秋の人間模様三部作 日常

秋の夜、ヒロシはおでん屋とバーをはしご。そこで色々な人間模様に出会う。一件目はお気に入りの女将さん目当てに入るが、前日、部下がきて二人で盛り上がっていたことを知り嫉妬する。二件目は地元のバー。そこでバーのママの息子・リョウの彼女・シズカがリョウを待っていた。シズカがリョウとスマホのやりとりで喧嘩をして出て行ってしまうのにドキマギするヒロシ。 その翌日、通勤路でリョウとばったり会う。リョウが前日の喧嘩を反省してバツを悪くしている。ヒロシは秋の男女の微妙な絡れに感傷的になる。
山田浩 15 0 0 10/29
本棚のご利用には ログイン が必要です。

第一稿

「秋の人間模様三部作」

(登場人物)
ヒロシ(50) ・・・ サラリーマン・部長職
女将さん(37) ・・・ 銀座で小さいおでん屋をやっている
ケンイチ ・・・ ヒロシ ...続きを読む
この脚本を購入・交渉したいなら
buyするには会員登録・ログインが必要です。
※ ライターにメールを送ります。
※ buyしても購入確定ではありません。
 

「秋の人間模様三部作」

(登場人物)
ヒロシ(50) ・・・ サラリーマン・部長職
女将さん(37) ・・・ 銀座で小さいおでん屋をやっている
ケンイチ ・・・ ヒロシの部下
ママ ・・・ 駅近くのバーを経営している
シズカ ・・・ ママの息子の彼女 20歳 大学生
リョウ ・・・ ママの息子 20歳 大学生

T『一件目』
〇銀座の裏通りのおでん屋(19時頃)
ヒロシは仕事帰り、お気に入りの若い女将さんがやっている小さいおでん屋の暖簾をくぐる。
ヒロシ、まだ客のいない店のカウンターに座る。
女将さん「お帰りー」
ヒロシ「まずはビール!」
女将さん「ハーイ」
他に客かないないことでシメタとの表情をするヒロシ
ヒロシ「今日は空いているねぇ。最近そうなのかい?」
女将さん、にっこりして
女将さん「いつも暇よ。ヒロシさん、来てくれないから・・。」
ヒロシ、まんざらでもない表情
ヒロシ「女将さん、サッカー好きだよねぇ。明後日ワールドカップ予選やるよね。ここで1人で観ちゃおうかなぁ。」
女将さん「良いわねぇ・・、その日はここでサッカー観るお客さん、たくさんくるわよ。」
ヒロシ、女将さんに聞こえないようにつぶやく
ヒロシ「(なんだよ、ふたりっきりじゃねえのかよ)」
さらに、女将さん
女将さん「そういえば、昨日、ヒロシさんの部下のケンイチさんがこられたわ。」
ヒロシ「えっ? ケンイチがきたの?」
女将さん、胸の前で両手を祈るように重ねて
女将さん「そうよ、あの格好いいケンイチさん」
ヒロシ、ヤキモキの表情
女将さん「昨日もガラガラでね。二人で日本シリーズ全部観ちゃった。サヨナラで盛り上がって二人で抱き合って喜んじゃったー。」
ヒロシ、カウンター下でお絞りを両手でくやしがるように絞りながら
ヒロシ「あ、あ、あっそー、それは良かった・・」
ヒロシ、部下のケンイチに嫉妬する表情
ヒロシ「(あの野郎・・)」

T『二件目』
〇郊外の駅近くのバー(22時過ぎ)
ヒロシは女将さんを口説くのを諦めて帰宅。
帰り道、降りた駅近くのバーに入る
入るとカウンターに清楚な身なりをしたシズカ一人が座っている
少し離れて座るヒロシ
ママ「こんばんわー」
ヒロシ「マッカランをロックで頂戴」
ヒロシ、シズカの方を向いて話しかける
ヒロシ「一人だけ? リョウが来るのを待っているのかな?」
シズカ、控えめの愛想笑い
ママが答える
ママ「シズカちゃんは息子のリョウとここで待ち合わせよ。でもリョウが時間過ぎても連絡してこないんだって。」
リョウからの連絡をまつようにスマホを眺めるシズカ
その後、ヒロシとママが世間話を暫し
突然、スマホを観ていたシズカが立ち上がる
シズカ「今日は合いたくないって、私がしつこくしちゃったから・・帰ります。」
泣きそうな感じで店を飛び出すシズカ
ママ、シズカの出ていくのを見守りながら
ママ「もう、リョウったら。女の子の気持ちわからないだから。しょうもない息子だわ。」
ヒロシ、カウンターで水割りをすすりながらつぶやく
ヒロシ「(切ないなぁ・・、ちょっと胸キャンだ)」

T『翌朝』
〇駅までの通勤路(早朝)
朝の清々しい空気。
ヒロシの駅に向かう道。
向こうから長髪に大きめのヘッドフォン、毛糸の帽子を深く被ったヤンキー風の若者がかったるそうに歩いくる。
ヤンキーが近づいたところでヒロシをジロツと見て目が合う。
ヤンキー、ヘッドフォンと帽子をおもむろに取り始めさらに厳つく寄ってた。
ヒロシ「(なんだ、朝からイチャモンかよ!?、おじさん結構強いよ・・」
ヒロシ、昔やっていた空手の構えをしようとする
するとヤンキー、急に丁寧に直立しておじぎ
ヤンキー「おはようございます、ヒロシさん!」
ヒロシ、びっくり。
ヒロシ、ヤンキーをよく見る
ヒロシ「なななんだ、リョウくんじゃないか。」
バーのママの息子のリョウであることに気が付く。
ヒロシ「こんな時間にアルバイト帰り?」
リョウ「「飲み明かしてしまいまして・・」
リョウ、超眠たそうな雰囲気。
リョウ「昨日、シズカをすっぽかしてメチャ怒っている・・。どうしよう・・。」
反対方向にそれぞれ分かれる二人
ヒロシつぶやく
ヒロシ「秋は感傷的なこと色々とあるなぁ」

終わり

この脚本を購入・交渉したいなら
buyするには会員登録・ログインが必要です。
※ ライターにメールを送ります。
※ buyしても購入確定ではありません。
本棚のご利用には ログイン が必要です。

コメント

  • まだコメントが投稿されていません。
コメントを投稿するには会員登録・ログインが必要です。