君の色 恋愛

高校生の優人が一途に恋しているのは、9歳年上の麗香。両親に麗香とのことがばれ、二人は引き離される。 シナリオ・センターの課題「別れの一瞬」で書いたものです。(人と人とが別れる時の一瞬の感情の高まりを描く課題) 長編を想定して書いています。2時間もの 映画用脚本の一部
桐乃さち 519 0 0 11/02
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第一稿

登場人物

一色優人(17) 高校生
夏目麗香(26)  飲食店アルバイト
一色真人(43) 優人の父親
一色加奈子(40) 優人の母親
警察官

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登場人物

一色優人(17) 高校生
夏目麗香(26)  飲食店アルバイト
一色真人(43) 優人の父親
一色加奈子(40) 優人の母親
警察官

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〇一色家 外観(夜)

   雪が降っている。大きな一戸建て。

〇同 台所(夜)

   一色真人(43)と一色加奈子(40)、俯いて椅子に座っている。
   ドアが開く音。一色優人(17)、入って来る。

優人「……ただいま」

   加奈子、立ち上がり優人にビンタする。

加奈子「説明しなさい!あんた、学校にもちゃんと行ってなかったんだって!?」

優人「……ごめんなさい」

   加奈子、優人の背中を叩く。

加奈子「どうして、いつも普通に出来ないの!どうして!どうして!」

   加奈子、優人の背中を叩き続ける。一色、立ち上がって加奈子の手を掴む。

一色「優人、お前が会っていた女性って言うのは、どこの誰なんだ。
 子供を作るのに協力していたって言うのは、本当なのか」

   優人、黙って頷く。加奈子、立ち上がり、電話のダイヤルを押し始める。

加奈子「今すぐ警察に来てもらう!」

   優人、加奈子から受話器を取り上げる。

優人「やめてよ!麗香さんは悪くないから!」

加奈子「未成年にこんなことして……」

優人「ぼ、僕がいいって言ったんだよ!」

加奈子「黙りなさい!」

   加奈子、再び優人をビンタする。

加奈子「どうしてこんなことになっちゃったの?私もう、どうしたらいいのか……」

   優人、走って部屋から出る。

一色「優人!どこ行くんだ!」

〇道(夜)

   一面雪景色。優人、走っている。

〇ラブホテル 前の広場(夜)

   優人、ホテルに近づく。
   ホテルの前に、夏目麗香(26)が膝を抱えて座っている。
   麗香、顔を上げる。優人、目を見開く。
   優人、走って麗香に近づく。麗香も立ち上がる。
   二人、強く抱き合う。

〇同 203号室 中(夜)

   ベッドに、優人と麗香が並んで寝ている。優人と麗香、手をつないでいる。

麗香「この部屋にいると、外の世界の方が嘘みたいに思えるね」
 
   麗香、優人を見つめる。

麗香「優人は、後悔してない?」

   優人、首を振る。

優人「僕は、れ、麗香さんを見て初めて写真を撮りたいと思った。
 麗香さんだけが、奇麗に見えたんだ」

   麗香、優人にそっとキスをする。
   麗香、タバコを取り出してくわえるが、火を点けずにタバコを置く。
   優人、灰皿に置かれたタバコをじっと見つめる。

麗香「あのね、私、妊娠したんだ」

優人「え!?」

   優人、麗香のお腹を見つめる。麗香、ピースサインを作る。

麗香「大成功!」

   優人、顔を上げて麗香を見つめる。   
   麗香、お腹を撫でる。
   優人、頭をかきむしる。

麗香「どうしたの?」

   優人、ベッドの上で正座する。

優人「麗香さん。ぼ、ぼ、僕と、結婚してください」

麗香「え?」

優人「僕、最初から決めてました。もし子供が出来たら、一生かけて守っていくって」

   優人、麗香の手を握る。

優人「僕、高校を出たらすぐに働きます。それで、それで、麗香さんと子供を支えます」

麗香「ちょっと。カメラマンになる夢はどうするのよ」

   優人、頭を振って麗香を見つめる。

優人「麗香さんは何にも心配しないで下さい」

   麗香、壁を見つめる。麗香、一瞬目を瞑る。
   麗香、笑ってライターとタバコを取る。麗香、タバコに火を点けて、くわえる。
   優人、目を丸くする。

麗香「妊娠してるなんて、嘘」

   優人、ぽかんとして麗香を見つめる。

麗香「ごめんごめん。ちょっとからかってみたかっただけ。驚いた?」

   優人、唖然としている。

麗香「そうそう、あとね、私、彼氏と仲直りしたんだ。また一緒に住んでるの」

優人「う、嘘だ」

麗香「嘘じゃないよ」

   麗香、優人に背中を向ける。

麗香「それにさ、もしもだよ?もし、子供が 出来たとしても、優人には関係ないから」

優人「え……」

麗香「最初から言ってたでしょ?私の子供なの。一人で育てるわ。
 あはは。にしても、そんな簡単に出来る訳ないよね。私もばかだな」

   優人、涙をこらえて麗香を見つめる。

優人「し、信じない」 
   
   麗香、優人から目を逸らせる。

麗香「本当よ。もう優人に会う必要ないから」

優人「ぼ、僕、麗香さんが好きです。ずっと一緒にいたいです」

麗香「優人の好きと私の好きは違うの」

優人「ち、違わない」

麗香「違うの」

   パトカーのサイレンの音。優人と麗香、目を丸くする。

麗香「警察?」

優人「あ……!」

麗香「何?」

優人「僕と麗香さんのこと、学校にばれたんです」

麗香「え?」

優人「僕の親にも……」

   麗香、俯いて考え込む。車が止まる音。人の足音。
   ドアが激しくノックされる。

警察官の声「一色優人君?ここにいるのか?」

加奈子の声「優人!出て来なさい!」

優人「か、母さんだ」

   優人、部屋を見回す。

優人「他に出口は……」

   麗香、立ち上がる。麗香、荷物をまとめ始める。
   麗香、ドアに向かって歩き始める。優人、麗香の前で手を広げる。

優人「い、行っちゃだめ!」

麗香「どいて」

優人「だめ!」

麗香「どきなさい!」

優人「麗香さん、逃げよう!」

麗香「だめ。逃げちゃいけないの」

優人「だけどもう、もう、会えなくなっちゃう!」

   麗香、辛そうに優人を見つめる。再度、ドアが激しく叩かれる。

警察官の声「ここを開けなさい!おい、スペアキー借りてこい」

   麗香、歩き出す。優人、麗香の前に立ちはだかる。

麗香「どいて。もう子供の出る幕じゃないの」

優人「嫌だ!」

   優人、首を振る。麗香、目に涙を溜めて優人を見つめる。
   優人、麗香を抱きしめる。

麗香「放して!」

優人「嫌だ!」

   ドアが激しく叩かれている。鍵を回す音。ドアが乱暴に開く。
   警察と加奈子が、部屋に入って来る。

加奈子「優人!」

警察官「こら!離れなさい!」

   警察が、麗香の体を羽交い絞めにする。
   加奈子、優人の体を掴んで麗香から離す。
   麗香、部屋の外に連行されて行く。

優人「麗香さん!」

   優人、加奈子の腕を振りほどいて麗香を追いかける。

〇同 前の広場(夜)

   麗香、警察官に引きずられるように歩いている。
   優人、部屋から飛び出してくる。一色が立っている。

優人「麗香さん!麗香さん!」

一色「優人!やめろ!」

   一色、優人の体を羽交い絞めにする。

優人「麗香さん!嫌だ!」

   優人、一色に押さえられ、地面に押さえつけられる。

優人「麗香さん!嫌だよ!もう一人は嫌だ!」

   麗香、泣きながら優人を振り返る。
   麗香、警察の手を振り切って優人の方へ走ろうとするが、出来ない。
   優人も一色の腕を振り切ろうとするが、出来ない。
   麗香、パトカーに押し込められる。

優人「麗香さん!」

   パトカーが走り出す。優人、走ってパトカーを追いかける。

〇道(夜)
   パトカーが走っている。優人、走ってパトカーを追いかける。
   優人、雪で転ぶ。

〇道 パトカー 車内(夜)
 
   後部座席に麗香が座っている。麗香、後ろを振り向いて優人を見つめる。

〇道(夜)

   優人、立ち上がってパトカーを追いかける。
   パトカー、遠くに走り去る。優人、転ぶ。優人、地面に手をつく。

優人「麗香さん……」

   優人、地面に這いつくばって、パトカーが走り去った方向を見つめる。

                                   了

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