カモナシェアハウス 第一週「窮地に訪れたシェアハウス」#05 ドラマ

前回のお話です。 https://film-buyer.jp/scenarios/2840
あゆむ。 44 0 0 01/17
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第一稿

〇登場人物
・櫻庭宗介
・沢城千秋
・星七緒
・古川紘
・長谷川なつき
・聖川琉華

〇シェアハウス・リビング(夜)
   宗介達皆で鍋を囲んでいる。
琉華「何 ...続きを読む
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〇登場人物
・櫻庭宗介
・沢城千秋
・星七緒
・古川紘
・長谷川なつき
・聖川琉華

〇シェアハウス・リビング(夜)
   宗介達皆で鍋を囲んでいる。
琉華「何で、こいつの隣なんだよ」
千秋「じゃあ、食べよう」
紘「いただきまーす」
なつき「いただきます」
七緒「実食」
   次々に食べていく千秋達。
千秋「うわぁ!美味しい。このタレ美味しい!」
宗介「だろ?」
   紘やなつきや七緒達も美味しそうに食べている。
琉華「何だよ。皆して宗介が作った物が美味いとか」
宗介「だったら食ってみろよ」
琉華「あ?」
宗介「文句を言うなら食ってからにしろって言うの」
   琉華の取り皿に鶏肉を入れる宗介。
琉華「おい!」
   千秋達が琉華を見ている。
琉華「分かったよ。食えばいいんだろ」
   タレをたっぷりとつけて食べる琉華。
   琉華の感想を待っている宗介達。
琉華「う、うめぇ」
千秋「でしょ!」
琉華「何だこれ、クセになるな」
   鍋の中の食べ物をどんどん皿に入れていく琉華。
千秋「俺も食べるぞぉ…あっ!」
   舌を出す千秋。
紘・なつき「辛っ!」
   七緒が黙ってゆっくりと舌を出す。
琉華「うわっ!」
   辛くてむせる琉華。
琉華「おい、これ何入れたんだよ!」
宗介「内緒」
琉華「はぁ?」
千秋「でもさ、これやっぱクセになるよね」
紘「だな。辛いんだけど、食が進む」
   七緒が黙って自分の取り皿にタレを沢山入れている。
なつき「ちょっと自分にだけ入れすぎー」
七緒「バ、バレましたか…」
   空になったご飯茶碗を千秋に出す琉華
千秋「どしたの?」
琉華「おかわり」
千秋「はいはい」
   琉華から茶碗を受け取りご飯を入れて渡す千秋。
宗介「おかわりするくらい、ご飯が進んで鍋も美味いって事だよな」
琉華「うるさいな…」
   琉華が宗介達の顔を見る。
琉華「美味い…」
宗介「タレ足りなくなってきたな。俺、また作ってくるよ」   
   キッチンへ行く宗介。
千秋「琉華」
琉華「何だよ」
千秋「宗ちゃん。悪い奴じゃないよ」
琉華「…」
千秋「俺がちゃんと説明してなかっただけだから、びっくりして戸惑
 ってあんな事言ったんだと思う。本当は優しい人なんだよ」
琉華「だから、何だよ」
千秋「もぅ、素直じゃないなあ」
琉華「うるせぇ。宗介ー!タレまだなのかよ!!」

〇同・縁側(夜)
   宗介が来て縁側に座る。
   風呂上がりの琉華が来て宗介に気付く
琉華「よぉ」
宗介「よぉ」
琉華「何やってんだ?」
宗介「別に。天気が良かったから、空に星がいっぱい出てるなぁって」
琉華「柄じゃねぇ事言ってんな」
宗介「うるせぇ」
   琉華が宗介の隣に座る。
琉華「悪かったな…」
宗介「え?」
琉華「俺口悪いからさ…千秋がちゃんと説明してなかったとはいえ、言
 い方が悪かった」
宗介「いや、それは俺も…むしろ俺の方が皆を傷つけてしまったような
 …」
   琉華も空を見上げる。
宗介「俺、周りにその…ゲイとか居なかったのが急に目の前に五人も現
 れてどうしたらいいか分かんなくなって。だとしても酷い事言った…
 ごめん」
   琉華に頭を下げる宗介。
琉華「もう、いいよ。俺も謝ったし、これでおしまい。なぁ、これから
 もここに居るんだろ?」
宗介「あぁ…ここ出て行っても、行く所無いしな。それより早く次の仕
 事も探さなきゃな。まぁ収入が安定するまではここで世話になろうと
 思う」
琉華「収入安定したら出てくのか?」
宗介「まぁ…俺がここに居るのって場違いじゃないか?皆ゲイだし、
 だったら俺なんかより琉華達と同じようにゲイの方がいいんじゃ
 ねぇか?」
琉華「(小さい声で)千秋がなあ」
宗介「え?」
琉華「何でもねぇ」
宗介「それに、七緒に今は出て行くべきじゃないって占いが出たとかで
 あいつ本物なのか?」
琉華「あぁ、あれの話半分だけ聞いときゃいいよ。まぁでも、不思議と
 悪い予感は当たるんだよなあ…」
   気配を感じ後ろを振り返る宗介。
琉華「どした?」
宗介「いや、何か人の気配が…七緒か…」
琉華「誰も居ねぇじゃん。ってかさ仕事探してるなら俺と一緒にホスト
 でもやる?」
宗介「俺が?無理無理。そんな面でもないしさ、俺もう30だぞ」
琉華「30?おっさんって丁度言われる頃だな」
宗介「うるせぇなぁ。琉華はいくつなんだよ」
琉華「俺、21」
宗介「に、21!」
琉華「シェアハウスの中では最年少だな」
宗介「ってか、ここの皆いくつなんだよ」
琉華「千秋は宗介の一個下でなつきと七緒が26紘が23だ」
宗介「そっか…ってか琉華が一番下なのにタメ口なのはなんなんだよ」
琉華「別にいいだろ?そんな改まるような関係じゃないし」
宗介「そうなのか?」
琉華「まぁ、宗介は新入りだから、タメ口なんか許さねぇけど」
宗介「はぁ?」
   笑う琉華。
琉華「じゃあ俺寝るわ。おやすみー」
宗介「おやすみ」

〇同・キッチン(朝・日替わり)
   宗介がまな板に漬物を置き包丁で切っていく。
   鍋には味噌汁が出来上がっている。
   千秋が起きてくる。
千秋「おはよう。あれ、宗ちゃん何やってるの?」
宗介「朝飯」
千秋「え?宗ちゃん作ってくれてるの?めっ ちゃ嬉しい」
宗介「米とか、冷蔵庫の中に入ってるもの適当に使わせてもらっ
 たけど良かったか?」
千秋「あぁ、うん。で、何作ってるの?」
宗介「飯とみそ汁と卵焼き。後ウィンナーあったからそれ使った」
千秋「いいねぇ。和食かぁ。久しぶりだ。皆パン食が多いから」
宗介「皆食うかなあ」
千秋「あぁ…起きても紘くらいじゃないかなぁ」
紘「おはよー。何かめっちゃ、いい匂いしない?」
千秋「おはよう」
宗介「おはよう。仕事なのか?」
紘「うん。短期だけど派遣で今日は仕事」
宗介「じゃ、飯食う?」
紘「食うにきまってんじゃん」
千秋「俺も食べるー」
宗介「おぅ」

〇同・リビング(朝)
   朝食を終えた、宗介、千秋、紘。
紘「ご馳走様。宗ちゃん。朝飯美味かった! 」
宗介「おぅ」
紘「宗ちゃん、ずっと朝飯作ってくれたらいいのに。今無職なんだし」
宗介「無職は余計だろ(笑う)」
紘「だって無職じゃん」
宗介「そうだけどさ、俺だってこれから仕事探すし、言っとくけど、仕
 事見つかって収入が安定したらここ出てくんだからな」
紘「またまたぁ」
宗介「まぁ、それまではせいぜい俺の作った飯を味わっとくんだな」
千秋「紘ー」
   千秋が壁時計を指さす。
紘「やべっ遅刻する。じゃ行ってくる!」
千秋「行ってらっしゃい」
宗介「行ってらっしゃい」
千秋「宗ちゃんの朝ごはん美味しかった」
宗介「そんなに褒めなくていいって」
千秋「だって本当の事だもん」
宗介「ありがと。他の皆の分はどうする?」
千秋「あぁ、なつきも七緒もお昼頃起きるだ ろうし、琉華も今日は仕
 事だから夜まで起きないだろうから。あっ、ラップで包んでおいてチ
 ンできるようにしとこ」
宗介「おぅ。皆仕事してるものが違うから、誰が起きたり誰が寝てたり
 ですれ違いが多いんだな」
千秋「まぁね。だから昨日の皆が居たのって結構珍しいんだよね。誰か
 しら居なかったりする方が多いから」
宗介「ふぅん」
千秋「宗ちゃん今日どうするの?」
宗介「うーん…取り合えず仕事探しする。このままずっと家に居るのも
 何かな…」
千秋「でも、折角なんだから、少しのんびりするのもいいんじゃない?
 大変だったんでしょ?色々と」
宗介「え?」
千秋「いや、深くは聞かないよ。皆それぞれあるんだし。ここに住んで
 る皆も、俺も…」
宗介「千秋?」
千秋「でも、お互いに深く干渉はしない。もし話したかったらその時、
 話せばいいんだから。だからここの皆とも上手くやっていけてるのか
 もしれない」
宗介「そっか…」
千秋「だから、焦らず宗ちゃんの合った仕事探せばいいよ」
宗介「おぅ…あっいやいやいや、焦らなきゃダメだろ。ここに住む家賃
 も入れなきゃいけないのに。七万だろ?結構大金だもんなぁ」
千秋「あっ!」
   大きく手を叩く千秋。
宗介「な、何だよ。びっくりするだろ!」
千秋「宗ちゃん、仕事先一つ候補があるんだけど、そこで働いてみ
 る?」
宗介「え?あんのか?仕事」
千秋「ある。宗ちゃんにピッタリの仕事」
宗介「お、おぅ…」
千秋「じゃ、早速行こうか」
宗介「行く?どこに?」
千秋「職場にだよ。早く着替えてきて」
宗介「え?えぇ?」
千秋「早く!早く着替えてきて!」
宗介「おぅ…」
   慌てて部屋に行く宗介をみて笑顔の千秋。
千秋「何で、早く思いつかなかったんだろ…俺も準備しなきゃ」

〇新宿二丁目・道
   千秋と宗介が歩いている。
宗介「おい、千秋。ここって」
千秋「二丁目だけど」
宗介「二丁目って…」
千秋「ゲイに疎い宗ちゃんでも、ここがどんな場所か分かる?」
宗介「まぁ…ってかおい、俺をこんな所に連れてきて何するつもりなん
 だよ」
千秋「何だと思う?」
   宗介の顔に千秋の顔が近づく。
宗介「おい、何の仕事紹介するつもりなんだよ」
   笑っている千秋。
宗介「変な所だったら、俺すぐに出てくからな」
   声を上げて笑う千秋。
宗介「何だよ!」
千秋「そんなにムキにならないでよ(笑う)もう少しだから、こっち」

〇カフェレストラン『PART7』・前
   千秋と宗介。
千秋「ここ」
宗介「ここ?」
千秋「うん、ここ」
宗介「カフェか?」
千秋「そう。俺が経営してるカフェ」
宗介「新宿で店持ってるって、すげぇな」
千秋「ここで、料理担当してもらいたいんだ 」
宗介「え?マジで?いいのか?」
   笑顔で頷く千秋。
宗介「ここが、俺の新しい職場…」

二週目『新しい職場もゲイばかり』へ続く。

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