カモナシェアハウス 第五週「最後の一線と一戦」#24 ドラマ

前回のお話です。 https://film-buyer.jp/scenarios/2897
あゆむ。 64 0 0 02/13
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第一稿

〇登場人物
・櫻庭宗介
・沢城千秋
・星七緒
・古川紘
・長谷川なつき

〇松書房・外観

〇同・入口
   社内からなつきが出てくる。
なつき「終わった…」 ...続きを読む
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〇登場人物
・櫻庭宗介
・沢城千秋
・星七緒
・古川紘
・長谷川なつき

〇松書房・外観

〇同・入口
   社内からなつきが出てくる。
なつき「終わった…」
   腕を振り上げるなつき。
なつき「やっと終わったー!!!」

〇シェアハウス・リビング
   宗介と千秋がデートの準備をしている
千秋「宗ちゃん、準備できた?」
宗介「あぁ」
千秋「じゃ、行こうか」

〇同・玄関
   宗介と千秋が来る。
七緒「あら、お出かけですか?二人して」
   ビクッとする宗介。
千秋「うん。今日はお店も皆で休んでね。たまにはこういう日も作らな
 いとね」
七緒「へぇ」
   宗介が七緒の顔を見る。
七緒「何か?」
宗介「何でもねぇよ。行ってきます」
七緒「行ってらっしゃい。楽しんできて下さいね」
   振り返る宗介に微笑んでいる七緒。
宗介M「あの顔…もぅ心読んでるな」
   玄関を出る宗介。
   二階から紘が降りてくる。
七緒「おはようございます」
紘「おはよー。なぁ宗ちゃんちーちゃん出て行った?」
七緒「はい、今出て行きました」
紘「デート上手く行くといいなあ」
七緒「あら、紘君…」
紘「ちーちゃん見てたら分かるよ。俺一番ちーちゃんと付き合い長い
 し」
七緒「なるほど…」
紘「宗ちゃんはまぁノンケだしなあ…上手く行くかどうか分かんないけ
 ど…」
   七緒が顔を俯かせる。
紘「あぁ七ちゃん…ごめん」
七緒「いえ、私の事は運命だったんだと思う事にしましたから…」
紘「め、飯でも食うか」
七緒「食べましょう」

〇車内
   千秋が運転をして助手席に宗介が乗っている。
宗介「千秋、免許持ってたんだな」
千秋「えー。持ってるよー!宗ちゃん持ってないの?」
宗介「いや、持ってるけどさ、車使う事なんて滅多にないからさ、もう
 俺はペーパーだ」
千秋「そっか。店出るだけじゃなくて、色々営業に行ったりとかにも使
 うからねえ。って言っても俺もしょっちゅう乗るわけじゃないからこ
 うやってレンタカー。あっ今度のデートは宗ちゃんが運転してよー」
宗介「無理だよ!絶対に事故る!」
千秋「ちゃんと、隣でサポートしてあげるから」
宗介「いいよ、んな事しなくったってー…ってか今さりげなく次のデー
 トって言っただろ!」
千秋「え?言ったっけ?」
宗介「とぼけんじゃねぇよ。デートは今回限りなんだからな!」
   不貞腐れる宗介を見て笑っている千秋
宗介「何が可笑しいんだよ」
千秋「別に(笑う)」
宗介「笑うな!」
千秋「なんだかんだ言ってもこうやってデートしてくれるんだから宗ち
 ゃんは優しいんだよね。口は悪いけど」
宗介「うるせぇ」
   と、言いつつ照れている宗介。
宗介「んで、これ、どこ行ってんだよ…」
千秋「うーん…実は特に決めてない」
宗介「はぁ?」
千秋「嘘、嘘。お昼食べに行こう。美味しいハンバーグのお店があるん
 だ」

〇洋食のレストラン・中
   宗介と千秋がハンバーグを食べている。
宗介「ここの、マジ美味ぇな」
   勢いよく食べている宗介。
千秋「でしょ?」
宗介「でも、何かこの味…」
千秋「あっ、やっぱり、気付いた?」
宗介「え?」
千秋「ここの店の味に惚れ込んで、店長口説き落としてレシピ教えても
 らったの」
宗介「そうなんだ!」
千秋「それをアレンジしたのがうちの店で出してるやつね」
宗介「どうりで。あぁ美味い」
   美味しそうに食べている宗介を見て微笑む千秋。

〇道
   宗介と千秋が店を見て回っている。
   話しながらさりげなく手を繋ぎたいと思っている千秋。
   思い切って宗介の手に触れようとするが空振りしてしまう。
宗介「ん?どした?」
千秋「いや、何でもない…」
宗介「飯食ったし、これからどうする?」
千秋「そうだなぁ…」
宗介「あっ、ちょっと体動かさねえ?」
千秋「?」

〇ボーリング場・中
   宗介と千秋がボーリングをしている。
   千秋の方が負けている。
   宗介がボールを投げストライクを出す
宗介「よっしゃー!ストライクー!俺、結構ボーリング得意なんだ
 よなあ」
千秋「俺苦手だ…」
宗介「ガターばっかだもんな(笑う)最後に逆転出来るように、ハ
 ンデやろうか?」
千秋「いらない!」
   ボールを持ちレーンに出る千秋。
千秋「あ!」
   宗介が座ってる所に引き戻してくる千秋。
宗介「どした?投げないの?」
千秋「ハンデ、いらないからさあ最終レーンまでに三回ストライク取
 ったら、キスさせてくれない?」
宗介「な、何言ってんだよ…」
千秋「いいじゃん。このままだと、どうせ宗ちゃんが勝ち決定なんだ
 から」
宗介「え…」
千秋「何?ビビってるの?」
宗介「別に、ビビってねぇし」
千秋「じゃあ、決まりね!」
   レーンに立ちボールを転がす千秋。
宗介「…」
   × × ×(時間経過)
   最終レーン。
   スコアを見る宗介。
   千秋がストライクを二回取っている。
千秋「よし。これで、最後」
宗介「早く投げろよ」
千秋「これでストライク取ったら宗ちゃんとキス出来るー!!」
宗介「声が出けぇんだよ!いいから、早く投げろって!」
千秋「はいはい」
   ボールを持ちレーンに立つ千秋。
千秋「最後の一戦…行けっ!」
   集中して、ボールを投げる千秋。
   レーンにゆっくりとボールが転がってピンに近づいていく。
   外せと願っている宗介に手を合わせてストライクになるよう祈っ
   ている千秋
   ボールがピンに近づく。
宗介M「外せ!」
千秋M「当たれ!」
   ボールがピンに当たり、次々とピンが倒れていく。
宗介「!」
千秋「あっ!!」
   最後のピンがゆらゆらと揺れているがスローモーションのように
   ゆっくりと倒れていく。
千秋「よっしゃ!」
   ガッツポーズを作る千秋。
宗介「あぁ…」
   宗介の所に走ってくる千秋。
宗介「な、何だよ!」
千秋「や、く、そ、く。守ってくれるよね?」
宗介「…」
千秋「勝負は負けたけど、ちゃんとストライク三回出したんだし」
宗介「ちょ、ちょっと…トイレ行ってくる」

〇同・トイレ・中
   宗介が洗面所で手を洗っている。
宗介「…」
   鏡を見ている宗介。
   千秋が入ってくる。
千秋「もぅ、何やってんの?」
宗介「何って…」
千秋「ねぇ、今なら誰も居ないしここでやっちゃう?」
宗介「は?」
   千秋がじりじりと宗介に近づいて来る
   宗介が後ずさりし、トイレの壁にぶつかる。
宗介「イテッ!」
   千秋が宗介に壁ドンをする。
千秋「いい加減、観念してよ」
   千秋の唇が宗介の唇に近づいて来る。
宗介「!!!」
千秋「なぁんてね」
   宗介から離れる千秋。
宗介「え?」
   トイレに人が入ってきて、さりげなく出て行く千秋。

〇車内(夕)
   宗介と千秋。
千秋「あっという間に、もう夕方かあ…家に戻ろう」
宗介「なぁ、千秋」
千秋「ん?」
宗介「何で、さっきキスするの止めたんだよ」
千秋「それは…」
宗介「あれは勝負だからさ…覚悟してたって言うか…」
千秋「でも、やっぱ嫌な気持ちになったでしょ?」
宗介「え…」
千秋「そんな気持ちでキスしても…俺嬉しくなかったし宗ちゃん傷つけ
 てしまいそうだったから」
宗介「…」
千秋「いつか、宗ちゃんがキスしてもいいって思える日まで取っとく」
宗介「そんな日…今日逃したらきっとこの先ずっとねぇぞ」
千秋「んな事言いながら、案外近かったりして」
宗介「あり得ねぇ…」
千秋「まっ今日はデートとても楽しかった。ありがとうございました」
宗介「…」

〇シェアハウス・前(夜)
   宗介と千秋が帰ってくる。
宗介「中、電気点いてるけど誰か居んのかなあ」
千秋「紘か、なっちゃんが居るんじゃない?」

〇同・玄関・中(夜)
   宗介と千秋。
宗介「ただいまー」
千秋「ただいま」
   奥から紘と七緒が出てくる。
七緒「お帰りなさい」  
紘「お帰りー」
宗介「おぅ」
千秋「あれ、七ちゃんも居たの?」
七緒「はい、居ました…」
千秋「仕事に行ってるのかと思った」
七緒「そうだったんですが実はですね…」

〇同・リビング(夜)
   宗介、千秋、七緒、紘。
千秋「え!なっちゃんお仕事稿了したんだ。んでなっちゃんは?」
紘「ブルースカイに行ってる。仕事完了したから、その報告もついで
 に」
千秋「そうなんだ…」
七緒「それで、今度皆が休みの時にお祝でもしようかなって思って」
千秋「あぁ、いいねぇ。ねぇ宗ちゃん」
宗介「あ、あぁ…俺疲れたから先寝るわ」
   リビングを出て行く宗介。
紘「宗ちゃんどしたんだ?」
七緒「様子がちょっと変ですね…」
千秋「…」

〇同・二回・宗介の部屋・中(夜)
    宗介がベッドの上で横になってる。

〇フラッシュ
   ボーリング場のトイレで宗介に迫ってくる千秋。

〇フラッシュ戻り
   宗介が天井を見上げている。
宗介M「あの時…ビビってしまったけど…そこまで嫌な気持ちにならな
 かったのは何故だ…?」

続。

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