちょっと待っててと言われた」
そして、祐菜が合流。
祐菜「チケット、買ってきたよ」
祐菜、みんなにそれぞれ映画のチケットを渡す。
和希「全員分のチケット買ったの?」
祐菜「指定席だから、ちゃんとその席に座ってね」
良太「なんで全員分のを買ったの?」

◯同・スクリーンフロア(夜)
和希たち、次のような順に並んで座席に座っている。
和希、ダムス、正範………
そして、少し離れた座席に、祐菜と良太が並んで座っている。
良太「これが狙いか…」
和希「(正範に)なあ、俺たちは帰らないか? 別に見たい映画でもないし」
ダムス「えー! 俺は見たいですよ」
正範「タダで見れるんだし、俺も残る」
不満げな和希。
すると、和希の隣の席に、美女2人が並んで座る。
それを見た和希、ニヤリ。
和希「(美女2人に)これから俺と何処か遊びに行かない? 映画より楽しませる自信があるよ」
美女A「私、彼氏がいるの」
美女B「私も」
和希「(テンション下降)なんだ…」
美女A「ゴメン、嘘ついた。実は私、最近、彼氏と別れたばかりなの」
和希「え?」
美女A「でも、失恋のせいで、今は男と遊ぶ気分になれない」
美女B「(和希に)私に彼氏がいるのは本当よ」
ダムス、ぐすぐすと泣きながら、ティッシュで涙を拭う。
正範「(ダムスに)なんで泣いてる?」
ダムス「あの映画に感動しちゃって…」
正範「あれは映画の予告映像だぞ」

◯同・同(夜)
フロア内の照明が暗くなる。
祐菜「あ、始まるわ」
祐菜、良太の手を握る。
良太「⁉︎」
祐菜、良太の肩に頭をのせる。
良太「⁉︎⁉︎」
祐菜「あの女優、キレイな人ね」
良太「ゆ、祐菜…」
祐菜「なあに?」
良太「何やってるの?」
祐菜「イヤリングが重くて、首が疲れちゃったの」
座席スペースの通路に、日神。
日神「(大声)見つけたぞ!」
祐菜「(細目)誰アレ?」
日神「(大声)あちこち探し回ったんだからな! この犯罪者め!」
と、他の客たちを掻き分け、祐菜と良太のもとへ向かう。
良太「多分、日神だ」
美女A「何何? 何が始まるの?」
日神、祐菜と良太のもとへ到着。
日神「大の大人がルール一つも守れないとは、実に情けない」
祐菜「だから、これはデートじゃないってば。和希たちと一緒にレストランへ行って、映画を見に来てるだけ」
良太「祐菜、君の魂胆は分かってる。本当は、僕とのデート気分を味わおうとしてるんでしょ?」
祐菜「…分かった。認めるわ。でも、あくまでもデート気分よ。実際、二人っきりで出掛けてる訳じゃないんだし、今回のはデートの内に入らないわ」
日神「呆れた女だ…」
祐菜「つまり、ルール違反にならない」
良太「だとしても、そんなやり方…違反スレスレだよ!」
祐菜「日神に味方するわけ?」
良太「違うよ。そうじゃない。ただ僕は、ルールを守りたいだけなんだ。だから君とは、友達でいたい」
祐菜「そう…分かったわ」
日神「とにかく、どちらかダムスと席を変われ。君たちには離れ離れに座ってもらう」
日神、「ダムス! ダムス!」と叫ぶ。
一方、ダムスは映画に釘付け。
正範「(ダムスに)呼ばれてるぞ」
ダムス「しっ、今、いいとこなんです」
日神のもとへ、2人の警備員が現れ、日神を外へ摘み出そうとする。
日神「な、何をする⁉︎」
と抵抗するも、警備員たちに連行されていく日神。
日神の声「とにかく席を変われー!」
美女B「えー、もう終わり? 映画より面白いのに」
美女A「私たちもさ、どっか行かない? なんか、男と遊びたくなってきた」
美女B「そうこなくっちゃ。早速、バーで良い男探しに行こ」
美女たち、帰ろうとする。
和希「(美女Aに)じゃあさ、俺と一緒に遊ぼうよ」
美女A「ごめんなさい。あなたはタイプじゃないの」
美女B「そんなこと言ったら可哀想よ。別れのキスでもしてあげたら?」
和希「いいね、それなら未練はない」
美女A「分かった」
美女A、和希の顔にキスしようとする。
が、その直前で、和希から逸れて、ダムスの頬にキスをする。
唖然とする和希と照れるダムス。
美女A「じゃあね」
美女たち、去って行く。
ダムス「今日は人生最高の日だ!」

#7に続く

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