それ、要らないやつ。 ドラマ

社宅に集う年齢の異なる3組の夫婦。 それぞれのすれ違いをコミカルに描く。
小林彩花 93 0 0 10/22
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第一稿

人  物

沖田 色葉(33)主婦
楠 咲子(40)色葉の友達
小峰 凛(26)色葉の友達
沖田 俊太(33)色葉の夫
楠 康平(43)咲子の夫
小峰 紘斗(27)凛 ...続きを読む
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人  物

沖田 色葉(33)主婦
楠 咲子(40)色葉の友達
小峰 凛(26)色葉の友達
沖田 俊太(33)色葉の夫
楠 康平(43)咲子の夫
小峰 紘斗(27)凛の夫
沖田 りく(5)色葉の息子
沖田 はな(3)色葉の娘



○小池物産ハイツ・外観(朝)
   古めのアパート。

○沖田家・リビング(朝)
   沖田りく(5)と沖田はな(3)がTVの前で遊んでいる。
   沖田俊太(33)朝食を食べている。
TVにはドラマの番宣が流れている。
TVの音「いよいよ今夜全ての謎が解き明かされる。『最後の告白』最終回は今夜21時!お見逃しなく」
   沖田、パンをくわえながら
沖田「あこれ、色葉がいつも観てるやつ?」
   キッチンで子供達の朝食を作っていた色葉がひょっこりと顔を出す。
色葉「そう!犯人誰か何が目的か、もう全然
わからなくて。今夜をずっと楽しみに…」
   ガッシャーンと大きな音がした先で、りくとはなが取っ組み合っている。
色葉「ちょっと何してるの!!」
   色葉、2人に駆け寄る。
   りくとはな、何かを隠すように並んで立つ。
りく「僕はトミカ観たいのに。はなちゃんが
アンパンマンDVD入れようとしたから」
はな「ちがう!にいにがやった!!」
   色葉、2人の後ろを覗きこむと、DVDプレイヤーがジュースで水浸しになっている。
色葉「ちょっと!! 俊太、タオル!!!」
沖田「え、何?!」
   沖田、タオルを持って駆け寄る。
   色葉、沖田からタオルを奪い取って、DVDプレイヤーを拭きながら
色葉「ねー、そもそも何でこの2人ジュース
持ってたわけ?」
沖田「あー欲しがってたからあげた」
色葉「えーいつの間に!?」
沖田「さっき色葉がトイレ行ってた時」
色葉「あのね!朝はジュースあげてないの」
   色葉、DVDプレイヤーの電源ボタンをポチポチ押しながら
色葉「てか、え?電源つかないんだけど!」
沖田「あ…壊れたねこれ」
色葉「どうすんの?ドラマの予約してるの
に。てかさ大体、咲子さんのところも凛ち
ゃんも、今時どこもハードデスク内蔵のT
Vなの。なんでうちだけこんな古い…」
沖田「あ、やば。そろそろ行かないと」
   沖田、そそくさとジャケットを羽織って出て行く。
色葉「あーまた逃げた!!!」
   色葉、キーと雄叫びをあげて、スマホを持ってトイレへ向かう。

○沖田家・トイレ内(朝)
色葉、服を着たまま便器に座り、LINEを開き【社宅会】グループに、沖田と書かれたTシャツを着た女が火を噴いているスタンプを押す。
楠咲子(40)から、楠と書かれたTシャツを着た女が耳に手を当てているスタンプが送られてくる。
小峰凛(26)から、小峰と書かれたTシャツを着た女が耳に手を当てているスタンプが送られてくる。

○楠家・リビングキッチン
   咲子、お茶を淹れている。
   ソファに座る色葉、沖田の写真がプリントされたミニクッションを両手で揺さぶりながらうめき声をあげている。
   扉が開いて、凛が小峰紘斗(27)の写真がプリントされたミニクッションを両手で抱えて入ってくる。目が腫れている。
凛「遅れてすみませーん」
   凛、色葉の隣に座る。
   色葉、凛の腫れた目に気づき、
色葉「え?」
   凛、首を横に振りながら
凛「落ち着くまで触れないでください」
   楠康平(43)の写真がプリントされ
たミニクッションを片手で雑に持ってきた咲子、色葉の両隣に座りながら
咲子「いやー今日も朝から響いてきたよー」
凛「寝坊しそうになったところ、色葉さんの
声で目が覚めたから、うちは感謝だけど」
   咲子、凛を見て静かに首を横に振る。
   凛、下唇を出して顎で会釈して黙る。
   咲子、凛、右掌を色葉に向けて
咲子・凛「どうぞ」
色葉「普段全然育児に参加しないくせにさ」
咲子「まぁね…旦那達の会社忙しいからね」
色葉「まそう。でもだったら完全不参加でい
いの。だけど無駄な事だけして、こっちの仕事増やしてくれるわけ」
   色葉、大きく振りかぶって沖田クッションを強めに殴る。

○小池物産・オフィス
   沖田、うっとうめき声を上げてお腹をさする。
   後ろを通りかかった楠、沖田の前に置かれた資料を指さしながら心配そうに
楠「おい、大丈夫か?今日のプレゼン」
沖田「あ、これは大丈夫です」
楠「ん?じゃあ何が大丈夫じゃないんだよ?
(思い出したように)あー今朝の」
   沖田、頷きながらか細い声で
沖田「やっぱり聞こえてました…?」
   後ろのデスクに座っていた小峰、キャスター付椅子でコロコロ移動してきて
小峰「うちも今ピンチです。この間のキャバがバレました…うぅ」
沖田「あぁ、昨日の泣き声はそれか」
楠、呆れたように
楠「お前ら。プレゼンが無事済んだら、嫁に何か買いに行ってこい」
沖田「え、何の記念日でもないのに?」
小峰「そうですよ、なんかごますってるみたいで逆に怪しまれません、それ?」
楠「女はいつの時代もサプライズに弱いんだ
よ。ちょっとの投資で自分が気持ちよく過
ごせるならそれにこしたことはないだろ」

○楠家・リビングキッチン
   咲子、ラインストーンの散りばめられた時計をテーブルにバンと置く。
咲子「で、突然買ってきたのがこれよ」
凛「おー…旦那さん、センス若いな」
咲子「旦那の中ではいつまでも私が出会った
頃の私でとまってんの。この年になってこれはないのに。言ってもわかんないから尻尾振ったふりしてフリマサイトに出品済」
色葉「あー…!この手のサプライズって付き合ってた頃は何でも嬉しかったものだけど、今はね…有難迷惑なんだよね」
咲子「本当それ。財布が一緒になると、ただの無駄な出費でしかないからね」
  咲子、ミニ楠クッションを殴る。

○小池物産・オフィス
   楠、うっとうめき声を上げてお腹をさすりながら不思議そうに首を傾げる。

○楠家・リビングキッチン
   色葉、まじまじと見ていた腕時計が14時を指していることに気づく。
色葉「あ。二人が帰ってくる前に夕飯の支度
済ませないと」
凛「もし観られなかったらうちも最後の告白、録画してるんで、観にきてください」
色葉「うん有難いけど。放送終わっちゃった
ら犯人気になってネットで見ちゃいそうだ
し。今日はやっぱオンタイムで見ないと」
凛「うん、確かに。あれは気になりますね」

○沖田家・寝室(夜)
   りくとはながベッドの上で飛び跳ねて遊んでいる。
   色葉、時計を見て時間を気にしながら歯ブラシを持って足早にやってくる。
   時計は20時15分を指している。
色葉「よし、このペースならいける!」
りく「僕が先だー!」
   りく、色葉から奪い取った歯ブラシではなの頭を叩く。
   はな泣き出し、りくの手に噛みつく。

○沖田家・リビング(夜)
   時計は20時58分を指している。
   色葉、ソファに座り、溜息をつく。
色葉「…やっと寝た。間に合った…!」
   色葉、LINEの【社宅会グループ】に、沖田と書かれたTシャツを着た女がテレビを見ているスタンプを押す。
すぐに楠、小峰と書かれたTシャツを着た女がそれぞれテレビを見ているスタンプが連続して送られてくる。
色葉、20時59分を指す時計を見て満足気に頷き、TVをオンにする。
その瞬間、玄関の扉が開く音がする。
色葉「え、こんな時間に誰…!?」
TVの音「犯人は…おまえだったのか」
  リビングの扉が開き沖田が入ってくる。
沖田「サプライズ!久しぶりに色葉とゆっくりしたいなと思って、早めに帰ってきた」
色葉「え…」
沖田「これ!」
   沖田、プレゼントを差し出し、嬉しそうに自分で包みを開けると、それはアロマディヒューザー。
沖田「これイライラを抑えてくれるって」
色葉「あのさぁ!」
   色葉、はっと慌てて我に返り、TVを見るとCMにかわっている。

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