おもてあり ドラマ

秋葉原のアイドルカフェで働くことになった千夏は、そこにお客として来ていた瀬能と出会う。 自分に自信をつけるために努力をする千夏が、自分に自信がないままそれをよしとする瀬能に抱く思いとは…
小林彩花 40 0 0 10/22
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第一稿

 人 物

江橋千夏(20)大学2年生
瀬能中(25)会社員
柚原愛(21)TKY24カフェっ娘
原梨利(19)TKY24カフェっ娘
戸塚(42)TKY24劇場支配人
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 人 物

江橋千夏(20)大学2年生
瀬能中(25)会社員
柚原愛(21)TKY24カフェっ娘
原梨利(19)TKY24カフェっ娘
戸塚(42)TKY24劇場支配人
鉄板(30)TKY24のファン
パぺ男(28)TKY24のファン



○秋葉原・全景(夕)

○秋葉ビル・TKY24シアターカフェ前(夕)
   戸塚(42)の隣に江橋千夏(20)、
前に、柚原愛(21)、原梨利(19)が立っている。
千夏、愛、梨利、TKY24と書かれたTシャツを着ている。
戸塚「というわけで、今日から入る千夏だ」
千夏「千夏です。よろしくお願いします」
愛、梨利、満面の笑みで拍手。

○同・カフェ内(夕)
   愛、千夏にソフトクリームの作り方を教えている。
戸塚の声「じゃあオープンするよ」
梨利・愛「はい!よろしくお願いします!」
千夏「よろしくお願いします」
   TKY24の曲が大音量で流れ、至る所に取り付けられたモニターにミュージックビデオが流れ始める。
   扉が開き、一気に人が流れ込む。
   鉄板(30)がカフェにやってくる。
   鉄板、TKY24公演チケットをひらひらさせながら、甲高い声で早口に
鉄板「まーた当たっちゃったよう」
梨利「えーこれで3日連続!もってるぅ!」
鉄板「だよね?(千夏を見ながら)およ?」
梨利「あ、今日から入った千夏ちゃんだよ」
千夏「千夏です。よろしくお願いします」
   鉄板、名刺を差し出しながら
鉄板「えーわたくし、こういう者です」
千夏「(名刺を読みながら)…鉄板さん?」
梨利「鉄板さん、今日は何味にする?」
鉄板「じゃあ、千夏ちゃんのオススメで」
   愛、奥から千夏のTシャツの裾を引っ張り、バナナのカップを指さす。
千夏「あ、バナナ!バナナがオススメです」
鉄板「あーちょうど食べたいと思ってた!」
   鉄板、バナナのソフトクリームを持って去って行く。
愛「ごめんね、賞味期限迫っててさ」
千夏「あーなるほど!」
   両手にライオンとしまうまのパペットを持ち、黒子の格好をしたパぺ男(28)がやってくる。
パぺ男「(しまうまの口を動かしながら)こんば
んは、新人さん」
千夏「はじめまして!千夏です」
パぺ男「(ライオンの口を動かしながら)千夏ちゃん
これから頑張ってね!これは餞別だよ」
   しまうまがガチャポンを差し出す。
千夏「え?」
   愛、千夏に向かって頷く。
千夏「あ、ありがとうございます」
   千夏、すぐに棚のかごに入れる。

○同・カフェ前(夜)
   戸塚の前に千夏、梨利、愛が並ぶ。
戸塚「はい、じゃあ今日の分出して」
梨利・愛「はい」
   梨利、愛、ガチャポンやぬいぐるみなどを戸塚に渡す。
戸塚「カメラや盗聴器がついてないか一応確
認でね。後で返すから」
千夏「あーなるほど」
   千夏、棚にガチャポンを取りに行き、着ているTシャツに包んで持ってくる。
千夏「返してもらわなくて大丈夫です」
梨利「えーせっかくもらったのに。酷いよ」

○同・外(夜)
   TKY24ファンがビル横の扉の前で出待ちをしている。
   千夏、避けるように、逆方向へ進もうとすると、TKYメンバーが出てきて、
   千夏の前にファンが雪崩込む。
   千夏、避けようとしてバランスを崩し、靴のヒールが折れる。
   伸びた髪とひげ、よれたTシャツを着た瀬能中(25)が千夏を支える。
瀬能「あ、あの…だだいじょうぶですか?」
   千夏、悲鳴を上げて逃げるように去る。

○アパート・千夏の部屋(夜)
   千夏、パソコンで何かを見ている。
千夏「初日からきつかったわー…どれどれ」
   パソコンの画面にはTKY24掲示板・カフェっ娘スレッド。
   千夏、スクロールしながら
千夏「私のこと何も書いてないじゃん」
   スクロールしていた手を止まる。
【梨利姫今日もかわええ】
千夏「え、あれが人気なの?わからんわ。やっぱ作りこまれたあのキャラかねぇ」
○秋葉ビル・TKY24シアター・カフェ
   ファンで賑わっている。
パぺ男がやってくる。
千夏、笑顔で両手を振りながら
千夏「パぺ男さん!昨日はありがとう!初めて頂いたプレゼント、すごく嬉しくて早速お部屋に飾っちゃいました!」
パぺ男「(しまうまの口を動かしながら)それはよかった!(ライオンの口を動かしながら)また持ってくるよ!」
千夏「(万歳しながら)やったー!!」
   梨利、目を見開いて千夏を見る。
梨利「千夏ちゃんばっかりずるい!私のこと忘れちゃダメですよ」
   パぺ男が去って行く。
   梨利、低い声で
梨利「キャラ変?かぶってるんだけど」
千夏「変えたというか、まだ試作段階。色々試してから設定しようと思って」
   愛、2人を奥に押し込み、店先に出る。
   瀬能がやってくる。
瀬能「あ、あの…新人さんは今日は…?」
愛「千夏ちゃんのことかな?千夏ちゃーん」
   千夏が店先に出る。
   瀬能が白いハンカチに包んだヒールを差し出しながら
瀬能「あ、あの…これ…」
千夏「え、いらな…あ!ありがとう!」
   千夏受け取ろうとすると、
瀬能「ちょちょ、ちょっと待って」
   瀬能、リュックからビニールに入った白いハンカチを取り出し、千夏に渡す。
千夏「え?」
瀬能「それ…持ち帰るのに使ってください。
そのハンカチ、僕触ってないですから」
   瀬能、去って行く。
愛「いつもああなの。自分が触った物なんて
誰も触りたくないだろうって」
リュックを指さしながら
愛「あの中新品のハンカチでいっぱい」
千夏「え、きも…」
愛「そういうこと言わない」
   女子高生が公演チケットを落とす。
   瀬能、女子高生を追いかけ、リュックから取り出したハンカチで拾って渡す。

○同・カフェ前
   戸塚の前に千夏、梨利、愛が並ぶ。
戸塚「はい、じゃあ今日の分出して」
   千夏、ポケットに手を入れ、ハンカチとヒールを出そうとしてやめる。

○アパート・千夏の部屋(夜)
   千夏、パソコンをいじっている。
パソコンの画面にはTKY24掲示板・キモヲタスレッド。
千夏、スクロールしていた手を止める。
【半価値王子に落としたチケット拾われた。ハンカチソッコー捨てたけどな】
千夏、パソコンのキーボードを打つ。
【半価値王子って?】
すぐにレスが返ってくる。
【素材は悪くないんだよ。だけど手抜きすぎてあれじゃ価値半減でしょ】

○秋葉ビル・TKY24シアター・カフェ
   ファンで賑わっている。
   梨利、カフェに入ってくるなり固まる。
梨利「え、ちょ、ちょっと…」
   瀬能がソフトクリームを買いにくる。
千夏「いらっしゃい!!」
千夏横を向いたまま接客をする。
瀬能「あ、僕きもいから?はははは」
   千夏が正面を向く。
瀬能「え…?」
   千夏、半顔だけメイクをしている。
   半分はすっぴん。全然顔が違う。
千夏「私はね、本当はブスなの。だから努力してんの」
   千夏、瀬能のリュックから新しいハンカチを取り出し、ゴミ箱に捨てながら
千夏「こんなものに頼って怠けるな。あー腹
立つ。あんた私と違って元々いいもの持っ
てるくせに、努力が足りたない」
瀬能「いいやでも…オシャレ興味ない…」
千夏「何もオシャレしろって言ってんじゃな
いの。ただキモがられない程度に仕上げろ
よっての」
   千夏、ゴミ箱を指さしながら
千夏「そしたらあんなん必要ないじゃん。あ
んなんに頼って逆に自信失くすなんて間違
ってんだよ」
   周囲の皆千夏を見つめ固まっている。
千夏「…なーんて!やだ私ったら!」
   千夏、口元に両手をあてて可愛く笑う。
千夏「さ!メイクの続き続きー!」
   千夏、可愛く去って行く。
   周囲の皆、一斉にスマホを打ちだす。
   梨利、スマホで掲示板のカフェっ娘スレッドを開く。【千夏惚れた】【俺も怒られたい】【千夏男前】【千夏抱いて】どんどんレスがついていく。

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