人生の絶対解 #4「二日酔いの乗り切り方講座」 コメディ

和希が二日酔いになる。一方、祐菜は謎の黒人に付きまとわれる。
ラズベリー 42 0 0 10/01
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第一稿

〈登場人物〉

水梨祐菜(25) キャピュレット高校の英語教師。
森波良太(25) モンタギュー高校の体育教師。
日神準一(28) モンタギュー高校の数学教師。
香倉和希 ...続きを読む
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〈登場人物〉

水梨祐菜(25) キャピュレット高校の英語教師。
森波良太(25) モンタギュー高校の体育教師。
日神準一(28) モンタギュー高校の数学教師。
香倉和希(25) キャピュレット高校の生物教師。
有明正範(26) モンタギュー高校の化学教師。「マサ」と呼ばれている。

猿飛冬美(50) キャピュレット高校の校長。

ダムス(18)ザンビア出身の留学生。

男子生徒A
男子生徒B
男子生徒C
女子生徒A
女子生徒B

桜(20)
椿(20)
美女A
美女B


〈本編〉

T「二日酔いの乗り切り方講座」

◯バー・中(夜)
テーブル席。祐菜、良太、正範の「酒の席」。
良太「酒って面白いよね。“百薬の長”と呼ばれたり、“悪魔の水”とも呼ばれる」
正範「飲む量次第で、薬にも毒にもなるってことだな」
祐菜「私も、二日酔いでゲロ吐く度そう思ってる」
すると、和希が桜(20)・椿(20)と肩を組みながら入店してくる。
和希「うぃーーす!」
と、桜と椿を連れ、祐菜たちのテーブル席へ来る。
和希「遅れてすまない。ちょっと寄り道してた」
正範「そちらの美女お二方は?」
和希「紹介するよ。俺の左手にいるのが桜ちゃんで、右手にいるのが椿ちゃんだ」
良太「まさに両手に花だね」
和希「そういうこと。俺は甘い花の蜜に誘われたミツバチってわけだ。ケツに針はないけど、刺激的な男だしな。特に、ベッドの上では」
祐菜「もうお酒を飲んできたみたいね。それも、かなりの量を」
和希「何を言ってる? 俺はまだ全然酔ってないし、これからジャンジャン飲むぞ!」
桜・椿「イェーーイ!」
和希「(店員に)ドぎつい酒を3つ。喉が焼けるくらいの」
正範「もう飲むのは止めとけ」
和希「まだ夜は始まったばかりだぞ」
正範「明日は月曜日だ」
和希「だから?」
正範「仕事があるだろ」
和希「でも、今日は日曜日だ。休日は思いっきり羽目を外さないと」
店員がテキーラのショット3人分を和希の前に置く。
和希、桜、椿、各自グラスを持って
和希「良い休日に…」
和希・美女桜・椿「カンパーーイ!」と、グラスを当てる。

◯祐菜の住むアパート・廊下(翌日の朝)
祐菜、自分の部屋から出てくる。
扉の鍵を閉め、いざ出勤。
と思ったら、祐菜の前に、黒人が立っている。
祐菜「あの…私に何か用でも?」
黒人、無言。
祐菜、気にせず出勤しようと歩き出す。
黒人、祐菜に付いていく。
祐菜、ピタッと立ち止まる。黒人もピタッと立ち止まる。
祐菜、黒人のほうを振り返る。
間。
祐菜、前を向き直す。
そして、再び歩き出す。
黒人、再び祐菜に付いていく。
祐菜、ピタッと立ち止まる。黒人もピタッと立ち止まる。
間。
祐菜、ダッシュで逃走。

◯キャピュレット高校・校門(朝)
学校銘板「キャピュレット高校」

◯同・廊下(朝)
祐菜、携帯で電話を掛ける。
良太の声「(留守電の応答メッセージ)森波良太です、伝言をどうぞ」
祐菜「あ、良太? 私たちのアパートに黒人って住んでる? 背の高いアフリカ系の男よ。心当たりがあったら連絡して」
祐菜、電話を切る。
そこへ、猿飛、校長室から姿を見せる。
猿飛「水上先生」
祐菜「水梨です」
猿飛「誰に電話してたの?」
祐菜「私の隣に住んでる…」
猿飛「もしかして、森波良太⁉︎ モンタギュー高校の教師の⁉︎」
祐菜「彼の名前は覚えているんですね」
猿飛「いい? モンタギュー高校の人間と恋愛するのは、絶対禁止ですから」
祐菜「もちろん、分かってますよ」
猿飛「ホントに?」
祐菜「ホントです」
「ホント」かどうか疑う猿飛。
祐菜「私のこと、信じてないですか?」
猿飛「…」
校長室のドアを閉める猿飛。
祐菜「…」
祐菜、その場を去ろうとすると、目の前に例の黒人が立っている。
祐菜「(驚き)ギャァ!」
ドアを開ける猿飛。
猿飛「どうしたの?」
黒人「どうも」
祐菜「喋ったぁ!!」
猿飛「知り合いなの?」
祐菜「違いますよ!」
黒人「別に、怪しい者ではないです」
祐菜「何言ってるのよ! 私のこと、つきまとってるくせに!」
猿飛「そうなの?」
祐菜「(黒人に)あなた一体誰なの?」
黒人「俺は…スパイです」
祐菜「スパイ?」
猿飛「それにしては、すごく素直なのね」
黒人「スパイとして、日神先生に雇われたんです」
祐菜「待って。今、日神って言った?」
黒人「日神先生に見張りを頼まれたんです。水梨先生と森波先生がセックスしてるか」
祐菜「はい⁉︎」
猿飛「お二人が恋愛関係に発展しないか監視してるんです」
祐菜「こんなの許されるはずがない」
猿飛、無言。
祐菜「ですよね、猿飛校長? 警察に通報しましょう」
猿飛「監視するスパイですって? なんて素晴らしい考えなの!」
祐菜「へ?」
猿飛「私も、水梨先生があの男と一線を超えないか気が気じゃなかったのよ」
祐菜「猿飛校長?」
猿飛「(黒人に)しっかり監視しなさい。手抜きは許しませんからね」

◯同・教室(朝)
和希、入室する。二日酔いで体調が悪そう。
生徒たち、既に席に座っている。
和希、教壇に立って、授業開始。
和希「今日の生物の授業は…何やるんだっけ?」
女子生徒A「肝臓の働きについてです」
和希「そうだった。肝臓というのは、そうだなぁ…」
和希、急に話を止め、教卓に肘をついて俯く。
和希「(苦悶)ああぁ…」
男子生徒A「大丈夫ですか?」
和希「ああ、大丈夫だ」
間。
和希「いや、やっぱり、もうダメだ」
そう言って、窓から頭を出す。
室内に、和希の嘔吐の声。
ドン引きする生徒たち。
和希「今のは、アレだ。花壇の花に肥料をやってたんだ」
女子生徒B「体調不良ですか?」
和希「感染症ではないから安心してくれ」
男子生徒A「じゃあ、二日酔い?」
図星をつかれた和希。
和希「とにかく、肝臓には様々な働きがある。例えば…」
女子生徒A「(遮って)先生!」
と、挙手。
和希「何だ?」
女子生徒A「肝臓って、アルコールを分解する働きがありますよね?」
和希「その通りだ」
女子生徒A「でも、お酒の飲み過ぎは体に悪いとよく言います。 お酒をたくさん摂取すると、人間の体はどうなっちゃうんですか?」
生徒たちの笑い声がクスクス聞こえる。
和希「…良い質問だね。人はアルコールを飲みすぎると、翌日、激しい頭痛に襲われることがある。それだけじゃない。胸焼けや吐き気を催すことも。実際、吐いちゃうことも少なくない」

◯モンタギュー高校・校門(朝)
学校銘板「モンタギュー高校」
校門の外に祐菜。その背後に例の黒人。
校舎のほうから、日神がやって来る。
日神「私に何か用だって?」
祐菜「スパイを雇ったって、どういうことよ?」
日神「モンタギュー高校の人間とキャピュレット高校の人間が恋愛関係になるのはルール違反だ。にも関わらず、君は先日、良太とデート紛いの外出を行った」
祐菜「ただの外出よ」
日神「それに、君と良太の住まいは隣同士だ。このままでは君たちが、いつ一線を越えるか分からない。そこで私は思った、君たちのそばに監視役が必要だと」
祐菜「監視されるなんて嫌よ!」
日神「彼の名前はダムス。ザンビア出身の留学生で、日本語が堪能。仲良くしろよ」
と、去っていく。

◯キャピュレット高校・職員室(朝)
祐菜、職員室に入ってくる。
当然のように、背後から付いてくるダムス。
祐菜、自分の席に座る。
そのそばで、ダムス、祐菜を監視。
祐菜、デスクの引き出しから書類を出し、仕事に取り掛かる。
すると、電話の着信音。
ダムス、携帯を取り出し、電話に出る。
ダムス「もしもしです」
祐菜、ダムスを一瞥。
ダムス「彼女は、カミを見ています……違います、hairのほうではなくpaperです」
電話のせいで集中できない祐菜だが、無視して仕事を続ける。
ダムス「新聞ではありません。普通の紙です」
祐菜、ペン立てからボールペンを取る。
ダムス「今、ペンを持ちました!」
祐菜、ペンを持ちながら書類に目を通す。
ダムス「まだ紙を見てます」
祐菜、ペンで書類にメモする。
ダムス「今、ペンでなにか書きました!」
祐菜「(うぜぇ…)」
祐菜、なんとか無視して仕事を続ける。
沈黙。
祐菜、再びペンで書類にメモする。
ダムス「また、なにか書きました!」
祐菜、「ドン!」と、デスクの上にペンを置く。

◯モンタギュー高校・職員室(朝)
デスクにて、携帯で通話している日神。
ダムスの声「ペンを置きました。立ち上がって、俺を睨みつけてます。ものすごく怖い顔で近づいてきます…」

◯キャピュレット高校・職員室(朝)
和希、職員室に入る。
が、室内の光景を目にし、思わず立ち止まる。
ダムスの手から携帯を奪おうとする祐菜と、そうはさせまいとするダムス。
祐菜「電話切りなさいよ!」
ダムス、祐菜に奪われぬよう、携帯を持つ手を高く伸ばす。
祐菜、携帯を奪おうと、ピョンピョン跳ねる。
が、身長差があり、届かない。
和希、祐菜たちのもとへ来る。
和希「(祐菜に)コイツが、日神が雇ったって噂のスパイか?」
日神の声「おーい! ダムス?」
一同、ダムスの携帯に注目する。
日神の声「いったい何なんだ? 何がどうなってる?」
ダムス「(画面を見て)あれ? スピーカーがONになってる」
日神の声「ダムス、現状報告しろ!」
和希「ダムス? ノストラダムスが由来か?」
ダムス「何ですか、それ?」
和希「いや、いい。忘れてくれ」
日神の声「その声は…香倉和希か?」
祐菜「(和希に)そう言えば、体調はどうなの? 昨日、お酒を浴びるほど飲んでたけど」
和希「今も吐き気がする」
日神の声「何だ? 二日酔いの話か?」
祐菜「(和希に)良い物があるわ」

◯同・物置部屋(朝)
部屋の中に、祐菜、和希、ダムス。
祐菜、鞄を持っている。
和希「良い物って何だよ?」
祐菜、「じゃじゃーん!」と、鞄から酒のボトルを取り出す。
和希「それ、酒か?」
日神の声「何⁉︎ 酒だと?」
祐菜「いい加減、電話切ってよ」
日神の声「いや、切るな。酒って、どういうつもりだよ?」
祐菜「どうせ二日酔いだろうと思って、家から持ってきたの」
和希「なるほど、迎え酒か」
日神の声「おい、まさか飲むんじゃないだろうな?」
和希、祐菜から酒のボトルを受け取り、一口飲む。
和希「クゥ〜〜!」
日神の声「飲んだのか? 迎え酒なんて体に悪いだろ」
和希「でも、カッコイイだろ?」
日神の声「何がカッコイイだ。ダムス、お前は絶対、真似するなよ!」
祐菜「ホントうるさいわね」
日神の声「分かったぞ! わざと酒を飲ませて、飲酒のことを誰かにチクる魂胆だろ!」
祐菜「そんな事しないわよ」
日神の声「だが、人に酒を飲ませるということは、そういう事だろ」
祐菜、和希が持っているボトルを取る。
そして、酒を一口。
和希・ダムス「⁉︎」
日神の声「ん? 何が起こった?」
ダムス「水梨先生も、酒を飲みました」
祐菜「(日神に)これで文句ない?」

◯モンタギュー高校・廊下 
廊下を歩く良太。
が、背後から気配を感じ、立ち止まる。
後ろを振り向くと、ダムスが立っている。
良太、後ろを向いたまま、一歩一歩ゆっくり歩いてみる。
すると、同様にして、ダムスも付いてくる。
良太が再び立ち止まると、ダムスも立ち止まる。
前を向き直す良太。
そして、急にどこかへ駆け出していく。
ダムスも走って追いかける。
良太の声「何何何何何何何何何何…」

◯同・男子トイレ 
小便をする男子生徒2人。
男子生徒B「森波先生が黒人の男に追いかけられてるの見た?」
男子生徒C「見た見た。噂じゃ、CIAに追われてるらしいぜ」
男子生徒B「それって…めちゃくちゃクールじゃん!」

◯同・職員室 
正範、デスクでランチ中。
そこへ、良太が慌ただしくやって来て、対面のデスクに座る。
肩で息をしている良太。
正範「よ! CIAのお尋ね者!」
良太「CIAはガセネタだよ」
正範「でも面白いことに変わりない」
良太「祐菜によると、ザンビアの留学生で、日神にスパイとして雇われてるらしい」
ダムス、良太の背後にやって来る。
良太は気付いてない様子。
良太「永遠、僕につきまとってってくるんだ。さっきは何とか逃げ切ることに成功したけど、いつまた現れるか…」
正範「…」
良太「後ろにいるのか?」
正範「ああ」
良太、肩をガックリと下ろす。

◯日神の部屋・リビング(夜)
ドアのノック音。
日神、ドアを開ける。
訪問者は良太と祐菜。その背後に、ダムス。
良太「頼む、ダムスから解放してくれ」
日神「それは無理な相談だ」
祐菜「四六時中、私たちを監視させるつもりなの?」
日神「四六時中ではない。一日15時間だ」
良太「異常だよ」
日神「ダムスにスパイを辞めさせるとしたら、一つ問題がある」
祐菜「何?」
日神「彼は時給2000円で雇ってる。この仕事が無くなれば、彼の収入は大きく下がることになる」
祐菜「じゃあ、何かバイトでもしたら? 例えば、飲食店のバイトとか?」
ダムス「飲食店のバイト?」
良太「それが普通だ」
日神「ダムス。今のままスパイを続けるか彼女が出した案か、どっちがいい?」
ダムス「どっちでも」
良太「じゃあ、祐菜の案で!」

◯バー・中(夜)
入店する正範。
和希、美女A・Bとワイワイ酒を飲んでいる。
正範「やっぱり此処にいたのか」
和希「マサも一緒に飲もうぜ!」
正範「しばらく酒と女遊びは控えろ」
和希「俺の生き甲斐を奪うつもりか?」
正範「二日酔いが治ったばかりだろ」
和希「だから、元気に酒が飲める」
美女A・B「イェーイ!!!」
呆れる正範。

◯和希の家・寝室(翌日の朝)
ベッドで眠っている和希、美女A・B。
和希、眠りから覚め、上体を起こす。
和希「(額に手を当て)イテテテ…」
美女Aも眠りから覚める。
美女A「(和希に)トイレ借りていい?」
和希「君も二日酔い?」
美女A「もう吐きそう」
和希「そうか。じゃあ俺は、洗面台に吐いてくるよ」

#5に続く

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