『どうも、探偵部部長の大森です。』第9話「どちらを選んでも、後悔する事に変わりはない」 学園

探偵部では大森宗政(18)ら3年生部員の引退時期も迫り、阿部紗香(17)に学園案件を一任する。それは英語教諭・花房洋子(25)のディープフェイク映像がバラまかれた一件で……。
マヤマ 山本 33 0 0 02/06
本棚のご利用には ログイン が必要です。

第一稿

<登場人物>
阿部 紗香(17)愛丘学園高校2年
大森 宗政(18)同3年、探偵部部長
沢村 諭吉(16)同1年、探偵部員
須賀 豊(18)同3年、パソコン部部長
鈴木 ...続きを読む
この脚本を購入・交渉したいなら
buyするには会員登録・ログインが必要です。
※ ライターにメールを送ります。
※ buyしても購入確定ではありません。
 

<登場人物>
阿部 紗香(17)愛丘学園高校2年
大森 宗政(18)同3年、探偵部部長
沢村 諭吉(16)同1年、探偵部員
須賀 豊(18)同3年、パソコン部部長
鈴木 友美(17)同2年、紗香の友人
佐野 詩織(17)同2年、風紀委員
阿部 静香(42)紗香の母
阿部 公太(9)紗香の弟
保科 亜紀(30)養護教諭
岡本 久典(51)紗香の担任、探偵部顧問

花房 洋子(25)英語教諭
濱口 由梨(17)次期生徒会長候補
原 和仁(16)依頼人
林田 凛太郎(16)パソコン部1年
宮下 大和(17)写真のみ



<本編>
○愛丘学園・外観

○同・男子トイレ・中
   用を足している大森宗政(18)と、洗面台に背を向けスマホを操作する須賀豊(18)。
   個室の扉がゆっくり開き、男子生徒が顔を出す。大森らの姿を見て、扉を閉める。
大森「今なら僕達だけだ。見ていないフリをするから、さっさと出ていきたまえ」
   個室の扉が開き、男子生徒と女子生徒が逃げるように出ていく。
須賀「まったく、世も末だな」
大森「そうかな? 見方を変えれば、まだまだ人類は滅びない、とも言えるだろう?」
須賀「ハハハ、一理ある」
   洗面台で手を洗う大森。須賀のスマホに通知音。その画面が、鏡越しに見える。
大森「素行調査が必要なら、早めに言ってくれたまえ」
須賀「(スマホの画面を隠し)安心しな。受験生にそんな時間も余裕もないよ」
   須賀のスマホの画面。「須賀君の事が好きです。私と付き合ってください」というメッセージ。
紗香M「私の事を、好きになってくれる人がいる」

○同・廊下
   先ほどとは別の女子生徒に懇願するように頭を下げる原和仁(16)。
紗香M「私が、好きになる人がいる」
   女子生徒にあしらわれ、落ち込む原。そこに近づく人影。
紗香M「もし、それが別々の人だったら」

○同・学食・中
   互いに食べさせ合うなど、イチャイチャするまた別の男女カップル。
紗香M「どちらを選べば、私は幸せになれるのだろうか?」
   メニューの前で悩む阿部紗香(17)。
紗香M「どちらかを選べば、私は幸せになれるのだろうか?」

○メインタイトル『どうも、探偵部部長の大森です。』
   T「第9話 どちらを選んでも、後悔する事に変わりはない」

○愛丘学園・外観
   T「月曜日」

○同・探偵部部室・中
   入ってくる紗香。神妙な面持ちで立つ沢村諭吉(16)。
紗香「あ、沢村ちゃん。おはよう」
沢村「おはようございます……」
紗香「? どうかした?」
沢村「あの……その……阿部先輩」
   土下座する沢村。
紗香「え?」
沢村「僕と、その、男女の関係になっていただけますでしょうか?」
紗香「沢村ちゃん!? 何言って……」
沢村「お願いします。一回だけでいいんです!」
紗香「そんなこと頼まれても……」
沢村「僕を男にしてください。お願いします!」
紗香「ごめん、どんなに頼まれても、無理!」
   しばしの沈黙。
沢村「(立ち上がり)だそうです」
   どこからともなく現れる大森。
大森「まぁ、予想通りだったね」
紗香「……あの、ご説明願えますか?」
大森「喜んで」
    ×     ×     ×
   応接用の席に向かい合って座る紗香、沢村と原。部長席に座る大森。
沢村「コチラが今回の依頼人、一年八組の原和仁さんです」
紗香「(大森に)原ちゃんですか?」
大森「カッちゃんだ」
紗香「そうですか。で、依頼内容は?」
沢村「頼めば必ずヤらせてくれる女子を探しているそうです」
紗香「はい?」
原「俺、童貞ってバカにされて。だから、とにかく早く卒業したいんですよ」
紗香「本当、男って最低」
大森「まぁ、この件は僕が責任を持って承るから、安心してくれたまえ」
原「吉報、お待ちしてます」
   部屋を出ていく原。
紗香「……で、私は何をすればいいんですか? 『友達紹介して』とか言われても、無理ですからね」
大森「そんな事は思っていないよ。阿部ちゃんに友達がいない事は良く知っているからね」
紗香「けっ」
沢村「阿部先輩には、別件の調査をお願いします」
紗香「別件?」
   沢村から依頼書を渡される紗香。そこには「花房洋子教諭に関する調査依頼」と書かれている。
紗香「英語の花房先生……花ちゃんですか?」
大森「洋子ちゃんだ」
紗香「そうですか」
大森「阿部ちゃんも知っているだろう? 洋子ちゃんのリベンジポルノ事件」
紗香「もちろんです」

○(イメージ)スマホやパソコンの画面
   花房洋子(25)の性行為中の映像。「先生の事、忘れないよ」というコメント付き。ただし映像はディープフェイク動画。
紗香の声「花房先生の、その……良からぬ映像がネット上の、学園や学生達のアカウントに送り付けられて……」

○愛丘学園・探偵部部室・中
   応接用の席に座る紗香と沢村。部長席に座る大森。
紗香「『花房先生が生徒の誰かと関係を持っていたのか!?』なんて騒動になりましたけど、アレは結局誰かが作った、えっと……」
沢村「ディープフェイク」
紗香「そう、ソレ。そういう事で解決したんじゃなかったでしたっけ?」
大森「あの映像自体は、ね。ただ、何故そんな事が起きたのか。『火のない所に煙は立たぬ』と言うだろう?」
紗香「被害者のハズの花房先生を、もう一度調べろと?」
大森「気は進まないだろうが、頼んだよ。今回は久々の、学園側から承った案件だからね」
紗香「え!? だとしたら、そういうのこそ大森先輩が担当するべきじゃ……。それでも先約を優先するんですか?」
大森「もちろん、それもある。けど僕も三年生、そろそろ引退だ。重要案件を後輩に託す事も必要だろう?」
紗香「そっか……引退……」
大森「(時計を見て)一時間後に洋子ちゃんがココに来ることになっている。本人から色々聞いてみるといい」
紗香「わかりました。一時間か……だったらその前に、パソコン部に行ってきますね」
   席を立ち部屋を出ようとする紗香。
大森「そうだ、阿部ちゃん。洋子ちゃんに会った時、どうしても一つ、確認しておいてもらいたい事がある」
紗香「何ですか?」
大森「頼めば、ヤラせてくれるかどうか……」
紗香「セクハラで訴えるぞ」
   部屋を出ていく紗香。
大森「阿部ちゃんも大分、理解が速くなってきたようだね」
沢村「感慨深いですね」

○同・パソコン室・中
   須賀の席の脇に立つ紗香。須賀のパソコンの画面には洋子のディープフェイク映像。紗香は目をそらしている。
須賀「う~ん……腑に落ちないんだよね~」
紗香「何がですか?」
須賀「いやさ、このディープフェイク動画自体は、一目見ればわかる程度のクオリティなんだよ。誰でも作れるレベル。それこそ、ウチの部員じゃなくてもね」
紗香「散々疑われたそうですね」
須賀「まぁね。ただ、この動画を最初にバラまいたヤツの尻尾が全然掴めなくてね。ネットワーク方面にだけ強いのか、あるいは……」
紗香「あるいは?」
須賀「(プリンターから資料を取り)お、出来た。ハイ、お待たせ」
   須賀から洋子の写真付きプロフィールを受け取る紗香。
紗香「ありがとうございます」
須賀「それにしても、学園案件こなすようになるとは。阿部ちゃんも立派になったね~」
紗香「そうなんですかね……」
須賀「……寂しくなっちゃった?」
紗香「え?」
須賀「大森から『引退』って言葉聞いて」
紗香「別に、そういう訳じゃ……あっ、って事は須賀先輩も?」
須賀「そりゃあ、ね」
紗香「寂しくなりますね」
林田の声「心配ご無用でござる」
   紗香と須賀の元にやってくる林田凛太郎(16)。尚、この間ずっと須賀はパソコンで作業中。
林田「拙者がきちんと、部長の役割を引き継いでみせるでござる」
紗香「拙者? ござる?」
須賀「林田。まだ次の部長が誰かなんて決まってないだろ? それに、お前はまだ一年なんだから」
林田「学年は関係ないでござろう? 技術力なら、既に拙者が部内で一番でござる」
須賀「部長に必要なのは技術力じゃない。それがわからない内は、お前に部長は任せないよ」
林田「……(紗香に)なら、拙者に勉強の機会を与えてはいただけないでござるか?」
紗香「……え? 私に言ってる?」
林田「先ほど、聞こえたでござる。これから花房殿が探偵部の部室に来るのでござろう? 拙者も見学させてはもらえぬか?」
紗香「見学? まぁ、私はいいけど……?(と言って須賀を見やる)」
須賀「阿部ちゃんがいいなら俺は構わないけど、探偵部に迷惑かけちゃうかもよ?」
紗香「(林田に)余計な口出ししない事。いい?」
林田「承知。準備して来るでござる」
   席に戻っていく林田。
須賀「何か、ごめんね」
紗香「あ、いえ。須賀先輩も大変ですね」
須賀「ハハハ、まぁね」
紗香「じゃあ、私はコレで」
   一礼し、席を立つ紗香。足を止める。
紗香「あ、須賀先輩」
須賀「何?」
紗香「くれぐれも、私のディープフェイク映像とか作らないでくださいね」
   須賀の手が止まる。
須賀「……え?」
紗香「それじゃ」
   部屋を出ていく紗香。
須賀「(ため息交じりに)もう……出来上がってから言わないでよ」

○同・探偵部部室・前
洋子の声「ある訳ないでしょ!」

○同・同・中
   応接用の席に向かい合って座る紗香、林田と洋子。
洋子「私は、男子生徒と関係を持った事なんてありません」
紗香「では、言い寄られたりとかは? 先生、美人だし。(林田に同意を求めるように)ねぇ?」
林田「……」
紗香「相槌くらい打ってよ」
洋子「ありません」
紗香「じゃあ、生徒以外だったら? 先生とか保護者とか?」
洋子「……ありません」
紗香「何か、間がありませんでした?」
洋子「もういいかな? 岡本先生に頼まれたから付き合ってるけど、私もあなた達の遊びに時間を割くほど暇じゃないの」
紗香「遊びなんかじゃありません。先生が潔白だと証明するためには、動画を流した犯人を見つけるしかないんです。先生だって、犯人見つけたくないんですか?」
洋子「もちろん、見つけて欲しいけど、そっとしておいて欲しいとも思ってる。あなただって、私の立場だったらそう思うでしょ?」
紗香「それは……そうかもしれません」
洋子「でしょ? だったら……」
紗香「でも、私も調べなきゃいけないんです。先生も私の立場だったら、同じ事をするハズです」
   無言で洋子をじっと見つめる紗香。
洋子「……わかった。質問、続けて」
紗香「ありがとうございます。では、花房先生の男性遍歴は?」
洋子「男性遍歴?」
紗香「一番恐いのって、元カレからの逆恨みだと思うんですよ。でも(写真付きプロフィールを見ながら)パソコン部からの資料にその辺の情報が記載されていなかったので。ただの記載漏れか、それとも……」
   立ち上がる洋子。
洋子「生徒にそこまで答える義務はありません」
   部屋から出ていく洋子。
林田「怒らせてしまったでござるな」
紗香「まぁね。……でも『怒った』っていうのも、大事な情報の一つだよね」
林田「勉強になるでござる」

○阿部家・外観(夜)

○同・リビング(夜)
   洋子の写真付きプロフィールを見ている紗香。
紗香「中高一貫の女子校から、女子大に進学か……。やっぱ彼氏いた事ないのかな? そうすると元カレとのトラブルの線は薄くなるけど、でも男が放っとくかな?」
   そこに飲み物を持ってやってくる阿部公太(9)。
公太「何難しい顔してんの?」
紗香「ねぇ、公太さ、一個聞いていい?」
公太「何?」
   と言って飲み物を口に運ぶ公太。
紗香「もし先生を口説くとしたら、どうアタックする?」
   口にした飲み物を盛大に吹き出す公太。
紗香「汚っ」
公太「姉ちゃんが馬鹿な事聞くからだろ」
紗香「確かに、公太に聞いても仕方ないか」
   部屋を後にする紗香と、入れ替わるようにやってくる阿部静香(42)。
静香「やっと掃除もひと段落……あっ」
公太「……あっ」
   二人の視線の先、公太が吹いた飲み物の染み。
公太「これは……その……」
   恐る恐る静香に目をやる公太。無表情の静香。
静香「今拭くわね。雑巾、雑巾……」
公太「いい、いい。俺やるから。逆に恐いって」

○愛丘学園・外観
   T「火曜日」
紗香の声「逆、ですか?」

○同・保健室・中
   向かい合って座る紗香と保科亜紀(30)。
亜紀「そう。先生から手を出す可能性だって、十分にあるんじゃない?」
紗香「まぁ、保科先生なら……っていうか、先生は実際に手を出した事あるんですか?」
亜紀「どう思う?」
紗香「『どう思う?』って。一八歳未満に手を出したら、法に触れるじゃないですか」
亜紀「それもまた、いいスパイスよね」
紗香「……ダメだ、頭おかしくなりそう。本題いいですか? 花房先生についてお聞きしたいんですけど」
亜紀「花房先生ね。確かに、いい噂も悪い噂も聞くわね」
紗香「いい噂は?」
亜紀「優秀な先生よ? 海外留学の経験もあるみたいだし」
紗香「悪い噂は?」
亜紀「誘ったけど、フラれちゃった」
紗香「……まさかとは思いますけど、保科先生が花房先生に手を出そうとした、という解釈で大丈夫ですか?」
亜紀「大丈夫よ。法的にも」
紗香「そりゃ、法的には問題ないですけど、断られるに決まってるじゃないですか。むしろイケると思ってたんですか?」
亜紀「うん」
紗香「『うん』って」
亜紀「脈ありだと思ってたんだけどな~」
紗香「いやいや、何で男じゃなくて女の先生に行くんですか」
亜紀「ねぇ、阿部さん。(紗香を誘うように)バイセクシュアルって、知ってる?」
紗香「……お邪魔しました」

○同・探偵部・前
   やってくる紗香。
紗香「まったく、あの先生だけは未だに何考えてるかさっぱり……」
   部室から出てくる濱口由梨(17)。
紗香「ん?」
紗香の声「今の人、誰?」

○同・同・中
   応接用の席に向かい合って座る紗香と沢村。部長席に座る大森。
沢村「濱口由梨さんです」
紗香「濱口由梨……濱ちゃんですか? 由梨ちゃんですか?」
大森「ぐっちゃんだ」
紗香「……わざとやってません?」
大森「何をだい?」
紗香「まぁ、いいや。その濱口さん、どこかで見た気がするんだけど……?」
沢村「生徒会長選挙に立候補されている方ですからね」
紗香「あぁ、そうだそうだ……」

○(回想)同・廊下
   掲示板に貼られた佐野詩織(17)、由梨、宮下大和(17)の生徒会長選の選挙ポスター。
紗香の声「風紀委員の佐野さん、ウチのクラスの宮下君と、次期生徒会長の座を争っている人だ」

○同・探偵部部室・中
   応接用の席に向かい合って座る紗香と沢村。部長席に座る大森。
紗香「で、そんな人がウチに何の依頼?」
沢村「依頼人ではありませんよ」
紗香「え?」
大森「阿部ちゃん。僕達が何の調査をしているのか、もう忘れたのかい?」
紗香「……まさか、濱口さんが? いやいや、いくら何でも……」
大森「感触としては、悪くなかったね」
紗香「ウソでしょ?」
沢村「大森先輩のおっしゃる通りです」
紗香「うわ……マジか……」
大森「で、そういう阿部ちゃんの方はどうなんだい? 特に進展がないように見受けられるけど?」
紗香「まぁ、まだ無いですけど……昨日の今日ですし」
大森「ほう。それなのに、部室でくつろぐ時間はある、と言うつもりかい?」
   席を立つ紗香。
紗香「……パワハラで訴えるぞ」

○同・廊下
   歩いている紗香。
紗香「でも調べろって言ったってな……。いっそ、花房先生が黒なら話は早いのに」
   角を曲がる紗香。同じく角を曲がってきた鈴木友美(17)とぶつかる。友美の手から落ちる、BL系の同人誌。
友美「きゃっ」
紗香「あ、ごめんなさい……あっ、友美」
友美「紗香……何か、よくぶつかるね」
紗香「確かに……ん?」
   落ちた拍子に開かれた同人誌。
紗香「!?」
友美「……あっ」
   慌てて同人誌を閉じる友美。
友美「ち、違うからね?」

○同・教室・中
   並んで座る紗香と友美。紗香の手には同人誌。
友美「漫研(=漫画研究部)の子に頼まれて。作品読んでみて、って」
紗香「いや、しかしコレは……ボーイズラブってヤツだよね?」
友美「そういうのが好きな子だから」
紗香「ふ~ん……」

○(イメージ)同・探偵部部室・中
   向かい合って立つ大森と沢村。
大森「沢村ちゃん。君は僕の言う事なら何でも聞くんだよね?」
沢村「もちろんです、大森先輩」
大森「なら(上着を脱ぎながら)服を脱いでくれたまえ」
沢村「(喜んで)はい!」

○同・教室・中
   並んで座る紗香と友美。紗香の手には同人誌。青ざめる紗香。
紗香「……無理」
友美「まぁ、私も積極的に読もうとは思わないけど、ちょっとはわかるようになったかな」
紗香「わかる?」
友美「何ていうか、何かドラマとか漫画とかでソレっぽいシーンがあると『あぁ、こういうのが好きなんだろうな』って思ったり」
紗香「そういうもん? (同人誌をパラパラとめくりながら)ボーイズラブねぇ……あっ」

○同・外観
   T「水曜日」

○同・探偵部部室・中
   応接用の席に向かい合って座る紗香と洋子。机の上には何もない。
洋子「……」
紗香「あの、花房先生。聞こえてました?」
洋子「……」
紗香「もう一回お聞きしますね。女子生徒と関係を持った事はありますか?」
洋子「……何でそんな事を聞くの?」
紗香「この前は男子限定で聞いてしまったので。先生は学生時代も男性となかなか縁がなかったようですし『もしかしたら、そういう事もあるのかな?』と」
洋子「そう……」
   無言で洋子をじっと見つめる紗香。思わず目をそらす洋子。
紗香「……否定しないんですね」
洋子「……」
紗香「何とか言ってくださいよ、花房先生」
   そこに資料を持ってやってくる沢村。
沢村「大森先輩、資料を……あれ?」
紗香「あ、沢村ちゃん。大森先輩ならいないよ」
沢村「そうでしたか……。(机の上を見て)阿部先輩。先生がいらしているんなら、お茶くらいお出ししましょうよ」
   と言って資料を机の上に置き、お茶の準備をする沢村。
紗香「あ……(洋子に)すみません、気が付かなくて」
洋子「別に、お構いなく……」
   沢村が置いた資料が目に入る洋子。それは由梨の資料。
洋子「……もうここまで調べてたの?」
紗香「え?」
   紗香に土下座する洋子。
紗香「先生!?」
洋子「お願い。私はいいから、彼女にだけは迷惑をかけないで」
紗香「何なに? どういう展開?」
   そこにやってくる沢村。
沢村「阿部先輩、何したんですか?」
紗香「何もしてないって。先生、頭を上げて下さい……」
   机の上の由梨の資料に目をやる紗香。
紗香「まさか、花房先生が関係を持った女子生徒って……濱口由梨さん?」
洋子「……」
洋子の声「『自分が周りと違うな』って思い始めたのは、中学生くらいからかな」

○(回想)某中学校・教室
   席に座り、周りの女子生徒達を眺める洋子(14)。
洋子の声「ただ、それを口にしたらきっとこの学校に居られなくなる事はわかってて」
   机の下でこぶしを握り締める洋子。
洋子の声「だから、自分の気持ちに蓋をし続けた」

○(回想)愛丘学園・外観(夕)
洋子の声「それが、去年の春……」

○(回想)同・教室・中(夕)
   一年前。
   一人、席に座る由梨。
洋子の声「今一つ学校生活になじめず、悩んでいた彼女に出会って」
   そこにやってくる洋子。
洋子の声「当時副担任だった私は、彼女の相談相手だった」
    ×     ×     ×
   二人で話す由梨と洋子。
洋子の声「そんな時、彼女は言ったの」
由梨「私、恋がしたいんですよね」
洋子「え……?」
   その後も何かを話し続ける由梨。
洋子の声「その一言で、ずっと押さえ続けていた私の感情が、溢れ出て」
   意を決し、口を開く洋子。
洋子の声「今思えば、何であんな事を言ったのか……」

○愛丘学園・探偵部部室・中
   応接用の席に向かい合って座る紗香と洋子、その傍らに立つ沢村。
洋子「『先生じゃ、ダメかな?』って」
紗香「それで、濱口さんは何と?」
洋子「さすがに驚いていたけど『少し考えさせてください』って」
紗香「で、考えた結果……」
大森の声「そんなに引くような話でもないだろう、阿部ちゃん?」
   どこからともなく姿を現す大森。
大森「今どき、同性愛者や両性愛者の存在は、そう珍しくもあるまい」
洋子「誰?」
大森「どうも、探偵部部長の大森です」
紗香「いつからいたんですか、っていうか引いてないです」
大森「ほう。本当かい?」
紗香「本当です。まぁ、気持ちがわかるかと聞かれたらわからないですけど、別に差別意識とかはないですし」
大森「そうか、では聞こう。両性愛者を英語で何と言うか、知っているかい?」
紗香「知ってます。バイセクシュアル」
大森「では、同性愛者は?」
紗香「ホモセクシュアル、ですよね?」
大森「正解だ。では、異性愛者は?」
紗香「異性愛者?」
大森「『男性の事が好きな女性』あるいは『女性の事が好きな男性』の事だ」
紗香「……それって、普通の人って事ですよね? 呼び方とかあるんですか?」
大森「ヘテロセクシュアル」
紗香「ヘテロセクシュアル……(洋子に)本当ですか?」
洋子「正解」
大森「疑うとは、失礼だね」
紗香「初めて聞いたもんで」
大森「まぁ、それ自体は大した問題じゃない。けど、その前の『普通の人って事ですよね』という発言は、いただけないね」
紗香「あ、いや、それは……」
大森「それこそが、阿部ちゃんが無意識に抱いている差別意識だ。世の中、無自覚の悪ほど厄介なものはないよね」
紗香「……。(洋子に)ごめんなさい」
洋子「いや、私は別に。それより、私はどうなるの? いや、私はどうなってもいい。由梨に迷惑をかけないで」
大森「出来るかい、阿部ちゃん?」
紗香「まぁ、今回はあくまで花房先生に関する調査ですからね。相手の生徒の名前を隠す事は出来るかと」
大森「その代わり、事実を全面的に認めてもらう必要がある。その場合、二度と教職には戻れないかもしれないよ?」
洋子「構わない」
紗香「なら、お任せください」

○同・外観
   T「木曜日」

○同・廊下
   掲示板に貼られた学内新聞。記事には由梨と洋子の写真や、「禁断の関係」「探偵部が調査中」といった見出し。

○同・探偵部部室・中
   学内新聞を手に愕然とする紗香。
紗香「何で……?」
   応接用の席に向かい合って座る大森、沢村と岡本久典(51)。皆の手にも学内新聞。
岡本「つまり、調査をしていたのも、実際に関係を認めているのも、間違いないんだな?」
沢村「間違いありません」
大森「まだ報告書は完成してないけどね」
岡本「そうか……面倒な事になりそうだな」
   席を立つ岡本。
紗香「あの、花房先生と濱口さんは……?」
岡本「二人とも、今日は早退したぞ。でも記事が事実となると……どうなるかな?」
紗香「そんな……」
   部屋を出ていく岡本。
大森「阿部ちゃんも、ちょっと来てくれるかな」
紗香「……はい」

○同・パソコン室・中
   林田の席の脇に立つ紗香と大森。須賀は自分の席で作業中。
林田「拙者がいない間に、随分と大変なことになってるようでござるな。それで、今日は何用でござるか?」
紗香「新聞部がどこから情報を得たか、調べられる?」
林田「頼む相手は部長殿でなく、拙者でいいのでござるか?」
紗香「それは……」
大森「今回ばかりは、洋子ちゃんと直に接した君の方が適任だと思ったんだよ、リンちゃん」
林田「なるほど。納得でござる」
紗香「っていうか、リンちゃんって。苗字音読み?」
林田「いいや、拙者の名前は林田凛太郎でござる」
紗香「あぁそうですか」
大森「さて、と。(スマホを取り出し)あぁ、沢村ちゃん。例の書類はもう、岡ちゃんに出してくれたかい?」
   一瞬、須賀を見やる大森。
大森「わかった。では段取りをよろしく」
   通話を切る大森、林田に目を向ける。
紗香の声「残念ながら、新聞部に情報を流した犯人は不明」

○同・外観
   T「金曜日」
紗香の声「ですが、記事の内容が事実である以上、何かしらの形で私達の会話が外部に漏れた事は間違いありません」

○同・探偵部部室・中
   向かい合って座る紗香、林田と洋子。傍らに立つ沢村。
紗香「この度は、申し訳ありませんでした」
洋子「……言ったでしょう? 由梨にだけは迷惑をかけないでって」
   手に持った学内新聞を見せる洋子。
洋子「こんなにデカデカと載せられたら、あの子の未来はどうなると思ってるの?」
   机に学内新聞を叩きつける洋子。
洋子「貴方たちに謝られたって、どうしようもないの!」
紗香「それは、そうなんですけど……」
大森の声「被害者ぶるのは止めてもらえるかな、洋子ちゃん?」
   入口のドアが開く。ソコに立つ大森。
洋子「どういう意味?」
大森「言い方は悪いが、そもそもの非は『洋子ちゃんが未成年者に手を出した事』にあるのを忘れないでくれたまえ」
紗香「本当に言い方悪いですね」
大森「まず被害者ぶるべきは、彼女だろう? 入りたまえ」
   大森に続いてやってくる由梨。
洋子「由梨……」
大森「では、ぐっちゃん。洋子ちゃんと関係を持つに至った経緯を説明してくれるかな?」
由梨「……断れなかった」
洋子「え?」
由梨「だって、相手は先生だし。断ったら成績に関わるのかな、とか」
紗香「確かに」
由梨「一回だけなら、って思ったけど、そしたら調子に乗って何回も、何回も……」
大森「つまり、ぐっちゃんとしては本意ではなかった、と」
由梨「当然。その上、こんな記事も出されて。本当、いい迷惑だし。マジ勘弁」
大森「では、阿部ちゃん。『洋子ちゃんが無理矢理女子生徒に関係を迫った』と報告書に記してくれたまえ」
紗香「了解しました」
洋子「……そっか」
大森「(時計を見て)おっと、そろそろ臨時の職員会議の時間ではないかな?」
洋子「そうね。……色々、ごめんなさいね」
由梨「……」
   出ていく洋子。
紗香「えっと、その……凄い話でしたね」
大森「まったくだね」
   紗香と大森の背後で、椅子の裏に手を伸ばす林田。そこを取り押さえる沢村。
林田「!?」
沢村「確保しました」
   振り返る大森と紗香。
紗香「ナイス、沢村ちゃん」
林田「……どういう事でござるか?」
大森「わかっているだろう? こういう事だ」
   林田の手に握られた盗聴器を奪い取る大森。
   時間が巻き戻る。

○(回想)同・同・同
   T「木曜日」
   席を立つ大森と紗香。
大森「阿部ちゃんも、ちょっと来てくれるかな」
紗香「……はい」

○(回想)同・同・前
   並んで立つ紗香と大森。
紗香「と、盗聴器!?」
大森「おそらくね。そこでだ、阿部ちゃん。関係者以外に誰か、部室の中に入れた人物はいるかい?」
紗香「……あっ!」

○(回想)同・パソコン室・中
   林田の席の傍らに立つ紗香と大森。
大森「(スマホを取り出し)あぁ、沢村ちゃん。例の書類はもう、岡ちゃんに出してくれたかい?」

○(回想)同・探偵部部室・中
   スマホで通話中の沢村。
沢村「はい、完了です」

○(回想)同・パソコン室・中
   自分の席で、探偵部部室内の音声をイヤホンから傍受する須賀。
沢村の声「明日の臨時職員会議前にお時間をいただけそうです」
   林田の席の傍らで、スマホで通話中の大森に向けOKサインを出す須賀。
大森「わかった。では段取りをよろしく」
   通話を切る大森、林田に目を向ける。

○同・探偵部部室・中
   T「金曜日」
   応接用の席に向かい合って座る紗香、大森と沢村、林田。
大森「……という訳で、待っていたんだよ。リンちゃんが盗聴器を回収しようとする瞬間をね」
紗香「何でこんな事したの?」
林田「……べ、別に何もしていないでござる」
紗香「何もしてない?」
林田「確かに、盗聴器を仕掛けたのは拙者でござるが、あくまでも拙者の資料用でござる。情報漏洩など、証拠はござらん」
大森「まぁ、そう来るだろうと思ったさ。阿部ちゃん」
   林田の写真付きプロフィールを手に持つ紗香。
紗香「パソコン部、林田凛太郎。所属は、一年八組」
沢村「依頼人の原君と一緒のクラスですね」
林田「……」
   原の依頼書を手に持つ紗香。
紗香「そして、原君の依頼書の『探偵部を何で知りましたか?』という項目には『友人から』と記されています」
大森「君とカッちゃんの関係など、調べればわかるんだよ?」
林田「そ、それがどうかしたのでござるか?」
大森「もちろん、それだけなら大した問題じゃない。だが……来たようだね」
   部屋に入ってくる須賀。
須賀「わかったぜ。花房先生のディープフェイク映像を流したのは、林田だ」
林田「部長殿……何故?」
須賀「ネットワーク上で痕跡を見つけるのは難しいけど、容疑者のパソコンを直に調べさえすりゃ、何とでもなるさ」
林田「ぐっ……」
大森「つまり今回の二つの依頼と情報漏洩、全てにリンちゃんが関わっている事は明白だ」
林田「し、しかし、拙者には動機がないでござるよ?」
大森「安心したまえ。黒幕が別に居る事もわかっている」
林田「!?」
紗香「少なくとも、あのディープフェイク映像を作ったのはパソコン部の方では無さそうでしたからね」
林田「……」
須賀「大森、あとはコッチでやるよ」
大森「任せるよ、須賀ちゃん」
   沢村から林田の身柄を、大森から盗聴器を預かる須賀。
紗香「すみません、須賀先輩。パソコン部にもご迷惑を……」
須賀「気にしなくていいよ。今回は俺の管理不行き届きでもあるし、学園側にはいつぞやの冤罪事件の貸しがあるからね」
   林田を連れ、出ていく須賀。
大森「さて、これで一安心かな?」
由梨「……もう、いいですか?」
大森「あぁ、ご協力感謝するよ、ぐっちゃん」
紗香「この度は、私の落ち度で、濱口さんにご迷惑をおかけして、すみませんでした」
大森「とりあえず、今の音声データを新聞部に渡せば、ぐっちゃんへの疑念も晴れるだろう」
紗香「とんだフェイクニュースですけどね」
大森「そもそもの発端はディープフェイク映像なんだ。目には目を、フェイクにはフェイクを、さ」
由梨「……私はやっぱり、本当の事を言いたい」
大森「ほう……」
紗香「でもこれは、花房先生の希望なんです。『私はどうなってもいいから、由梨にだけは迷惑をかけないで』と」
由梨「私は迷惑なんかじゃないし。学校を辞めれば先生と一緒に居られるなら、それでいい。とにかく、後悔したくないの」
大森「それは無理な相談だね」
紗香「大森先輩」
大森「いや、もちろんどんな人生を選ぼうがぐっちゃんの自由だ。けど『後悔しない』というのは不可能だ。何故なら、人間とは後悔する生き物だからね」
由梨「後悔する生き物?」
大森「もちろん、このまま洋子ちゃんに全責任を押し付ければ後悔するだろう。けど、ここで高校中退の道を選んでも、いずれ後悔すると思わないかい?」
由梨「それは……」
大森「人間はいつだって、逃がした魚が大きく思えて、隣の芝生が青く見える。そういう生き物なんだよ」
由梨「私は……私は……」
   涙を流す由梨。
    ×     ×     ×
   沢村に連れられ、部屋を出ていく由梨。残された紗香と大森。
大森「……ところで、だ。阿部ちゃん。あまり感心しないね」
紗香「何がですか?」
   と言いながら、スマホを操作する紗香。録音を停止する。
大森「その録音データを、洋子ちゃんに聞かせるつもりなんだろう? だが、世の中には、知らない方がいい事もある。それでも……」
紗香「それでも、私は知っておいてもらいたいです。今の、お互いの思いを」
大森「くれぐれも、新聞部に見つからないようにね」

○同・外観
   T「翌 月曜日」
原の声「どうなってんだよ!?」

○同・探偵部部室・中
   応接用の席に向かい合って座る大森と原。その傍らに立つ紗香。
原「濱口って先輩に頼んだら、断られたんだけど。話が違うだろ!?」
大森「そうか。それは残念だったね」
原「くそっ。探偵部なんて二度と頼るか!」
   部屋を出ていく原。
紗香「濱口さん、断ったんですね」
大森「まぁ、今までぐっちゃんが断らなかったのは、男子生徒と関係を持つ事で、女性教諭との関係を疑われないようにする目的があったんだろう」
紗香「一種のカモフラージュですか」
大森「その結果、多数の男子から支持を得て、生徒会長候補として白羽の矢が立つんだから、人生はわからないものだね」
紗香「まぁ……」

○同・廊下
   掲示板に貼られた生徒会長選の選挙ポスターの前に立つ紗香と大森。由梨のポスターは既に剥がされている。
紗香「そっちは辞退しちゃいましたけどね」
大森「あのような話が出た以上、生徒会長への当選は厳しいからね」
紗香「それで良かったんですかね?」
大森「まぁ、どちらを選んでも、後悔する事に変わりはないさ」
紗香「そうでしたね。ところで……これ、私の勝手な想像なんですけど」
大森「言ってみたまえ」
紗香「もしかして、今回の黒幕の目的はコレだったんじゃないですか?」
大森「同感だね。洋子ちゃんとぐっちゃんの関係は一年以上前から始まっていた。にも関わらず、会長選間近のこのタイミングで僕達を動かした。狙いが洋子ちゃんではなくぐっちゃんだったと考えるのが自然だね。その代わり、また別の疑問が浮かんでしまう」
紗香「やり方があまりにも遠回りすぎる?」
大森「その通りだ。だが、それも『ぐっちゃんに会長選を辞退して欲しいが、表立って辞退させようという行動ができない人物』が黒幕だと考えれば、合点がいく」
紗香「それって、今回の黒幕は……」
   詩織と宮下のポスターを見やる紗香。
紗香「残る生徒会長候補である、この二人のどちらか……?」
大森「おそらく、そうだろうね」
沢村の声「大森先輩、阿部先輩!」
   紗香と大森の元に息せき切ってやってくる沢村。
紗香「沢村ちゃん、どうしたの? そんなに慌てて」
沢村「た、大変です」
紗香&大森「?」
詩織の声「皆さんは、どうお考えですか?」

○同・中庭
   沢村に連れられやってくる紗香と大森。
詩織の声「暴力沙汰や喫煙事件を起こす生徒、生徒と恋愛したりアダルトサイトを閲覧したりする教師」
   紗香らの視線の先、「佐野詩織」と書かれたタスキをかけ、演説をする詩織。周囲には多数の生徒達。
紗香「あ、佐野さん……」
詩織「この乱れた学園の風紀を、今こそ正そうじゃありませんか」
   盛り上がる、詩織の周囲の生徒達。
詩織「その実現のため、私が生徒会長に当選した暁には、次の公約を掲げます」
   紗香を一瞥する詩織。
詩織「まずは……探偵部の廃部です」
紗香「え!?」
   さらに盛り上がる、詩織の周囲の生徒達。
大森「ほう……」
紗香M「私の事を、好きになってくれる人がいる」

○高速バス乗り場
   大きな荷物を持ってやってくる洋子。
紗香M「私の事を、嫌いになる人がいる」
   スマホを見やる洋子。画面には由梨と洋子のツーショット写真。
紗香M「それは、私に選べる事じゃない」

○愛丘学園・教室・中
   一人、席に座りスマホを眺める由梨。画面は先と同じ由梨と洋子のツーショット写真。
紗香M「でも、私の事を嫌いになった人が」
   ごみ箱に捨てられた「濱口由梨」と書かれたタスキ。
紗香M「敵に回してはいけない人だとわかった時、私は初めて……」

○同・中庭
   演説する詩織を遠目から見ている紗香。
紗香M「後悔した」
               (第9話 完)

この脚本を購入・交渉したいなら
buyするには会員登録・ログインが必要です。
※ ライターにメールを送ります。
※ buyしても購入確定ではありません。
本棚のご利用には ログイン が必要です。

コメント

  • まだコメントが投稿されていません。
コメントを投稿するには会員登録・ログインが必要です。